宮大工の西岡常一さんが言っています。「体は飯を食わせれば大きくなりますが、心はそうはいきませんやろ。心の糧は五感を通して心の底に映る万象を正しうして蓄えること。これが心に飯を食わすことですな。この心に糧を与える手助けをするのが教育とうもんでっしゃろな。」
すごいことをさりげなくおっしゃいますね。
「心に飯を食わすこと」その一つに学校では保護者や地域の方、教師による本の「読み聞かせ」があります。子どもたちは、集中力や落ち着きを養われるだけでなく、物語などのイメージを豊かに味わうことになります。そして、読み手の愛情が一人一人にしみ透っていきます。子どもたちは生涯忘れません。
今、子どもたちの現状を見るとテレビ、テレビゲーム、マンガ、携帯電話などの奴隷になりつつあります。大人も低俗な文化に侵されているように思います。子どもや大人の世界がこうでは、子どもはもちろん、世の中は一向によくはなりません。
子どもたちも大人も、もう少し価値あるものや質の高いものを求めていかなくてはいけません。でなければ「心に飯を食わす」ことなどできるはずがないと思います。
中瀬小でも中野主税先生が仲間を集めて、先日は戸田先生の「やまなし」のDVDを見て勉強したそうです。いくらよいものがあっても内山先生や中野先生のように、呼び掛ける先生がいないと広まっていきませんね。
26日の一杯会にはいろいろお話を聞かせてください。
「オペレッタを観たことがないので観てみたい。」「来年度クラスで表現活動をやりたい。」という声も出てきました。いっしょに観て勉強したいと思います。いっしょに考える仲間ができただけでも今年度の収穫です。
「かたくりの花」と(ついでに)「事実と創造」の最新号を注文してみました。