蕎麦喰らいの日記

蕎麦の食べ歩き、してます。ついでに、日本庭園なども見ます。風流なのが大好きです。

ひだなん  道の駅あらい

2011-07-19 20:56:53 | 蕎麦
道の駅あらいは、立派な観光スポットで、休日となれば人とクルマでごった返す。
それなりに信頼しているガイドブックだが、まさかそんな場所に名店があるとは、誰も考えない。


蕎麦は、妙高在来種を出す。妙高の深い谷間で栽培されてきた蕎麦で、他の品種とほとんど交配していない昔からの味を伝える。
蕎麦打ちの技術も第一級で、蕎麦の香りが見事に立つ。田舎蕎麦の一つの理想だと思う。


天麩羅の揚げ切りも実に良い。
当然、蕎麦汁とは別に、天汁が付く。そちらも、出汁がよく効いている。


ちょっと時間を外して訪れたので、道の駅にありがちなワサワサした感じも、無かった。
ご馳走様でした。

上の原菖蒲園  六日町

2011-07-18 22:32:56 | 自然
中越は六日町から国道253号線を登って、左手に上の原高原が広がる。
奥には六日町ミナミスキー場が位置する。


周りを森に囲まれ、ポッカリと風景が開ける場所に菖蒲園が造られていた。
魚沼盆地にふさわしく、どの方向を見ても周囲のそれなりに標高のある山が背景となる。




色とりどりの菖蒲は、厳しい日差しの中でも水の滴るような、鮮やかにして繊細な姿を見せてくれた。


江戸時代の園芸趣味は、意外なほどに庶民に強く愛されたというが、その時代の品種改良の主役は朝顔である。
このような、斑入りの花の姿を見たりすると、同様なエネルギーが菖蒲の世界でも展開したのではないかと想像されてしまう。


花の姿は実に可憐だが、撮影環境は厳しかった。

菖蒲は、田圃のような環境に植えられ、できれば日差しがくっきりとしている時に撮影したい。
となると、特に湿度が、日常的に経験する範囲からは、相当に飛び出した環境になる。


それでも、この季節にしか出会えない姿に、夢中になった。


八海会館

2011-07-16 11:33:25 | 蕎麦
八海神社の杉並木の傍らに、社務所がある。


以前は主に宿泊施設として使われたそうだが、現在は手打ちそばが中心のようだ。


天麩羅そばを注文した。
そばを載せたざるが、実に虚飾を捨てたもので、ちょっと笑えてしまう。


このエリアのそばは、フノリつなぎで、固め、細めをボッチに盛るのが主流だが、こちらは太めで、ボッチにしない。
おそらく、国道17号線沿いの店よりも古いスタイルを守っているのではないかと思う。
姿としては、近くにある大崎集落の「松よし」さんのそばに似ている。
蕎麦汁が薄目で、そばをどっぷり付けるタイプは共通する。


野菜天麩羅は、カラッと揚がって、よいアクセントになった。


八海神社杉並木  新潟県

2011-07-15 21:47:52 | 神社仏閣
八海山は新潟県の南東、奥只見の山々への入口のような場所に位置する。
古くからの山岳宗教の霊山であったようだ。


平野の端にそびえる山で、登山道はいくつもある。この日は、屏風道近くの八海山神社を訪れた。
随分時代が付いているように見えるが、現在の参道杉並木は19世紀前半の干ばつ以降に植えられたものだという。


降り積もった杉の葉が、厚い絨毯のようなふかふかの感触である。
杉並木と言っても、整いすぎないところが、お上の事業ではない好印象を与える。


樹齢も長く、見事な杉の姿なのだが、杉林の中の小道のような親しみやすい印象を感じさせる何かがある。


大寿司  越後湯沢

2011-07-14 20:38:36 | 寿司
新潟県は、不思議な結束の強さを感じさせる見事な県内の物流能力がある。
山に囲まれた越後湯沢の地にも、なかなかの鮮度の日本海の海の幸が入るようだ。


まずは生ビールと塩辛で、始める。
お江戸では考えられない、豊富な量が出てくる。しかも、ごまかしのない味。


狙いは、おまかせにぎり。クーポンで一割引きとなる。事前に、提示して了解を取った。
カウンターなので、1カンづつ供される。
始めは、ほうぼう。


続いて、あら。


時鮭。脂ののり方が絶妙。


〆た鯵。鯵は酢に馴染んで、ひと仕事の技を感じる。


水タコ。これには、ご当地産のかぐら南蛮がよく合う。


青柳。いや、これは味が深い。


普段の南蛮エビより一回り大きい縞海老。これも、鮮度が後押しする味わい。




巻物は、サザエに蟹味噌。ここまでで「おまかせにぎり」は終了。結構、日本酒も呑んだ。


追加のノドグロ。切り身の左上に盛られた潮が、とても甘く感じられる。
味わいの、かたまりのようだった。


棚田  木島平村

2011-07-13 21:48:02 | 自然
木島平スキー場入口からカヤノ平牧場をめざして、延々と清水平林道を登って行った。
その距離、およそ13キロ。道幅は狭く、行き違いがやっと。平均速は、30km/hにも達しない。


行き道の1/4位のところで、道の左にさっと棚田が開けた。
区画整理がなされていない古い姿の棚田は、見事と思うほどに美しい。
今年もこの場所で、田圃のお世話をして、稲を植えた方がおられるのだ。
実に、頭が下がる。


北ドブ湿原  木島平村

2011-07-12 21:32:54 | 自然
北ドブ湿原は木島山の肩のところ、標高1500メートル程度にある湿原である。




車を停めたカヤノ平牧場から、林の中の登り道を約2キロ。
都会の平らな道ではないので、結構きつい。


それでも、湿原に辿り着いて視界が開け、ワタスゲやニッコウキスゲ、ヒオウギアヤメが咲く様子を見ると、来てよかったと思うとともにホッとした。
なにしろ、湿地までの道に人が少なくて、全く時期を外したのかと心配していたのだ。


ワタスゲは終わりがけだったようだ。






ニッコウキスゲは、つぼみが多く、盛りはこれからのようだ。
おそらくは、盛りの頃にはこの湿地がキスゲのオレンジ色で一杯になるのだろう。


アヤメの渋めの色彩も捨てがたい。

撮影を終えて、約30分で車に戻った直後に土砂降りになった。

手打そば 樽瀧  木島平

2011-07-11 23:48:16 | 蕎麦
信州中野辺りが境目なのだろうか。善光寺の蕎麦は十割か、小麦つなぎが多い。
長野市の東側を流れる千曲川に沿って川を下って行けば、火口(ボクチ)つなぎのエリアとなる。


野菜天麩羅は実に軽く揚がって、蕎麦の邪魔をしない。
これで300円。野菜が豊富な地域は豊かだと思う。




十割もあるのだが、名水火口そば(二八)を注文した。
蕎麦は、この場所としてはやや細めに思える。汁は、田舎らしい薄味のどっぷりと蕎麦を浸すタイプ。
蕎麦の強く、そういう食べ方でも汁に負けない。


ご馳走様でした。
そうそう、お店は木島平村観光センターの中にある。


蓮池の華

2011-07-10 22:31:42 | 自然
山沿いでは、このところ毎日律儀に夕立がくる。
梅雨明け十日のイメージとはかけ離れた不安定な気象状況である。


その割に、気温は高く、夕立前後は湿度も酷い。
およそ人間には不快な状態なのだが、そういうのを好む植物はいくらでもありそうだ。


しかも、人智の及ばない、見事な姿をくりひろげる。


年間の気象変動を想い起せば、相当にハードな場所にある沼である。


旧芝離宮恩賜庭園 夏姿  浜松町

2011-07-07 20:49:06 | 古民家、庭園
梅雨の最中だというのに、時々来る照り返しが凄い。そんな天気の中、芝離宮を訪れた。


たなばたの直前で、藤棚の下には飾り物も見られた。




本当に花が、どんどんしおれてしまうような暑さだった。




17世紀後半に大久保家の下屋敷として造られ、関東大震災でほとんどの建物と樹木を焼失した。
泉水と、潮入の庭を伝える池沿いの石、そして中国趣味の西湖堤が、かろうじて昔の姿を伝えるように思う。








池の奥にある枯滝。数歩、歩みを進めるだけで、石組の表情ががらりと変わる。


中島の石組は、蓬莱山をみたてたという。後ろは、浮島。