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岩田書院はすごい!

2009年01月29日 | 編集・営業ふらふら雑記

『ひとり出版社「岩田書院」の舞台裏 2003~2008』(岩田書院発行)を読みました。書名のとおり社長一人、従業員0人の出版社のお話です。ウチも出版部門は私一人なのでとても興味を持って読みました。

 岩田書院は東京にある歴史書専門出版社です。まあほとんど一般の人には知られていない出版社なのですが(ごめんなさい!)、とにかく驚きの出版社なのです。創立15周年の去年までに発行した出版点数がなんと約500点! 年平均33点、1ヵ月平均2.8点です。近年は40点~50点刊行しているようです。もちろん作業上は外注している部分もあるのですが、それでもこの数字はすごいのです。私は絶対にできません。はい!(自慢するか?)

 そして売上もすごい。紹介されているデータは2002年のものでちょっと古いのですが、いくつかの歴史系出版社の社員一人当たり年間売上(総売上を社員数で割ったもの)を紹介しています。そこにはたとえば岩波書店が8900万円、東大出版会が3700万円、吉川弘文館が2500万円、山川出版社が5900万円、柏書房が3600万円・・・などとあり、平均すると歴史系専門出版社では3000万円と書いていますが、なんと岩田書院は10000万円(1億円)なのです。

 一人で1億円の売上げです。ちょっと想像もつかない数字です。

 この本にはそういった売上の秘密が実に赤裸々に書かれています。ウチのような所とは相当にやり方・仕組みが違いますが、それでも零細出版という同じような境遇にあるという点から、とても親しみを持って読みました。

 内容はDMで読者に送る新刊ニュースの裏に書いたお便り集なのですが、しみじみと著者の人柄が伝わる記事がいいのです。5年前に『ひとり出版社「岩田書院」の舞台裏』を無明舎出版から一度出し、これが2作目です。

 最新の記事が岩田書院のHPにずっと連載もされているので興味のある方はぜひ読んでみてください。ここまで書いていいんかい?と心配してしまう内容なのですから。

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