書店店頭に溢れかえる「朝日新聞バッシング」と「慰安婦」問題否定派の出版物の数々…・。
写真は私の地元JR吹田駅近くの書店の雑誌の棚。これ以外にもも一般書の棚も似たような本がドカーンと陳列されている。これと同じような光景が日本全国でおそらく少なく見積もっても1万店以上の書店で展開されているのではないかと想像する。そう考えるとものすごいキャンペーンである。
こうして見るとこの8月以降、世論というか、少なくともマスメディアの世界は完全に一段と大きく右寄りにというか、そっちの方向に舵をとりつつあると思わざるをえないのだ・・・。出版業界の末端にあるものとして、この現実はとても残念なことだと思うのだ。
そんな中、マスメディアの中にもさすがにこのままではマズイと考える動きも出てきたのだろうか。このところ「サンデー毎日」や「週刊現代」などに「おお、やるじゃないか!」といった記事が出てきている。
上げたり下げたり、いったいどないやねんという気もするが、特に今週の「週刊現代」の特集〈日本とは大違いだった 世界が見た「安倍政権」と「朝日新聞問題」〉は実にいい記事だ。
うーん、よくぞ書いてくれた!これぞ、週刊誌ジャーナリズムの真骨頂という感じの記事で、宣伝コピーにもあるようにまさに“全国民必読”の記事だと思う(内容は紹介しないのでぜひ買って読んでください)。
この視野、この視点こそ、今、私たちに必要なものではないかと強く思った。
ついでに言えば、仕事をしながらMBSラジオをよく聴くのだが、今日も昼の番組でメインパーソナリティが、産経新聞記事を元に朝日新聞バッシングを語りながら、河野談話の見直しをしない安部首相になぜしないのかと食ってかかっていた。まあ今のマスメディアを象徴する放送内容だけど、MBSには他のニュース番組にいい内容の放送もあるだけに実に残念だ。
がっかりしながらも、他のメディアにもぜひとも今週の「週刊現代」的視野を持ってもらいたいと切に願うのだ。
あした買いに行きます!(大声^^;)