ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
大切なこと、くだらないこと、
いろんなことについて、考えたい。

ゴマと七味唐辛子

2009-02-26 | いろんな人
以前にも書いた事だが、
土建屋の社長に 毎年 金ゴマをいただく。

社長自ら 畑で育てて収穫してくださったものだ。



社長は その他に 毎年 七味を作ってらっしゃる。

薬研(やげん)(→こんなの)でゴリゴリやって
ゴマ・青海苔・陳皮・生姜・山椒、などなど、
細かく、細かく、砕いて混ぜたもので、

社長の凝り性がよくわかる(笑)、
香り高くて 辛味がちょうどいい七味が出来上がる。

私は ゴマと同じく、
毎年 これをいただくのを 楽しみにしているのだ。







なるべく 昔の食材を使った 昔ながらの食餌を、と思うと
豆が登場する。
これは、いただいたものではない(笑)。






畑のゴマを見せていただいた事はないけれど、
美しい薄紫の花をつけるゴマの、
小さなツブツブを サヤから収穫するのは
どれほど面倒な事だろう?

それを 社長は「面白いんですヨ。」とおっしゃって、
楽しみながら 栽培してらっしゃる。



畑は 社長のご自宅の裏手にあるらしい。

その土地を買い取って
(社長ご自身は 昔は まるっきり、資産のない方だった)、
楽しみながらの、畑仕事。

うらやましー(笑)。







実が生ったら 私の好きにしていい、と言われている梅が、
ようやく咲いた。






先日 社長がおいでになった時に
茶飲み話でお聞きしたのだが、

その土地、痩せていて あまりいい野菜は作れなかったそうだ。

丸3年、
肥やしをくれてやって 
ようやくフカフカした、美味しい野菜の採れる畑になった、
とおっしゃる。

その畑を、手放さなくてはならないかもしれない、というお話だった。

県道の拡幅にひっかかるらしい。



社長の家は シャカリキに働いて 財を成してからのもので、
県道に面して 
小さいけれども 本建築の家があり、
家の前には 小さな庭があって

やはり社長らしく チリ一つなく手入れされている。

それから やはり県道に面して 資材置き場。

ここには ユンボを積んだトラックなども出入りして
さまざまな資材を仕入れたり 運び出したりする、
重要な拠点だ。



今回の県道の拡幅には
社長の家の玄関は かろうじて引っ掛からないが、

道路ができると
小さな庭と 資材置き場が
まるまる なくなってしまうことになる。

すなわち、
裏の畑は トラックの出入りに不便な資材置き場、に
変更を余儀なくされる。



いくら田舎で 交通量もたいしたことはないとは言え、
県道の脇 すぐに玄関、というのも物騒だし

肥やしを入れて、入れて、入れて、
ようやく地味の良い畑にした畑を
社長は失う。





公共事業の中でも 道路は重要だし

件の道路は
確かに 交通量の割には 狭いし
歩道もなくて危ないなあ、と思い続けてきた道だけれど

社長は畑を失い、
私は 金ゴマと 七味唐辛子を失う(笑)。







他所の家の梅は とっくに満開、早いものは もう見ごろを過ぎている。
でも、咲いてくれたから、文句はない(笑)。






道路の話は まだ決定ではないらしく、
いつ、どうなる、という 具体的な予定もないらしいが
社長は 心持ち 肩を落としてらっしゃったように見えた。   



3 コメント

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こんばんは ()
2009-03-01 19:12:52
社長さんの土地をどうしても通らなければいけないのかしらね。少しのことなら我慢もしなければいけないでしょうけど、玄関出たらすぐ国道というのもねえ。いつ車に飛び込まれるか分からない不安もありますよね。
金ゴマと、七味唐辛子を失うのも悲しいねえ。

子供の頃ゴマの種は、鞘を乾燥させて敷物の上で叩いて落ちた種とサヤカス?を上手く篩で選り分けていました。「ふるい」って方言かと思いよったけんどこんな字が出たき、れっきとした道具として名前があるがですねえ。
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間違いやった ()
2009-03-02 11:14:15
国道やなかったねえ(大汗)
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説明会はあったそうです (ジョルジュ)
2009-03-02 11:54:46
まだまだ一般人には不透明、決定は無理矢理にでも押し通すのか、さまざまなことがわかっていませんし、まだなにも決まってはいない、ということです。
でも 中には 計画通りに道路が通ると 家がまるごとかかってしまい、引っ越すことになる方もいらっしゃるとか。
そして その方は もう同意のハンコを押している、という話です。

フルイは農具として 昔からありましたよね。
省エネ効果抜群の、スグレモノです(笑)。
ゴマとか ケシの実とかは どうやってフルイわけてるのか?と思うほど細かいツブツブですね。
背中を丸めて ゴマとサヤを分けている 太った土建屋の社長を想像すると楽しいです(笑)。
凝り性の方なので 七味もなかなかのモノを作ります。
社長も80近い年齢、新たに土地を求めて 3年かけてフカフカにして、というのは 大変だろうと思います。
さみしいですね。
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