ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
大切なこと、くだらないこと、
いろんなことについて、考えたい。

バカな女

2013-06-30 | いろんな人
私が ある意味 頼りにし、尊敬もしている女性なんだけど。

もう 何十年もの付き合いなんだけど。

あえて、「バカな女」と呼ぼうと思う。

バッカだな~! と 感心してしまったお話を。

その女性は、乳がんになった。













乳がんになったけど、手術をしたくなかった。

乳がんとわかったのは、
たぶん、シコリに気がついたのだろうと思う。

そして そのシコリが 
だんだん大きくなっていったからだろうと思う。

私が 乳がんの話をするのを聞きながら、
「わたしも乳がんなんだけど、と思っていたわよ。」
と言う。













乳がんになったけど、手術をしたくなかった。

乳房の切除を嫌ったのだろうか?

何か、信仰上の理由があったのだろうか?



それはともかく、なんと、彼女は、医療機関を受診していなかった。

健康診断を受けていない事は 私も知っていた。

(受けさせる事ができなかった私の無力感を、アンタは知ってるか?)

けれど 乳がんとわかって
医師に相談しない人がいるとは 思わなかった。

無理やり手術を受けさせられるとでも 思っていたのだろうか?

もしそうなら、
それこそが 彼女のバカなところだ。



サインして ハンコ押さなきゃ、
どんなお医者さんだって、手術してくれないっつーの。













彼女がとった手段は、「放置」だった。

癌がどんどん大きくなって、出血するようになったそうだ。

「どこ?」と聞いたら「胸からよ」と言うから、

癌が 胸の上で 花開いたのかと思う。

出血するから、そこにタオルを当てて 生活していたけれど、
貧血を起すようになったのだそうだ。

貧血を起しながら 受診しないなんて、
やっぱり、バカだと思う。













最終的に 彼女が 救急搬送されたのは、
肺転移による呼吸困難だった。

せきがひどかったらしい。

独身で 自営で 一人暮らしだった彼女は

「死ぬなら死ぬでいいや、と思ったのよ。

 お墓も、実家に入れてもらえるように
 甥っ子に頼んであるしサ。」

とのたまう。

強い女である事は 認めてあげるよ。

でも、救急車、自分で呼んだんだよね、苦しくて。













大学病院に入院して 治療が始まる。

化学療法。 

抗がん剤だ。

なにしろ、全身転移だ。



始まって、どうなったか。

「最初の一回目が終ってから、すぐに楽になったの!」

 こんなに楽になるんなら、
 もっと早くやっとけばよかったと思ったわよ~!」

それは、アンタが、バカだから。



彼女の場合、吐き気は一切なく、
とにかく、楽になったんだって。

楽になって、元気になったんだって。

「食べるものも、美味しいしサ。」

それは、アンタが、バカだから。



「後で聞いたんだけどさ、
 ドクターも、看護師さんたちも、
 私が生きて病院を出るって思わなかったんだって。

 なにしろ、あちこち転移してて (画像が)まっ白だったから。」 

それは、アンタが、バカだから。



抗がん剤だって、
いっぱい、いっぱい、いろんな種類があるって、
知らなかったんでしょ?













それでも、髪は抜けた。

眉毛も、まつ毛も抜けた。

ところが、それが、生えてくる。



彼女の場合、癌が治る事は、一生(笑)、ないから、
抗がん剤投与は ずっと続けている。

髪は、抜ける。

けれど、ホヤホヤとした髪が また生えてくるのだ。

結局、いつも ツルツルにはならない。

残念ながら、普通の人には「異常なアタマ」にしか
見えないだろうけど。













彼女は現在、ホヤホヤと髪の生えた頭で
週に一度 病院に通いながら
元気(そう)に 仕事を続けている。

こんな人もいる。

誰の参考にもならないけれど。

あまりマネしないように!



画像は あまりに殺風景になるかと思って
だいぶ前に撮ったものを貼り付けた。

二度目の掲載になるものがあったら、
ゴメンナサイ、バカな女なもので。




6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
そうねえ・・・ ()
2013-06-30 22:49:00
そういう生き方もあるのかと思いました。
でも結局治療を受けるのなら、早く治療を受けておけばよかったろうにとも思うけんど、人それぞれでしょうか。

シバザクラの下の写真、畑に何を植えているのでしょう。コンパニオンプランツとかいう方法やろうか。

ジョルジュさんの散歩コースの土手、野焼きするんですか。
返信する
そうですよね・・・ (ジョルジュ)
2013-06-30 23:03:05
私には、考えられません。
彼女の宗教に関して 私はあまり知識を持っていませんし。
けれど、彼女を失ったら 困る人や 悲しむ人は たくさいんいるし、
私もそのひとりです。
そんな人達のためにも 少しでも元気でいる道を、と
最近 本人も ようやく気付いたようですが(苦笑)。

シバザクラの下の写真は、確か、青梗菜か小松菜か何かの畑です。
3D写真みたいですね(笑)
もう、トウが立ちつつある時期です。
紫色のは 花盛り!のホトケノザです。
日差しを遮って 土の乾きを阻止する、という程度なら
コンパニオンプランツとしての役割を果たしていそうですが、
要は、手入れも収穫もなされていない、
おそらくは もっと値の良い野菜に手をとられて
手が回っていない畑です。

この冬も 土手はよく火災が起きました。 
自然発火とは思えないので、
誰かがわざと 野焼きしてるんだと思います(苦笑)。
返信する
大好きって聞えるから。。 ()
2013-07-01 15:10:59
ご友人をずっと見ていらしたジョルジュさんのお気持ちを思っています。
それで分かったような気になっているのだけれど、
きっとその気持ちの深さは まだまだ足りないだろうとも思います。

ご友人が病院に行かなかったという選択をしておられたということも驚きですが
行ってからの回復ぶりも素晴らしいので「信仰」という文字になるほど。。と。
病を癒すには、心と体、どちらも大切という見本みたいなお話ですね。

バカっていえちゃうくらいに、とてもすてきな女性なのでしょう。

ジョルジュさんの大好き!
きっと届いていますね

ところで、寄せ植えしたのです。
ポーチュラカとサフィニアと・・・・忘れたけど全部で4種類。
ポーチュラカって雑草なの?
どんどん大きくなってどうしようもなくて、
二種類ずつに分けたのに、それでもまだどんどん大きくなって・・・
勝手に茎から根っこが出てくるんですね。
もう\(◎o◎)/!

今年の夏は、植物がどれも威勢が良くて嬉しい限りです。


返信する
大好きというより (ジョルジュ)
2013-07-03 02:33:55
尊敬です。
あきれてはいます(笑)。
ただ 今思い返すと 乳がんが酷くなってきてからの彼女は 明らかに 明るく、優しくなっていました。
これは癌の効用でしょうか?

我が家の庭では ひたすら雑草が元気です(泣)。
ポーチュラカは スベリヒユの園芸品種の花スベリヒユだと思います。
茎をポチンと切って 土に挿しておくと 間もなく根付いて 花をさかせます。
茎葉の中に水分を溜め込めるのでしょう、暑い夏にも強い、ありがたい花です。
我が家のポーチュラカも 間もなく増える予定です?
返信する
気になって・・・ (トト)
2013-09-03 17:53:47
変なコメントですみません

「バカな女」さん、どんな具合なんでしょうか・・・

気になって、気になって

その行動は宗教心から、とった行動(癌放置)だったのですか?

「ただ 今思い返すと 乳がんが酷くなってきてからの彼女は 明らかに 明るく、優しくなっていました。
これは癌の効用でしょうか?」

人の精神と体、不思議で不思議で判らない・・・
上の言葉を読んで、今はどうなってるんだろうか?

気になって、コメントの次第です。
返信する
なんで!? (ジョルジュ)
2013-09-05 12:07:59
と、私も聞いてみたいのですが、なぜか、今まで 聞けないままでいます。

特定の宗教をお持ちである事は 知っています。
手術を受けなかったのは 宗教のせいなのかどうか?
そういう宗教なのかどうか? は、私は知らないのです。
私は 他の宗教(新・新宗教?)に入信するつもりは まったくありませんので、
その宗教についての話は した事がないし、彼女から話てくれる事もありませんでした。
よって、さして過激な宗教ではないと 想像できます。

とりあえず、まだ元気です(笑)。
「元気」って言うと、「私、もう先が長くないから」と 朗らかに笑っています。
やっぱり、バカなんだと思います(爆)。

怒りっぽい事と クドクドとお説教をする時がある事とが 
彼女の欠点でした。
今は どちらも キレイに消えてなくなっています。
自分の存在意義を再確認して、幸せそうにも見えます。

親戚じゃないけど、これからも見守っていくつもりです。
返信する

コメントを投稿