ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
大切なこと、くだらないこと、
いろんなことについて、考えたい。

蜆(シジミ)

2007-08-06 | いろんな人
義父は 一人暮らしをしていた若い頃
(終戦後しばらくした頃かな)
肝臓が悪かったらしい。

この臓器には 蜆(シジミ)を食べるのがいい、と言われている。

そこで
亭主の実家の近所のオジサンが
毎日 川でシジミを採って 義父に持って来てくれたのだそうだ。

どんな気持ちで始めたことだったのだろう?

本当に、毎日!!! 毎朝!!!だったそうだ。

義父は毎朝!!! その蜆を味噌汁に入れて飲み、

そして 義父の肝臓は 本復したのだった!






赤くなりかけたパプリカ。ちょっと、グロテスク。






義父は 本来 医者嫌いだ。

(好きな人はいないか。。)

でも 検査はきちんとする。

地方公務員だったから その関係の医療機関に
検診も 毎年! 必ず! きちんと! 絶対! 行く。

昔 本復した肝臓はいいのだが
血圧が高め、
不整脈がある、など
定期的にチェックを続けないと不安なことが多いせいでもあるだろう。



ウチの亭主が 毎日 主張していた頃。

義弟が土曜日に 実家に帰ると
義父は
「いや~、昨夜は救急車の厄介になるかと思ったよ。」
と言ったのだという。

義父は‘ぢ主さま’でもある。

トイレで下血し、その血が止まらなかったのだそうだ。

‘血液サラサラ’の薬を飲んでいるので
一旦 出血すると 止まりにくいらしいのだが
相当量の下血があり、
救急車を呼ぼうかと考えた、と言うのだ。



この話には 息子でなくても心配するし 
心配のあまり 顔も青くなろうというもの。

なにしろ、義父は 検査には行くけど
その他のことは これがまた
まったく! 珍しいほどに! 決断力がない男!!!!!

検査以外に医者に行く、とか 
救急車を呼ぶ、とか
そういうことの決断も まわりがやいのやいの言わないと
できないかもしれない!



普段から 実家に帰ると
「きょう 行ってきたよ。」
と連絡を取り合っている義弟から 亭主に電話があったのだが

例によって例のごとく(笑)
明るいうちは 亭主は留守だから
私が受話器を取った。



「で、きょう、医者に連れてった。」

おお、義弟よ!

それでこそ、オトコだ!?

予想通り? ぢ(内痔核)による出血で、
軽い貧血はあるものの、
癌の疑いとか、そういう問題のあるような結果では なかったらしい。

とにかく、ひと安心。ほッ。



けれど 一度 大腸を見てみましょう、ということになり、
翌週に 検査の予約。

土曜日でも診察のある病院だが
内視鏡検査は 当然ながら、平日。

平日に実家に行くのは 
いつもなら亭主の担当だが そんな時間はとれない。

公務員の義弟が 仕事を休んで行ってくれることになった。



亭主は 電話で

「腸の検査はよ、
 ケツから入れっからよ、
 口から入れるのと違って ラクだからよ、
 大丈夫だよ。」

などと 義父を元気付けて?いた。

ところが! 







枝垂れヤマボウシの実の緑も くすんできている。
今年は 色づいた実を賞味できるだろうか?






「きょう、検査をしてきました。」

という義弟からの電話を取ったのも、私。

亭主は真夜中でなければ 帰ってこない。

「そしたら、腸のあちこちに ポケットがあって。」

「え?」



ポケット。 憩室のこと。

腸に 穴が開くように ポケットができると
その中に入り込んだ便は 動かずに溜まる。

腸相が悪いと できるらしい。



「下剤でキレイにしたはずなんだけど、
 お爺ちゃん、憩室がいっぱいあって、 
 苦しくて、大変だったみたい。

 医者も、大汗かいて、大変だった!」

そうか。

そんなに 憩室があったか。

それは、大変だ!



なんと 義父は昔から便秘気味なのだそうだ。

ぢも そのせいなのだろう。

それにしても、憩室がいっぱいとは。。。



その後 私も 電話で何度か義父としゃべっていたが、
3度目の電話で 思い切って言った。

「お義父さん、ポケットをそのままにしてたら

 そのうち癌になるかもしれないって言うから。。」

すると 東京生まれの人が、みごとなイバラキ弁で

「んだちけねー(そうなんだってね)。」

と(苦笑)。



「お義父さん、海草! 

 海草をいっぱい食べてね!」

とか、義父に分かりやすいような 義父でもできるような対処方法を
伝えたりしてるけど

腸相、変わるかなあ。。