ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
大切なこと、くだらないこと、
いろんなことについて、考えたい。

朧月夜

2005-04-23 | 考えたこと
菜の花畑に 入り日薄れ・・・

この季節、
この小さな川を渡るたびに この歌を口ずさむ。

この歌と 菜の花の香りは 
幼い頃の実家の‘オカ苗代’の近辺の
菜の花畑を思い出す。

‘アブラナ’と呼んでいたが、
油を採った記憶はない。

やはり お浸しにしたりして食べる菜っ葉を畑に作り、
種をとるための花をさかせていたのだろうか。

マライア・キャリーが どんなに歌がうまくても
ナイス・バディーでも
この歌の風情を歌い込むことは できないなあ、と思う。



この小さな川の菜の花は
地元ではちょっとした名所だと思う。

一面の菜の花、とくりかえす 印象的な詩があったが、
まさに、そんな風景だった。

歌を歌わない時は
「いちめんの菜の花・・・・・・」
とつぶやいていた。

昨年の夏のたびたびの大雨で
川岸がえぐられ、切り立ったように削られて
菜の花の咲く場所が すごく少なくなってしまった。

すごく残念。



子供たちが小さい頃から
菜の花の時期には ここに来て
菜の花に囲まれた子供たちの写真を撮りたいと
念願していた。

ところが実際は 今年に入って初めて行った。
これが二度め。

子供は大きくなってしまった。
あの子たちが小さいうちに行きたい所、
したいこと、やってあげたい事は 山ほどあったのに。



とろけそうにいい香りの菜の花は、
どこか切ない 胸締め付ける匂いでもある。

そして『朧月夜』の歌を歌うときも
同じように胸は締め付けられる。