ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

デンキヤホール @東京・浅草

2015年01月21日 | 東京都(老舗)

浅草も4丁目ともなると観光客の姿はあまり見当たらず落ち着いた雰囲気で、地元の人達の生活の場という感じ。下町らしくアーケード下の歩道には鉢植えがいっぱいのこちらは創業明治36年(1903)の喫茶店「デンキヤホール」。看板の書体が素敵。こちらの名物は2つあり、ひとつは「ゆであずき」、そしてもうひとつが「オムマキ」。どちらも「元祖」と冠している。自分のお目当てはオムマキ。そう、お祭りの屋台なんかで見るあれです。ま、はっきり言って味は想像出来るし、そんなに拘りがある訳でもないのだが(というか普段食べた事ない…)、喫茶店でっていうのがグッときて、「発祥もの」好きとしては行かずにはいられなくなったのです。

店に入ると「ザ・昭和の喫茶店」といった雰囲気。4人位のおばちゃんが切り盛りしていて、奥のテーブル席に案内される。おばちゃん達は終始口が止まることなく、井戸端会議中(笑)。そんなゆるい空気の中、予定通り「オムマキ」を注文。他の客は自分と同じ男性のひとり客ばかり。しばらくしてステンレス・プレートにのったオムマキが運ばれる。綺麗に巻かれた薄焼き玉子の上にはケチャップ。一緒に京都の「原了郭」の黒七味と一味が置かれたのは意外だった。自分ちにもあるのだが、正直、世間の評判ほど好きではないので、結局使わなかったが。その他、「やげん掘」の七味などもある。こちらの主人は七味唐辛子好きなのかな。

箸で薄焼き玉子を割り、中の焼きそばを持ち上げて頬張る。味が想像出来るなんて書いたが、意外にも麺の食感がゴワっとした感じで、安いスーパーで売ってるような麺かなんかだろうと思っていたので、いい意味で裏切られた。旨い、この麺。味付けはもちろん濃いめ。ま、麺を玉子で包む意味なんて考えたら無粋だろうが、なんだか楽しいメニューだ。のんびりした昼下がり、こんな店でゆっくり雑誌かなんかめくりながら食べるには最適。(勘定は¥650)

デンキヤホール

東京都台東区浅草4-20-3

(オム巻き 元祖オムマキ 元祖オム巻き ゆであずき デンキヤ 原了郭 七味唐辛子 七色唐辛子)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする