ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

安兵衛 @愛知県岡崎市 (2)

2023年08月22日 | 愛知県(三河・老舗)

愛知県岡崎市内を散策。以前にも訪れてそのクラシックな洋食メニューに胸が湧きたった元能見町の「安兵衛」を再訪。正確な年は分からないが創業して70年程だそうだ。店は中心部から少し離れた街中にあり、かなり年季の入った外観だが、メニューには「エスカロップ」「ハイシビーフ」「ミヤビヤ」「フライタース」「カスタードミンチ」「フーカデン」等の今では見ることの少ない絶滅危惧メニューが揃っているという貴重な店(注・ただし現在は名前だけ載っているものの配膳されていない品も多い)。以前訪れた時には「チキンエスカロップ」と「トルコライス」をいただいた。

店内には先客の老夫婦が2組。メニューを凝視して再確認。というのも実は先日、某地図アプリでこの店の最近のメニュー表の写真を見たのだが、あの「チキンミヤビヤ」に値段が付いているのを発見!(※値段の表示してある品は提供可)。気になっての訪問となったのだった。以前の訪問時には付いておらず注文出来なかったので復活ということだろうか? ワクワクしながら、まずは給仕の年配女性にメニューに載っていないノンアルコールビールがあるか訊いてお願いした(車なので)。今回はのり塩のポテチ付き。そして改めて「チキンミヤビヤ」を注文した。

ご高齢の女将さんの姿が見当たらないなと思っていると厨房の中で調理をしていらっしゃった。以前は女将さんが給仕で、調理は違う方がやっていらっしゃったと思うのだが(未確認)。古びて薄暗い店内でノンアル(キリン零ICHI )を啜りつつ、出来上がりを待つ。ノンアルのビールってビール代わりに仕方なしに飲む人も多いと思うのだが、どうして瓶は量が少ないんだろう?…。

しばらくして「チキンミヤビヤ」が登場。少し深さのある平皿に盛られていて、具材はチキンの他、玉ねぎ、人参、椎茸。タケノコも入っているかな。上にのった目玉焼は黄身が流れ出るくらいの火入れ加減でグリーンピースが散らされている。早速スプーンを入れていく。味の基本はデミグラス・ソースのよう。旨い。不覚にも早く黄身を潰してしまったので混ぜ合わせながらもいただく。オーブン調理してあるかどうかは分からなかったが、コクのある味わいと歴史を味わった。こちら、まだ「テンドロアンステーキ」「イタリアンコロッケ」「イタリアンポーク」「イタリアンスパゲテー〔ママ〕「オムライス」など食べてみたい品が沢山。近くだったら絶対全メニュー制覇するのに。胃袋があと2つくらい欲しい…。

5年程前に名古屋最古の洋食店、円頓寺の「勝利亭」が閉店して、東海地方の歴史ある洋食店にだけ残る不思議なメニュー「ミヤビヤ(ミヤベヤ、メアベア)」を現在提供しているのは、岐阜「あじろ亭」、武豊「享楽亭」、津「中津軒」(未訪)の3軒だけだとメディアでは言われているが、ここや、瑞浪「満月」(※閉店)、津島「三すじ」(未訪)など、メニュー復活を含めて歴史ある店、あるいはその系譜にある店ではひっそりと提供している店がまだあるかもしれない。(勘定は¥1,200)

以前の記事はこちら (1

 

 


 

↓ 店のすぐ向かいにある理容店「澤田理容館」(建築詳細不明)。以前は気付かなかったが、よく見ると瓦屋根に不釣り合いな2階の欄干付きの格子窓や、1階の将棋の駒のような明かり窓、入口の斜め付け扉など、とても個性的。結構古い建物なんじゃ…。

 

 

↓ 周囲を塀で囲ってまるで城のような「浄誓院・松本観音」(建築詳細不明)。こちらから見ると寺なのに中に入るのを躊躇してしまう要塞(笑)(表側には普通に参道があります)。

 

↓ 参道が小さな商店街のようになっていつも活気がある「松應寺」(建築詳細不明)。来るたびに装飾が変わっていたり、若い人が集うカフェや飲食店があったり、小さい子も立ち寄るような商店があったりと面白い寺。誰か仕掛け人でも居るのかな。自分は誰も居ない蚤の市で盃を見付けてきた(皿の上にお金を置いてくるだけ)。

 

 


 

 

 

レストラン 安兵衛

愛知県岡崎市元能見町172

 

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コメント (2)
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