ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

マカロニ軒 @岐阜県岐阜市 (※閉店)

2018年03月11日 | 岐阜県(岐阜)

岐阜市三番町の「のはら湯」(創業明治27年)で汗を流した後、JR岐阜駅に向かい、最近円相グループが出した日本酒が呑める店に向かうも、ランチが終わりかけの時間帯でまだ店が呑む雰囲気でなく、店の外に出ていたメニューを眺めたものの何か違うなァという気になって、同じビルで同グループの洋食屋「マカロニ軒」へ。こちらもまだ出来たばかりの新店。店の前まで行くとすぐ前のウエイティング用のベンチで酒片手に弁当を食べている剛の者(年輩)が…。店の人、そこは注意してもいいでしょ(笑)。店に入ると意外と簡素な内装。そつのない店造りをする会社なので、洋食屋としてもう少し雰囲気のある店なのかなと思っていたので意外(いわゆる”レトロ”っていうのを避けたのかな)。厨房前のカウンター席に案内されたので、腰かけてすぐに生ビールと「マカロニサラダ」を注文した。

喉がカラッカラなので五臓六腑にビールが滲みていく。「マカロニサラダ」はとても安い値付けなのにしっかりとした量があり、ねっとりとしたマヨネーズ和えにパセリが散らしてある。ビールのつまみにちょうど良かった。新しい店はどこもそうだがオーダーを含めてハンディ機器を使ってシステマチックに事が進んでいく。それだけならいいのだが客にはやや慇懃無礼。そして店員同士は「オーダー入りま~すっ!」「ハイヨーッ!」「〇×いただきました~っ!」「ハイヨーッ!」とかまびすしい。まるでどこかのラーメン屋のよう…。しかもカウンター席の頭の上に厨房があるような配置なので余計に…。世間がこういうのを求めているのかもしれないし、これを”明るく元気な接客”と評する浅慮な人も居るのだろうが、何でもかんでも大声を張り上げるのは幼稚過ぎないか。居酒屋じゃないんだから(←オイオイ居酒屋使いしてるじゃないかっ)もう少し落ち着いた大人の接客をして欲しいものだ。

こちらのメニューの特徴は何といっても主に中部地方の老舗洋食屋などに残る絶滅危惧メニューを取り上げているところ。「エスカロップ」「チキンミヤビヤ」「チキンマーブル」など、自分のように老舗食堂を食べ歩いている人間にはグッとくるものばかり(ただ「包み焼きハンバーグ」は銀座の「つばめグリル」か京都の「東洋亭」かな)。若干あざとさも感じるが、なかなかいいところに目を付けたなァと思う。仕掛人は言うまでもなくかなりの切れ者だ。そんなメニューの中から現在4店(名古屋市「勝利亭」、岐阜市「あじろ亭」、武豊町「享楽亭」、津市「中津軒」)に存在している「チキンミヤビヤ」と「角ハイボール」を注文した。ワクワク…。

しばらくして運ばれた「チキンミヤビヤ」は浅い丸皿に入れられオーブンで焼かれているのだろう。具はチキン、玉ねぎ、きのこ、グリーンピース、パセリ、そこに玉子が落とされている。老舗と違ってかなり濃い色のデミソースで煮込み焼かれているのだが、ソースはサラッとしていて少なめ、具材の切りも小さめ。玉ねぎは薄いのだが口に残る食感がある。これは一番外皮に近いところかな…。落とされた玉子は白身も透明なのでほとんど生卵の状態。全体的に具材の量も少なく、見た目からいくとオーブンでの火入れが長いよう。後発なのでもっと料理的な完成度を上げてくるのかなと思いきや…、若い客が興味で試してみてもこの値段で2回目があるかどうかちょっと心配。この材料だったらもう少しヴォリュームを持たせてもコストはさほど上がらないのでは。とは言っても、こういった岐阜市内にも残る絶滅しそうな貴重なメニューが日の目を見たのは快挙。次は「高等ライス」ですかね(笑)。(勘定は¥2,200程)

※同グループの「エリックサウス」開店に伴い閉店されました

 

 


 

↓ 前に建っていた建物が更地になり、”アッパッパ”になってしまった創業明治27年(1894)の銭湯「のはら湯。この日はスチーム湯が壊れていたのが残念。

 

 


 

BISTRO マカロニ軒

岐阜県岐阜市橋本町1-10-1 ACTIVE-G 2F

 

( 岐阜 ぎふ 岐阜駅 アクティブG ビストロ 洋食屋 洋食 円相フードサービス 円相グループ イナダシュンスケ 老舗洋食 ミヤベヤ マイヤベーヤ 閉店 )

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キッチン千代田 @名古屋市中区・鶴舞

2018年03月11日 | 名古屋(中区)

鶴舞駅から歩いてすぐのところにある洋食屋「キッチン千代田」。創業は昭和53年(1978)。”ステーキ&しゃぶしゃぶ”と冠を付けているだけあって街場の洋食屋よりは格式の高いこちら、日曜休みの店なのでなかなか寄ることが出来なかったが、この日は祝日だったので狙って入ってみた。店内も高級感があるシックな佇まい。カウンター席とテーブル席があり2階にも客席があるようだ。人気があり給仕の女性は女将さんとは別に2~3人も(サービスは庶民的)。カウンターが埋まっていたので案内されたのはテーブル席(1人だと申し訳ないが)。コックコートを着た年配の方は主人だろうか。オーダーしたのは「オムライス」。聞くところによるとメニューには載っていないらしいのだが(未確認)ランチでは評判なのだとか。自分もその評判を聞いて是非食べてみたいとやって来たのだった。いきなり「オムライスを。」って言ってしまったがオーダーはすんなりと通った。周りの人を見渡しても、後から注文する人も”オムライス率”の高いこと高いこと。

カトラリーが運ばれてしばらく経ち、平皿にのった「オムライス」が運ばれた。控えめな量でくるかと思いきや、しっかりとした大きさの紡錘形で、デミグラスソースがたっぷりとかけられている。薄焼きの玉子で巻かれていてとても綺麗なフォルム。勇んでスプーンを入れると、中のライスもデミグラスソースで味付けされていて…うん、旨いっ。質の良い牛細切れ肉がたっぷりと使われていて、デミソースの深いコクと香りと相まって堪らない。ディナーで出る和牛の端肉なのかもしれないがランチとしては破格なんじゃないかな。さすがに評判になるだけあるなァと唸る。オムライスとして値付けは高いほうかなと思っていたのに、食後にはデミタスカップに入ったコーヒーも出て、逆に安過ぎると感じるほど。満足。次はステーキのランチか、ハヤシライスを食べてみたいナ。(勘定は¥1,100)

 

キッチン千代田

愛知県名古屋市中区千代田3-7-7

 

( 鶴舞 つるまい つるま ちよだ キッチンちよだ 洋食 洋食店 ステーキ オムライス デミソース コーヒー ランチ )

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