ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

大黒屋 @岐阜県加茂郡八百津町 (※閉店)

2018年03月14日 | 岐阜県(中濃・老舗)

八百津町の老舗食堂「三勝屋」に行く時にいつも前を通るのだが開いていない「大黒屋」。それもそのはず日曜営業はしていない。先日、平日の昼に「三勝屋」へ寄った時も、ここが開いていれば入ったことがないこちらへ入ろうと思っていた。でも暖簾が掛かっていなかったので入れず。また同じようなシチュエーションで仕事でこちら方面に居たので、今度は時間を少し遅めにずらして行ってみると…開いていた。神社前に車を停め「三勝屋」の前を歩いて通り過ぎ、暖簾をくぐる。

何時頃建て直した建物なのかは分からないが普請は古くない。店の中はテーブル席が3つのみとこじんまりしていてご夫婦で商っていらっしゃる様子。でも隣の厨房はそれと同じかそれより大きいぐらいで扉と窓口で仕切られている。古い店だろうと予想はついていたが、店の”おしながき”によるとこちらの創業は何と昭和2年(1927)だとか。それって「三勝屋」(創業昭和8年)よりも古いじゃないか! あちらはメディアにも取り上げられて賑やかなのに、ちょっと店の風情が足りないか…。現在は3代目だとのこと。洋食もあり、好物のオムライスもあったので迷ったが、最近は集中して東濃~中濃地方のカツ丼(亜種)を食べているので「カツ丼(並)」をお願いした。それにしても昭和初期に開業したここにも「三勝屋」にも品書きに「ソースカツ丼」があるのは偶然なのか、それとも長野県とかからの影響があるのか興味は尽きない。

なーんてことを考えながらぼけーっとしていると「カツ丼」が登場。多めの漬物とカットバナナ(笑)が付いている。こちらの「かつ丼」は玉子を出汁で溶いたゆるゆるの餡がカツの上からかけられたタイプ。「三勝屋」も同じタイプなので”地域性”とみるべきだろうか。カツ丼の”中山道ライン”はやっぱり面白いなァ(八百津町は中山道の「御嵩宿」「伏見宿」からほど近い)。ゆるゆるとろとろの餡がたっぷりかかっていて、味付けは強すぎず、旨い。長葱の青いところと玉ねぎが同居しているのが珍しい。ご飯の方にまで餡が多めに溢れ、するするといただいた。次はオムライスか、それとも件のソースカツ丼か。日曜にやっていればまたすぐにでも行きたいんだけれど…。(勘定は¥650)

※2019年末を以って閉店されました

 

 


 

 ↓ 店のある通りを北上したところにあった下見板張りの洋間を備えた日本家屋(建築詳細不明)

↓ 木曽川沿いの古い通りに「雪中寒梅」「蘇水峡」という銘柄で有名な「古田酒造」(建築詳細不明・)があった。ひと気が無いなァと調べてみると2012年に事業停止しているようだ。

 

↓ 同じ通りで見つけたタバコ屋の痕跡。その昔は薬屋で、火薬なども扱っていたようだ。

↓ 夕暮れ時の「旧八百津発電所資料館(旧・名古屋電力㈱八百津発電所)」(明治44年・1911・建造 ※国重要文化財)。資料館の入口が北側なのでそちらばかりしか見ていなかったが、南側に行ってみるとこちらの壁面にもしっかり逆読みの「名古屋電力株式會社」の文字が。陽に当たってなかなかいい顔。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

大衆食堂 大黒屋

岐阜県加茂郡八百津町八百津3883

 

( 八百津 やおつ だいこくや 大衆食堂 麺類食堂 洋食 オムライス カレーライス かつ丼 かつどん 亜種 近代建築 国指定重要文化財 酒蔵 閉店 廃業 ) 

コメント
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