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ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Crosseyed Heart / Keith Richards

2015年10月24日 | クラシック・ロック

 

Crosseyed Heart / Keith Richards (2015)

キース・リチャーズ(Keith Richards)3枚目のオリジナル・アルバム。録音していたという情報はあまり流れていなかったので、発表された時はちょっと驚いた。結局、数こそ多くないものの、2014年と2015年をツアーして回ったその底知れぬ元気さに驚愕する(もうすぐ72歳ですよ!)。若い頃は仏頂面がトレードマークだったキースも歳を重ねる毎に丸くなり、最近はいつでも機嫌良く、ついにアルバム・ジャケットでもニッコリ。

1曲目がもろにロバート・ジョンソン(Robert Johnson)だったのでブルース・アルバムかと思いきや、すぐにキース節全開のロックンロール、レゲエ、ソウル、カントリーなど、彼が好む音楽のショーケースとなる。14ではアジっていたりして面白い。どの曲も溌剌としていて、やりたい事をやった感に溢れていて、一聴して充実感が伝わってくる好作品。ドラムスのスティーヴ・ジョーダン(Steve Jordan)との共作が多く、彼が重要な役回りだっただろう事が分かる。その他のメンバーは、彼のバンド「エクスペンシヴ・ワイノス(X-Penisive Winos)」の面々を中心とした人選。ただライナーを見てもバンド名は出てこないので、バンドとして活動を継続するのかどうかは分からない。故・ボビー・キーズ(Bobby Keys)やノラ・ジョーンズ(Norah Jones)も参加している。

キースがよく使う言葉やフレーズ、ギターの手癖がそこかしこに溢れていて紛れもないキースの音楽。彼のヴォーカルは決して上手くないし、実際にライヴなどで聴くとそのいい加減さに苦笑したりすることも多いが、改めてこうしてアルバムで聴くととても味のあるいい声だ。特に低音でつぶやくような声の曲では素晴らしい。歳をとってさらに渋みが増した感じがする。彼ほど強い個性を持つアーティストでも、バックの面々が変わると紛れもなくソロ作品となり、ストーンズ(The Rolling Stones)の音にならないのは不思議だなァ(最近はその垣根も低いが)。やっぱりキモはドラムス(=チャーリー・ワッツ)か…。

amazonにて購入(¥1,451)

  • CD (2015/9/18)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Import
  • Label : Ume
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