ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Welcome To The Canteen / Traffic

2015年10月28日 | クラシック・ロック

Welcome To The Canteen / Traffic (1971)

1971年に発表されたトラフィック(Traffic)の5枚目のアルバム。ロンドンで録音されたライヴ録音。このバンドを語る時(少なくとも中期までは)についてまわるデイヴ・メイソン(Dave Mason)がいるかいないか問題(そんな問題無いか・笑)。このアルバムでは”いる”。いわゆるリーダー・シップが誰にあったかは、バンドの音楽作品を理解する上で結構重要だと思うけれど、この時期、バンドのリーダー・シップは、表向きはスティーヴ・ウィンウッド(Steve Winwood)、だがその実デイヴ・メイソンにあったという見方も少なくない。デイヴ・メイソンはこの時点でソロ・アルバムを発表していて、バンドを行ったり来たり。そのいきさつの詳細には全然詳しくないが、自分がトラフィックを聴いた時に「いいナ」と思うときには必ずデイヴ・メイソンが居るので、間違いなく彼の音楽性には惹かれているんだろうと思う。

ライヴの雰囲気などお構いなしに唐突に始まるこのアルバム。いわゆるライヴ盤の”盛り上がり”はほとんど無視の編集。まるでスタジオ・ライヴのような感じ。でも演奏はすごい。同一コンサートから選曲されたのかどうか知らないが、過去のアルバムから選ばれた名曲群がしっかりと煮詰められて、新たなアレンジで繰り広げられている。どの曲のアレンジも、以前からそうだったように決まっている。特にリズムを変えたスペンサー・デイヴィス・グループ(Spencer Davis Group)時代の名曲6「Gimme Some Lovin'」のゆるり、且つ凛としたノリは地味だがかっこいいなァ。時折聴こえてくるデイヴ・メイソンのハードなギター音に痺れる。このアルバムを聴いていると、ジョー・コッカー(Joe Cocker)、デラニー&ボニー(Delaney & Bonnie)、デレク&ドミノス(Derek & The Dominos)のどれと言っても分からないくらい音楽性が重なっている。録音されたライヴの全体像が明らかにされる時は来るのだろうか? 

中古店にて購入(¥750)

  • CD (2002/3/19)
  • Disc : 1
  • Format : CD, Original recording remastered, Import
  • Label : Island

 

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