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ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

五十番 (2) @岐阜県中津川市

2018年04月15日 | 岐阜県(東濃)

朝食抜きで中津川市に着いたのが10時前頃。まだ大方の喫茶店のモーニング・サービスには間に合うだろうが、自分はあまりモーニングに感心が無いので、どこかで軽くお腹に入れられないかと思案。前回は駅構内の「根の上そば」にしたが、他に開いていそうな店は思いつかず。あの「五十番」は10時半と早めに開店すると知って行ってみる。ガラスブロック壁の特異な建物に着くと本当に営業中だった。まだ先客は居ないだろうと中に入ると…居た。早い(お前もナ)。その後も持ち帰り客が次々とやってくる。中には一体何人前だろうというような大きな包みを持って帰る人も。相変わらずすごい人気だなァ。にも座った車止めのような腰かけがあるテーブル席に座り「焼きそば」を注文した。

運ばれた”白い”「焼きそば」とは約半年ぶりの対面。相変わらず盛りが良く、立ち昇るにんにく風味が食欲をそそる。もやしとごく少量の肉片も見られるが、何と言っても特徴は短く太いこちらならではの麺。独特なモチっとした食感とシンプルな味付けで箸が止まらない。今回は最初からテーブルの上の調味料を試そうと思っていたのに結局半分はそのまま食べてしまった。後からラー油、酢、ソース、それぞれの調味料を足していただくが、それぞれ旨い(醤油は置いてなかった)。でもあくまで変化球。結局は直球に戻るのだった。他に無い唯一無二の焼きそば。やや重い朝食だったが満足。果たしてこちらの「焼きめし」と「ラーメン」を試す時は来るのだろうか…。(勘定は¥500)

以前の記事はこちら

五十番

岐阜県中津川市太田町2丁目2-10

 

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瀛客山 (2) @岐阜県多治見市 ※閉店

2018年04月09日 | 岐阜県(東濃)

久しぶりに岐阜県多治見市の中華そば屋「瀛客山(えいきゃくざん)」に、まだ食べたことがない「台南ラーメン」目当てで訪問。創業は昭和62年(1987)とのこと。今年は2月が寒かったこともあってバイクは今シーズン初。幸い2台ともすぐにエンジンがかかってヨカッタ…。店から離れた場所にもある駐車場にバイクを停め、中へ。営業開始してすぐだったので先客は1組のみ。カウンターに座って「台南ラーメン」を注文。辛さが選べるようになっていて、一番ライトなスモール(小辛)からスコーピオン(超激辛)(笑)まで6段階ある。自分は割と辛いのが得意な方なので「ウルトラ(大辛)」を選んだ。目の前の主人が調理を始める。テレビが付いていたのでフッとそちらに気を取られていたら、もう出来上がって提供された。すごい早業、いつの間に…。

やや小振りな丼ぶりで提供された「台南ラーメン」は、辛いミンチ、ニラ、ニンニク、もやし、鷹の爪、と構成している具材からいって所謂「台湾ラーメン」とあまり変わらない。どうしてこれを”台南”と呼ぶのかは知らないが、台湾ラーメンの始祖のあの店と出所が違うのだろうか。それはさておき、早速手繰ってみる。麺はプツンとした歯応えのストレート細麺。スープのベースはすっきりとした醤油味で、辛味が沢山入っているのでもちろん辛いが味覚をやられる程ではなく、自分には汗をかかずにスルスルといける程度。もっと辛くてもいけそうだ。細かいミンチや細もやしと、麺との相性も良く、旨い。量がさほど多くないこともあって、レンゲでミンチとスープを掬い、唐辛子だけ避けてさらえていく。スープが残らないほど頂いてレンゲを置いた。次は炒飯と餃子を食べてみようっと。(勘定は¥780)

以前の記事はこちら

※2019年7月を以て閉店されました

中華そば専門店 瀛客山

岐阜県多治見市太平町5-15

 

( 多治見 たじみ エイキャクザン ラーメン 中華そば 台湾ラーメン たいなんラーメン ベトコンラーメン 閉店 廃業 )

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くるまや 中津川店 @岐阜県中津川市

2018年04月03日 | 岐阜県(東濃)

国道19号線のバイパス沿いにあり、いつも賑わっている蕎麦の大店(おおだな)「くるまや」へ。本店は木曽福島の「くるまや本店」(たぶん)。創業はよく分からなかったが店で貰ったマッチには享保元年(1716)と書いてある。建物も大きく駐車場も広くドライブイン的な店で、たしか小さい頃に蕎麦好きな両親と来たことがあると思うが、これと同じ建物だったかどうかは思い出せない。店内は客席も厨房も広く、大きなテーブル席が10席、座敷にも10卓。観光客ばかりかと思いきや外れた時間だったからか地元の方も訪れていた(給仕との会話から推察)。給仕の女性の接客もざっくばらんな感じ。注文したのは品書きにあった冬期限定の「すんきそば」。

”すんき”とはカブ菜を細かく刻んで乳酸発酵させた漬物だそう。しばらくして運ばれた丼ぶりには沢山のすんきが入っている。塩を使わず漬けているらしく塩っ辛くはないが酸味はかなり強い。そばは黒くて太い田舎そば。趣味蕎麦とは違うので、いわゆるコシとか香りとかそういうものは感じないものだが、それはもちろん承知の上(趣味蕎麦しか好きじゃない人はこういうそばを貶すことがあるけれど、別物なんですから無粋ですよね)。つゆは色も味もかなり濃く、たまりの強い風味も感じられる。寒い土地だからこういうつゆの味になるんだろうなァ。次は冷たいそばも食べてみよう。(勘定は¥890)

 


 

↓ 帰路はバイパスを避け、山道を通り「笠置ダム」(昭和11年・1936・建造・写真下左)と「丸山ダム」(昭和30年・1955・建造)へ。丸山ダム展望台は改修工事中で近寄れず、何かの遺構(写真下右)を見るに留まった。

 

 


 

そば処 くるまや 中津川店

岐阜県中津川市中津川993-2

 

( 中津川 なかつがわ くるまや 車屋 蕎麦 ソバ そば 木曽福島 くるまや本店 ドライブイン 国道19号線 日本近代土木遺産 )

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平林 @岐阜県中津川市 (※閉店)

2018年03月04日 | 岐阜県(東濃)

中津川での昼食はかつ丼で有名なココ「平林」で。というより、今回中津川まで遠路はるばるやってきたのはここのカツ丼を食べる為なのだ。一般的なカツ煮玉子とじタイプのオーソドックスなカツ丼と違い、様々なカツ丼が混在する岐阜県内。特に東濃地方は町ごとに他の地方には無い特色あるかつ丼があり、以前から勝手に”カツ丼亜種”と名付けて食べ歩いている。中津川市は一応「しょうゆカツ丼」が名物とされているのだが、これは昨今流行りのご当地名物として近年作られたもので歴史がある訳ではない。

ここ「平林」の創業がいつで、どういう経緯でオリジナルなかつ丼を提供するに至ったのかは分からない(少なくとも2代続いているようです)。以前にもこの店に寄ったことがあるのだがその際は店が開いていなかった。またそんなことがあっては大変と、前の日に電話をかけて確かめておく。すると店の方が「ちゃんと開いているのは12時過ぎです。」とのお返事。ちょっと店が開くのが遅いようだ。以前こちらに来た時に閉まっていたのは早く来すぎたのかも。

店は商店街にあるのだが道路には面しておらず、一般住宅のような外観の建物の奥に入口がある。停まっている車の脇から奥へ行き、控えめに下がっている暖簾の下の入口から中へ。まるで普通の家にお邪魔するような感じだが、中に入るとちゃんと店舗の造りになっていた。テーブル席が4つと小上がり席が2つ。ご夫婦でやっていらっしゃる様子。鉄瓶でお茶が運ばれた。品書きを見ると「かつどん」には”上”もある。奥様に違いは何か訊くと肉の量だとか。じゃ、と普通の「かつどん」を注文した。

しばらくすると「かつどん」が登場。細目の衣をまとったかつにはたっぷりとタレがかかっている。ご飯にもしっかりかかっているのでタレをくぐらせてあるかも。上から2個グリーンピースがのせられている姿もいい。脇には控えめな量の紅生姜。勇んでかつを口に運ぶ。甘辛の少しとろみがついたタレなのだが醤油だれともソースだれとも言えるような複雑な味わい。…これは旨い。これを”カレー味”と称する人も居て、さすがにカレーとは間違えないだろうと思っていたのだが、なるほどカレーと言われても納得してしまうような風味と辛味もある。不思議なタレだなァ、コレ。唯一無二。肉は厚くなく絶妙のひと口サイズでご飯とのバランスも良く、あっという間に平らげた。店までは遠い道のりだが、旨いかつ丼が食べられて大満足。(勘定は¥870)

この後の記事はこちら

※残念ながら令和2年11月30日を以って閉店されました

 


 

↓ 中津川駅の駅裏で見つけた幅は狭いが迫力のある橋(詳細不明)。残念ながら銘板が無くなっており名称、建造年共に分からず。

 


 

 

とんかつの平林

岐阜県中津川市太田町3-6-36

 

( 中津川 なかつがわ ひらばやし 平林とんかつ店 とんかつ平林 とんかつの店平林 カツ丼 かつどん 亜種 中山道 宿場町 中津川宿 近代建築 閉店 廃業 )

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乃が美 はなれ @岐阜県多治見市

2018年02月13日 | 岐阜県(東濃)

多治見市をウロウロした雨降りの休日。そろそろ帰ろうかと車を出して走っていると「乃が美」の看板を発見。「ん、あの乃が美?」と車を停めてみた。こちら大阪に本店がある高級”生”食パン専門店の「乃が美」の「はなれ」と称する多治見販売店。支店ではないのは、こちらに工場は無く直送されてくるからのようだ。瞬く間に支店が増え、現在愛知、岐阜にも合計4店舗ある。以前から名前は聞いていたが、買うのは初めて。食パンの入った紙袋とケース以外にはほとんど何も無いガランとした店内。店員は決して愛想が良いとは言えない男性が1人のみ。1斤という単位で売っているのかなと思いきや2斤のみの販売で、値段を見てビックリ(もちろん高くて)。油断した(笑)。

持ち帰ったパンを恭しく開封。もちろんカットしてそのまま口に入れてみる。高級食パンというと、分かり易く甘い風味なのかなと思いきやそう甘くない。肌理はとても細かく口当たりが柔らかい。”耳まで柔らかい”という売り文句だが、最近はその辺の食パンでもそういうものはあるので特に印象には残らない。切る厚みによって印象が違うのは他の食パンと変わらない。やはり少し厚めに切った方が美味しく感じるかな。黙って置いておくと焼かない食パンが大好物の息子に全部食べられてしまう恐れがあるので「残しておけよ。」とクギを刺しておく(苦笑)。試しに焼いてみた。焼き加減はちょっと難しい。風味も特に上がらないので生の方がいいかも。食べ切った後に他の食パンを食べるとしっとり感の違いがはっきりした。次また買うか、うーん、どうかな…(トーストが好きなので)。(勘定は¥854)

 


 

↓ 多治見市の街中では車で入っていけないようなこんな細い路地もまだ健在。

↓ アンティーク、骨董の店「三角屋」(建築詳細不明)。以前何の店だったか知らないが、町屋の入口に円柱があったりタイル装飾されていて面白い。

 

↓ 「KAWACHIYA(旧・川地家)」(本館・昭和13年・1938・建造)。料亭だった建物が現在結婚式場として使われている。

 


 

高級「生」食パン専門店 乃が美 はなれ 多治見販売店

岐阜県多治見市昭和町86

 

( 多治見 たじみ のがみ 乃が美 食パン 食パン専門店 高級食パン 持ち帰り 近代建築 )

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みかわ屋 @岐阜県多治見市

2018年02月02日 | 岐阜県(東濃)

岐阜県に点在する様々な珍しいカツ丼を”亜種”と勝手に名付けて食べ歩いている。特に中山道沿いの宿場町には、大まかに言って中津川の「醤油かつ丼」、瑞浪の「餡かけかつ丼」、土岐の「てりかつ丼」など、峠を越える度にそれぞれ違う特徴があったりして面白い。そしてその土岐の隣、多治見にも面白いかつ丼があると知って車を走らせた。それが市役所の西、新町にある「みかわ屋」。真向いは車がひっきりなしに停まる老舗人気和菓子屋「梅園菓子舗」だ。多治見橋の北詰にもこちらと同じ屋号の店舗跡が残っているけれど関係あるのかな? 暖簾をくぐって店の中に入ると、丸椅子のカウンター席、土間にはテーブル席が2つ、小上がり席が3つ。小上がりの方だけは少し新しいようだが他は年季の入った佇まい。調理場には主人が1人。カウンターの上には黒い木札に白文字で品書きが並んでいるが、麺類は少なく酒肴が多い。定食が少なく単品中心なのは呑む人が多いのだろうか。選んだのはもちろん「かつ丼(並)」。

テレビの音だけする店内で粛々と調理が進み「かつ丼」が運ばれた。こちらの「かつ丼」には、薄めのロース肉のかつの上からデミグラスソースがたっぷりとかかっている。他には何も入っていないごくシンプルな姿。少しとろみがあるソースはあまり複雑な味ではなく、昔ながらの少し酸味のあるタイプ。表現する語彙の少なさのせいで”古い食堂や洋食屋で時々巡り合う味”としか説明出来ないが…。ピリッとする辛味は胡椒由来だろうか。これも面白い、そして旨いかつ丼だ。同じようにソース(てり)のかかった土岐の「ちゝや」や「旭家食堂」のようにケチャップ寄りの風味はあまり感じられない。自分の経験でいくと粘度こそ違うけれど岡山の「野村」や「やまと」に味の方向性が似てるかな(ずいぶん前に食べたっきりなのであまりあてにならないが)。いやぁ面白い、岐阜県のかつ丼。(勘定は¥650)

この後の記事はこちら (2

 


 

↓ 近くの「銀座商店街」。以前はアーケードにラジオか何かがかかっていたが、それも無くひっそり静か。平日はもう少し開いている店もあるのかな。

 

↓ スナックが並ぶ「銀座センター」。どうも営業している店は少なそう…。

↓ 「旧・衛生湯」(昭和26年・1951・建造)。明治13年に開業して平成17年までやっていたそうだ。かなりしっかりとした建物で保存状態も良さそうだが中を見てみたいナ。

↓ 町の洒落た建物といえば写真館。こちら広小路の「小川寫眞館」(建築詳細不明)。広く取られた窓と、玄関周りのタイル仕事が素敵。ショーウインドーに薄っすらと逆読みの屋号が見える。

 

 


 

お食事処 みかわ屋 (みかわ屋新町店)

岐阜県多治見市新町1-10-3

 

( 多治見 たじみ みかわや 三河屋 みかわ屋新町店 大衆食堂 麺類食堂 かつどん カツ丼 デミかつ丼 ドビかつ丼 てりかつ丼 近代建築 銭湯 )

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ちちや (2) @岐阜県土岐市

2018年01月30日 | 岐阜県(東濃)

「てりかつ丼」で有名な土岐市のレストラン「ちちや」へ。店の裏にある駐車場に車を停め、裏口から店に入る。昼食には遅めの時間だったが客入りは良し。さすがいつも人気の店だ。この日は「かつ丼」ではなく最初から「オムライス」を食べようと思ってやって来た。席に座って注文するも、何故か今日は出来ないとの給仕のお姉さんのつれない返事…。ショック…完全にその”クチ”になっていた。あわててメニューを眺めるも代替案がなかなか見つからない。またかつ丼という手もあったが、何故かこの日はそんな気にならない。こういう店には珍しくカレーは無いし…。熟読したメニューに”当店自慢の料理”という文言を見つけ、結局「ハンバーグステーキ(サラダ・ライス付)」を注文した。

動揺したまま待っていると(笑)、まず紙ナプキンでカチカチに巻かれたカトラリーが置かれ、トマトの入ったグリーンサラダが運ばれた。最初からサウザンアイランド・ドレッシングがかかっている。そして四角い鉄板皿にジュージューと音を立てながらハンバーグが登場。”合挽メンチ200g使用”というハンバーグはなかなかにデカい。ハンバーグの脇には目玉焼き。つけ合わせはインゲン、人参、ポテトフライ、細いスパゲティーと素晴らしいヴォリューム。ライスには珍しく紅生姜が添えてある。玉ねぎ片が見えるデミグラス・ソースは、甘みも酸味も突出していないしっかりとしたコクのあるタイプ。古い店に多い肉がみっちりと入った食感で、旨い。ライスと交互に熱々をやっつけた。こういう鉄板皿で提供されるつけ合わせは、ぬるかったり手を抜いたものも多いが、どれもしっかりと熱くて良かった。お腹もいっぱい。残念だったのは目玉焼きに火が入り過ぎていたこと。鉄板の上だから尚更だろうが、早い段階で黄身を崩そうと思ってもそうはいかず、白身も若干焦げ気味。次こそはオムライスを食べるゾ。(勘定は¥1,080)

 

以前の記事はこちら

ファミリーレストラン ちゝや

岐阜県土岐市泉町久尻32-11

 

( 土岐 とき ちちや Chichiya ファミリーレストランちちや チチヤ かつ丼てり てりかつ丼 てりカツ丼 洋食 オムライス ハンバーグ )

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井ざわ @岐阜県多治見市

2018年01月28日 | 岐阜県(東濃)

今年最初の連休に多治見市へ。すこしお湿りのある天候だったが歩くには差し支えなく、傘を片手に路地から路地へと歩き回る。昼を採ったのは人気の蕎麦店「井ざわ」。今では東京にも店があるという向かいの鰻の老舗「澤千」の関係店らしい。いつも駐車場がいっぱいの盛況で、前には並びがあって入るのを止めたこともある。この日は自分はすんなりと入れたものの、すぐ後には案の定待ちが出るほどの盛況ぶり。まだ角松が出ている店先から中へ。シックな店内は暗めの照明でお約束のジャズが流れ、給仕の若い女性が沢山。カウンター席に案内され、これまたお約束の蕎麦茶が出される。店内にはファミリー客が多い。シンプルに「ざるそば」を注文。自分の座っている席の前はシンクがあり、入れ代わり立ち代わり色々な作業が行われているのでちょっとせわしない。

厨房は見えないが、しばらくして奥から運ばれた蕎麦は細めの切り。ちょっと平打ちっぽい打ち方。早速手繰ってみる。しっかりと締められていて硬めの口当たり。盛りは少なめに見えたが崩していくと普通に量はありそう。つゆはこの地方ではあまり味わったことがないくらいの辛汁。キリッとしていて旨い。笊をひっくり返して蕎麦を盛ったり、かなりの辛汁だったりと、ひょっとして浅草の「並木藪蕎麦」を意識していたりして…。「人気のグループ企業の店=無難」という公式を覆すような、こういう振り切ったつゆの蕎麦を手繰ることが出来るとは思っていなかったので嬉しい誤算だった。手繰り終わっても蕎麦湯が来なかったので、給仕の女性に告げて持ってきてもらう。蕎麦湯はとろっとしたタイプ。つゆの足しは徳利に入っていたので、何杯も作っていただいた。(勘定は¥1,080)

 


 

↓ 近くで見つけたタイル壁に、縁が丸い窓枠の素敵な建物「ヤマ加商店」(建築詳細不明)。さすが陶磁器の町。入口は4枚ガラス木戸というのも渋い。

↓ 狭い路地を迷うように入っていって見つけた建物(建築詳細不明)。タイル壁が一面にだけ残っていて、上げ下げ窓に、残念ながら電柱が邪魔をしてしまっている丸窓がひとつ。何の建物だったんだろう?

 

 


 

そば処 井ざわ

岐阜県多治見市本町5-22

 

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野内 @岐阜県恵那市

2018年01月26日 | 岐阜県(東濃)

以前からずっと行きたいと思っていた恵那市の食事処「野内」。特徴的なカツ丼が有名で、岐阜県内のカツ丼”亜種”を食べ歩いている自分としては何としても伺いたい店だった。ただし場所が恵那駅や瑞浪駅からも離れていて、ついでなんてまるで無いので、今まで2度ほど機会はあったものの、時間の都合などで見送っていたのだった。この日はこの店目当てで出掛ける。万が一を恐れて家を出る前に電話で店に確認して、一杯のカツ丼の為に遠路はるばる1時間半以上も車を走らせた。峠を越え、山道を走って辿り着いた先は、周りに何もない里山といった雰囲気。店(写真下2枚)の前に車を停めたが…あれ?店が閉まっている。…何の事はない、道路を挟んだ斜め向かいに新店舗が出来て、昨年末にそちらに移転したのだった。そちらに行ってみると真新しい建物の横には広い駐車場があり、車がいっぱい。

 

店は平屋でピカピカ(当たり前)、中に入ってみるとなんとこの田舎で超満員の盛況。すごい人気。カウンター席、テーブル席、広い座敷、全て満席で待ちが出る程だった。古い店の面影は全く無く、大型液晶テレビのある町中のレストランといった感じ。給仕の女性が大勢立ち働いている。こちらの勝手な言い分だが”風情”は全く無く、正直がっかり…。あと20日早く訪問していれば…。こちら焼肉も他の定食もある店なのだが、見ている分にはほとんどが「かつ丼」を注文している様子。厨房を覗いてもかつ丼の大量生産状態のようだ。客層は自分のように他所から来た客ばかりかと思いきや、店員と親し気に呼び合う地元の人達が多く、近所に他の店も少ないため食事処として便利に利用されていいるのだろう。しっかり並ばせている訳でも待ちのリストを記入している訳でもないので入口付近はちょっとしたカオス状態。30分程待たされてやっとカウンター席のひとつに腰掛けた。もちろん注文は「かつ丼」一択。

座敷で使っている幼児用の「プピーッ」と鳴る椅子の無遠慮な音にイラつきながら(苦笑)待っていると、どんどん作られているからか、さほど待つことなく「かつ丼」が登場。濃いめの赤だしと漬物が添えられている。念願の「かつ丼」は揚がってタレをくぐらせたかつの上に半熟の目玉焼き状の玉子がのせられている。揚げられたかつは脂身多めの部位。タレは甘辛いのだが酸味は少なくサラッとしたもの。醤油ベースらしいのだが、カツの衣の油と相まって何ともいい味わい。玉子は焼かれているのか茹でられているのか分からないがタレが滲みて色付いている。途中で黄身を潰すとタレに混ざって風味が少し変わり、想像通り旨い。ご飯が少し柔らかめだったが美味しくいただいた。なるほど評判になるだけの事はある。シンプルだが他に無いかつ丼。出来れば旧店舗で食べたかったが(←まだ言ってる)、調子づいてそのうちチェーン店になったりしないだろうなァ…。HPには「㊙かつ丼に裏メニューがあるという噂が…」なんて思わせぶりな文言があるのだが…。(勘定は¥830)

この後の記事はこちら

 

お食事処 野内

岐阜県恵那市山岡町下手向439-1

 

( 岐阜 ぎふ 恵那 えな のうち カツ丼 かつ丼 かつどん 醤油かつ丼 しょうゆかつ丼 カツ丼亜種 亜種 食堂 移転 )

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おふくろ @岐阜県中津川市

2017年11月13日 | 岐阜県(東濃)

中津川市内を散策中、おやつのつもりで駅前の道を脇に入ったところにある太田町の「五平餅おふくろ」に入る。1本でも買えるのかなと思ったらこちら5本からなのだそう。正直5本はきついけれど、せっかく入ったので土間の長テーブル席に腰かけて1皿お願いする。五平餅といえば小判型が一般的だが、こちらは丸いものが串に3つささっている。店内には自家製の五平餅のたれが売っていた。しっかり注文が入ってから焼くようで焼き時間がかかる。待っている間に持ち帰りを求める客が何組か入って来たが、女将が持ち帰り時間を訊くと「名古屋から」とか「京都から」と遠方からの客も。表通りには面していない店なので何かガイドブックにでも載っているのかな。

しばらくして「五平餅」が運ばれる。平皿に積まれた五平餅には大根の漬物が添えられている。胡麻、落花生、胡桃、それに醤油と砂糖が原料だというタレは見た目は味噌のようだがしっかりと甘め。平串に刺さった小ぶりなご飯を潰しただんごにしっかりと絡まり、モチっとした食感で旨い。特に焦げたタレの何とも言えないいい香りがごちそうだ。タレが濃い味なので大根の漬物がピッタリ。ただ食事という訳ではないのでやはり5本はちょっと多い。せめて2~3本だと嬉しいのだが。(勘定は¥580)

 


 

↓ 近くの通りにあった「はしもとや」(建築詳細不明)。すでに営業を終えてしまっていたようだが、昔はこういう意匠の独立したおもちゃ屋がどこの街にもあったものだ。

↓ 駅前の大通りにある酒屋「仁科本店(仁科吉五郎商店)」(建築詳細不明)。風情ある建物はとても綺麗にリファインされていて酒造看板でさえ真新しく見える。

 

 


 

五平餅 おふくろ

岐阜県中津川市太田町2-4-12

 

( 中津川 なかつがわ 五平餅 ごへいもち 五平餅おふくろ ごへいもちおふくろ 近代建築 酒屋 酒造看板 中山道 中津川宿 落合宿 )

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