ーロビン・フッドーROBIN HOOD
2010年 アメリカ/イギリス
リドリー・スコット監督 ラッセル・クロウ(ロビン・ロングストライド)ケイト・ブランシェット(マリアン)マーク・ストロング(ゴドフリー)ウィリアム・ハート(ウィリアム・マーシャル)マーク・アディ(クック修道士)オスカー・アイザック(ジョン王)ダニー・ヒューストン(獅子心王リチャード1世)アイリーン・アトキンス(アリエノール・ダキテーヌ)ケヴィン・デュランド(リトル・ジョン)スコット・グライムズ(ウィル・スカーレット)アラン・ドイル(アラン・ア・デイル)マックス・フォン・シドー(サー・ウォルター・ロクスリー)
【解説】
伝説の義賊、ロビン・フッドの物語を『グラディエーター』のリドリー・スコット監督と、ラッセル・クロウの黄金コンビが手掛けた歴史スペクタクル大作。12世紀のイギリスを舞台に、勇猛果敢なヒーローの戦いぶりを活写する。出演者も『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』のケイト・ブランシェットや、『シャーロック・ホームズ』のマーク・ストロングら名優が勢ぞろい。映画の前半と後半で描かれるイングランド対フランスの壮絶な戦闘シーンは必見だ。
【あらすじ】
12世紀末、ロビン(ラッセル・クロウ)は十字軍の兵士としてフランスでの戦闘に加わっていた。ある日、イングランドの騎士ロバートの暗殺現場に居合わせた彼はその遺言を受け、ロバートの父(マックス・フォン・シドー)に遺品の剣を届けると約束する。やがてノッティンガムの地を踏んだロビンは、ロバートの身代わり役を頼まれ……。(シネマトゥデイ)
【感想】
リドリー・スコット監督2005年の作品「キングダム・オブ・ヘブン」の続編のような作品です。
☆ネタバレ
獅子心王と呼ばれるリチャード1世は、第3回十字軍の遠征を終えて帰る途中の戦いで、戦死した。
その事実を知ったリチャード1世軍の射手であるロビン・ロングストライド(ラッセル・クロウ)は仲間とともに一足先に軍を離れる。
途中で、王の騎士団が王冠を運んでいる最中に、何者かに襲撃されているところに出くわす。
襲ったのは、リチャード1世の弟で、イングランド王の跡継ぎを狙っているジョンの腹心ゴドフリー(マーク・ストロング)だった。
ゴドフリーはさらに、フランス王フィリップ2世から、イングランドを混乱させ、フランスが侵攻しやすいように根回しを命じられていた。
襲撃者を追い払ったが、騎士団は全滅。
苦しい息のロバート・ロクスリーから、自分の領地ノッティンガムへ自分の剣を持って行って父サー・ウォルター・ロクスリー(マックス・フォン・シドー)に届けて欲しいと頼まれる。
「父と息子の絆」と言われるが、「俺は父を知らない」とロビンはためらった。
王冠を持って、六スリーとその騎士団に成り済まし、イングランドに帰ったロビンたち。
正体を見破ったのは、ロクスリーを殺したゴドフリーだけだった。
そして、一行はゴドフリーに狙われることになる。
行方をくらましたロビンたちだが、行くあてがない。
やはり足はノッティンガムに向いた。
王位に就いたジョンは、十字軍の遠征で搾り取った税金のことをまったく考慮せず、さらに重税を要求した。
従わない緒候には、攻撃を加えた。
ノッティングハムのロクスリー領も例外ではなかった。
年老いて目も不自由なサー・ウォルターを面倒見ながら、ロバートの妻マリアンが領地を守っていた。
しかし、シャーウッドの森にすむ孤児たちに種まで盗まれ、作る作物さえないありさまだった。
そこに、ロバートの訃報と剣を持ってロビンが現れたのだった。
サー・ウォルターは、自分亡き後、領地を失ってしまうマリアンと領民のために、ロビンにロバートに成り済ますように提案してきた。
ロビンは受け入れ、マリアンの表向きの夫となった。
ロビン・ロングストライドが、伝説のロビン・フッドになる前の長いお話です。
キーワードは「父と息子の絆」。
ロビンとウォルターは運命に導かれた疑似親子として感動的に描かれています。
また、マリアンとロビンも時間をかけて惹かれ合って行きます。
ロビンが、悪代官が領民から巻き上げた穀類の種を、仮面をかぶって襲撃し、マリアンの耕した畑に蒔くシーン、とてもよかったです。
あれで、マリアンの心は鷲掴みでしたね。
そして、ロビンフッドの義賊としての真骨頂も表現する、うまいねえ!
ゴドフリーは次々と領地を襲い、ノッティンガムにもやってきた。
とうとうゴドフリーの陰謀がジョン王にも知られ、ジョン王は緒候に共に闘うよう命令するが、従わない。
そこへロビンがマグナカルタを持って現れ、ジョン王に誓わせてイングランド軍として、上陸してきたフランス軍と戦うのです。
一致団結したイングランド軍の前に、上陸を諦めてフランス軍は帰って行きました。
ロビンは、この戦いの英雄になると思いきや、ジョン王はマグナカルタを破棄し、ロビンを反逆者として指名手配します。
ロビンは仲間やマリアンとともにシャーウッドの森に逃れ、「伝説となった」というわけです。
この作品では、当時の農家の人の厳しい生活がかいま見られたことや、ヨーロッパとイングランドの中世の過酷な歴史を学べたことがとても面白かったです。
子供の時に読んだ「ロビン・フッドの冒険」が大好きで、ケビン・コスナー主演の「ロビン・フッド」もお気に入りでしたが、さらにこの作品でますますロビン・フッドが大好きになりました。