“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「地球外生命」(小林憲正著/中央公論新社)

2022-02-18 09:33:23 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:地球外生命~アストロバイオロジーで探る生命の起源と未来~

著者:小林憲正

発行:中央公論新社(中公新書)

 生命はどう生まれたか。アミノ酸などが生成する過程と生物誕生の間に何があったか、いまだ明らかではない。しかし、現在その空白は、宇宙で作られた有機物が埋めるという見方が有力だ。宇宙が命のふるさとならば、地球外の惑星にも多数存在すると考えた方が自然だろう。同書は、進化のプロセスと、最新の惑星探査での知見をもとに、アストロバイオロジー(宇宙生物学)から、生命の起源と地球外生命に迫る。
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●科学技術ニュース●関西関西電力、アンモニア利用拡大に向けた受入・貯蔵船導入の検討を開始

2022-02-18 09:32:59 |    エネルギー
 関西電力は、アンモニア利用拡大に向け、受入・貯蔵船「浮体式アンモニア貯蔵再ガス化設備(アンモニアFSRU)」の将来的な導入を検討するため、商船三井および三菱造船と覚書を締結した。

 アンモニアの用途は肥料の原料など限定的であり、現時点で受入・貯蔵設備が十分に普及していない。アンモニアは、CO2を排出しない次世代のクリーンエネルギーとして将来的な需要の増加が見込まれており、その普及が課題となっている。

 既に実用化されているLNGのFSRUは、陸上に貯蔵タンクや再ガス化設備を建設する場合と比較して、工期が短く、コストが安いというメリットがある。アンモニアで活用する場合においても、工期短縮、コスト低減が期待されている。

 これまでに、商船三井と三菱造船が、今後主流となる船型のコンセプトスタディを完了している。

 今後、同社は、エネルギー事業者としての知見を活かし、両社とともに、アンモニアFSRUの世界各地での導入に向け、アンモニアポテンシャルの評価や周辺設備の基本設計などの検討を進めていく。<関西電力>
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●科学技術ニュース●産総研など、非破壊でリチウムイオン二次電池(LIB)の充電能力劣化の2次元定量分析に成功

2022-02-18 09:32:30 |    電気・電子工学
 産業技術総合研究所(産総研)分析計測標準研究部門 X線・陽電子計測研究グループ 木野 幸一 主任研究員、大島 永康 研究グループ長、放射線イメージング計測研究グループ 田中 真人 研究グループ長、藤原 健 主任研究員、黒田 隆之助 研究グループ付、マルチマテリアル研究部門 軽量金属設計グループ 渡津 章 主任研究員は、日産アーク 解析プラットフォーム開発部 伊藤 孝憲 テクニカル・マネージャー、高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所 神山 崇 名誉教授、米村 雅雄 元特別准教授、総合科学研究機構 中性子科学センター 石川 喜久 研究員と共同で、新品と劣化品のリチウムイオン二次電池(LIB)に対する中性子線の透過スペクトル解析による結晶構造イメージング(ブラッグエッジイメージング)計測に新たに開発した解析手法を適用することで、非破壊で電池電極の劣化を可視化し、結晶相の種類と密度の定量に成功した。

 中性子線は透過力が高く、LIBの筐体を透過して内部を非破壊で観察することができる。さらに中性子線の透過スペクトルを解析することで、負極材料であるグラファイトなどの結晶構造の情報も得られる。

 今回同研究グループはグラファイトの結晶配向性を考慮した新規の解析手法を考案し、これを用いることでグラファイト負極へのリチウムイオンの挿入・脱離状態と密度、さらにはその2次元空間分布を可視化し、LIBの新品と劣化品での差異を定量的に明らかにした。

 同技術を、充放電によるLIBの劣化過程の非破壊かつオペランド観察に活用することで、より高性能な電池開発への貢献が期待できる。

 劣化したLIBではリチウムイオン量の小さい結晶が生成し、それらが偏在して分布することを中性子線による非破壊イメージングで初めて明らかにした。さらに、結晶の配向状態を考慮した解析手法で、詳細な結晶種毎の定量解析を実現した。

 今後は、電池が劣化する過程の充放電サイクル中における時系列的なオペランド観察、さまざまな条件で劣化したLIBの解析、X線・中性子線CTや他分析法を組み合わせた解析手法の構築などを行う。また非破壊計測・解析技術の改良を進め、正極材料や固体電池などへの適用範囲の拡大を行う。なお産総研では、ブラッグエッジイメージング測定が可能な中性子解析施設(AISTANS)の運用を開始している(2020年1月22日 産総研プレスリリース)。<産業技術総合研究所(産総研)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「英語でお悔やみ申し上げます」(ジェームス・M・バーダマン著/ベレ出版)

2022-02-18 09:31:55 |    語学



<新刊情報>



書名:英語でお悔やみ申し上げます ~“非”日常系 英語コミュニケーションの教科書!~

著者:ジェームス・M・バーダマン

発行:ベレ出版

 アメリカで生活したり、アメリカ人と交流したりするなかで、結婚式やお葬式に参列したり、トラブルやアクシデントに遭遇したりする場面もあると思う。そんな、人生で一度は直面するようなシーンで使える英語フレーズを集めた。アメリカの文化についても紹介しているので、たとえぴったり合う表現がなかったとしても、文化的背景を知っていれば安心して対応できる。 著者は、「毎日の英文法」(朝日新聞出版)などのジェームス・M・バーダマン先生。いつか必ず使う英語表現と、知っておきたい「アメリカ人の考え方」がつまった、“非”日常系・英語コミュニケーションの教科書。
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