“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「データサイエンティスト入門」(野村総合研究所データサイエンスラボ編/日本経済新聞出版)

2022-02-17 09:34:23 |    情報工学



<新刊情報>



書名:データサイエンティスト入門

編者:野村総合研究所データサイエンスラボ

発行:日本経済新聞出版

 データサイエンティストとは、ビッグデータと呼ばれる大量データを加工・分析し、ビジネス課題の解決に活用する人のことで、近年最も注目されている職業の一つ。同書は、データサイエンティストに求められる能力や業務内容の解説に加え、実際の事例をもとにした6つのケース(小ストーリー)を収録している。どのような事業インパクトを与えているのか、実務で苦労している点は何か、といった「働き方」がわかる。データサイエンティストになりたいと考えている学生のみなさんはもちろん、興味を持っている社会人の方、データサイエンティストの採用を考えている企業の担当者の方にも役立つ内容。
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●科学技術ニュース●JALとKDDI、ドローンの社会インフラ化に向け協業

2022-02-17 09:33:49 |    輸送機器工学
 日本航空(JAL)とKDDI は、ドローンの社会インフラ化に向け、運航管理の体制構築やビジネスモデルの共同検討に関する基本合意書(①全国各地で展開される複数のドローンを統合的に運航管理する体制の構築②企業・自治体向けドローン活用支援のビジネスモデル検討)を締結した。

 2022年度の法施行が予定されている「有人地帯における補助者なし目視外飛行 (レベル4飛行)」の解禁をきっかけに、ドローンは新しい空のインフラとして物流・点検・災害対応などのさまざまな分野で、企業や自治体による活用が期待されている。

 同提携で両社は、JALの航空安全技術・知見をKDDIの運航管理システム に活用し、デジタル社会への変革を推進していく。

 これにより、ドローンの社会インフラ化に貢献し、新型コロナウイルス感染症で急務となったデジタル社会への変革を推進していくほか、人口減少・高齢化が加速する地域の活性化や、日々の暮らしを豊かにする新たなサービスの創出に寄与していく。

 両社は、ドローンの自動・自律化、高密度・高頻度運航に向け、複数ドローンの同時実証実験、兵庫県での医薬品配送、東京都内で初めての複数の大橋をドローンで横断する実証実験 を行い、知見と経験を蓄積してきた。

 今後も両社は、運航管理を核に、企業や自治体によるドローンサービスを支援し、ドローンの社会インフラ化により都市や地方における「ヒト・モノ・コト」の距離を縮め、豊かでサステナブルな社会の創造を目指す。<KDDI>
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●科学技術ニュース●産総研など、南海トラフの深海底堆積物で生きるメタン生成微生物の特徴を解明しメタンハイドレート成因解明の手掛かり

2022-02-17 09:33:08 |    宇宙・地球
 産業技術総合研究所(産総研)地質調査総合センター 片山 泰樹 主任研究員、吉岡 秀佳 研究グループ長、金子 雅紀 主任研究員、坂田 将 招聘研究員、高橋 浩 主任研究員は、石油天然ガス・金属鉱物資源機構、量子科学技術研究開発機構と共同で、メタンハイドレート(MH)を埋蔵する東部南海トラフの海底堆積物から、多様な生きたメタン生成菌を培養することに成功し、これらの菌の性質を明らかにした。

 同時に、堆積物表層からMH濃集帯までのメタン生成ポテンシャルの深度プロファイルを明らかにし、メタン生成菌の生育温度がメタン生成ポテンシャルの重要な要素であることを実験的に証明した。

 南海トラフに埋蔵されているMHは微生物活動によって生成されたメタンに由来すると考えられていることから、同研究による発見により深海底で起こり得る微生物によるメタン生成プロセスの条件の一端が明らかになったことでMH形成過程の解明に近づいた。

 今回、東部南海トラフのコア堆積物試料について、ラジオトレーサー法を用いて、海底表層からMH濃集帯までの範囲において、微生物がどの堆積物深度で、どの程度のメタンを生成し得るのかを調査し、約5年の培養実験を経て、計10株(7属8種)のメタン生成菌を得ることに成功した。

 これまでMHは、ガスの同位体比分析などからメタン生成菌が生成するメタンに由来すると考えられてきた。しかし、MHを埋蔵する海底堆積物から、実際に生きているメタン生成菌の証拠はほとんど得られていなかった。同発見により、系統的・代謝機能的にみて、従来考えられていたよりも多様なメタン生成菌がMH堆積物の中で生きて存在することが示された。得られたメタン生成菌のうちのいくつかは、現場の深海底堆積物環境において優占して生息するメタン生成菌種であった。

 従来、海底堆積物において水素と二酸化炭素からメタンが生成する経路が注目されていたが、この経路に加え、従来見過ごされていたメタノールからメタンが生成する経路も、重要であることを示唆する結果が得られた。この経路は、今後メタン生成ポテンシャルをより正確に評価するための新たな研究対象として位置づけられる。

 今後はメタン生成菌株の培養実験の結果に基づいて、海底堆積物におけるメタン生成プロセスの正確なモデルを組み立て、メタンが海底環境でどのように集積してMHを形成するのかをシミュレーションモデルに基づき評価する。MHの形成条件を明らかにすることで、微生物起源の天然ガス資源の探鉱や資源量の評価に役立つ。<産業技術総合研究所(産総研)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「基礎からしっかり学ぶ Linux入門」(河原木忠司著/技術評論社)

2022-02-17 09:32:23 |    情報工学



<新刊情報>



書名:基礎からしっかり学ぶ Linux入門

著者:河原木忠司

発行:技術評論社

 同書は、Linuxの基本とコマンドの使い方をわかりやすく解説した入門書。Linuxのインストール・基本コマンドの使い方から、現代の開発・運用の現場で必要とされる機能まで、豊富な実行例を交えながら丁寧に解説。また、同書を使って学習するための仮想マシンファイルをダウンロードすることも可能。書籍に掲載された実行例をそのまま試せるので、コマンドの使い方やオプション指定時の動作の違いなど、実際に手を動かしながらしっかりと学ぶことができる。
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