“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「寄生生物の果てしなき進化」(トゥオマス・アイヴェロ著/草思社)

2022-02-15 09:52:17 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報> (2018年5月7日以後)●



<新刊情報>



書名:寄生生物の果てしなき進化

著者:トゥオマス・アイヴェロ

訳者:セルボ貴子

発行:草思社

解説:目黒寄生虫館

 他の生物を搾取して生きる寄生生物たちは、どこで誕生し、どう進化し、今日まで生きながらえてきたのか。進化生物学で見る寄生生物の物語。
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●科学技術ニュース●日本製紙とElopak、包括的協業覚書を締結

2022-02-15 09:51:48 |    化学
 ノルウェーElopak ASA と日本製紙は、両社の専門知識、資産、ネットワークを前提に、両社間のさらなる協力関係を構築し、共同開発、組織化を検討することに合意し、包括的な協業に関する覚書を締結した。

 日本製紙は、「木とともに未来を拓く」とのスローガンを掲げ、人々の豊かな暮らしと文化の発展に貢献することを目指し、紙製パッケージの分野に力を入れていいる。「紙でできることは紙で。」を合言葉に、再生可能な資源である「木」から生まれた紙容器の可能性を追求し、様々な提案を行っている。

 一方、Elopakは、容器包装および充填機器の世界的な大手サプライヤーであり、プラスチックボトルに代わる自然で便利な代替製品を提供する持続可能な包装ソリューションを提供している。

 今回締結した覚書は、イノベーションへの投資を中心とした成長戦略の追求、チルド市場とアセプ市場の両方における既存および新規市場における新たなビジネスチャンスの追求、プラスチックから液体紙容器への転換の推進により、持続可能なパッケージング・ソリューションに対する需要の高まりに応えるという両社の長期展望に沿ったものであり、運営委員会を設置して協業の検討と実行を推進していく。

 両社は長年にわたり緊密な取引関係にあり、2016年3月には日本市場向け口栓付新形状容器に関するライセンス契約を締結するなど、30年以上にわたり両社の関係を深化させてきた。Elopakが2021年6月にオスロ証券取引所に上場した際、日本製紙は株式資本の5.0%に相当する株式を取得した。<日本製紙>
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●科学技術ニュース●産総研、MRAMの垂直磁気異方性の改善に成功し脳型コンピューティング用に期待

2022-02-15 09:51:05 |    電気・電子工学
 産業技術総合研究所(産総研)新原理コンピューティング研究センター、不揮発メモリーチームの野﨑 隆行 研究チーム長らは、フッ化リチウム(LiF)と酸化マグネシウム(MgO)を組み合わせたトンネル障壁層を用いた新構造の磁気トンネル接合素子(MTJ素素子)を開発し、磁気メモリー(MRAM)の記録保持特性の指標となる垂直磁気異方性の改善に成功した。

 MTJ素子は1ナノメートル(100万分の1ミリメートル=nm)程度のトンネル障壁層を磁性薄膜でサンドイッチした構造からなり、磁性薄膜の磁化の向きによって情報を半永久的に保存できる。

 この特性を利用することで待機電力を必要としない不揮発性メモリーが可能となり、既存のノイマン型コンピューティングだけでなく、脳の構造や情報処理方式を模倣して高度情報処理を目指す脳型コンピューティングへの適用も検討されている。

 脳型コンピューティングでは膨大な情報処理を求められるため低消費電力性と高い情報の記録保持特性の両立が重要となる。低消費電力化の観点では、従来の電流書き込み型MRAMと比較して2桁の消費電力低減が期待される電圧書き込み型磁気メモリーに注目が集まっているが、一方で非常に薄い磁性層を用いる必要があるために高い記録保持特性の確保が課題となっていた。

 今回トンネル障壁層に、LiFとMgOを組み合わせた複合トンネル障壁層を用いた新構造のMTJ素子を開発した。鉄(Fe)とMgOの間にわずか1~2原子層の非常に薄いLiFを導入することで、Feの磁化の向きが膜面垂直方向に安定化し、垂直磁気異方性がMgOのみを用いた従来構造より約2倍に向上することを見出した。

 この新構造MTJ素子は電圧書き込み型MRAMにおいてもギガビット級の大容量化を可能とし、低消費電力性と高い記録保持特性を必要とする脳型コンピューティング用MRAMの開発を加速する技術として期待される。

 DRAM代替などのさらなる大容量化を目指す上では現状の特性は不十分である。下地層や磁性層材料も含めた材料・構造設計により、さらに2倍の垂直磁気異方性増大、および電圧書き込み技術の開発を進める予定。併せて、フッ化物トンネル障壁層を導入したMTJ素子の量産技術への可用性検討と、製造プロセス開発への展開を目指す。<産業技術総合研究所(産総研)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「認証と認可 Keycloak入門」(中村雄一、和田広之、田村広平、田畑義之、青柳隆、渡辺竜二、奥浦航、相田洋志著/リックテレコム)

2022-02-15 09:50:31 |    情報工学



<新刊情報>



書名:認証と認可 Keycloak入門

著者:中村雄一、和田広之、田村広平、田畑義之、青柳隆、渡辺竜二、奥浦航、相田洋志

発行:リックテレコム 

 Keycloak(キークローク)は、Webベースのシステムに認証と認可の機能を組み込むOSS(オープンソースソフトウェア)。同書では、豊富な機能を備えるKeycloakについて、前提となる認証と認可の仕組みを基礎から解説し、典型的なユースケースの実現方法や本番システムへの実装方法まで詳しく解説。 「認証」と「認可」でお悩みの方は、必読の一冊。
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