“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「[図解]超速でわかる! 宇宙ビジネス」(片山俊大著/すばる舎)

2021-12-08 11:21:51 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:[図解]超速でわかる! 宇宙ビジネス

著者:片山俊大

発行:すばる舎

 1億人みんなのための、宇宙ビジネス速習読本。これまで宇宙のことなんて全く知らない人でも、全然OK!1テーマ1見開きの「イラスト+解説」で、「今なぜ宇宙なのか?」「宇宙開発の歴史」「ビジネスの事例」「宇宙ビジネスのプレーヤー」「今後の方向性」など、わかりやすく説明。 テクノロジー音痴でも、サイエンス嫌いでも、超速で読める! 文系ビジネスパーソンにもピッタリの最低限知っておきたい、宇宙ビジネスの話を厳選。「ブランソン、ベゾス、前澤氏…そんなに簡単に宇宙に行けるの?」「なぜ、ビリオネアたちは宇宙に投資してるの?」「普通の人の暮らしや仕事に関係あるの?」「ほんとうに、儲かるの?」。これだけ知れば、あなたの視野は一気に宇宙レベル。
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●科学技術ニュース●日産自動車、JAXA と共同研究中の月面ローバ試作機を公開

2021-12-08 11:21:04 |    宇宙・地球
 日産自動車は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同研究を行っている月面ローバ(探査車)の試作機を公開した。

 JAXA宇宙探査イノベーションハブでは、宇宙探査に必要な技術の一つとして月面ローバの研究が行われている。月面は砂地で覆われ、起伏に富んだ場所が多く、過酷な環境下にある。また、走行用のエネルギーも限られるため、月面ローバには高い走破性や、高効率な走行性能が求められる。

 日産は2020年1月から共同研究に参画し、「日産リーフ」に代表される電気自動車の開発で培ってきたモーター制御技術と、「日産アリア」に搭載される電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」を応用し、月面ローバの駆動力制御に関してJAXAと共に研究を進めている。

 同研究では、路面状況に応じてタイヤの空転量を最小限に抑え、様々な路面環境において走行性能を高める駆動力制御を研究・開発している。タイヤの空転量を最小限に抑えることは、砂地でのスタックを回避できるだけではなく、空転によるエネルギーロスを最小化することにもつながり、結果として走行エネルギーを効率化することにもつながる。

 過酷な環境下での走行性能を高め、走行エネルギーを効率化する技術の開発は、月面で走るローバだけでなく、地上で走るクルマの走行性能も向上させる。

 この共同研究を通じ、テストカーの開発で得た日産の知見と、ローバの研究で得られたJAXAの知見を互いに共有することで、地上を走行するクルマと宇宙探査の両面で技術を進化させることを目指す。<日産自動車>
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●科学技術ニュース●国立環境研究所、戸建て住宅における屋根上太陽光発電(PV)+電気自動車(EV)の脱炭素化ポテンシャルが今後急激に高まる

2021-12-08 11:20:36 |    ★炭素ニュース★
 国立環境研究所の研究グループは、今後予測されるPVとEVのコストの下落に伴って、戸建て住宅街の屋根上PVとEVを蓄電池として組み合わせたシステム(「PV+EV」システム)の脱炭素化ポテンシャルが、急激に高まることを明らかにした。

 これまで、同研究グループは、「PV+EV」システム(SolarEVシティー構想)が、経済効率の高い都市の脱炭素化を可能にすることを明らかにしていたが、都市のそれぞれの地区は、電力消費のパターン、ビルの形状、駐車台数等が異なることから、どの地区で「PV+EV」システムが、より発電し、消費され、蓄電されるのか明らかではなかった。

 そこで、同研究では、戸建て住宅街と中心市街地において「PVのみ(追加的な経済性が生じる時はプラス蓄電池)」と「PV+EV」システムの脱炭素化ポテンシャルを見積もり、2040年までに、どのように推移するか比較研究を行った。

 その結果、2020年以前は両地区で「PVのみ(蓄電池)」のシステムが最も経済的なオプションですが、2025年前後には戸建て住宅街における「PV+EV」システムが、もっとも脱炭素化ポテンシャルが高くなることがわかった。

 2025年には、戸建て住宅街と中心市街地において「PV+EV」システムによって、電力自給率がそれぞれ89%と62%、電力とガソリン消費に伴うCO2排出削減は88%と63%、エネルギーコストの節約が23%と15%、投資回収年が9年と10年、内部収益率(IRR)が11%と9%となりなった。

 その後も、戸建て住宅街の「PV+EV」システムの脱炭素化ポテンシャルが最も高い伸びを示す。

 今後、戸建て住宅の「PV+EV」システムは、いつでも送電可能な電力を多く有する地域(例えば「仮想発電所」)として発展する可能性がある。都市の脱炭素化に向けてこの可能性を最大限活かすため、規制改革や実証事業を通じたビジネスモデルの構築が必要になる。<国立環境研究所>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「水理学」(山上 路生著/コロナ社)

2021-12-08 11:19:55 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:水理学~試験対策から水理乱流現象のカラクリまで~

著者:山上 路生

発行:コロナ社

 同書の読者は、水理学の単位がほしい学生から、現象の本質まで詳しく知りたい学部生や大学院生、そして水工学の研究や実務の参考としたい研究者や技術者までさまざまであることを想定し、その目的に応じて学習がしやすいように2部構成とした。第I部は水理学の全体像をつかんでもらえるよう、1章「静水力学」、2章「完全流体の力学」、3章「管路流れ」、4章「開水路流れ」、5章「次元解析・相似則」、6章「ポテンシャル流理論」の順に、それぞれポイントを整理し、例題を通して理解を深めることができるようにした。第II部は「水理学のカラクリ編」として、7章「静水の科学」、8章「完全流体の微分形表示」、9章「粘性流体の微分形表示」、10章「積分型水理公式の導出」、11章「層流と乱流」、12章「管路乱流」、13章「開水路乱流」、14章「複素速度ポテンシャルによる流れの数学的表現」の順に、流体力学的な視点から水理学で扱う公式や現象を詳しく解説した。
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