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結果

    


 衆議院選挙の結果を圧勝と受け取るか、惨敗と受け取るか、それは人それぞれなのだろうが、ここまでドラスティックな結果が出てしまうと、もうどうしようもない。4年前の郵政選挙が日本の政治を間違った方向に導いたとするなら、今度の結果もまた数に物を言わせた政治になってしまうのではないか、と不安になるが、有無を言わさぬ絶対的な数の前ではそんな声もかき消されてしまうのではないか、そんな気にさえなる。
 この結果を分析するのは専門家に委ねるにしても、民主党の掲げる「脱官僚」というマニフェストの実現はこの圧勝によってあやしくなったのではないか、と思わざるを得ない。この夏休みに娘と少し話していた時に、官僚政治が話題になったことがあった。大学の先輩や同級生に省庁に入った人が何人かいて、皆ハードな毎日を過ごしていると娘が言うものだから、私が官僚の専横が目に余る事例をいくつか挙げたところ、それは天下りを画策する一部の人たちであって、多くの職員は必死に職務をこなしている、とかなり強い口調で反論されてしまった。反論しようかと思ったが、若い国家公務員たちが高い志をもって国のため、国民のために尽くしているのなら何も文句を言う筋合いはないと、それ以上突っ込むことができなくなってしまった。
 天下り官僚が正体のわからぬ独立行政法人で甘い汁を吸うのは許せないが、きちんと国家のシステムを学んだ官僚がいなければ、国家が動いていかないのも事実だろう。政治家が偉そうなことを言っても、国家組織に精通した官僚たちがいなければ一日たりとも国が動いていかないのが、今の日本の実情だ。ただ、そのシステムに馴れ合いと油断が生じるから、不正がまかり通るのであって、国民を代表する政治家と緊張した関係が維持されるなら、官僚構造をあえて崩す必要はないのではないか、国の中枢に携わる若者の奮闘ぶりを娘から聞くうちに、そう思うようになった。要するに官僚自体が悪いのではなく、組織として無駄の多い構造がダメなのであって、その構造をスリム化することこそ急務ではないか、そう思うようになった。
 だが、民主党がここまで圧勝してしまうと、国の政治にまったく携わったことのない「国会議員」ばかりになってしまって、ほとんどずぶの素人が国を動かすことになる。そうすれば国政に詳しい官僚に頼らざるを得なくなるのは自明の理であり、「脱官僚」などというのは絵に描いた餅に過ぎなくなってしまうのではないだろうか。小泉チルドレンと揶揄されたよりも多くの新人民主党議員が当選してしまった今回の選挙では、民主党の掲げる目標とは裏腹な官僚支配がいっそう進むのではないか、そんな気がして仕方がない・・。

 しかし、結果が出てしまった以上、もうそれに従うしかない。民主党の危うさは十分意識しながらも、民主党に入れざるを得なくなってしまった国民に対する自民党の責任は重い。こうした結果を招いてしまった旧態依然とした体質を改める最大のチャンスだと、私は思っていたが、残念ながらそうした旧弊を象徴するような人たちの何人かは当選してしまった。そうした人々が、いっそのこと全員落選してしまえば自民党が生まれ変わることができたかもしれないが、昨日の記事でピックアップした人の何人かが当選してしまっては、解党的な改革は望むべくもないかもしれない。
 だけど、自民党はそんなこと言ってる場合じゃないよなあ・・。


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さあ、選挙!

 今日は衆議院議員選挙の投票日。解散したのが遠い過去のように思えるほど長い選挙戦だったが、なんだか途中からシラけてしまった印象を持つのは私だけだろうか。公示後、早い段階で民主党圧勝の観測が流れ、それからはそれが既成事実のようになってしまい、自民党がどれだけ議席を減らすかにしか、興味を持てなくなってしまった。大物議員の落選予想も伝えられ、良くも悪くも日本を牛耳ってきた人たちのうちいったい何人が落選するのか、その一点に絞って選挙結果を待つ、それくらいしか、この選挙を楽しむ方法はないのではないか、などとへそ曲がりな思いさえ持った。
 結果の見えた勝負ほどつまらないものはない。ハラハラドキドキがあってこそ勝負は盛り上がるのに、こんなにワンサイドゲームになってしまっては・・。だが、勝者がいれば敗者がいるのは当たり前だ。勝つも負けるも時の運、風が己に利さないときは潔く負けを認めねばならない。敗者には「敗者の美学」があるはずだ。果たして今度の選挙で一敗地にまみれた大物議員たちがどういう敗戦の弁を語るのか、それによって彼らの真の器量が測られるのではないだろうか。
 そんな思いでいた時に、NHKニュースが携帯で「当確メール」を配信するサービスを行っているのを知った。今月末までキャンペーン中で、無料登録さえすれば、指定した10人の立候補者の当選確実が出たときに、速報メールで知らせてくれると言うのだ。面白そうなので早速マイメニュー登録してみた。これをうまく利用すれば、当落線上にいる大物議員たちの選挙結果がいち早くわかるのではないか、そんな気持ちで、私なりに当落の気になる議員を10人選んで、登録してみた。そのリストは・・、

 中川昭一  (北海道11/比)    
 武部 勤  (北海道12/比)比例   
 小池百合子  (東京10/比) 比例   
 森 嘉朗  (石川2/比)     
 片山さつき (静岡7/比)     
 海部俊樹  (愛知9)       
 中川秀直  (広島4/比) 比例    
 山崎 拓  (福岡2/比)     
 古賀 誠  (福岡7)       
 麻生太郎  (福岡8)       


 当確メールが送られてきた候補者にはリストの右欄にを貼って、当選をお祝いしようと思っているが、果たして何人の当選者が出るだろうか。(0人だったりして・・)。
 この10人を選んだのは、このところ話題に上ることが多かったというのが一番の理由だが、これらの人たちが余りに自分たちのやりたいようにやってきたのが、今回予想される自民党の大敗北を招いたのが大きな原因だと私は思っているからだ。(そういう意味で言えば、安倍晋三と福田康夫もこのリストに入れなければならないが、地元ではまだまだ人気が高いようで、とても落選しそうになく、面白くないので除外した)
 しかし、このリストを作っている時に気づいたのは、自民党の小選挙区制の候補者のほとんどすべてが比例代表選にも重複立候補していることだ。(上のリストの10人の中でも、海部と古賀の両氏だけが小選挙区制のみの立候補であるのは、海部は定年制に引っかかるためだそうだが、古賀はどうしてなんだろう?何かけじめをつけているつもりなのかな・・)これでは、落選しても比例代表で復活当選することもあるから、潔くないとは思うが、これも救済策として仕方のないことかもしれない。ややこしい話ではあるが・・。

 ともあれ、私も一票を投じねば偉そうなことは何も言えないから、投票に行って来よう!!
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NHKラジオ

 もうあと少しで夏期講習も終わるが、毎日100km前後もバスを運転していると、思わずボーっとしてしまうときもある。今年は睡眠が足りているのか、激しい睡魔に襲われることはほとんどなかったが、自動人形のように運転している瞬間があって、気づいてびっくりしてしまうことも時々あった。そういう時にはラジオをつけて気持ちを引き締めようとするが、バスはFM放送が受信できないため、AM放送を聴かざるを得ない。民放はやかましいし、NHK第1は高校野球以外は聞いていてもあまり面白くない。仕方なくNHK第2を聞くようになったが、これがなかなか面白い。私がつけるとだいたいが語学放送、特に中国語の講座をやっていることが多い。時間帯がちょうど合うのだろう、何種類かの講座があって、中国語独特の発音の仕方にだいぶ慣れた気がする。
 とは言え、私の今までの語学の勉強方法が文字から入るものであったため、テキストも持たず、耳で聞くだけの学習には慣れていないから、聞いていてもほとんど何も残らない。語学の習得は、耳で聞いて覚えることこそが肝要なのであろうが、そういった修練をしたことがない私には一番苦手な勉強法である。10代の頃にラジオ講座を聴いて、耳から英語を覚える修行をしていたらな・・、と今になって残念に思う。 だが、もう少し歳をとって、仕事などできなくなってしまったら、日がな一日ラジオの前に座って、次から次に放送される各国の語学講座を聴いていられたら、たとえ一語も身に付かずとも、結構充実した日々を送れるんじゃないないかな、と永遠にやってくることがないかもしれない日々を想像するのも楽しい・・。

 NHK第2には語学講座のほかにもうひとつ私が密かに楽しみに聴いている番組がある。それは「気象通報」。1日に、9時10分~9時30分、16時00分~16時20分、22時00分~22時20分の3回放送されているから、うまくタイミングが合うと朝と昼の放送を聴くことができる。これは、気象庁が発表した日本全国各地と周辺近隣諸国主要都市の天気と気温、並びに船舶からの報告、漁業気象概況を発表する番組であり、興味がない人にはまるで退屈な放送である。私にしても何も気象に興味があるわけではなく、ただこんな退屈な原稿を延々と読み上げなければならないNHKのアナウンサーって大変だな、と思ったのをきっかけにして、だんだん丁寧に聴くようになったのだ。その内容は例えば、
「石垣島では、北東の風、風力4、天気曇り、気圧1016ヘクトパスカル、気温11度。那覇では、北北東の風、風力3、快晴、15ヘクトパスカル、12度 ・・・」
などと言うもので、いたって無機質な情報の羅列である。こんなものを聴いていたら退屈で眠くなる、と最初は思ったが、我慢して何度か聴いているうちに面白いことに気付いた。日替わりで担当しているアナウンサーによって少しずつ読みあげかたが違うのだ。語尾に抑揚をつけてメリハリをつける人、いかにも面倒くさそうに読み上げる人、どことなく楽しそうな声の人・・、色々なタイプがあって今日はどんな人かな、そう思うだけでも楽しみが増す。人それぞれの仕事に対する姿勢が仄見えるのもまたいい。
 ところで、気象の観測点の1つに「ウルルン島」がある。ソウルの次、プサンの前に告げられる地名であるから、韓国の土地なのだろうが、実際にどういう島なのかまったく知らなかった。何度も「ウルルン島」と聞くたびに、その名前の響きがよく、どんなところか知りたくなった。

『鬱陵(ウルルン)島は、東西の長さ10km, 南北の長さ9.5km, 海岸線の長さ 56.5kmの五角形の形をした島です。 以前は、羽陵島 " 武陵島等とよばれましたが、1915年に現在の名前に変わりました。島全体が火山活動で作られ、島の最も高いソンイン(聖人)峰(984m)が 中心にあり、海岸線に沿って村が点在しています。また、北側の斜面にはカルデラ火口が崩れてできた 百合盆地・卵峰盆地があります。 平地がほとんど無く海岸の多くが絶壁からなっており、冬には雪がかなり降ります。住民の半分が漁業に従事し、以前はトウモロコシ・ジャガイモ・麦・豆等を作っていましたが、現在は山菜や薬草も栽培しています。島には椿をはじめとする650 種の多樣な植物があり、島の周囲は寒流と暖流が出会う水域のため、イカ・サンマ・タラ等がたくさんとれます。特にイカは品質が良く、鬱陵(ウルルン)島の特産物として有名です』


 1泊2日のツアーも紹介されているから、なんだか行きたくもなってくるが、問題は私は韓国料理がまったくダメだということだ・・。神秘的な島の様子に惹かれるが、無理だよなあ、やっぱり・・。
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眼鏡が・・

 一昨日、パソコンの前に座ってモニターを見ると細かい字が読みづらい。最近眼鏡をかけていても、こんなことが多くなったなあ、と思いながら左手で眼鏡をはずそうとしたら、えっ、何?どうしたの、これ?
 左手には眼鏡の左半分だけしかない・・、右半分は・・耳にかかったままだ・・。何が起こったの?一瞬まったく理解ができずに呆然としてしまった。左手の半分の眼鏡を見たら、どうも鼻にかける部分で二つに千切れてしまったらしい。バキッとかいう音など何もしなかったから、折れたわけでもない。千切れたというよりも、剥がれてしまったと言った方がいいのかもしれない。何にしても耐用年数を超えた結果のように思えて、しばし呆気に取られたままでいた・・。

 

 思えば、この眼鏡のことはこのブログでも何度か取り上げてきた。2005年11月27日の記事ににはじめてこの遠近両用眼鏡のことを書いて以来、2006年4月3日には、泥酔して転んで眼鏡のつるを曲げてしまった顛末が書いてあるし、ちょうど一年前の2008年8月23日の記事では、この眼鏡が失えてしまって困っていること、さらに9月3日には、見つかって喜んでいることが書いてある。改めて読んでみると、この眼鏡との付き合いも結構古いんだなあ、と少なからず感興をもよおしたのと同時に、よくもここまでぞんざいに扱ってきたものだな、といささか反省の気持ちも起こってきた。これらの記事以外にも、いい加減なところに置いてあった眼鏡を踏んずけたことも何度かあるし、手に持っていて誤って地面に落としたことなど数知れない。そのため、レンズは傷だらけだし、つるも曲がったままだ。この眼鏡を見れば、私のいい加減な性格がよく分かると言っても過言ではないように思う・・。
 だが、それだけ毎日長い時間一緒にいたということだ。確かに最近では、老眼が一段と進んだのか、この眼鏡で見ても手元の小さな字が見えにくいことがよくあって、外していることが多くなった。特に塾での授業中は、外していることが多かった・・。だが、やっぱりいざこうやって壊れてしまうと、名残惜しい。いくらそろそろ換え時かな、と思っていても、こんなに突然使えなくなってしまうと、どうしたらいいか分からなくなってしまう。瞬間接着剤でくっつけようかな、と思ったが、左右のバランスが微妙に狂ってしまって見えにくくなってもいやだ。かと言って、眼鏡屋に持っていってお金をかけて修理してもらうのもこれだけオンボロになると勿体無い気がする。
 新しいものに買い換えようにも、今は夏休み中で眼鏡屋に買いに行く時間などまったくないから、とりあえずは昔使っていた近視用の眼鏡を使うことにした。ただ、塾の授業中はこの眼鏡では役に立たないから、外して裸眼で授業をすることにしている。眼鏡をかけずに人と接するのはなんとなく恥ずかしいが、そんなことも言ってられない。しばらくの辛抱だと思って、不便ではあるが我慢している・・。
 だが、もう老眼鏡などいらないかな、と思い始めている。もちろん近視用の眼鏡は自動車免許証にも眼鏡が必要だと書いてあるから、裸眼で運転してはならない。眼鏡をかけずにぼや~~んとした視界の中を運転していくのは危険だから、そんなことをするつもりは毛頭ない。しかし、車を降りれば、あえて老眼鏡などかけずとも十分用は足せるんじゃないか、そう思うようになった。授業中子供たちと答えあわせをしていく時など、裸眼のほうがはっきり見えてかえってすっきりする。
 「しばらく塾の授業は眼鏡をかけずにやろうかな・・」
だんだんそんな気になってきているが、大して不便を感じないならそれでもいいのかもしれない。
 まあ、いずれにしても、今度眼鏡を新しくする時は、遠近両用ではなく、近視用眼鏡と老眼鏡とを別々に2本作るつもりではいるのだが・・。
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あんな大きな象が・・。

 何の前触れもなく突然始まった象のショー。びっくりした。
 昨日載せた象の写真はアフリカ象で最初のほうに見た。ショーを見せてくれたアジア象は正門近くの象舎にいるもので、帰り際に見た。象舎の中に3頭いたが、そのうちの一頭がとび抜けて大きく、まさに小さな山のようだった。


 その象が飼育員に促されて外に出て行った。
「人の言うことが分かるんだね」
妻は感心したが、そんなのはただの序の口。それからしばらくは驚きっぱなしだったから・・。

  

まずは砂を鼻で撒き散らしながら、砂場を散歩。遠くで見ていても迫力がある。

  

 

飼育員から受け取った大きな輪を鼻でグルグル回し始めた。なかなか器用なものだ。いつの間にか集まった観客が拍手をしたり、感心の声を上げたり、だんだんとショーらしくなってきた。

  

砂場をグルッと一周回った後で、やおらひざまずき・・、
  

なんとゴロンとひっくり返ってしまった!!びっくり!!

  

ちょっとの間寝そべった後、勢いよく立ち上がり、今度は砂場の周りをバックし始めた。足を踏み外したりしないか、と心配にもなったが、そこは勝手知ったる我が家、振り返らずとも難なくバックできる。
 立ち止まったら、飼育員が何かを渡した。鼻で受け取ったと思ったら、ブーカブーカ音がし始めた。ハーモニカを吹いている!!さすがに何かの曲を吹くなどという芸当まではできなかったが、それでも上手に吹いている。またまた驚いた。

 これで象のショーは終わったが、一番感心したのは、使った道具をきちんと後片付けしたことだ。

 

きちんとできたご褒美に飼育員からおやつをもらった象はうれしそうにゆっくり食べていた。


飼育員と象の心が通いあっている様子が伝わってきて、なんとも幸せな気持ちになれた本当にいいショーだった。こんなに見る人を感動させるショーなんだから、もっともっと大々的に宣伝すればいいのに・・。
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東山動物園

 先週土曜日の「スマステーション」で「明日にも行きたい動物園・水族館」を見ていたら、第9位に東山動植物園がノミネートされていた。その中で、ライオンをごく間近で見られるようになったと紹介があったので、俄かにいってみたくなった。実は東山動物園は、今年の夏「Night Zoo」といって、普段入園できない動物園を見学できるというイベントを週末に行っていた。私はそれを知ってぜひ行きたいと思ったが、日程が合わずに涙を飲んだ。それだけに今度こそ必ず出かけると、妻を引っ張るようにして出かけた。
 TVの影響で人手が多いかも、とちょっと心配していたが、さすがに夏の昼間、わざわざ暑い最中を広い園内歩こうと思う物好きは少ないようで、ゆっくり見学できたのはよかった。だが、どうして動物園はこんなに私を興奮させるのだろう。入選し、最初の檻を見た瞬間からハイテンションになってしまい、ワーワー言いながら園内を動き回ってしまった・・。
 動物園の花形といえば、まずはキリンと象。

 

さらにはサイとカバ。

 

しかし、なんて大きいんだろう。どれもゆったりとしていて見ていると心が落ち着く。彼らもそれなりの悩みを抱えているかもしれないが、そんなことを微塵も見せないおおらかさが素敵だ。
 でも、やっぱりライオンを見なくちゃ。

 

 堀の上に架けられた橋を渡っていくと、分厚くて堅いガラス越しにライオンがすぐ近くに見える。この日は雌ライオンしか出ていなかったが、それでも目が会うと背筋がゾッとする。野生の動物の秘めた殺気を感じるには趣向だ。
 でも、東山動物園最大の目玉と言えば、コアラだろう・・。

 

 他の動物たちと比べたら、かなりの優遇を受けているのは少々気に入らないが、やっぱり可愛らしいから仕方がない。じっとしているだけなのに愛敬があって何枚も写真を撮ってしまった・・。
 だが、この日いちばん驚いたのは、キンシコウ。孫悟空のモデルになったとかいうサルだ。東山動物園が中国から借り受けたものが家族でいた。

 

 金色に輝く毛並みが美しく、しばし見とれてしまった・・。小猿の動きが可愛らしくて思わず微笑んでしまう。すると、ボス猿と思しき大きな一匹が室内に入っていったので、中まで追っかけていった。


「こんなきれいなサルもいるんだなあ・・」
と妻と話していた瞬間、そのキンシコウが私たちに向かって飛び掛ってきた。
「うわぁ!!」
思わず叫び声をあげたらドーーーンとガラスにぶつかり、さっと身を翻して外に出て行った。
「びっくりした!!」
私たちを威嚇したんだ。なんて奴だ、しばらくは動悸が治まらなかった・・。
 
 「サル知恵とは言え、なかなかやるもんだ」などと冷静さを取り戻すにはかなり時間がかかってしまった。
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おめでとう!


 こんな号外が出た中京大中京の43年ぶりの優勝。だが、決勝戦はすさまじい試合だった・・。
 
 3時に塾の授業が終わり、次の授業まで30分ほど時間が空いていたので、中京の優勝の瞬間をTVで見ようと、家まで走って帰った。TVを点けたら、9回表、日本文理の攻撃も2アウトになったところだった。スコアは10-4、ランナーもなく、「あと一人!」のコールを胸の中でつぶやきながら歓喜の瞬間を待った。ところが、1番・切手に中京のエース堂林が四球を与えてしまう。そういえば、センバツも5-4で勝っていた9回表に、四死球を連発し満塁にしてしまった挙句みタイムリーを打たれて逆転負けを喫してしまったっけ・・、とちょっと悪夢がよみがえった。だが、まさかそんなことは起こらないだろう、と思いながら見ていたら、次の2番・高橋隼が左中間に2ベースヒットを放ち、1塁ランナーが長駆ホームイン、10-5となった。ちょっと雰囲気が怪しくなってきたが、まあ、次の打者に集中してくれれば問題なし、と楽観していたところ、3番・武石が右線に3ベースヒット、これで10-6・・。さっさと決めてくれよ、とそれでもまだ余裕を失わずに観戦していたら、4番打者は簡単に3塁方向にファールフライを打ちあげた。あ~やっと終わった・・、と思ったのも束の間、3塁手河合が打球を見失ってしまい、捕球できない・・。も~何やってるんだ!しっかりしろよ!!
 このあたりから甲子園球場全体が異様な高まりを見せ始める。それに飲まれたのか、堂林はその直後死球を与え、1-3塁としてしまう。これにはたまらず、中京ベンチはピッチャーを再び森本に交代させる。しかし、5番・高橋義は粘って四球を選び、とうとう満塁。ここでホームランが出たら同点・・、まさかそんなことは、と思うが、ひょっとしたらそんなことも・・、見ている私でさえ不安になるのだから、中京の選手たちも相当の重圧だろう。だが、ここが踏ん張りどころだ、がんばれ、中京!!
 だが、6番・伊藤が左前にクリーンヒット、2者が還って10-8と2点差になってしまう。うわああ、本当にやばいぞ。続く7番打者には代打・石塚が送られ、怒涛の勢いに乗せられ、初球を左前にヒット、これで1点差の10-9になってしまった。なんてことだ、なんて粘りだ。甲子園には魔物がすんでいるとよく言われるが、この日本文理の粘りはいったい何なんだ。もう、中京の優勝は風前の灯、一気に押し流されてしまうか・・。だが、まだ逆転されたわけじゃない、がんばれ、森本、何とか踏ん張ってくれ!!
 カーン!!
打者一巡して8番バッター若林の放った打球は鋭い金属音を残して・・。やられた!そう思った瞬間に、打球が三塁手のグラブにすっぽり収まった、3アウト!!やったア、中京の優勝だ!!何とか、本当にぎりぎりのところで勝てた、よかった・・。河合、よかったなぁ・・・、これであのミスも笑い話になるぞ・・。
 だが、もう疲れた・・。
 
 試合終了直後から中京ナインは涙、涙。一方の日本文理の各選手は充実感からか、満面の笑み。これではどちらが勝者なのか分からない。だが、中京が43年ぶりに全国制覇を果たしたのは間違いない。堂林はインタビューに答え、「すみません・・」と号泣したが、優勝したチームのエースが謝るなんて前代未聞だ。それだけ自分の投球に納得がいかなかったのだろう。しかし、優勝だ。おめでとう、中京ナイン。日本文理の驚異的な粘りによく耐えぬいた、立派だ。
 と同時に最後の最後まで諦めずにあと一歩のところまで中京を追い詰めた日本文理のナインにも惜しみない拍手を送ろう。私は試合前まったく日本文理のことを知らず、簡単に中京が勝つものだと思っていたが、日本文理の選手に失礼なことをした。これだけの実力を持ったチームだと思ってもみなかった己の不明さに恥じ入るばかりだ。本当にすごいチームだった。
 
 この9回表の攻防を見られたのは運がよかった・・。だけど、そのおかげで宿敵ベケットから2本のホームランを放った松井秀喜の記事はどこかに飛んでいってしまった。残念・・・。
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がんばれ、中京!!(2)

 とうとう中京大中京が決勝戦に勝ち進んだ。決して平坦ではなかったこれまでの戦績を振り返ってみると・・、

中京大中京 5-1 龍谷大平安(京都)
中京大中京 5-4 関西学院(兵庫)
中京大中京 15-5 長野日大(長野)
中京大中京 6-2 都城商(宮崎)
中京大中京 11-1 花巻東(岩手)

やはり2回戦の関西学院戦が最大の難関だったと思う。完全アウェイの状態で粘って勝ち残ったからこそ、その後の快進撃があったのだろう。優勝する学校には1度か2度、危ない試合があるものだが、それが関西学院戦だった。そのほかの試合は実力差を見せ付けた堂々たる試合ぶりで、さすがに決勝戦まで勝ち残ったチームにふさわしいだけの戦力をもっている。そこで主力選手の準決勝までの打撃成績を載せてみる。

 1.(遊)山中 渉伍  0.238
 2.(二)国友 賢司  0.214
 3.(三)河合 完治  0.565
 4.(投)堂林 翔太  0.474
 5.(捕)磯村 嘉孝  0.294
 6.(左)伊藤 隆比古 0.316
 7.(一)柴田 悠介  0.444
 8.(右)金山 篤未  0.429
 9.(中)岩月 宥磨  0.200

 近年の高校生はかなりの長打力も備わった選手が多いが、中京もホームランが打てるパワーヒッターがそろっている。ちなみに磯村、河合は2本のホームランを打っているし、伊藤と金山も1本ずつ打っている。もちろんホームランなどヒットの延長である高校野球であるから、特筆すべきではないかもしれないが、やはり長打力のあるチームは魅力的であり、なんと言ってもホームランは野球の華であるからついつい注目してしまう・・。
 だが、やはり今年の中京は守備力の高さに注目すべきであろう。主戦投手、堂林は打者を力で圧倒するほどの投手ではないが、試合を重ねるごとに安定感が増してきて簡単には打ち崩されないだろう。控えの森本も甲子園で自信をつけたようで、守備に関しては死角はないように思える。ちなみに投手成績は、以下のようになっている。
 1.堂林 翔太 2.08 34回2/3
 10.山田 貴大 0.00 1回0/3
 11.森本 隼平 2.89 9回(1/3)

 これらのデータを見る限り、正直言って中京大中京が、春夏連覇した第48回(66年、当時中京商)以来43年ぶり7度目の優勝を飾ることになると思う。決勝戦の相手、新潟の日本文理もいいチームのようだが、中京の相手ではないように思える。もちろんいくら数々の修羅場をくぐってきたとは言え、やはり高校生だけに何が起こるかわからないが、順当に行けば中京の優勝はかたいように思う。しかも、中京が進出した過去6度の決勝はすべて勝っているというジンクスもあるだけに、長く悲願であった全国制覇はまず間違いないのではないか、そう信じている。

 で、試合経過を以下に載せる。

 
  team  1  2  3  4  5  6  7  8  9  total
日本文理  0  1  1  0  0  0  1  1  5  9 
中京大中京  2  0  0  0  0  6  2  0  x  10 


 日本文理のものすごい粘りには冷や汗をかいた!!すごいチームだ!
 だが、なんとか1点差で逃げ切り中京大中京が47年ぶりに優勝を果たした!!

 おめでとう!!

 
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がんばれ、中京!!

 愛知県の高校野球は私学5強とか言われ、中京大中京・東邦・愛工大名電・享栄・愛知などの私立高校が毎年しのぎを削っている。その中で今年の愛知県予選は県立高校で県内有数の進学校でもある刈谷高校が中京大中京と決勝を戦い、惜しくも敗れたが私学の壁をこじ開けようとしたのは、賞賛に値する。文武両道などという言葉がかなり風化してしまった現在、そんな言葉を思い出させてくれた刈谷高校の快進撃は長く語り草になりそうだ。
 と言っても、この私学5強も、享栄を除けば、かなり偏差値の高い学校ばかりである。野球の実力だけではおいそれと入学できなくなっている。もちろんほとんどの生徒たちがリトルやシニアの経験者であろうが、昔ほど野球バカの生徒ばかりではないような気がする。そんな生徒たちが懸命にプレーする愛知県大会を勝ち抜くのは相当厳しい。毎年100校以上が参加する愛知県大会の頂点に立った代表は、かなりの実力を持った学校であるはずだが、不思議なことに1966年に中京商(現在の中京大中京)が優勝して以来、実に40年以上愛知県代表は全国制覇を成し遂げていない(センバツでは05年に愛工大名電が優勝しているが・・)。毎年愛知県代表には頑張ってくれ、と常に声援を送り続けているのだが、決勝まで勝ち残ることさえもできない年がずっと続いてきた。
 私たちの世代では愛知県代表と言えば中京に決まっていた。校名が中京商から中京高に変ったあたりから、甲子園で活躍することが少なくなっていったが、やはりそれでも中京が出場しない甲子園はなんだか寂しく、中京以外の学校ではとても勝ち進めないようにさえ思っていた。もちろん愛工大名電や東邦からはイチローを始め、有名プロ野球選手が何人も出ているから、愛知県の野球のレベルの高さは誰もが認めるところだろうが、まだ時が満たないのか、真紅の優勝旗を持ち帰る学校は
40年以上も現れなかった、実に残念なことだ。
 しかし、やっと今年中京大中京がベスト4まで勝ち残ってくれた。校名が中京大中京となり、かつての襟のついた伝統的なユニフォームもカラフルで涼しそうなものに変ってしまい、私などいまだに馴染めないでいるものの、それでもエース堂林を中心にした堅い守りと長打も絡ませた多彩な攻めのできる打線とが、試合を重ねるごとにうまく機能するようになってきて、選手諸君もかなり自信を深めているように思える。大藤監督も冷静に戦力を見る目を持った監督のようで、選手の力を引き出す采配も冴えている。これなら一気に頂点を!!といやがうえにも期待は高まるが、そうは簡単に話は進まないようだ。
 と言うのも、準決勝の相手がセンバツ準優勝校の花巻東だからだ。左腕エース菊池を中心としたチームではあるが、その溌剌としたプレーは高校野球の原点を思い出させてくれて、なんとも爽やかな印象を与える好チームである。私もずっと応援してきて、苦しみながらも勝ち進んできたのを喜んでいたが、準決勝だけは涙を飲んで中京の応援に回らなければならない。まさに断腸の思いだが、どちらが勝つにせよ、好試合を期待している。しかし、心配なのは菊池投手の状態だ。背筋痛との報道もあり、果たして準決勝で投げられるのかはっきりしていないが、将来ある投手だけに無理はしないでもらいたい。(これは彼が投げなければ中京有利になるから、などとちっぽけな思いからではなく、一野球ファンとして彼のこれからの野球人生を考えた上で最善の判断をしてもらいたいと心から思っている)

 さあ、果たしてどんなドラマが繰り広げられるだろう。楽しみだが、その試合経過を追ってみるため、以下にスコアボードを設置することにした。
 熱戦を期待する!


全国高校野球大会・準決勝 中京大中京vs. 花巻東
 
 team  1  2  3  4  5  6  7  8  9  total
 花巻東   0  0  0  0  0  0  1  0  0  1 
中京大中京  1  0  0  5  1  2  1  1  x  11 



 結果は以上の通り。中京大中京が決勝進出!新潟の日本文理との決勝戦に臨むことになった。菊池が満足に投げられない状態の花巻東はかわいそうだったが、それも時の運。決勝戦を勝ち抜いて優勝してこそ、花巻東の無念さを受け継いだことになる。
 がんばれ、中京大中京!!!
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タンタンたぬき

 小5の男の子が夏休みの日誌で音楽を教えて欲しいと言う。音楽なんてよく分からないけど、まあ、分かるだけ教えてやろうと思って問題を見た。


この音符の「リズム読み」を、下にある〔例〕にならって書け、という問題である。
 こんなものは音楽の知識がなくたってできる、簡単だ。「鼻歌」交じりに
「ターアー、タン、タン、 タッカ、タッカ、タン、タン、 タン、タタ、ターン、タ ターアーアー(ウン)」
と教えた。すると、
「じゃあ、曲名は?」
とその次の問題の答えを求めるから、もう一度「ターアー、タン、タン・・・」と口ずさんでみたが、いつの間にか「タンタンたぬきの・・・」と、あの懐かしい歌に入れ替わってしまった。授業中にまずかったかな・・、と生徒の顔をそっと見たが、何の反応もない。「おかしいな?」と訝しく思って、その男の子に、
「この歌知らない?タンタンたぬきの○○○○は・・」とちゃんと○は伏字にしてたずねてみた。
「知らないよ、そんな歌」
「えっ、ほんとうに知らないの?」
すると、他の子供たちも
「知らない」「聞いたことがない」
と口々に言い始めた。
私はまさかこの歌を知らない子供がいるなんて思ってもみなかったので、
「タンタンたぬきの○○タマは、風に吹かれてブ~~ラブラ」
と、もう少し核心に迫る歌詞で歌ってみたが、反応は同じだった。すると○○に入る言葉が何かに気づいた男のが、
「下ネタじゃん!」
と叫ぶものだから、一気に子どもたちのボルテージが高まり、暫くはワイワイガヤガヤうるさかった。小学生と言っても女の子もいるわけだし、バカな歌を歌っちゃったな、と少しばかり後悔した・・。

 だが、確かに下ネタなんだろうけど、余りに人口に膾炙した(と勝手に思い込んでいた)歌なので、日本人なら誰でも知っているものとばかり私は思っていた。今までこんな歌を生徒の前で歌ったことがなかったから、気づかなかっただけで、この歌を知らない世代がいつの間にか私の知らないうちに増殖していたようだ。う~~ん、びっくり・・。
 しかし、ここまでは小学生を相手にした話なので、中学生か高校生くらいなら知っているかもしれない、ちょっと調べてみようと思ったが、おおっぴらにこの歌を歌って、「これ知ってる?」と言えるような類の歌ではないから、そう簡単には行かない。下手に女の子に聞いたりしたら、セクハラだと言われかねない。なので、生徒の中でも長く塾に通っていて、お互いに気心の知れた生徒の何人かに改めて尋ねてみた。しかし・・、
 見事に誰も知らなかった。中学生は言うまでもなく、高校生も誰一人知らなかった・・。なぜ?
 彼らの親は私と大して年代が違わないだろうから、ほとんどすべての親は知っているはずだ。だとすれば、親たちが子供にこの歌を歌って聞かせたことがない、と言うことになるのか。決して下ネタなどではなく、性をおおらかに歌い上げた名曲だ、と私など思うから、堂々と子供たちに教えてもいいんじゃないだろうか。もしこの歌がいつの間にか忘れ去られてしまうとしたら、それは日本の文化の損失だ、とまで私は思ってしまうが、どうなんだろう・・。

 「タンタンたぬきの歌」とでも名を付けて保存会を立ち上げようかな・・。


PS.ところで、写真の音階の曲の題名は何でしょうか?




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