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全点制覇

 コンビニに行ったら、「ダ・ヴィンチコード」のDVDが11月3日に発売されると大きく宣伝されていた。「ええ!もう?」確か半年くらい前はまだ劇場で上映されていたと思うが、何て回転の速い世の中なんだろうと驚きもするしあきれたりもする。別にそういう流れに合わせたわけでもないが、布施英利「君はレオナルド・ダ・ヴィンチを知っているか」(ちくまプリマー新書)を読み終えた。「万能の天才」と称される、ダ・ヴィンチ展が名古屋で開かれるたびに出かけている私ではあるが、それほど彼のことを知っているわけではない。書店でこの題名を見つけたとき、「知ってはいるけどよく知らないな・・」とつい返事をしてしまい、「それなら教えてくれるか?」と読むことに決めた。
 著者は、ダ・ヴィンチの研究家でもある美術評論家である。彼は「光、空間、人物の表情、しぐさ、さらには時間、宇宙という絵画を越えたものまでが、ダ・ヴィンチの絵にはある」という。「最後の晩餐」や「モナリザ」という有名な絵を見れば彼の言うことは納得できる。しかし、私はそれ以外のダ・ヴィンチの絵というものをいったい何枚知っているのだろう?そう思って読んでいたら、ダ・ヴィンチの絵は10数点しかないのだそうだ。もっと数多くあると思っていた私には意外であったが、著者は世界中にあるダ・ヴィンチの絵をすべて美術館で見るという全点制覇をしたのだそうだ。フィレンツエ・ミラノ・パリ・ロンドン・ローマに行けばほぼ達成でき、さらに、ミュンヘン・クラクフ(ポーランド)・サンクトぺテルスブルク・ワシントンと回れば全点制覇が完成するのだそうだ。
 これを読んでなんだかうらやましくなった。若冲展が東京で開かれても見に行く時間が取れそうもない私などに、ダ・ヴィンチの全点制覇など夢のまた夢だが、だから余計にうらやましくて仕方がない。でも、何とかしてダ・ヴィンチの絵を全点見てみたくなった私は、ネット上にあるダ・ヴィンチの絵をここに集めて、ミニギャラリーくらいなら作れるじゃないかと思った。で、やってみた。

 

          『受胎告知』                           『キリストの洗礼』 
  
『ジネヴラ・デ・ベンチの肖像』      『聖母ブノワ』       『東方三博士の礼拝』

  
『聖ヒエロニムス』           『岩窟の聖母』(ルーブル)  『白貂を抱く貴婦人』

  
『音楽家の肖像』           『リッタの聖母』            『モナ・リザ』


                    『最後の晩餐』

  
『岩窟の聖母』         『聖アンナと聖母子』        『洗礼者ヨハネ』
(ナショナル・ギャラリー)

おお、完成!!すごい!!本当にギャラリーができた。うれしいなあ。毎日眺めていつかこれらの絵から感じることを書いてみたいと思う。
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万華鏡

 「大人の科学 Vol.13」の付録、「投影式万華鏡」を作ってみた。塾が終わった日曜日、「何しようかな?」と考えたら「万華鏡を作ろう!」とごく自然に頭に浮かんだ。日曜日は塾が終われば、さすがにいつもより時間があって、少しはまとまったことができる。どれだけ時間がかかるか分からないが、試すのにはちょうどいい。「一生懸命作ってみよう」、とかなり意気込んで作り始めた。

  

この「大人の科学」の付録を作るたびに、科学的なテーマを選んでそれに沿った付録を考え、ある程度簡便に組み立てることのできるものを添付するという作業は、なかなかの想像力と創造力を必要とするものだなと感心している。私などは、そうした努力の結晶を具体的な形にする最終的な作業しかしていないが、それでも毎回苦労するから、これを発案するスタッフの労力はいかばかりかと、余計な世話ながらもついつい感じ入ってしまう。今回の「万華鏡」にしても、部品を並べただけでもうかなりの精巧さが目に浮かぶ。うまくできるかどうかは別にして、作る喜びを満喫できるのは、私にとってはかけがえのない楽しみである。

  

支柱と台座部分を組立て電球がつくかどうかを試してみた。上出来だが、果たしてこれがどういう役割をこれから果たすのかはよく分からない。毎回思うことだが、私には、製作途中に全体像を思い描く能力が欠けているようだ。自分が今やっている作業が全体の中でどういう意味合いを持つのかまったく理解しないでやっているものだから、慎重さも次の作業への配慮もかけるという結果になってしまうことが多い。ただの模型の組み立てという域を超えて、己の資質を反省するいい機会になるのは片腹痛い気もするが、貴重な体験である。

  

 

「投影式」というからには、光をレンズに当てて拡大した像を見る仕組みなのであろう。レンズを組み立て、反射する鏡筒部分の組み立てにかかったが、注意書きに「1mmでもずれると像がぼけてしまうので、慎重に作業しよう」とある。否が応でも緊張してしまう。鏡を3枚組み合わせて三角柱を作り、それを鏡筒にセットし、投影装置を組み立てるという少しばかり難しい作業を何とか終えることができた。(小さな失敗はいくつかあったが、おおむね良好としておこう)

 

ここまでできれば完成したようなものだ。後は試験管の中にビーズと水を入れてゴム栓で封をしたものを、ジョイント部分に差し込んで完成!!これで、壁に投影してみれば一応の成果を確かめることができる。
 さっそく部屋を暗くして壁に投影してみた。

  

う~~~ん・・・そばにいた息子が言った、「直接のぞいたほうがきれいだね」という言葉がなんだか正解のように思える。う~~~ん・・・


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田口壮

 セントルイスカージナルスがデトロイトタイガースを4勝1敗で下して24年ぶり10度目のワールドチャンピオンになった。ヤンキースが敗れた後、どこのチームが優勝しようと大して関心を持っていなかった私だが、ワールドシリーズの試合をいくつか見ているうちに、カージナルスに所属する田口壮選手の存在がだんだん大きくなっていた。正直言って私は田口についてあまり知らない。関学卒業でオリックスに所属していたことは知っていたが、入団当初は遊撃手であったことなどまったく忘れていた。強肩を生かして1994年に外野手に転向後は、補殺王、ゴールデングラブ賞等の常連になるほど、好守の外野手としてレギュラーに定着し、イチロー・本西厚博との外野手トリオは、当時球界一の守備力と言われたほどだった、というのも調べたら思い出した。1995年・1996年シーズンのオリックスの連覇に貢献し、2000年には松坂大輔・中村紀洋らとともに、シドニーオリンピック野球日本代表として出場した。そのあたりの活躍はかすかに記憶に残っているが、2001年オフにFA宣言して、カージナルスに移籍したときには驚いた。それほどの選手ではないのでは?と、少々無謀な試みのように思ったのも事実だ。
(日本での通算成績)1107試合 打率.277(4094打数1134安打) 67本塁打 404打点 83盗塁 

 MLB移籍後はメジャー昇格とマイナー降格を繰り返して、新聞などで取り上げられる回数も少なく、その存在を忘れかけていた時期もあったが、3年目の2004年シーズンでは開幕メンバーに残り、109試合に出場した。それからは田口の活躍がマスコミで取り上げられることが次第に多くなり、彼の姿をTVで見かける機会も多くなってきた。2003年に松井がヤンキースに移籍してからは私の関心がメジャーリーグに移ったこともあり、田口の動向も少しずつではあるが知るようになった。しかし、カージナルスがヤンキースとは異なるリーグであることもあって、田口が私の関心を引くようなことは多くはなかった。
 2004年にカージナルスはワールドシリーズに進出を果たし、田口も第1戦で先発出場して安打を放ったが、ボストン・レッドソックスに4連敗を喫し、チャンピオンリングを獲得することはできなかった。私としては、松井がワールドチャンピオンになることだけを願っているので、他の日本人選手に先を越されなくてよかったなどと偏狭なファン心理を抱いたのを覚えているが、昨年井口資仁選手の所属するホワイトソックスがワールドチャンピオンになった時に味わった感激で、そうした視野の狭さをおおいに反省した。そして今年は、早々とヤンキースが敗退したことで田口を応援したい気が起こり、彼のこれまでの足跡をたどったりしてみたのだが、渡米後の彼の苦難の歩みのほんの一端に触れただけで、彼が今までなしてきたことのすごさというものを実感することができた。

年    試合 打席 安打 HR 打点 打率
2002    19  15   6  0   2   .400
2003    43   54  14   3  13   .259
2004   109  179   52  3   25  .291
2005   143  396  114  8   53   .288
2006   134  316  84  2   31   .266

この打撃成績を見ても、現在37歳の彼がどれだけ毎年激しい練習を積んで己を高めてきたかが分かる。メジャーに挑戦などせずに、日本でプレーし続けていれば確固たる地位を築けたはずの彼が敢えて苦しい道のりを選んだ理由は何だろう。ひとつ上のレベルで己の力を試したいというのが、根本にはあるのだろうが、それは彼の負けず嫌いな性格からきているのではないだろうか。自身のウエブサイトで公開中の日記を編集した「何苦楚(なにくそ)日記」という題名にもそれが表れているように思う。
 その気持ちが今シーズンは7月以降若手の台頭で控えに回ることの多かった自身の境遇に負けることなく、ポストシーズンに入ると、11試合で15打数6安打2HR4打点 打率.400の大活躍をした原動力となったのではないだろうか。最後の試合は8番で先発出場、しかも、勝利を収め世界一となった瞬間に右翼の守備についていた田口は「世界一が決まった瞬間フィールドに立っていた初の日本人」となった。
 すごい選手だ、本当に頭が下がる。
 
 でも、松井ファンの私としては、どうしてもこう思ってしまう、「松井、来年こそ、悲願のチャンピオンリングを手にしようね!」
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クロスワード

 今はこのブログ上であれこれやることが、私の欠かすことのできない毎晩の楽しみであるが、それ以前は塾が終わってから寝るまでの間、TVを見たり本を読んだり、ぐずぐずしながら時間を過ごしていたものだった。そうした時に、毎週土曜日の毎日新聞夕刊に載せられる「わくわくクロスワードパズル」を解くことも楽しみの一つだった。土曜の夜になると夕刊を見るのが待ち遠しくて、塾が終わるとすぐに取り掛かった。クロスワードとしては大きなもので、一気に解けたとしても30分近くかかる。しかし、必ずといっていいほどいくつかの言葉が分からず、辞書や専門書で調べたりして完成するのに1時間以上はかかるのが普通だった。それでも、その夜で完成できればまだしも、いくら調べても分からないときがある。そういう時は翌朝妻や娘に尋ねたりした。妻がネットで検索してくれてやっと分かるときもあれば、どうしても分からず次の土曜に正解が新聞に掲載されるまで待つしかないこともよくあった。そういう時は心中穏やかでなく、妙にプライドを傷つけられたような気がしたものだが、答えを見ても、見たことも聞いたこともない言葉だったりした場合には仕方ないなと、少しは溜飲が下がったものだった。
 その「わくわくクロスワードパズル」の10月7日の分がどういうわけかとってあったので、昨夜久しぶりに挑戦してみた。深夜2時半だったが、3時までに何とかしようと意気込んで始めた。


新聞の上半面を使って、横のマス目が15、縦のマス目が19という大きなものだ。ヒントも、横列のものが35、縦列のものが37ある。一般的なものと比べると、長い言葉を入れることが多く、今回最長のものは横63の「オトシダマネンガハガキ」という13文字のものだった。マスのいくつかにAからSのアルファベットが書いてあって、そこに当てはまる文字をアルファベット順に並べると短い文が出来上がり、それが最終的な答えとなる。パズルの中央に写真が載せられていて、毎回その答えにちなんだものの写真が選ばれている。今回は、イノシシの絵が付いた瓦の写真なので、イノシシが答えの中に入っているだろうなと推測できた。
 クロスワードのとき方は色々あるだろう。例えば、横のヒントのうち分かるものだけをザーッとやってから、縦のマス目に進むという方法もあるだろうが、私は横のマスを埋めていきながら、同時にその周囲の縦のマスを埋めていくというやり方をとっている。そのほうが、部分が埋まっていきながら全体が埋まっていくという立体感のようなものが感じられて、やっていて楽しい。それに横列で分からなかったものでも、周りの縦列を埋めることによってそれがヒントとなって、分からなかった文字が分かるようになるという楽しみもある。もちろんそうやってもすぐには分からない言葉も出てくるから、そういう場合は後回しにする。
 
 今回はなかなか順調に進んで25分くらいでほとんど埋まった。中には横34「しんきろうの別名」というように、このヒントだけではよく分からないものがいつの間にか「かいし」と埋まっているものもあった。これは「海市」のことだと、今辞書を引いてみて分かった。そういえば福永武彦にそういう題名の小説があった(読んだことはないけど)。


しかし、横51の「植物体から抽出した芳香性の精油」と縦43の「2個のこと、武士をあざけっていった語」というのが分からない。横の51は「エツ○○○」、縦43は「リ○○○」。ここで、両方に共通のマス目にLが打ってあることを利用してみた。答えとなる文はLだけが空欄で「ソワソワシハジメタデバ○マチノイノシシ」となっている。これから「L=ン」なのは一目瞭然なので、横51に入れてみると、「エツ○ン○」となった。これはもう、「エッセンス」だろうと分かったが、縦43にL=ンを入れてみても、「リ○ン○」となるにはなったが、何なのかまるで思い浮かばない。それから一日近くたったが今も分からない。後はもうこれだけなのに、悔しい!!

 すみません、どなたか教えていただけませんでしょうか?お願いします。
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工事(完成)

 塾舎の横に建てられていた倉庫がとうとう完成した。完成したもの見るとやはり大きい、というよりも思わず「でかい!」と声を上げたくなる。

 

 

足場が組まれ、物の転落防止用のネットが周り一面に張られた。すぐに鉄骨にさび止めのペンキが塗られ始めたが、作業員が2人しかいないし、雨天も多かったため遅々として作業が進まない。その間に、屋根が張られ、地面は一面にコンクリートが打たれた。晴れ間を縫って、休日返上でペンキ塗りの作業員もがんばっていたが、やはり2人という人数ではどうしようもない。側面の壁を張り始めるころになって、やっと塗り終えたようだが、まったくの部外者である私がやきもきしたのも変なものであった。

  

壁面は大人数であっという間に仕上げた。多少工事の音がやかましかったが、迅速な仕事振りは見ていて気持ちがよかった。ここまでが先週。今週の頭になって足場が取り外されて、とうとう完成した。さっそく荷物が搬入され、日に日に倉庫らしくなってきた。

 
 
  

 しかし、よその倉庫の完成を祝ってばかりいられない。問題は塾舎の日当たりや見通しがどんなに変わったかである。倉庫側の窓がふさがれてしまうのは覚悟していたが、さてどうなっただろう。

 

やっぱり思ったとおりだ。窓一面に壁が広がっている。向こうの道路を走る車や人の姿を目で追うことができなくなったから、勉強に集中できるといえば言えなくはないけど、まったく無機的で冷たい感じのする壁だ。右の写真は一階の教室を午前中に撮ったものだ。以前は日の出からずっと日が当たって冬場でもぽかぽかしていた部屋だが、これだけ薄暗くなってしまうとそれは望むべくもないだろう。夏場は涼しくてクーラーがよく効くかもしれないと前向きにとろうとは思うが、逆に言えば冬場は部屋が冷え切って暖房費がかさむことになる。う~~ん・・・
 でも、夜になって明かりが点されると結構明るい。


もっとも、そんな時間まで倉庫の中で荷物の積み下ろしをされると、少々その騒音が気になるから、呑気なことも言っていられない。文句言ったほうがいいのかなあ・・・
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ボールペン

 塾で生徒の勉強を教えるには赤ペンが必需品である。添削者を「赤ペン先生」と呼んでいるところもあるくらいだから、問題の答え合わせには赤ペンを使うのが普通なのだろう。そういえば習字でも、先生が朱色の墨を使って指導しているから、古来からある習慣なのだろうか。今まで何も考えずにやってきたのだが、改めて考えると何故だろうと思わなくもないが、やはり鉛筆や墨の黒で書かれた答えには赤色や朱色を使うのが一番違いがはっきりしていいのだろうか。それとも、信号機の「止まれ」に赤色が使われているように、警告の意味合いも含んでいるのだろうか。何かほかにも理由があるのだろうか・・・
 私の塾は黒板を使った一斉授業ではなく、生徒たちに説明しながら問題を解かせてそれの答え合わせをしていくというやり方をしているので、私は授業中ずっと赤ペンを握っている。そのため、赤ペンにはこだわりがあるが、一概に赤ペンといってもいろいろな種類があって、使ってみなければその良し悪しはわからない。


これは、以前ずっと使っていた「さくらボールサイン」というものだが、握るところが円柱状になっていて持ちやすく、インクの出もよく、さらに定価も1本80円と100円する他の種類のものと比べて割安だったため長く愛用していた。しかし、先がつぶれて突然書けなくなることもたびたびだったし、これをまとめ買いしていた文房具店が3年ほど前に閉店してしまったので、気軽に買いにいけなくなってしまった。そこで、文房具をカタログ販売している「アスクル」という会社からファックスで注文買いするようになった。ここは、その名が示すとおり午後2時までに注文すれば「明日来る」ことになっているため、出かける面倒さがなくて、今では文房具全般から教室の椅子まで、この「アスクル」で注文している。値段もよく探せば安いものも多くて結構重宝している。


今は、「さくらボールサイン」に代わって、このアスクルオリジナルの「ゲルインクボールペン」を使っている。これはペン先がつぶれるようなことはまったくなく、インクがなくなる最後まで使い切ることができる。値段もまとめ買いすれば1本49.8円と驚くほど安い。ただ、インクがあまりにも滑らかに出てくるせいなのか、1本をアッと言う間に使い切ってしまうので、他のものと比べたらインクの減る割合はかなり高いように思う。でも、全体的なコストパフォーマンスから見てこのボールペンが一番お値打ちのような気がして、ずっと使い続けている。
 
 ところで、先日中学生が面白いボールペンを持っているのを知った。なんと、そのボールぺンで書いた文字が普通の消しゴムで消せるのだ。びっくりして生徒から借りて自分でも試してみた。

  
 
写真左の「三菱ユニボールシグノ」というものだが、Erasable とロゴが入っているとおり、真ん中に書いた文字を普通の消しゴムで消したら、右のようにきれいに消えた。「すごい!」と私は声を上げてしまったが、周りにいた生徒たちはさほど驚いた顔をしていない。ちょっと拍子抜けして聞いてみたところ、結構有名なようで、誰もが持っているか、以前持っていたことがあるのだそうだ。
 「なあんだ、つまらないな」と思わないでもないが、文房具に一番敏感なのは学生なんだから、私が遅れを取るのは当たり前なのかもしれない。


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エイジング

 妻を車に乗せてスーパーによく行くが、たいていの場合は駐車場で待っている。その時目立つのは、タクシーで買い物にやってくる老人の姿だ。タクシーでスーパーの入り口まで送ってもらい、帰りもタクシーで帰って行く、そんな老人が多い。タクシーの運転手も慣れた感じで、老人の乗り降りに手を添えたり、荷物を持ったりと丁寧な応対をしている。そういう光景を見るたびに色々考えさせられる。私の近所でもそうだが、八百屋というものが町からだんだん姿を消している。小さな店では大型店に対抗できるはずもなく、昔あった八百屋がほとんど姿を消してしまった。わずかに残った店も、年とった店主が細々と続けているだけで、いつ閉店してもおかしくない様子だ。こうした状況では、老人たちが食料を始めとした日用品を求めるのに、ちょっとそこの八百屋まで歩いていく、などと昔ながらの光景は望むべくもない。コンビ二もあるにはあるが、路地裏や遠隔地にはなく、本当に不便だろう。いったい、どうやって一人暮らしの老人たちは毎日の用を足しているのだろう、と心配になるが、それに対する一つの答えがタクシーで買い物に出かけるということなのだろう。
 夕方、塾生を迎えにバスを走らせてると、デイケア施設の車とよくすれ違う。朝に迎えに行った老人を半日施設で預かり、夕方になるとまた車で送り返すというデイケア施設が、ここ数年私の市には多く作られた。施設の名前を大きく書いたワゴン車から、軽自動車を使って一人一人を送迎する施設まで色々あるようだが、運転や同乗している職員が皆若い。私の塾生でも、近年介護やリハビリといった分野に進もうとする生徒が多くなっている。大学や学科も増えてきているが、倍率は高く難関校も多い。そうした意欲あふれる若者が老人の世話をしようと心がけるのは頼もしい気がするが、老人人口が増え続ける日本では、人手がいくらあっても足りないような気がする。
 
 ずっと以前だが、「エイジング」という言葉をラジオで耳にした。「加齢」とも「老化」とも訳されて、一定していない用語のようだが、その時聞いたのは老後をいかに過ごすかということを中心に研究している人の話だった。その人の「老後には3つの健康が必要です。3つの健康とは、体の健康・心の健康・財布の健康のことです」という話が印象に残った。
 体の健康に関しては言うまでもないことだろう。持病など持たずにいつまでも元気でいられるに越したことはない。体が健康であれば、心の平穏をもたらし、あれこれと思い悩むことも少なくなるだろう。しかし、老いはどうしようもなく迫ってきて、病は避けられないものだ。そうした場合、治療費・入院費・介護費などと出費がかさむのは当然予測できる。出費がかさめば満足に医者にかかることもできなくなる場合もあるかもしれないから、そうした場合に備えてある程度の蓄えは持っていなければならないだろう。健康保険や介護保険などの制度があるとはいえ、それだけでは足りない場合だって出てくる。そういう意味で経済的な支えというものが、体の健康だけでなく、不安を少しでも取り除くといった意味で心の健康を維持するためには不可欠なものなのかもしれない。この3つの要素のどれか一つでも欠くわけにはいかず、バランスよくうまくかみ合うことが大切なのであろう。

 我が家で老人といえば父だが、先日畑での作業中に、くぼみに足をとられて捻挫をしたらしい。昨日になって医者で膝に水がたまっていると言われ抜いてもらったそうだが、ずいぶん楽になったとい言っていた。元気だとばかり思っていた父でも、確実に体力は弱っているんだなと、身につまされる出来事であったが、まだまだ元気で暮らしていってもらいたい。
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忘れ物(2)

 最近塾生の忘れ物で一番多いものは、携帯電話だ。小学生から高校生まで実に多くの生徒が携帯電話を持っている。塾に持ってくる必要など何もないだろうに、バスでの行き帰りなどには一斉に携帯を開いて何かやっている。メールのチェックやら、内蔵されているゲームやら、忙しそうに指を動かしている。携帯で遊んでいない者はと言えば、ニンテンドーのDSなどの小型ゲームで遊んでいる。以前ほどぺちゃくちゃおしゃべりに興ずるといった雰囲気が減っているのは、時代の表れなのかもしれない。以前は帰りのバスの中など、阿鼻叫喚であふれていたものだが・・・
 子供たちのそうした状況からいえば、携帯電話の忘れ物が多くなるのは至極もっともな話だ。ふっとした拍子に置いた座席に忘れていく者、ポケットからいつしか知らぬうちにずり落ちて気づかずに帰っていく者などいろいろいる。中には教室の机の中に入れておいて忘れていく者もいる始末で、隠れてメールチェックでもしていたのかしらと疑いたくなる。大体の場合、その夜に気づいて電話をしてとりに来るか、翌日まで保管しておくかのどちらかだが、先日の小学生など、バスに忘れていったのさえ気づかずに翌日塾にやって来たときに、
「携帯忘れてあったけど、君のじゃない?」
と私がたずねたところ、はっとしてかばんの中を探して
「あっ、そう・・」
などとばつが悪そうに答えた。さすがに小学生だと親との連絡が主なようで、こうやって気づかないこともあるのかもしれない。
 先ほど、バスの中を掃除したところ、また一つ携帯が落ちていた。ペパーミントグリーンの vodafone のものだ。画面を開くとよく知らない漫画のキャラが待ち受けになっている。これだけでは誰のか分からないが、これ以上詮索するのはご法度だ。電話帳を開くとか、メールをチェックするとかすれば誰のもか分かるのかもしれないがそんなことはしてはならない、と思っている。今までも、そんなことなどしたことがないし、子供たちに返すときも、「何も見ていないからね」と念を押して返すようにしている。そうじゃないと、子供たちも気持ちがよくないだろう。
 これほど簡単に携帯を忘れていくというのは、子供たちがこうした機器の扱いに慣れてしまっていて、緊張感がないからなのかもしれない。しかし、もうちょっと大事に扱えよ、と言いたくはなる。

 などと言っている私が一番だらしがないのかもしれない。昨日まで使っていた携帯を、とある事情から壊してしまい、使えなくなってしまった。携帯がないと、生徒の欠席の連絡やほかの先生たちの連絡も取れなくなってしまい、困ってしまう。なので早速買いにいってきた。壊したのが DOCOMO P901 だったので、同じパナソニック製の 902 にした。決して新しい機種ではないが、電話とメールとカメラとアラーム、それくらいしか使わないので最新機種なんてまるで必要ない。ただ廉価であるに越したことはない。


白を選んだのだが、これだとピンクの花柄の絵が表に標準装備されている。さすがにそれは似合わないだろうと、オニヤンマの絵柄のものに代えた(カスタムジャケットとか言うらしい)。これにゴジ健さんから頂いたストラップをつけたら、私の携帯らしくなった。
 やはり新しいものを持つのはうれしい。
 でも、携帯が半分にぶっ千切れると前のデータを取り込むことができなくなるらしい。また一人一人から電話番号やメールアドレスを聞いて集めなければならない。大変だ。
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散歩

 久しぶりに塾が早く終わったので、愛犬弁慶を伴って近所の散歩に出かけた。夕闇迫る時刻ではあったが、それなりに楽しかった。

  

愛知万博は終わっても、まだまだそこかしこに思い出は残っている。すぐ近所の家だが、モリゾーとキッコロが笑っている。彼らを覚えている人はだんだん少なくなっているだろう。
鴨は大勢川を泳いでいる。しかし、大雨のときに行方不明になった子鴨はあれから一度も見かけない。やっぱり、水に飲み込まれてしまったのだろうか・・・
箱型のスカイライン、今ではもうクラシックカーと呼んでもいいくらいだが、まだ現役で走っているようだ。シルエットはやっぱりかっこいい。私が初めて乗った車はケンメリのスカイラインだったので、skyline というロゴには今でも思い入れがある。

  

しばらく歩けば、いろんな建物が見えてくる。左は二重の塔であるがその中に何が納められているのかよく分からない。子供の時には人骨が集められているなどと噂があったが確かなことは分からない。中央は茶室で、年に1度か2度茶会が開かれるようだが、それ以外は閉鎖されたままである。実に勿体ない。右はポケベルのアンテナとして建てられたものだが、いまどきポケベルなんて持っている人はほとんどいないだろうから、今はいったい何に利用されているのだろう。

  

今さら言うのもなんだけど、さすがに陶器の町、いたるところに陶器が転がっている。左は橋の欄干にはめ込まれた陶板、鳥が描かれている。市内の橋にはこうした意匠が施されたものが多数ある。探してみると結構面白いかもしれない。いつか調べてみよう。
中央は、階段の側面に飾られた陶器の壁画である。市内の中学生がデザインしたものをもとにして作られているが大きくて立派なものである。
右は、何度か紹介した市内にいくつかある陶器の展示塔である。今は徳利が飾られていた。

  

かなり歩いて家の近くまで戻って来ると、さすがに工場が多くなる。左は陶器の原料である粘土を作っている工場の写真である。市内の陶器工場も閉鎖するところが多くなっているが、まだまだわが市の基幹産業であると思いたい。
真ん中はタイル工場の中に書かれていた落書きだが、ポルトガル語なのかスペイン語なのか私には分からない。このタイル工場には外国人の従業員が多数いて、彼らが書いたものなんだろうが、いったいなんて書いてあるのだろう?
右は、私の塾の横に建設された倉庫である。工事の大部分が終わったようで、荷物の搬入も始まっている。またこれは日を改めて、このブログで報告したい。

 でも、雨が降りそうな空模様ながら、なんとか町を一周できたのは日頃の行いがいいからだろうな、きっと。

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MTV

 1980年代にSONY MUSIC TV という番組が毎週放送されていた。少し調べてみたら、
「1983年から約10年にわたりテレビ神奈川をキーステーションに、金曜夜23:30から放送された洋楽のプロモーションビデオを中心に紹介した番組である。当時、各地で放送されたプロモーションビデオ番組の一つといえよう。SONY1社提供の音楽番組で、放送時間は3時間20分であった」
とあった。名古屋地区では、毎週金曜の深夜に放送されていた記憶があるが、私はある時期毎週欠かさず観ていた。オープニングに続いていきなり1本目のビデオ・クリップが流れ、以降はただひたすら、その時の新作・ヒット曲を中心としたビデオが終了時刻まで淡々とオンエアされるという番組であった。番組の進行役などおかず、ビデオクリップが流れるだけではあるが、そのビデオクリップがなかなか面白く、しかも3,4分で次々と変わっていくので、毎週飽きることなく遅くまで観てしまっていた。
 したがって、その当時の洋楽には結構詳しい。というよりも、その頃の洋楽しか詳しくない。マドンナ、シンディー・ローパー、プリンス、マイケル・ジャクソン、ポリス・・・あの頃は私と同年代のアーチストたちの全盛期であった。キラ星のごとく、MTVの中で歌い、踊っていた。今となっては当時のビデオなど見ることもできず、せいぜいCDを聞くことくらいしかできない、そう思っていた。しかし、昨日すごい発見をした。
 なんと YouTube で検索すると、昔のプロモーションビデオが見られるのだ。YouTube というサイトの存在は以前から知っていたが、イマイチどういうところかしっかりと把握できておらず、「面白ビデオを集めたところかな」ぐらいの認識しかなかった。ところが検索機能がついているのを昨日初めて見つけ、ひょっとしたらと思って The Police と入力してみた。すると、彼らのビデオクリップがずらっと並んでいるではないか。おお!、と驚きながら、Madonna だとか Kate Bush だとか大好きな歌手の名前を入力してみると、まるで打ち出の小槌のように、二度と見ることはないだろうとあきらめていた、お宝ビデオが見られるではないか。「これはすごい!」と、それからは時の経つのを忘れて、次から次にいろんな名前を検索してずっとビデオを見ていた。おかげで、仕事ができなくて困ってしまったが、至福の時を味わえた喜びとは代えられるものではない。
 色々探し出した中でも、一番うれしかったのは、The Police の「Wrapped around your finger」を再び見ることができたことだ。何百本も火の点いた燭台の間をヴォーカルの Sting が飛び跳ねているだけのビデオだが、蝋燭の炎が生み出す幻想的な光の世界がメロディーと詞の内容にマッチして、えもいわれぬ趣をかもし出している。昔このビデオを見たときは一度でとりこになってしまったが、20年ぶりくらいに見てもその感動はまったく色褪せていなかった。最高だ!

 この他にも、
   Michael Jackson 「Billiy Jean」(このマイケルはかっこいい)
   Prince 「When doves cry」(プリンスはキモかっこいい)
   Madonna 「Papa, don't preach」(マドンナが可愛い)
   Cindy Lauper 「Time after time」(シンディーはお茶目)
   Kate Bush 「The man with the child in his eyes 」(ケイトはきれい)

しかし、YouTube も google に買収され、著作権の関係上削除されるビデオもよくあるらしい。上にあげたビデオがいつまで残っているのか何の保証もないが、こうした懐かしいビデオクリップがいつまでも手軽に見られるようになっていてくれるとうれしいのだが・・・
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