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ひやり・・

 もう2週間も前の土曜のことだが、夕方塾生を送って塾に戻ってきたところ、塾に続く橋の手前にあるタイル工場の原料置き場のトタン塀がめくれかかっていた。無差別に原料を積み重ねるものだから、トタンに負荷がかかってしまったんだな、と何気なく思った。まあ、元々いい加減なつくりの塀だから、こんなこともあるだろう、くらいの簡単なことしか思わなかった。
 しかし・・、
 次の授業を始めて15分ほどした時に、内線の電話がなった。すぐに出たところ妻が、
 「知ってる?工場のトタン塀が倒れて、原料が道にザーッと広がってるよ」
買い物から帰ってきたら、橋のたもとがひどいことになっていたのだと言う。
 「えっ?それじゃあ、さっきめくれかけていたトタン板が完全にはがれてしまったのか」
びっくりして外を見たら、確かに橋の向こうの道路が白く汚れている。びっくりした私は、塾生の何人かに、
 「君たちが来た時も、もうあんな状態だったの?」
すると全員がうなづく。それは困った。放置しておくわけにも行くまい、妻にはそのタイル工場の工場長をしている私の友人の家に電話して事情を説明してくれるよう頼んだ。私は生徒たちに「ちょっと見てくる」とことわって、現場まで走っていった。


 やはりブロガーとしての悲しい性、カメラ片手に走ってしまうのだから、実際のところ何が目的なのかよく分からない。でも、これだけ橋の上まで原料土の跡が残っているのだから、そのままにしておくわけにはいかない。とりあえず近くまで行った。

  

 これはすごい。壁ぎりぎりのところに積み重ねられていた原料土の圧力に耐え切れなくなったトタン板がはがれて、原料土が道一杯に広がっている。私が着いた時には、隣の珪砂工場の従業員の人たちが何人か集まっていて、原料土を片付けようとしていた。私は「工場の責任者に電話しましたから、すぐにやってくると思います」と告げてその場を去ったが、自分の工場の不始末でもないのに、皆で片付けようとしてくれるなんて立派なものだと感心した。
 タイル工場はその日は休みだったようで、従業員がいなくて一大事に気がついていないようだったが、妻からの電話を受けた私の友人がすぐにやって来て、大急ぎで片付け始めた。私は塾の教室から時々眺めることしかできなかったが、友人は駆けつけた他の従業員と一緒になって迅速な対応をしていた。さぞや驚いたことだろうが、幸いなことに通行人や通行車両に害を与えたりはしなかったようだ。だが、工場の責任者である友人にしてみればかなりの冷や汗ものだっただろう・・。
 
 翌日、どんな処理がされたか、トタン塀を見に行った。

  

 めくれたトタン板を針金で留めてあるだけだった・・。応急処置なのかどうかは分からないが、塀の裏には相変わらず減量土がぎっしりと積み重ねられていた。少しは整理したのかもしれないが、先日のような大きな地震が襲ってきたりしたら崩れてしまいそうだ。もしこの針金で留めてあるのが応急処置などでなく、ずっとこのままにしておくものなら、いくらなんでも危険な気がする。今度友人に会ったら、ひとこと言っておかねばならないだろう・・。

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