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「田舎暮らしに殺されない法」

 「あまりにも軽々しくて安易なイメージに端を発した、元も子も失いかねないほどの危険な人生の展開に大切な退職金や残り少ない余生をそっくり注ぎこんでしまう前に、田舎で育ち、都会から田舎へ戻ってすでに長いこと暮らし、田舎の表と裏を知り尽くしている私の言葉に、その種のテレビ番組ではけっして扱わない、いや、扱えない忠告にちょっと耳を傾けてみてください。」

と、「はじめに」の中に書かれた、丸山健二著「田舎暮らしに殺されない法」(朝日新聞出版)を読んだ。
 丸山健二という小説家の名前はずいぶん昔から知ってはいたが、一冊もその著作を読んだことはなかった。だから、彼が長野県安曇野に住み、「文壇と一線を画した独自の執筆スタイルを貫いている」などということも当然知らなかった。書店で本書を手に取ったのも、丸山健二の本だから、という訳ではなく、題名に触発されてペラペラと頁をめくるうちに、目に飛び込んできた刺激的な数々の言辞に大いに興味が惹起されたからである。
 私は田舎暮らしをしたいと考えている者ではない。名古屋近郊の地方都市の在住者として、今の暮らしに不満を持っているわけではないし、退職して(私の場合いつが退職になるのか予想もつかないが)田舎に引っ込み晴耕雨読の生活を送るのを夢見たことなど一度もない。そんな私には、著者の忠言など無用なものであるが、リタイアした後の「余生」を楽しむための雑誌やTV番組などを多く見かける昨今、田舎暮らしの魅力をやたら強調し、作為的にブームを創り出し、金儲けをしようとする輩が何と多いことか、と胡散臭さを感じないではいられない。だが、正面きってそういう時流に「待った」をかけようとする表立った動きはなかなか現れず、密かに忸怩たる思いをしていた私は、勢い天邪鬼のように斜に構えるしかなかった。そんな私には朗報とも言えるのが本書で、そうしたブームに私が日頃感じていた怪しさ・危なさを忌憚なく断じてくれていて、ページをめくるたびに大きく頷いてばかりいた傑作である。
 著者の目はひたすら峻厳だ。深く考えもせず、一時の思いつきで田舎暮らしに La vie en rose のイメージを託してしまう退職者に投げつける言葉は、いきなり心臓をつかみ出そうとするかのように、読む者の幻想を打ち砕く。それほど40年の田舎暮らしに裏打ちされた著者の言葉はいささかの容赦もない。しかも小説家の言葉であるだけに、研ぎ澄まされた言葉の一つ一つはずしりと胸に突き刺さる。著者から言えば、ごく当たり前のことを言っているだけで、それを厳しいと感じてしまう退職者・読者の方に問題があるということになるのだろう。そう思えば、各章の始めに掲げられた小題は、田舎暮らしに必要な心構えを端的に表現したものとして、己が田舎暮らしに耐えられるかどうかの格好の試金石となるかもしれない。

・その前に「自立」しているか問え
・確固たる「目的」を持て
・「自然が美しい」とは「生活環境が厳しい」と同義である
・年齢と体力を正確に把握せよ
・「田舎暮らし」を考えるなら、まず酒と煙草をやめよ
・「孤独」と闘う決意を持て
・「妄想」が消えてから「現実」は始まる
・田舎は「犯罪」の巣窟である
・田舎に「プライバシー」は存在しない
・「付き合わずに嫌われる」ほうが底が浅く、「付き合ってから嫌われる」ほうが数倍も根が深い
・「第二の人生」について冷静に考えよ
・「老後の現実」を直視せよ
・あなたを本当に救えるのは、あなた自身である

 これだけの項目を熟読玩味し、己の心と時間をかけて深く相談し、それでも田舎暮らしをしたい、できそうだ、と思うのなら止めはしないよ、それが著者からのメッセージなのかもしれない。だが、著者が繰り返し「自立していない」と繰り返す、都市生活に慣れきった退職者ではとてもそんな勇気はもてないだろう。
 もちろん私には、そんな蛮勇はどこを探してもないのだが・・。
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流れ星

 毎朝送られてくる「ウェザーニュース」からのメール、いつもは目が覚めるとその日の天気と予想最高気温をチラッと見るだけだが、昨日はどういう加減か、メッセージを最後まで読んでみた。すると、「今宵はみずがめ座流星群のピーク。家族みんなで流星観測を」とあった。今がピーク、などと知ってしまうとどうしたって心が動かされる。すぐ下に貼ってあったURLをクリックして、「みずがめ座流星群」について少し勉強したので、その要点を以下にまとめてみる。

「どんな流星群?」
 みずがめ座の流星には複数の放射点(流星がそこから飛んで来るように見える点)があり、1つ1つの放射点から流れる星は明るいものは少ないが、今年は月齢とのタイミングがよく、月明かりに邪魔されることなく観測できる条件が整っており、また同時期にやぎ座流星群も出現するので、流れ星を見つけるには絶好のチャンスである。

「出現期間は?」
 7月中旬から8月中旬頃までであるが、ピークを迎える7月29日頃は1時間に10~30個の流れ星が観測できる。また8月1日は新月であるため、月明かりがなく、1番のねらい目となる。

「見える場所は?」
 南東の空には地平線のそばに、ひと際明るい星、フォーマルハウト(みなみうお座にある、視等級1.16等の恒星。太陽を除けば、17番目に明るい星)が輝いている。その上の辺りにみずがめ座の放射点が4つとやぎ座の放射点があるので、南から東の空が広く見える場所で観測するのがよい。


 南から東と言えば、私の部屋のベランダに出れば、正面がその方角のはずだ。1時間に10から30個も流れ星が見えるなら、少なくとも5分から10分に1個は見える計算になる。夏休みに入って、睡眠時間をなるべく多くしようと、少しでも早く布団に入るよう心がけているが、こんな滅多にないチャンスをみすみす逃すわけにはいかない。少々無理をしても流れ星を見つけよう。もちろん、流れ星に願いをかけるために・・。
 さあ、何を願おう?あらかじめ考えておいても、流れ星を見つけた瞬間に忘れてしまいそうだから、虚心坦懐に空に向かい、流れ星を見つけたときに心に浮かんだことを願うことにしよう。
 でも、まずは夏期講習がうまくいくことを願わなければ!!
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名古屋城

 日曜日、名古屋場所の千秋楽を観戦できなかったのは予想していたことだったが、そのまま家路に着くのもなんだか寂しい気がして、名古屋城を見学することにした。このブログを始めた頃に、金の鯱が屋根から下ろされ、展示されていたのを見に行った記事を書いた。あの時は鯱に触ることもできて、えもいわれぬ感激を味わったのを覚えている。名古屋城に行くのはその時以来だが、3年前は別棟に展示室が設けてあったので、城の中に入るのはもうずいぶん久しぶりのことだ。子供たちがまだ小さかった頃に、行ったことがあったような気もするが、それでもかなり以前の話だ。

  

 入場券を買って、本丸まで歩く間に徐々に城の威容が迫ってくる。今までまじまじと見上げたことがなかったのかもしれない、名古屋城とはこれほど迫力のある建物だと初めて知った。真下までたどり着いた時には、「立派だなあ・・、すごいなあ・・」と嘆息するしかなかった。城マニアが全国にはたくさんいるようだが、これだけ圧倒されてしまうと、彼らの気持ちも理解できるような気がした。
 
 城の中は、歴史博物館のようになっていて、名古屋城にまつわる様々な物品が展示されていた。空調も完備されていて、外の暑さをしばし忘れて観覧できたのもよかった。

『2階』(展示は2階から)
  

『4階』(3階は写真撮影が禁止)
  

『5階』
  

『最上階』
  

 城に入る少し前から黒雲が空を覆い始めていたが、最上階から見た名古屋の街はは久しぶりの雨に打たれて、ほっと一息ついたような感じだった。連日のうだるような暑さも、一雨来たことで少しは弱まったことだろう。
 みやげ物を売る売店があったので、観光客気分であれこれ物色した。ちょっと浮れていくつか記念品を買ってみたが、またそれは後日このブログの記事にしようと思う。相撲は観戦できなかったけど、そのおかげで名古屋城見学ができたのだから、運がよかったのかもしれない。
 
  
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名古屋場所 千秋楽

 大相撲名古屋場所は、初日に横綱奪取なるかと期待された琴欧洲が安美錦に敗れて以来、ずいぶんつまらないものになってしまった。それでも、せっかく名古屋で開催されているのだから、一度は見に行きたいと思っていた。14日目の土曜にあれこれ入場券を探してみたが、どうにも見つからなかった。仕方なく、日曜に現地に行けばに当日券が手に入るかもしれないと淡い期待をもって愛知県体育館に出掛けてみた。それなのに・・。


 窓口に、「当日券はSold Out しました」と告知がしてあったし、場外放送でも繰り返し「チケットは完売しました」と案内されていた。こうなったら、じたばたしても仕方がない。会場に入るのは諦めて、周辺に何か面白いものはないかと探してみた。

 

 会場に着いたのは午後2時過ぎ。続々と観客が体育館に押し寄せる中、早くも力士の名前を書いた幟が片付けられ始めていた。夕立がやって来そうな雲行きだったとは言え、これではあまりに情緒を欠いた行動ではないか、と少々腹立たしくなった。などと多少の不満は持ちながらも、相撲観戦を楽しむ人々の風情を少しでも味わえたのは楽しかった。

  


  


  

 入場できなかったのは残念至極であったが、これだけ相撲気分を味わえれば文句は言えまい。と、一人悦に入っていたら、Benz のワゴンが会場近くの駐車場に入ってきた。近くにいた大勢の人がどっとどよめいたので、大物力士がやって来たのかと思ってカメラを向けてみた。

 

 「白鵬だ!」とどよめく中、思わずカメラのシャッターを押したが、米粒のようにしか見えない白鵬ではどうしようもない・・。

 「これより三役」は何とか家のTVで見ることができた。だが・・、結局私の応援する琴欧洲は千秋楽も横綱戦に負けて、9勝6敗に終わってしまった。どこで歯車が狂ったのかは知らないが、ぜひぜひ来場所はまた優勝争いの中心にいて欲しいと思う。頑張れ、琴欧洲!!!

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 2週間ほど前に「オブジェ」と題して、近くのタイル工場に新しく作られた低いレンガの壁の写真を載せたが、その後様子が大いに変わった。レンガの上に細い鉄骨が組まれ、その上に目隠しのようなトタンの壁がずらっとできてしまった。

  

 ここはタイル工場の原料や製品の置き場所になっていて、フォークリフトが毎日忙しく出入りするたびに、物凄い粉塵が上がって周りが見えなくなってしまうこともよくある。近隣からクレームが付けられたこともしばしばあるが、その度に適当に誤魔化すだけで、いつまでたっても白煙もうもうたる有様は改まらなかった。私たち近所の者は、もう半ば諦めていて、少し前にレンガの壁が作られた時も、何を酔狂なことをするんだろう、くらいにしか考えていなかった。まさかそれがトタンの壁を作るための布石であったとはまったく思いもしなかった。だが、これで粉塵の害もかなり軽減されるだろうと、かなり遅ればせながらも、私たちには歓迎すべき処置であった。
 しかし、困ったことが一つあった。それは、このトタンはどこからか拾ってきたものなのだろう、かなり古びていて、あちこち損傷が目立っている。塾から橋を渡って道路に出ようとすると、真正面に見える壁だけに、こんなにみすぼらしいままではあまりに見てくれが悪い。困ったなあ、いやだなあ、と思っていたら、その2・3日後に・・、

  

 きれいにペンキが塗られた。多分工場で働く外国人が塗ったのだろうが、専門の職人ではないだろうに、なかなかの上手に塗られている。これなら見た目もいい、と思って眺めていたら、壁の前に鉢植えの花がいくつか並べられているのに気づいた。

 

 なかなかの心遣いだ。働いている外国人というのはペルー人なのだそうだが、こうやって草花を置くことで、道行く人々の心に少しでも潤いを与えようというのは、万国共通の心配りなのだろう。一度も言葉を交わしたことなどないが、何だか急に親近感がわいてきた。
 さらにはトタンと屋根の隙間に青いビニールシートが張られた。

 

 これで、粉塵が外に飛び出すのはほとんどなくなったように思う。こうした一連の作業はタイル工場の経営者が指示したものだろうが、かなりペルー人たちの意図が反映されているように思う。そうでなかったら、旧態依然たる経営者の姿勢がここまで劇的に変わるなんてことは考えられないから・・。
 なんにしても私たち近隣の者には喜ばしいことである。
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クロックス

 

 昨日の塾の下駄箱を写真に撮ってみた。私立中学受験を目指す小学生が勉強している時間のものだ。いくつかの色とりどりのクロックスが見える。クロックスのサンダルは昨年の夏にたくさん売れて、昨年のヒット商品の中にもランクインしたほどだが、昨年中はこのクロックスを履いて塾に来る生徒はほとんどいなかった。それが今年になって、と言うよりも夏休みになって、急にクロックスを履いてくる生徒が多くなった。町でも、老若男女を問わず多くの人が履いているのを見掛けるので、今年になってやっとクロックスブームが我が市にも押し寄せてきたようだ。
 私の住む市は名古屋の中心から車で1時間足らずの距離にあり、名古屋に通勤・通学する人も多い。私のように生まれてからずっとこの市に住んでいるような土着民にとって、名古屋は少しだけ離れた都会であり、自分たちをさほど田舎者だとは思っていない。ところが、名古屋在住の人から見たら、山に囲まれた地域も多い我が市はものすごく田舎に見えるようで、その住民である私たちはただの田舎者に思われがちである。確かに当地の方言は、名古屋弁より一段と泥臭くていかにも田舎っぽい。私たちがいくら都会人らしく振舞おうとしても、思わず出てしまう方言で当地の出身者だと露見してしまうことも多く、決してシティー派と認めてもらえないのも否めない事実だ。
 したがって、都会で流行しているものが我が市に浸透してくるまでにはかなりのタイムラグが生じてしまう。見栄っ張りの多い土地柄であり、流行に敏感な人も多いが、先頭切ってそれを実践するには、ちょっとばかり抵抗がある。狭い土地だから周りの目も気になるし、自分だけ目立つのはちょっと躊躇ってしまう、そんな田舎者気質が邪魔して、やっと踏ん切りがつくのは、その流行が廃れ始めた頃である。もともと名古屋自体、「大いなる田舎」と形容されることもあるくらいだから、それを頼りにしている私たちでは、どうしたって都会のトレンドに乗り遅れるのは仕方ないのかもしれない。クロックスの場合、そうしたいくつかの障害を乗り越えて我が市の人々に愛用されるようになるには、1年近くかかったということなのだろう。ひとつのサンダルの流行にもその土地の住民の気質が反映されているようで、なかなか面白い。

 因みに何人かの生徒にクロックスの履き心地を聞いてみたところ、ほぼ全員が口を揃えて、「履きやすい」と答えた。「それじゃあ、履いていると足元が涼しい?」と聞くと、「別にそうでもない」と多くの生徒が答えた。それを聞いて「なるほどね・・」と、私は妙に自慢げな気持ちになった。その理由を、クール・ポコ風に答えれば、

 「カッコつけてクロックスを履いてる男がいたんですよ」
 「なぁにぃ~~~、やっちまったなぁ!!」
 「男は黙って・・」
 「草履」
 「男は黙って・・」
 「草履」
 「水虫にもならないしねぇ」

やっぱり草履に勝るものなし!! 
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痒い・・

 猫ノミの被害が顕在化してから一週間以上経った。妻は毎日あれこれ対策に余念がない。特に日曜日には家の全ての部屋でアースレッドを焚いてなんとかノミを殲滅しようとした。だが、敵の生命力の強さは想像以上で、一気に駆逐するまでには至らず、それ以降は敵のゲリラ的な攻撃に悩まされて続けている。私は最初あまり自身の体に害を被っていなかったので、どこか他人事のように眺めていた。それが今週になって、「痒いな」と思ってズボンの裾を捲くって愕然とした。両足の甲から脛にかけて無数のノミに食われた痕が赤く残っているではないか!!

 

 思わず掻いてしまったのがいけなかった。掻き始めたらどんどん痒さが増してきた。掻くのを止められない・・。妻に倣って塩湯に漬ければいいかもしれないが、夏期講習が始まっている私にはそんな時間の余裕はない。適当に塗り薬をぬって我慢しているが、ふとした時に痒くてたまらなくなる。まったくイヤになる・・。
 しかし、いったいいつ刺されたのだろう。ノミに刺されるとすぐに赤く腫れてこないし、痒みも感じないようだから、時間差の攻撃に襲われたように、いつ刺されたのかを特定するのは難しい。ただ、家の中のノミは妻の努力で一時と比べればかなり減ったように思うから、やはり日曜日にノミの巣窟であると物置にアースレッドを焚きに入ったときに刺されたと考えるのが順当だろう。しかも、あの時は、すでにバルサンを一度焚いてあったから、ノミの勢力も弱まっただろうと高をくくって、短パンのまま入ったから、敵には絶好の獲物となったのかもしれない。物置から出た後でしっかりノミがくっついていないかどうかチェックしたはずなのに・・。
 この大量のノミの痕を見つけて以来、家のどこにいてもノミがいるような気がして、ちょっとした強迫観念に駆られた状態になってしまった。絨毯の上に座ると、ついつい絨毯の毛の隙間にノミが隠れていないか、探してしまう。それが取り越
し苦労だった場合はまだ救われるが、丹念に見ているうちに1匹か2匹は見つかるからまったく始末に終えない。捕まえて潰したりしたら、それがメスだった場合は卵が散乱してしまうから、絶対に潰すなと妻からお達しが出ているので、すぐに部屋の隅に置いてある、洗剤・酒を水に混ぜたものが入れてあるバケツの所まで行って、捕まえたノミを入れる。すると少しもがきながらも、すーっと沈んでいくのが見えるので、少しばかり溜飲が下がる。
 このバケツは相変わらず一晩中電灯をつけていくつかの部屋の中に置いてある。朝見ると、何匹かは必ず沈んでいるので、確かにノミはまだいる・・。


 妻は毎日掃除機と粘着テープでクルクル床を掃除しているが、どうやってもノミを根絶できない。「もうかなりお金を使ったのに・・」と毎朝起きると少しずつ増えている刺し痕に薬を塗りながら嘆いている。これもすべてノラ猫親子に情けをかけたばかりに受けた仕打ちだが、昨日の朝久しぶりに彼らの姿を網戸越しに見かけた。


 写真の真ん中少し上に見える白い塊が子猫だ。以前よりもかなり大きくなっている。見た目は可愛らしいが、あの毛の中には大量のノミがいるんだなと思ったら、ゾッとした。猫が嫌がる匂い玉を家の周りに撒いておいて、我が家への侵入は絶対阻止しなければならない!!
 
 いったいいつになったら、ノミとの戦いは終結するのだろう。もうかなり疲れた・・・。

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鳥オルガン

 



 



 
 大人の科学vol.20の付録「手回し鳥オルガン」を作ってみた。(と言っても、夏休みになる前のことだが・・)。「鳥に歌を教えるオルガンがありました」と表紙に書いてあったから、さぞやきれいな音が出るんだろうな、と楽しみにしながら作った。

 

 製作時間は約30分とあったが、「大人の科学」の付録をかなり作り慣れてきた私には、たいして困ることもなく、順調に作り上げることができた。ただ、作りながら、いったいどうやって音が出るようになっているのか、不思議に思った。特別音を創り出す装置が組み込まれているわけではない。構造から考えて、パイプオルガンの仕組みと同じ理論かな、と推理してみたが、パイプオルガンの仕組み自体を知らない私であるから、とてもそれ以上のことは分からない。それでは面白くないから、少し丁寧に説明書きを読んでみた。それによると、オルガンの構造は大きく分けて、『空気を送り込む部分』『空気を溜めておく部分』『音程・音色を決定する笛』の3つに分けることができるそうだ。この鳥オルガンもそれを踏まえて構造になっている。
 『空気を送り込む部分』・・ハンドルと連動して上下するピストンがふいごの役割を果たして、空気を送り出す。ピストンが1つしかないので、空気を送る時間と吸い込む時間が交互にできて、ピヨピヨという音が出る。

 

 『空気を溜めておく部分』・・送られてきた空気は本体部分に溜められて、それがさらにピストンで押されて上部の穴からパイプへ送り込まれる。

 

 『音程・音色を決定する部分』・・パイプは笛の役目を果たす。ウレタンの入れ加減によって管の長さが調節でき、音程・音色を決めることができる。送り込まれた空気のゆれが振動となり、笛の長さに共鳴して音が鳴る。

 


 半分くらいしか理解できないが、空気を送ることで音を出していることだけは分かった。どんな音が出るのかは、添付されていたパンチカードに穴を開け、それをオルガンの中に差し込んで、グルグルハンドルを回すとカードが中に入っていき、空けた穴を通って空気が送られ、音を奏でる。穴の位置によって音程が決まるようだ。まずはチューング用のカードで試してみた。 

 


 さあ、どんな音が出るか。(ということで、最初の動画に戻ってね)
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決断・・。

 ヒデキくん、左ひざの手術はしないんだってね。
 正直に言えば、がっかりした。いつ腫れるか分からないひざをかかえて思い通りのプレーができるとはとても思えないからね。
 ひょっとしてチームに迷惑かけて、っていう気持ちが強すぎたのかな。
 自分がいれば、必ず大きな戦力として後半戦厳しい戦いが待っているチームに貢献できる自負は持っているだろうから・・。
 でも、それは五体満足な君ならばこその話であって、走ることもままならない今の君では、とてもと、チームメイトが両手を上げて歓迎してくれるとは思えないんだけど。
 私は君が、来シーズン以降を見据えて左ひざの手術に踏み切る覚悟をしたのなら、と褒めようと思っていた。それなのに・・。
 
 でも、メジャーに移籍して以来幾多の苦難を乗り越えてきた君だ。
 そしてチームの勝利に貢献することを常に第一義としてきた君だ。
 何か革命的に左ひざの状態を好転させる秘術を手に入れたのかもしれない。
 それを使って、早々に復帰し、大活躍をして、松井ファンやヤンキースファンにと感謝されるビジョンをしっかり持っているのかもしれない・・。(だったらいいけどなあ、本当に・・)
 
 、もうこうなったら君の決断を信じるしかない。
 たとえ、またすぐに左ひざが腫れあがってしまい、結局手術を受けなければならなくなったとしても、決して恨み言は言うまい。
 一人のファンとして、君がベストの選択をしたものと考え、ただただ一日も早い復帰を願うことにする。
 左ひざがどれだけ痛もうとも、全打席ホームランを放ちさえすれば、歩いてダイヤモンドを一周したっていいんだから・・。
 それくらい君ならできる!!

 頑張れ、松井!!
 頑張れ!!                     

 パンダも応援しているぞ!!


               
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冷たいもの

 夏休み初日、105kmバスを走らせた・・。かなり疲れたが、始まったばかりで弱音を吐いてはいられない。「気合入れていこう!!」
 とは言え、35℃前後まで気温が上がる毎日、どうしたって冷たいものが欲しくなる。冷蔵庫に冷やしてあるウーロン茶は連日2ℓ入りのペットボトルを空にしてしまう。食事もここ2・3日冷麦やそばが主食だ。夏バテ気味だとはまったく思わないが、体が冷たいものを欲しているのだろう。日曜日も暑い中出掛けていった先で昼食時になっても、冷たいものが食べたい、冷たけりゃ何でもいいと思うだけだった。そんな心持ちで入ったイタリア料理店、メニューで探したのは冷製パスタ・・。さすがに客からの要望が多いのだろう、季節メニューとして「山かけたらこパスタ」というものが見つかった。これなら食べたい、躊躇なく注文した。


 冷麦かと思うほどの麺にたらこを添え、その上に山芋のとろろをかけ、オクラをトッピングして海苔をパラパラ・・。オクラは少し前まで食べられなかったが、いつからかぬるぬるした食感が妙に好きになり、今ではおいしく食べられる。しょう油の味もほのかに感じられ、このままうどん屋のメニューにしてもいいほどだ。ぐちゃぐちゃに混ぜ合わせてから、一気にツルツルと食べてしまった。おいしかった。何だかクセになりそうな味だ、また食べたい。
 この後、デパートの地下で見つけたのが、「あんこ大好きアイス」。「御座候」という大判焼きの売り場で見つけた。

 

 特別おいしくもなかったが、中に入っている餡が「御座候」の中の餡と同じだと言うのが面白かった。でも、この餡は大判焼きの中に入っていた方がやっぱりおいしいな、というのが率直な感想だった。
 そう言えば、このところデニーズに行くたびに食べていたのが、カキ氷に抹茶アイスと小倉をのせたもの。3週連続で食べた。


 小倉の甘さと濃い目の抹茶のほろ苦さ、そして氷にかけられた黒蜜とが絶妙のハーモニーを奏でていて、どんどん口に運んでしまうので、いつも頭がキーンと痛んでしまう。夏休み中はゆっくりデニーズに行っている時間などないから、ひょっとするともう食べられないかもしれない。そう思うと残念なので、なんとかして後一回くらいはこの夏に食べたい。
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