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打倒!フィリーズ(3)

 久しぶりに興奮した!!松井がワールドシリーズ第2戦で、勝ち越しホームランを打った瞬間は、何がなにやら分らなくなってしまった。
 「入った!!」
確かに松井のすくい上げた打球がライトスタンドに飛び込んだのは覚えているが、松井がどんな顔をしながらベースを一周して来たのか、ホームインした後チームメイトからどんな風に迎えられたのか、見ていたはずなのに全く覚えていない。ふっと気づけば、次打者カノーがフライを打ち上げたところだった。ワールドシリーズはできる限りTV中継を見ようと決めている私なのに、これでは何の意味もない。いくら感激で頭が痺れてしまったとは言え、まさに歴史的瞬間の記憶が朧では話にならない。その後何度も何度もいろんな角度から松井のホームラン映した映像が流されて、やっと吹っ飛んだ記憶の断片がかすかにつなぎ合わさってきたが、それでもまだ不十分だ・・。もちろん録画はしてあるからそれを繰り返し見れば不足が埋まるのだろうが、やはりこのブログにもホームランの映像を残しておきたくなってきた。そこで YouTube を探したら、画像の荒いものは見つかったが、どうにも見にくい。ならばニコニコ動画ならどうだろう、と検索してみたらうまい具合に YouTube よりきれいなものが見つかったので、以下に貼り付けてみる。

10/29 2009 松井秀喜 1号ソロホームラン ワールドシリーズ game2


 いいなあ、何度見てもいい(流れるコメントを消すには右下の画面のマークをクリック)。このシーンを写した写真もたくさんあるが、中でも一番松井らしいと思えるのがこの写真。ジーターに向かってお茶目な顔・・。


 もう昨日一日は頭の中が松井のホームランのことばかりだし、心はどこかふわふわした感じがしていた。こんな感覚は実に久しぶりだった・・。
 
 しかし、これでやっと1勝1敗のタイになったに過ぎない。大きな1勝であることは間違いないし、これでヤンキースが勢いに乗っていくような気もする。その意味でも実に価値あるホームランであったが、いつまでも浮かれていてはいけない。あと3つ、どんなことをしても勝たなくてはならない。2戦を通じて、フィリーズがどれだけ手ごわい相手であるかも十分わかった。気を抜いたら一気に押し込まれてしまいそうだ。本当に気が抜けない戦いが続くことだろうが、私にできることといえばTVの前で応援することと、後方支援策「フィリーズを食べちゃおう!」を怠りなく遂行することだけである。幸いなことに盟友・ゴジ健さんもこの策に賛同してくださり、「チーズ大作戦」と名を変え、「フィラデルフィアチーズを食べて難敵フィリーズを飲み込んでしまおう」作戦を大々的に進める準備も整った。ひとりでも多くの賛同者が現れ、フィリーズを飲み込む勢いがうねりとなって海を越え、ヤンキースナインに伝わるように、できる限りの努力をしなければならない。
 
 勝負の地がフィラデルフィアに移り、果たして松井が守備位置に付くことがあるのかどうか、また新たな楽しみ(心配?)も加わりそうだ。一日の移動日が厳しい戦いからのよい休息となるように・・。
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打倒!フィリーズ(2)

 7年間ずっと待ったものがそう簡単に手に入るはずがないのは分っているが、それにしてもヤンキースが初戦を落としたのにはガッカリした。相手ピッチャー、C・リーが良過ぎたと言ってしまえばそれまでだが、強打のヤンキース打線があれほど簡単に封じ込められるとは思っていなかった。それとは正反対に、フィリーズの各打者がボールを見きわめながら、好球必打のバッティングで得点を重ねるのを見ていたら、「さすが昨年のワールドチャンピオン」と思わず脱帽しかけてしまった。そこをぐっと思いとどまって、「野球なんて水物だから、明日になったら形勢がコロッと逆転するさ」と開き直って、第2戦でヤンキースが勝利を手にするのを祈ることにした・・。
 
 しかし、私の編み出した後方支援策「フィリーズを食べちゃおう!」が不発に終わったのは残念至極である。昨日の記事でブルーベリージャムをつけてフィラデルフィア・チーズを1個食べた写真は載せたが、どうもそれだけじゃ足りない気がしたし、試合中にゴジ健さんからの指令もあったため、トッピングなしのプレーンなものをもう1個食べてみた。ブルーベリーをつけた時は、チーズ嫌いの私でも何とか食べられたが、何もつけないとさすがにきびしい・・。しかし、ヤンキースの劣勢を跳ね返すためならこれくらいお安い御用とばかりに、丸ごと口に入れてみた。・・・・子供の頃に食べてチーズが大嫌いになったあの味はかなり抑えられていて、バターに近い味だったため、案外楽に飲み込むことができた。これなら大丈夫かな、と思っていたが、ヤンキースの負けが決まった頃から口の中がやたらチーズくさくなってきて、ムカムカし始めた。やっぱりチーズは無理だな・・と弱気になりかけたが、今のところヤンキースを応援する方法を他に思いつくことができない。困ったなあ・・と思い悩んでいる私の様子を見ていた妻がニヤニヤしながら、
 「一箱全部食べないから負けちゃうんだよ」
と手厳しい言葉をぶつけてきた。
 「じゃあ、やっぱりブルーベリーのジャムをつけて食べようかなあ・・」
と言ってみたら、
 「何言ってるの?あなたならアンコでしょ。アンコを乗せて食べたらきっと一箱食べられるよ」
と案外なことを言った。う~~~ん、チーズとアンコか・・。どうなんだろう・・。
 しかし、そんな悠長なことを言っている場合ではない。第1戦を落とした今、第2戦はどんなことをしても勝たなくてはいけない。
 「よし、分かった!!」
 箱に残っていたチーズを1個取り出し、アンコを乗せて、「さあ、食べるぞ!」と意気込んでみたが、どうしてもすんでのところでためらってしまう。
 「じゃあ、かき混ぜてみたら・・」
私の様子を見ていた妻が言った。
そうか、このチーズなら柔らかいからアンコと混ぜ合わせるのは簡単だ。スプーンを出して混ぜてみた。


 これなら食べられそうだ、スプーンに掬って食べてみた。
 アンコとマーガリンの菓子パンはよく食べるけど、アンコとチーズは初めてだ。どうかな・・・、う~~ん・・、最初にチーズの臭みが感じられたものの、すぐにアンコがそれを打ち消してくれた。いける!!そう思った瞬間に一気に食べ終えてしまった。
 「パンにはさんだらもっとおいしいかな・・」
と感想を言ったら、
 「クラッカーもいいかもね」
と食べてもいない妻が言った。
 やはり私には、ブルーベリーを乗せて食べるよりもこちらの方があっている。こうやって食べたら、1箱完食することだってできそうだ。さすがに1試合に1箱、という妻の案を実行するのは厳しいだろうが、ヤンキースに踏ん張ってもらいたい、ここぞと言う場面なら食べることができそうだ。

 TVを見ながらこんなものばかり食べていたら、体によくないよな・・。でもこれこそ、松井がチャンピオンリングを獲るための生みの苦しみなんだから、我慢しなくては!!
 がんばれ、松井!!私もがんばるぞ!!
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打倒!フィリーズ

 いよいよワールドシリーズが開幕する。松井がどんな活躍を見せてくれるか、楽しみで仕方ないが、松井が念願のチャンピオンリングを手中に収められるよう必死に応援しなければならない。そのためには、「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」という孫子の言葉を持ち出すまでもなく、相手チーム・フィラデルフィア・フィーリーズのことをよく知っておかねばならない。とは言え、シーズン中フィリーズの試合など一度も見たことがなく、ポストシーズンでドジャーズと戦っている試合をチラッと見たことがあるだけの私では、何か役立つ情報をもっているわけでもない。はなはだ心もとない状況ではあるが、せめてナ・リーグ優勝決定シリーズでのフィリーズナインの成績を知っておけば、おぼろげながらもどんなチーム状況であるかが分かるのではないか、そんな期待を込めて以下に成績表を作ってみた。
 打者はナ・リーグの試合ではDH制がないため、1~8番までの打者の成績を載せてみた。だが、ヤンキースタジアムの試合ではDH制が採用されるため、それが誰になるかによって打順も違ってくるかもしれないし、守備にも変更があるかもしれない。残念なことに私の知識ではどうなるのか分からない。ただ強力打線であることだけは間違いないだろう。
 投手もわずか1~2試合投げただけの成績では大した役には立たないかもしれないが、どのピッチャーが警戒すべきかはなんとなく分かってくる。やはり初戦の先発リーを叩くことがヤンキースにとっては大きな意味をもつように思う。

 打者名(守備) 打率打点HR
1.ロリンズ(遊) .227 3 0
2.ビクトリーノ(中) .368 6 2
3.アトリー(二) .211 4 1
4.ハワード(一) .333 8 2
5.ワース (右) .222 6 3
6.イバネス(左)  .167 4 1
7.フェリス(三) .118 2 1
8.ルイス(捕) .385 4 1

役割投手名勝-敗投球回防御率
先発リー 1-0 8.0 0.00   
先発ぺドロ 0-0 7.0 0.00
先発ハメルズ 1-0 9.2 6.52
先発ブラントン 0-0 6.0 4.50
中継 0-1 3.1 8.10
中継マドソン 0-0 3.1 5.40
中継ダービン 1-0 3.0 0.00
抑えリッジ 1-0 2.2 0.00

 
 まあ、こんなデータなどあてになるとは限らないから、もっと役立つことはないかとあれこれ考えてみたところ、いい考えが閃いた。最近よくTVで見るCMに「フィラディルフィア・チーズ」というものがある。チーズは苦手だが、多分チーズケーキみたいなものだろうから、それを買ってきて平らげてしまえば、フィーリーズを飲み込んだことになる!!なかなかいい考えだと、さっそくスーパーで買ってきた。

しかし、ケーキなどではなく、クリームチーズだった・・。こんなもの食べられない、と思ったが、ここで怯んではフィーリーズに白旗を揚げたことにもなりかねない。ならば、とブルーベリージャムをたっぷりつけてみた、これならきっと大丈夫!!と、一思いに口に入れてみた。


うう・・、確かにチーズ・・、気持ちが悪い・・、が、ここが我慢のしどころ・・。思い切って一気に飲み込んだ。ふ~~~っ・・。
 これでもうヤンキースの勝利間違いなし。
 
 がんばれ、松井!!
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準備完了!!

 ヤンキースが地区シリーズを戦っている間は、ツインズくらいあっという間に退けるだろうと思っていたから、大してやきもきしなかった。リーグ優勝決定シリーズになったら、相手が強豪エンゼルスだっただけに少しは心配したし、事実紙一重で勝った試合も多かったからハラハラもした。それでも、まだまだ松井がメジャー1年目で勝ち進んだワールドシリーズのあの重厚な試合の雰囲気は感じなかった。1球1球、頭の芯が引きつるような緊張感は最後の大一番じゃなければとても味わえない、あの痺れるような感覚をもう一度松井と味わいたい、この6年間はずっとその思いが果たせずにきたが、やっと、とうとうその願いがかなった。リーグ優勝が決まった一昨日はさほどのこともなかった私だが、ワールドシリーズ開幕が一日近づいた昨日は、知らず知らずのうちに胸がときめいてきた。もう楽しみで楽しみで仕方がない。それに歩を合わせるように、ワールドシリーズを迎える私の態勢も十分に整った。というのは・・、
 私の部屋のTVに繋いであったデジタルチューナーが夏ごろから機能しなくなってしまった。そのため、ヤンキースの試合を録画できなくなってかなり往生した。あれこれ接続を変えたりしてみたが、私の拙い知識ではどうにもならなかった。修理に出そうかな、とも思ったが、今年はNHK・BSが松井の試合を放送することが例年と比べると少なかったし、試合は他の部屋のTVで見られるから、まあこのままでいいか、と長い間放置してあった(それに録画してもろくに見る時間もないし・・)。
 ポストシーズンに入っても、地区シリーズ、リーグ優勝決定シリーズはそのままTV観戦だけですませた。しかし、ワールドシリーズとなったらそういう訳にはいかない。念願の、まさしく夢にまで見たチャンピオンリングを松井が獲得する過程はどうしても記録しておきたい。だが、チューナーを修理に出しても開幕までに間に合わなかったら何の意味もないから、妻に頼み込んで妻のレコーダーからラムに直接録画してもらおうと勝手に算段した。絶対に文句を言われるに決まっているが、これだけはどうしてもやってくれ、と捻じ込むつもりだった。ところが、天は我に味方したのだ!少し前に買った父と妻の地上デジタルTVのエコポイントがまさに絶好のタイミングで送られてきたため、それを使って「かなたの部屋のTVもデジタル化したら」と妻が言ってくれたのだ。エコポイントのことなど全く忘れていた私だが、これ幸いとばかりに妻の提案に乗っかり、喜び勇んで電器店をたずねた。それが日曜日・・。
 その時注文した物が昨日私の部屋にやってきた!


 TOSHIBAのVARDIA・・、地上デジタルチューナー付きのハイビジョンレコーダー。これさえ繋げば、今まで使ってきたアナログTVでも、地上デジタル・BS放送・CS放送と何でも見られる優れ物だ。さらにWOWOWまでも見られるし、まさに魔法の機械のようだ。しかも、エコポイントとして送ってきたJCBカードに少しお金を足せば買えてしまうのだから、史上最高のお買い得商品!!と叫びたいくらいだ。
 今まではTVに、レコーダーとBSチューナー、さらにはスカパーのチューナーまでがゴチャゴチャ絡まるように繋がっていたのだが、これからはこのチューナー一つで用が足せるのだから、すっきりしたことこの上ない。操作方法はまだまだよく分からないが、練習を重ねれば何とかなるだろうし、番組表を見ながら録画の予約ができたりするから、慣れれば本当に簡単な操作ですむだろう。がんばろう!!

 ワールドシリーズの放送予定が分からず少しばかり心配したが、全試合無事に生中継されるようだ。放送予定を忘れないよう、貼っておこう。(とりあえず4戦まで)

第1戦 10月29日(木)8:30~(12:00)
第2戦 10月30日(金) 8:50~(12:00)
第3戦 11月1日(日) 8:30~(12:00)
第4戦 11月2日(月) 10:10~(13:30)

日曜日以外はすべて生で応援できる。頑張れ、松井!
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ワールドシリーズ!!

 あと1球で、6年ぶりにヤンキースがワールドシリーズに進めるというのに、私の心はさほど高まっていなかった。リベラが投げた渾身の1球に相手打者のバットが空を切ったときにも大した感慨は湧いてこなかった。待ちに待ったワールドシリーズ進出なのに、こんなにワクワクして来ないのはもったいないな、と思ってはみたものの、心は正直だ。それもこれも松井秀喜の不甲斐ないバッティングをずっと見せられた挙句のことだから、仕方がないかもしれない。松井自身も優勝が決まった瞬間、マウンドで抱き合うナインのところに小走りで向かう時も、なんだか冴えない表情をしていた。うれしいのはうれしいのだろうが、どこか心から喜びを噛みしめていない、そんな印象を受けた。喜怒哀楽を表に出すようなタイプではないにしても、それでもいつもはもうちょっと素直に喜びを爆発させているはずだ。なんだかなあ・・、見ていた私の気持ちもさらに弱まってしまうほどだった・・。
 シーズン終了間際から調子を落として、ポストシーズンに突入した松井だが、自分なりに調整して必ず活躍してくれるものだと私は信じていた。ところが、地区シリーズ3試合、リーグ優勝決定シリーズ6試合を戦った結果は、
  30打数7安打、打点5、ホームラン1本
と大きく期待を裏切るものとなってしまった。MVPは松井のものだと信じて疑わなかっただけにこの結果は大いに不満だ。四球を8個選んでいるため、出塁率はそこそこではあるものの、三振が多いし、1塁ゴロもやたら多い。打球が上がることがめったになく、三振とゴロアウトばかりをずっと見せられ続け、打った瞬間に下を向いてしまう、そんなワンパターンな凡退を見るたびにため息が出てしまった。まったく何をやってるんだ、度重なるケガ乗り越え、やっと頂点にたどり着けるチャンスをつかもうとしている一番大切な時期に呑気にスランプに陥っている暇はないだろう、凡打に倒れベンチに戻る松井に声を荒げたこともたびたびだった。
 5番打者がこんな体たらくでも、4番のアレックス・ロドリゲスがまさに鬼神のような活躍を見せてたから、ヤンキースもワールドシリーズに勝ち上がることができたが、相手チームも次第にアレックスと勝負することを避けるようになってきた。その典型が第5戦だった。1点差で9回2アウトランナーなしからアレックスを敬遠して松井と勝負を挑んできたのだ。このときは四球を選んで次打者に繋ぐことができたが、松井が復調しなければ、こうした攻めはワールドシリーズでも何度も見かけられるようになるだろう。まさに松井の復調がヤンキースが6年ぶりにワールドチャンピオンになれるかどうかの大きな鍵を握っていると言ってもいいだろう。だからこそ、松井がしっかりしなくてはならない。がんばれ!!
 とは言え、ワールドシリーズ第3戦から5戦はフィリーズの本拠地・シチズンズバンクパークで行われるため、DH制がなく、松井は代打に回ることがほぼ決定している。(私としては「守らせてくれ」と直訴すればいいのに、と思っているのだが・・)したがって、出場機会はぐっと少なくなってしまうから、上のような懸念も無意味なものになってしまうかもしれない・・。が、先手必勝、ヤンキーススタジアム行われる第1・2戦ではDHでの出場が濃厚だろうから、チームが連勝できるよう、松井の活躍はどうしても不可欠だ。もちろん大一番になればなるほど力を発揮する松井のことだから、やってくれると思っているし、MVPは松井のものだと信じてもいる。ただ、このところの覇気のないバッティングにはこんな私の強い気持ちにも不安が忍び込むのも確かだ・・。
 
 おっといけない、なに惰弱なことを言っているんだ。松井のメジャー7年間の集大成を見せる念願の場がやっと与えられたわけだから、私にできることは、松井が存分に力を発揮してくれるよう、余計な心配は忘れて、一心に声援を送ることだけだ。テレビの前で「松井がんばれ!!」と一人念じている姿は異様かもしれないが、あと最大でも7試合、少しでも松井に私の祈りが通じるよう、まさに髪振り乱しての応援をしなければならない。


 泣いても笑ってもあと7試合・・、心の底から喜び合えるシャンパンファイトがもう一度できるよう、松井、一緒にがんばろう!!
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マイタケ

 24日土曜の毎日新聞朝刊に、マイタケが「間接的にウィルス抑制」し、「新型インフル予防に期待の食材」と紹介されていた。私の塾でも、インフルエンザに感染する生徒が後を絶たず、もう日常茶飯の出来事になってしまったが(事実、先週土曜にはずっと勉強していた生徒が、帰宅後体の変調を訴えて診察してもらったと
ころインフルエンザだと診断された)、それでも私が感染しては塾が成り立たない。毎日の生活に中で感染予防を心がけて、「これがいい」と言われるものは積極的に取り入れているから、この記事も参考にすることが多かった。専門的な記述はよく理解できないが、
「今回の実験から推定すると、100ミリリットルの水に15~30グラムの生マイタケを入れて鍋で煮て、その汁をすべて飲む」と「腸管粘膜で顔を出すマクロファージを刺激するのではないか」と研究を続けている落合富山大学名誉教授の言説は、要するに「マイタケの煮汁がインフル予防の効果があるかもしれない」ということだと勝手に解釈して、試してみる価値はあると判断して、マイタケスープを作ってみた。

 

 有名な「雪国まいたけ」、食べると思わず舞ってしまうほどおいしい、と言われるマイタケだが、いざそれだけでスープにしては物足りないだろう、という妻の助言に従って、こんぶだしや塩・しょうゆを適当に加えて味を調えてみた。

 

 しかし、これぐらいのことでは、さすがに私の技量を発揮するまでもなく、ただひたすら浮かんでくる灰汁を取り除くだけだった・・。
 これでいいのかどうかよく分からないが(味見は何度かしたけれどよく分からなかった・・)、しばらく煮立たたせておいてから、一応完成!!ということにした。


 これがインフルエンザの予防に役立つと思えば聖水のごとくおし抱きたくなる。で、さっそく飲んでみた。


う~~ん・・。おいしいのかどうかよく分からない・・・。昆布や塩や醤油の味が混ざってしまい、マイタケの味が弱くなったようだ。でも、今回は薬膳のようなものだから味は二の次であるはずだ。欲張ったことは言わずに、これなら十分だ、そんな気持ちでいなければいけないだろう・・。

 それよりなにより、松井がんばれ!!
 ワールドシリーズへ!!!

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移項

 【鈴木さんは、方程式を解くときに使う「移項」について、「どうして一方の辺の項を他方の辺にうつすとき、符号を変えなければいけないの」と聞いてきました。あなたならどのように説明しますか。
 方程式 2X-5=-9 を使って説明しなさい。】

 この問題にどうやって答えたらいいか、教えて欲しいと中1の女の子に頼まれた。方程式を解くには、「移項」と言って、左辺には文字の項、右辺には数字の項を集めるのが基本であるが、その際数字の符号を+なら-に、-なら+に変えなければならない。それが何故なのかをたずねているのが上の問題である。例に挙げられた式について言うならば、
  2X=-9+5  ‥‥①
  2X=-4    ‥‥②
   X=-2    ‥‥③
と解くのだが、①のところでもとの式の左辺にあった-5を右辺に移項する時に、+5としたのは何故か、という質問である。
 この質問の内容は、方程式の一番肝要な考え方であり、移項の際に符号を変えるのを忘れて間違った答えを出してしまう悪癖がなかなか直らない生徒も時々いるから、口を酸っぱくして「移項する時には符号を変えるんだぞ」と言っている私だが、ならばどうして?と改めて聞かれたりすると、一瞬答えるのに逡巡してしまう。それは、塾では解法を教えることが主眼になっていて、その解法がどういう理由で可能なのかを教えることなどほとんどないせいなのだろうが、時々そういった数学の根本をたずねられたりすると、私の数学の根本原理に対する理解を試されているようで、気持ちがピリッと引き締まる。高校生の頃から数学が大嫌いになり、数学のない世界に心から憧れていた私ではあるが、塾を始めるようになって徐々に数学の楽しさに開眼したのもまた事実であるから、改めて数学の最も基本をおさらいできるのは、塾長としての能力を保つのにとても役立つ。この問題も当たり前のことだと思って何の疑念も挟んだことがなかっただけに、解答を考える過程がなかなか楽しかった。

 【答え】
等式には次の4つの性質がある。
 (a)等式の両辺に同じ数をたしても等式は成り立つ。
 (b)等式の両辺から同じ数をひいても等式は成り立つ。
 (c)等式の両辺に同じ数をかけても等式は成り立つ。
 (d)等式の両辺を同じ数でわっても等式は成り立つ。
この4つの性質を使って、与えられた方程式 2X-5=-9 を解いていく。
  両辺に5をたすと、等式の(a)の性質より等式はそのまま成り立つから、
   2X-5+5=-9+5 ‥‥④
整理すると  2X=-4 
この両辺を2でわって 2X÷2=-4÷2
          ゆえに、X=-2
ここで、④の左辺だけを計算してみると、
   2X=-9+5
となり、これは与えられた方程式で、左辺にあった-5の-符号を+に変え+5として右辺に移したことになる。
また、2X+5=-9 の場合でも、
等式(b)の性質を使って両辺から5をひいても等式はそのまま成り立つから、
   2X+5-5=-9-5 ‥‥⑤
    2X=-14
     X=-7
⑤の左辺だけを整理してみると
    2X=-9-5 
となり、これはあたえられた方程式で、左辺にあった+5の+符号を-に変えて-5として右辺に移したことになる。したがって、「一方の辺の項を他方の辺にうつすとき、符号を変えなければいけない」ことになる。

 こんな感じで中学生には教えたが、果たしてこれが満点の解答だと褒めてもらえたかどうか、その中学生に確かめていないので、分からない。自分としてはなかなかうまく証明できたと、自賛しているのだが・・。
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パプリカ

 なんてきれいな野菜だろう、とスーパーで見かけるたびに溜息が出ていたパプリカ。一度は「料理の鉄人」の主宰・鹿賀丈史 のようにかぶりつきたいと思っていたパプリカ。庭に生えたキノコはとても食べられない私でもパプリカなら平気だろうとばかりに、長年の思いを果たすべくとうとう買ってしまった・・。


 オレンジ色のものもあったけど、今回は赤と黄を選んだ。色によって味が違うのかどうかは知らないけれど、とりあえずは赤を食べてみることにした。

 

 つやつやした赤色はトマトを髣髴とさせ、トマト嫌いの私には鬼門のような色艶ではあるが、「これはピーマンの親戚。トマトじゃない」と何度も自分に言い聞かせてから、思い切ってガブッと噛んでみた。
 ゲッ、確かにピーマンだ・・。ピーマンそのものの味がする・・。
 ピーマンは好きな野菜だが、生で食べた記憶はあまりない。焼くか煮るか、何らかの加工がしてあるものをおいしく食べてきたことしかないから、生のピーマンの味がしてはとても食べきれない。無理してさらに一口かじってみたが、もう限界だ。


 吐き出しそうな私の様子を呆れ顔で見ていた妻が、
「焼くと甘くなると思うよ」
と貴重なアドバイスをくれた。思えば、BBQをやる時に肉を食べない私の専門は野菜なのだが、炭火で焼いたピーマンは殊のほかおいしい。それに倣えば、パプリカも焼いた方がきっとおいしいはずだ。さっそく焼いてみた。

 

 裏にも表にも焦げ目が少し付くくらいにトースターで焼いたものを食べてみた。びっくり!!めちゃくちゃジューシー!!しかも妻が言ったとおりに甘くなっている。おいしい!!うれしくなって、あっという間に食べてしまった。


 火の力って本当にすごいなあ。野菜の味をこんなにも変えてしまうなんて・・。黄色のパプリカとの味比べはまたの機会に。
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キノコ

 「ちょっとこっちに来てみて」
庭に出ていた妻がうれしそうな顔をして私を呼ぶ。こんな場合は何かよからぬ魂胆があるに違いないから思わず身構えてしまう。
「これ」
と指差した先は柳の木の根元。
「キノコが生えてるでしょ」


「食べれるかな・・」
こんなもん食べれるわけがないだろう、気持ちが悪い、そうは思ったけど、それをすぐに口にしたらへそを曲げる。
「どうかなあ・・」
適当にお茶を濁そうとしても簡単にはいかない。
「誰か詳しい人いないかな、これが毒キノコかどうか分かる人」
「得意のネットで検索すればいいだろう」
「調べたよ。多分大丈夫らしいけど・・。でも、写真を見てもこれだ!って感じがしないから、心配で」
「なら食べなきゃいいだろう」
「でも、食べたいじゃない・・」
何を言ってるんだ、こいつは。昔からゲテモノ食いなのは重々知っているが、怪しいものをあえて食べる必要がどこにある。しかし、こうした場合に下手な対応をすると妙なとばっちりを受けることがよくあるから、慎重に話を進めなくちゃいけない。
「毒キノコだったら、体中が痺れて苦しむんだぞ。それでもいいなら食べりゃいいけど・・。俺はいやだよ、食べない」
「何よ、その言い方」
えっ?言葉を選んだつもりなのにそれでもこれか?
「もっと優しい言い方があるでしょう。もういい」
とふくれっ面になるから手に負えない。それでも、ここは我慢して、
「じゃあ、写真を撮って娘に送ってみればいいだろう。なんてったって農学部なんだし、周りにキノコに詳しい人くらい何人もいるだろう。専門家に聞くのが一番だ」
「そうか、そうだよね」
と、言いながら写真を撮っていたから、きっとメールしたんだろう・・。
 
 その夜、
「ヒラタケみたいだって。食べられるみたいだよ」
「ふ~ん。返事が来たのか?」
「うん、キノコサークルにいたことがある人がいて、その人に見てもらったんだって」
「何だ、その変なサークル」
「その人が言うには、ヒラタケに似た毒キノコもあるけど、それだと根元に黒い点々があるらしいの。これには点々がないから多分大丈夫だろうっていう話」
「で、食べるの?」
「食べてもいいけど、わざわざ食べなくてもいいだろうって」
「そりゃそうだろう。止めとけ、食べるのは」
「そうだよね」
などと一件落着したかに思えたキノコ話。翌日になって食卓を見たら、


なんと、キノコが採ってきてある。まさか・・・
「おい、これ食べるつもりか?」
それに対して妻が魔女的に笑ったのを見て、もうこれ以上突っ込むのは止めようと思った。ただ、
「食べてもいいけど、俺には食べさせるなよ」
と念を押したけど、果たして魔女に通じるかどうか・・。
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「東海道中膝栗毛」

 高3の生徒が古典の訳を知りたいと言う。古典の訳は主だった作品のものなら揃っているが、「東海道中膝栗毛」の訳が必要だと言う。「野次喜多ならしっかり読めば分かるだろう」と言ってみたものの、明日までに提出しなければいけないプリントのようで、どうしても欲しいと言う。しかし、今まで「東海道中膝栗毛」が教科書や問題文に採用されているのを見た記憶はないので、教科書ガイドには載っていないと思った。それなら、小学館版の「日本古典文学全集」に載っていれば全訳が書いてあるからそれを利用すればいいと思った。調べてみると、「東海道中膝栗毛」は第49巻にあった。あったはいいが、この全集は妻のもので、教科書に取り上げられることの多い平安時代や鎌倉時代の巻は妻の実家から塾に持ってきてあるが、江戸時代は松尾芭蕉と井原西鶴の巻しか持って来ていない。さすがに実家まで夜遅くに取りに行くわけにはいかないので、ネットで訳が転がっていないかを調べることにした。今までも、こうやって探してみると案外いろんな古典の現代訳が載っているので、お世話になったこともたびたびだが、果たして「東海道中膝栗毛」というような高校の教科書には載っていないような文章の訳などあるのだろうか?半ば、あきらめながら探してみた。
 やっぱりない。何でもあるわけじゃないし、需要の少ないものは供給されることもないだろう。ネット上でも需給のバランスが働いているのは面白いものだが、今はそんな呑気なことを言っているわけにも行かない。仕方ない、B5用紙一枚分はある全文を私が訳してやろうかな、と思いかけたところで、運良く見つけたのが、電子書店パピレスで電子化された村松友視の「東海道中膝栗毛」。パピレスはかなり以前に必要があって会員登録がしてあるので、簡単にログインできるはずだ。この村松の書はたぶん逐語訳にはなっていないだろうが、大体の雰囲気を読み取るには十分だろう。そう思って早速ダウンロードしてみた。
 勿論タダではなかったが、これでひとりの塾生の学習が進めば安いものだ。印刷はできないようなので、生徒をPCの所まで呼んで、原文と読み比べていくように言った。

 武蔵野の尾花がすゑにかゝる白雲と詠(よみ)しは、むかしむかし浦の苫屋(とまや)、鴫(しぎ)たつ沢の夕暮に愛(めで)て、仲の町の夕景色をしらざる時のことなりし。
 今は井の内に鮎を汲む水道の水長(とこしなへ)にして、土蔵造の白壁建つゞき、香の物桶、明俵(あきだはら)、破れ傘の置所まで、地主唯は通さぬ大江戸の繁昌、他国の目よりは、大道に金銀も蒔ちらしあるやうにおもはれ、何でもひと稼と心ざして出かけ来るもの、幾千万の数限りもなき其中に、生国は駿州府中、栃面屋(とちめんや)弥治郎兵衛(やじろべい)といふもの、親の代より相応の商人にして、百二百の小判には、何時でも困らぬほどの身代なりしが、安部川町の色酒にはまり、其上旅役者華水(はなみづ)多羅四郎(たらしろう)が抱(かゝへ)の鼻之助といへるに打込、この道に孝行ものとて、黄金の釜を掘いだせし心地して悦び、戯気(たはけ)のありたけを尽し、はては身代にまで途方もなき穴を掘明(ほりあけ)て留度なく、尻の仕舞は若衆とふたり、尻に帆かけて府中の町を欠落(かけをち)するとて
借金は富士の山ほどあるゆへにそこで夜逃を駿河ものかな

という書き出しの部分は

 この膝栗毛は、弥次さん喜多さんの旅話だが、ふたりが、どうして旅に出たか、いや旅に出なければならなかったかという、そもそもの発端を、とりあえず、お話しすることからはじめよう。
 現代の東京もそうだが当時の江戸のにぎわいというのもすごかった。他国からやってきた人の目には、大道に金や銀がまきちらしてあるようなイメージとしてうつったらしく、ともかく江戸でひとかせぎしてやろうと出かけてくる者はおびただしい数だった。そして弥次さんこと弥次郎兵衛、喜多さんこと喜多八も、そんな人々のなかにまじっていたふたりというわけだ。
 弥次さんは駿州府中というからいまの静岡の生まれで、栃面屋弥次郎兵衛といった。親の代からけっこう大きな商売をしていて、百両や二百両には、いつでもこまらないほどの財産があった。しかし、この弥次郎兵衛が生まれつきの遊び人で、酒や女にのめりこんだあげく、旅役者、華水多羅四郎の一座にいた鼻之助という役者に夢中になって、遊びのかぎりをつくした。
 そんなことをつづけていれば当然のことながら、店の金にもつぎつぎと手をつけて商売にあなをあけてしまい、しかたなく鼻之助をつれて、男どうしのかけおちみたいなかたちで夜にげをした。
  借金は富士の山ほどあるゆえに そこで夜にげを駿河ものかな

と書かれている。なかなか面白くてついつい読み進んでしまう。
私は小学校の時に「弥次喜多道中」という題名で子供向けの「東海道中膝栗毛」を何度も楽しんで読んだ記憶があるが、原文はほとんど読んだことがなかった。何年か前に土田よし子のマンガ「東海道中膝栗毛」を読んだが、原作のエキスを取り出して、それを土田流にアレンジした、なかなかの傑作である。村松の作品も原作に忠実ながらも彼独自の色合いが出ていて、味わいの作品になっているのが、少し読んだだけで分かった。
 せっかくダウンロードして保存したのだから、これを最後まで読まない手はない。こつこつと時間をかけることになるだろうが、時には原文と対照しながら読み進められたらなあ、と今は思っている。
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