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がんばれ、中京!!

 愛知県の高校野球は私学5強とか言われ、中京大中京・東邦・愛工大名電・享栄・愛知などの私立高校が毎年しのぎを削っている。その中で今年の愛知県予選は県立高校で県内有数の進学校でもある刈谷高校が中京大中京と決勝を戦い、惜しくも敗れたが私学の壁をこじ開けようとしたのは、賞賛に値する。文武両道などという言葉がかなり風化してしまった現在、そんな言葉を思い出させてくれた刈谷高校の快進撃は長く語り草になりそうだ。
 と言っても、この私学5強も、享栄を除けば、かなり偏差値の高い学校ばかりである。野球の実力だけではおいそれと入学できなくなっている。もちろんほとんどの生徒たちがリトルやシニアの経験者であろうが、昔ほど野球バカの生徒ばかりではないような気がする。そんな生徒たちが懸命にプレーする愛知県大会を勝ち抜くのは相当厳しい。毎年100校以上が参加する愛知県大会の頂点に立った代表は、かなりの実力を持った学校であるはずだが、不思議なことに1966年に中京商(現在の中京大中京)が優勝して以来、実に40年以上愛知県代表は全国制覇を成し遂げていない(センバツでは05年に愛工大名電が優勝しているが・・)。毎年愛知県代表には頑張ってくれ、と常に声援を送り続けているのだが、決勝まで勝ち残ることさえもできない年がずっと続いてきた。
 私たちの世代では愛知県代表と言えば中京に決まっていた。校名が中京商から中京高に変ったあたりから、甲子園で活躍することが少なくなっていったが、やはりそれでも中京が出場しない甲子園はなんだか寂しく、中京以外の学校ではとても勝ち進めないようにさえ思っていた。もちろん愛工大名電や東邦からはイチローを始め、有名プロ野球選手が何人も出ているから、愛知県の野球のレベルの高さは誰もが認めるところだろうが、まだ時が満たないのか、真紅の優勝旗を持ち帰る学校は
40年以上も現れなかった、実に残念なことだ。
 しかし、やっと今年中京大中京がベスト4まで勝ち残ってくれた。校名が中京大中京となり、かつての襟のついた伝統的なユニフォームもカラフルで涼しそうなものに変ってしまい、私などいまだに馴染めないでいるものの、それでもエース堂林を中心にした堅い守りと長打も絡ませた多彩な攻めのできる打線とが、試合を重ねるごとにうまく機能するようになってきて、選手諸君もかなり自信を深めているように思える。大藤監督も冷静に戦力を見る目を持った監督のようで、選手の力を引き出す采配も冴えている。これなら一気に頂点を!!といやがうえにも期待は高まるが、そうは簡単に話は進まないようだ。
 と言うのも、準決勝の相手がセンバツ準優勝校の花巻東だからだ。左腕エース菊池を中心としたチームではあるが、その溌剌としたプレーは高校野球の原点を思い出させてくれて、なんとも爽やかな印象を与える好チームである。私もずっと応援してきて、苦しみながらも勝ち進んできたのを喜んでいたが、準決勝だけは涙を飲んで中京の応援に回らなければならない。まさに断腸の思いだが、どちらが勝つにせよ、好試合を期待している。しかし、心配なのは菊池投手の状態だ。背筋痛との報道もあり、果たして準決勝で投げられるのかはっきりしていないが、将来ある投手だけに無理はしないでもらいたい。(これは彼が投げなければ中京有利になるから、などとちっぽけな思いからではなく、一野球ファンとして彼のこれからの野球人生を考えた上で最善の判断をしてもらいたいと心から思っている)

 さあ、果たしてどんなドラマが繰り広げられるだろう。楽しみだが、その試合経過を追ってみるため、以下にスコアボードを設置することにした。
 熱戦を期待する!


全国高校野球大会・準決勝 中京大中京vs. 花巻東
 
 team  1  2  3  4  5  6  7  8  9  total
 花巻東   0  0  0  0  0  0  1  0  0  1 
中京大中京  1  0  0  5  1  2  1  1  x  11 



 結果は以上の通り。中京大中京が決勝進出!新潟の日本文理との決勝戦に臨むことになった。菊池が満足に投げられない状態の花巻東はかわいそうだったが、それも時の運。決勝戦を勝ち抜いて優勝してこそ、花巻東の無念さを受け継いだことになる。
 がんばれ、中京大中京!!!
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