私が住んでいる町のはずれに築約30年のアパートがありました。
非常に貧相な住宅で、誰かが住んでいる感じがしませんでした。
アパート経営者は十分収益を上げることができたでしょうか。
自分がつくったアパートなのに貧相すぎて見るのも嫌だったと思います。
アパート経営者はとうとうアパートを撤去し、土地を売りに出しました。
すると売りに出たその日のうちに不動産会社が買い、土地を細分化し、庭なし総二階の木造建売住宅の建設を始めました。
隣地境界線から壁までの距離は民法で許されているぎりぎりの幅です。
塔のような住宅が密集しています。
現代の若い人が買える値段にするためには住宅水準などどうでもいいという考えだと思います。
しかし30年後にはどのような住宅になっているでしょうか。
自分が買った住宅なのに貧相すぎて見るのも嫌になりそのまま住んでいるかは疑問です。
貸すか売るかすると思いますが、住宅は貧相だし、土地は小さいですから貸しにくい、あるいは売りにくい不動産になっていると思います。
最近火事が発生すると延焼し、数軒が燃えて鎮火したというニュースがよく流れています。
庭なし総二階の木造住宅密集地は延焼を防ぐことがむずかしくなります。
建築基準法の改正で建築の構造や建材の安全確認手続きが面倒になりましたが、町の問題点である、住宅と周りの空間の釣り合い、隣地境界線から壁までの距離などを見直した住宅基準の改善は全然行われていません。
日本は住文化水準が相変わらず非常に低いと思います。
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