kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

内需株に軍配が上がる

2013-03-25 14:59:21 | 日記
アベノミクスで大胆な金融緩和が実行されると言う期待から年明け以降
円相場は対ドルで84円台から10円ほど円安が進行しました。円安で恩恵
を最も受ける輸出関連銘柄の自動車株の上昇が一番大きかったような
印象を受けますが、結果はどうだったのでしょうか。円安、金融緩和効果
それに資産効果でそれぞれメリットを受ける業界の代表銘柄を比べてみ
ました。

年初から日経平均が年初来高値をつけた3月21日までの上昇率を比較
すると次のようになります。カッコ内の数字は上昇率

自動車銘柄 トヨタ(25%)、ホンダ(20%)、富士重工(39%)
不動産業界 三菱地所(26%)、三井不動産(25%)、住友不動産(26%)
電鉄業界 東急電鉄(48%)、東武鉄道(22%)、京成電鉄(43%)
百貨店業界 三越伊勢丹(54%)、高島屋(45%)、Jフロントローリング(49%)

この結果を見れば以下に年明け以降電鉄や百貨店株の上昇率が高いか
が一目瞭然です。輸出関連株はイタリアやキプロス問題で為替が円高に
振れ真っ先に売られ足踏み状態が続いていましたが、その間でも電鉄や
百貨店株は着実に上昇が続いていました。それが株価の差となっています。

外部環境の変化に弱い銘柄よりも内需であまり為替の変動を受けない銘柄
が人気だったのが3月相場の特徴です。

ネット通販の躍進やデフレであれだけ人気が無かった百貨店株が年明け以降
円安で潤う自動車株などの輸出関連株よりも買われたというのも何かの巡り
会わせでしょうか。「麦藁帽子は冬に買え」の格言じゃないですが、やはり多く
の人達と同じ行動をしていては宝の山を掘り当てることは出来ませんね。

上記以外でも武田の上昇率が35%であったように隠れた人気銘柄は内需株に
あったというのがミソです。

日経平均は207円高で1万2500円台を再び回復、リード役は内需関連銘柄み
たいですね。ソフトバンクやKDDIの通信株、ジャックスなどのノンバンクなど
が年初来高値を更新している銘柄です。トヨタが6月から8月期に増産すると
言うニュースが出ても40円高ですからこのグループの本格上昇はしばらく後
なのかそれとも配当落ちから流れが変わるのか円相場次第でしょうか。

内需株もある程度手持ちしていないと相場の上昇に追いつけないそうです。
しかしこの水準から小売株を買うのもちょっと…
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荒れる春相場

2013-03-23 06:45:50 | 日記
大相撲ではしばしば「荒れる春場所」と言われますが、今週の東京市場の値動き
はそんな荒れる春相場の様相です。ジェットコースターのような激しい動きでした。
18日340円安で始まり19日は247円高、祝日の20日をはさみ21日は167円高と2日
続伸して年初来高値を更新したかと思ったら22日は再び297円と大幅安でした。
週末金曜日の大幅安なんておそらく今年になってから初めてではないでしょうか。

これまで東京市場は1月と2月は月間で500円ずつ上昇しましたが3月はその1.6倍
の800円弱(3月22日現在)の上昇です。まあそれだけ3月はハイピッチで上昇した
訳ですからどうしても外部環境次第で値動きが大きくなります。特に1万2000円を
越えたあたりからの急上昇が短期的な過熱感から変動幅を大きなものとしていま
す。

また需給面からは先物主導での相場展開と個人投資家のディーリング売買が
一層値動きを大きくしています。機関投資家の売買が活発になるなどもう少し
国内投資家の売買の厚みが増せばこれ程までに一方通行の相場にはならない
のですが、現状では短期筋の動向次第で相場の行方が決まります。

長期国債の利回りが歴史的な低水準に近づいても国内投資家の国債に偏った
運用姿勢はそう簡単に変わりません。プロの機関投資家がもう少しリスクを取った
運用にシフトするには制度面での制約など課題が多いのも事実です。そうすると
今後も東京市場が頼りにするのはやはり外国人投資家です。その外国人投資家
でも頼りは年金など長期運用の資金です。彼らが継続して投資出来る環境が今
後も改善できるかどうかがポイントです。

今週はキプロス情勢で為替が大きく動きそれにつれて東京市場は下に上に大き
く変動する1週間でした。キプロスはユーロ圏全体に占める割合はGDPの僅か
0.2%の小国だそうです。キプロスがどうなろうと欧州財政危機再燃の可能性は
相当低いと言う解説がありましたが、ユーロ圏の小国のギリシャから始まった
危機が近隣諸国に波及して世界の金融市場は過去2年間揺れに揺れました。
一国の問題があっという間に他国に飛び火するのがグローバル経済の特徴です。
欧州財政危機で振り回された苦い経験は簡単に払拭できないのでしょう。
「ありの一穴」という言葉もアリます。いくら金余りでもマネーは臆病です。

リーマン前の1万4000円の水準を目指す東京市場にはこれからも今回のような
試練がいくつも襲ってきそうです。「勝って奢らず負けて消沈せず」気持ちだけ
は前を向きたいと思います。

尚明日の更新はお休みします。
また25日(月)は所用のため夕方の更新になりそうです。

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ReBORN

2013-03-22 07:26:12 | 日記
最近気になっているCMが二つあります。ひとつはアイデム 「JOBRASS」
(ジョブラス)新卒向けの相互マッチング型就職活動サイトという新たな試み
です。就職氷河期とマスコミでたびたび話題になりますが、厳しい就職戦線を
戦い折角就職したにも拘らず3人に1人は3年で退職するそうです。まあ転職が
悪いことではありませんが、余程のスキルがないと前職よりも待遇の良い再
就職は厳しいと言われています。

それでも転職が後を絶たないのは学生と企業のミスマッチに原因があると言
われています。そんな背景から考えるとアイデム 「JOBRASS」って割と良いと
ころを付いているのではないかと感じます。

そして残りのもうひとつはトヨタ自動車の「ReBORN」2011年10月15日から
スタートした、トヨタ自動車の企業広告キャンペーンです。登場する芸能人も
たけしやキムタク、加藤清四郎、マツコデラックス、鶴瓶、吉高百合子、前田
敦子トリンドル玲奈など豪華な面々です。

連結利益が2兆円を越え世界販売1000万台販売も目前に迫った時にリーマン
ショックが起こり業績も急降下、その後リコール問題、東日本大震災、欧州財政
危機と円高それにタイ洪水と立て続けに難題が降り注いだトヨタ、まさに生まれ
変わって以前よりも数倍強い企業体質を身に着けた時にリーマン前の高値
8000円だって近い将来見えてくるかもしれません。

今週の東京市場は以前にも増してボラティりティーの高い展開が続いています。
18日には340円安、一転19日には247円高、祝日後の21日には167円高で年初
来高値更新でした。今週も金曜日の後場高かと思いましたが、木曜日の後場高
でした。

個別銘柄でも大手不動産株は安く反対に金融株は高い、輸出関連銘柄でも
日立は商いを伴ないながら年初来高値を更新、東レも大幅高でしたが反対に
ダイキンや富士重工は逆行安でした。先駆して上昇した銘柄は安く相対的に
出遅れた銘柄が人気になるケースが多いようです。ファナックの大幅高も出遅
れ株物色の一環でしょうか。今月大きく上昇した銘柄よりも揉み合っている銘柄
の中から探すのも良いかもしれません。カシオなどもそのグループでしょうか。

日経平均は高値引けでした、昨日も主力株の多くは朝高の後は伸び悩みました。
主力株が上昇を主導する相場はもう少し先なのでしょう。

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新車販売に透けて見える日本市場

2013-03-21 07:43:35 | 日記
日本の新車販売における軽自動車の販売比率は34%、小型車が35%(排気量
2000cc以下)残り3割が大型車です。高級車(ベンツやBMW、アウディのドイツ車
やトヨタの高級ブランドレクサス)は僅か4%ほどです。

日本の新車販売はバブル期には700万台を超えていましたからここ数年の水準
はピーク時のおよそ7割程度です。また今後も人口減少や若者達の車離れなど
で大きな伸びは期待できません。そもそも都市部では公共交通機関が発達して
いますから日常生活で困ることはほとんどありません。反対に地価の高い都市
部で駐車場を確保して維持していくことは経済的に難しくなっています。

それに加えて車にかかる各種税金や保険などを考えたらその保有コストはかな
り大きな負担です。確かに以前よりは車保有に対するステータスは低下していま
すが、それだけでなく経済的な側面も大きいのではないでしょうか。

もっともこれは都市部での話で地方では事情がかなり違います。地方では公共
交通機関が整っていませんから通勤や買い物など生活の足として自動車は日
常生活に欠かせないものとなっています。以前なら迷わず普通自動車を選択し
たでしょうが燃費や税金、保険などの諸経費が安いことから地方では近年普通
自動車よりも軽自動車が選ばれる傾向が強くなっています。

メーカーも居住性や燃費改善で軽自動車の魅力を高めたことも軽自動車の販売
を後押ししています。販売面ではそれまで軽自動車業界はスズキとダイハツの
2強体制がしばらく続いていましたが、ホンダがNボックスシリーズを投入して2強
体制が崩れつつあります。今年6月には日産と三菱自動車の軽企画会社が新型
車を市場に投入します。メーカー間の競争はますます激しくなりそうです。

一方メーカー各社が魅力的な新型車を次々に出すことにより新車販売に占める
軽自動車の比率が近い将来限りなく4割に近づくこともあり得るかもしれません。
HV車を除けばしばらく普通自動車の苦戦は続くかもしれません。一方軽自動車
市場は普通自動車からの乗換えでまだまだ伸びしろがありそうです。

日本独自の軽自動車規格と言うジャンルは海外メーカーからは非関税障害の象徴
のように映っているようです。TTP参加問題での米国との交渉でもこの問題を持ち
出してきました。自動車税を比べても小型普通車で29500円、軽自動車だと7200円
その差は23000円です。他にも保険や車検にかかる費用も軽自動車は圧倒的に
少なくて済みます。まあ海外から指摘されるまでもなくいずれ何らかの見直しは避
けられ無いかもしれません。

今日の東京市場は円相場が96円回復、NY市場が一時今年の高値を更新と外部
環境の好転で1万2500円回復でしょう。ひょっとしたら今週も金曜日の後場高で年初
来高値を更新するのでしょうか。バーナンキ議長がキプロス問題は深刻なものに
ならないという発言でNY市場には安心感が広がったようです。バーナンキプットは
健在なのですね。
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5年ぶり高水準

2013-03-20 09:21:12 | 日記
先週末の3市場買い残は1421億円増加して2兆2192億円でした。この水準は
リーマンショック前の2008年3月21日時点(2兆2508億円)以来5年ぶりの高
水準でした。信用買い残増加は12週連続です。個別銘柄ではみずほFGなど
メガバンクの買い残増加が目立ちました。信用買い残増加は個人投資家の
先高感の表れです。現在のところ外国人投資家の買い越し基調は続いてい
ますし外部環境の大幅な悪化は見受けられません。

しかし一夜にして環境が急変するのもマーケットです。株価の上値が重くなった
にも拘らず信用残がじりじり増加している銘柄には注意が必要です。現在の東京
市場のように急騰している銘柄の背景にあるのはディトレ主導の短期資金です。
彼らはその日値動きの大きくなりそうな銘柄を好んで売買します。短期資金の
流入で上昇するとまた新たな買いを呼びます。結果として一度人気化すると突
飛高します。それは大型株があたかも仕手株の様な値動きになります。

一方寄り付きで高く始まっても需給面で高水準な信用買い残が重しになって上値
では大量の戻り売りが出るような銘柄の人気は短命に終わる可能性があります。
個別銘柄の投資判断にはどんな銘柄に追い風が吹いているのか、また業績の
良し悪し、株価の絶対的な水準、信用買い残の水準などこれまで以上に色んな
要素を加味することが必要です。

また流れの見極めも大事です。現在人気の中心にある含み資産株の相場が
22日の地価公示発表で一段落するのかそれともこの流れは続くのか今のところ
円安で市場関係者の意見を集約すると当面の材料出尽くしになる可能性が
ややたかそうです。そうなると次の人気銘柄はどこから出るのか。

また昨年のように配当付き最終日が高値になることはないのか、余り先高観が
強いと裏目に出た時に反動安が一時的に出ることも一様は頭の片隅に入れて
おかねばなりません。ディトレならその日の人気銘柄に素直に追随すればいい
のですがやや先を見据えた投資では今日一日の動きよりも1週間先、1か月先
あるいは半年、1年先まで考える必要があります。

可能性は低くてもいろんな状況を考えながらのトレードが1万2000円台での勝ち
組なるためには欠かせません。黒田日銀スタートがもたらす影響も考えながら
ある時には難しい状況判断も必要になるでしょう。
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