kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

企業トップの重要性

2012-08-06 09:15:25 | 日記
永く続く業績不振や度重なるトップの交代で迷走を続けてきたヤフーに
新しいCEOが誕生した。新CEOはマリッサ・メイヤー氏37歳の女性です。
しかもライバルのグーグルの副社長だった人物です。スタンフォード大卒
の彼女は女性技術者としてグーグルに入社後ミルミル頭角を表して副
社長まで登りつめました。

この人事とても日本では考えられないことです。日本ではたとえばトヨタ
の副社長がライバルのホンダや日産の社長に転出したようなものです。
社内感情や業界秩序を考えるととても日本では実現できそうもない人事
です。もっとも経営不振企業でも新しいトップは社内の役員の昇格が
ほとんどの日本企業と違って業績不振企業はライバル企業からであろう
が優秀な経営者をスカウトすると言うことが日常的に起こっている米国
企業ではそんなに珍しいことではないのでしょう。

今は飛ぶ鳥落とす勢いのサムスンやアップルだってかつて経営危機に
なったことがありました。そんな企業を立て直すことができるのはカリス
マ性あるリーダーの元に大幅な事業構造の改革が出来たことです。平常
時には調整型の経営者でも乗り切れますが、会社存続の危機にはそれ
までの経営方針を180度変更するような大胆な改革のできるリーダーが
必要です。

社内昇格でのトップだと多くの場合、色々なしがらみがあり大胆な改革が
出来にくいものです。社外からのトップなら今までの方針を全て否定して
大胆な政策が可能です。日本だって経営破たんした日航が名経営者の
稲盛会長の改革で僅か2年で経営再建の道筋をつけ株式市場に戻って
これるような離れ業が出来た訳ですから。こんな事例がもっと増えて優秀
な経営者を広く社外から登用するような風土が日本に根付けばもっと再生
できる企業は増えるのですが。

さて東京市場は週末の雇用統計が予想外に改善したことでNY市場が5月
以来の1万3000ドルに乗せたことやユーロ安に転じたことでドラギ総裁の
まさかの肩透かしで下落した分を埋めるスタートで始まりました。もっとも
欧州財政危機の進展は余程のことがない限り8月には進まないでしょうから
ユーロが100円を越える水準まで回復することは難しそうです。為替に左右
される企業の株を追いかけて買ってはいけません。あくまで押し目買いです。

NY市場も1万3000ドルから今年の高値を更新するほど外部環境が好転した
とも思えません。そうすると当面の東京市場は8500円から8700円のボックス
相場が続く可能性が高いかも知れません。決算を通過して一時的な収益の
落ち込みの銘柄の下値拾いが当面の作戦です。収益に構造的な問題のある
企業はショートカバーで反発しても長続きしません。銘柄の見極めが大切です。
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