kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

値惚れで買ってはいけない理由

2022-09-02 04:17:19 | 日記
円相場がついに140円を突破しました。しばらくとは円安トレンドが継続するという
のが為替市場のメインシナリオのようですから、一旦は大台達成から円高方向に振れ
ることがあってもこの先141円、142円と円安が進むのは仕方のないことのようです。
エネルギーや穀物など多くを輸入に頼る日本ですから行き過ぎた円安による悪影響も
気になるところです。原油や小麦などがピークから下落しているのを円安で相殺され
そうです。

今年前半で囃された円安メリット買いは鳴りを潜めています。該当する機械や電機そ
れに自動車などは原材料高によるコストアップに加え欧米の利上げで景気の先行きに
不安が生じています。ゼロコロナ政策を堅持する中国景気は減速が鮮明です。これら
のセクターは景気敏感ですから数量が減少することで円安効果が半減する懸念もあり
ます。

パウエル議長の講演でタカ派を強調するような内容から先週末1000ドル安した市場の
反応を過剰反応だという市場関係者の見方がありましたが、今週のこれまでの株価の
動きを見る限りそれは的外れだったようです。早い時期の利上げ停止やその先の利下
げまで期待した市場は梯子を外されたようです。長期債利回りも2.6%から3.1%台に
急騰して遅ればせながらタカ派路線を織り込み始めました。

相場一寸先は闇と言われるような事例も相次いでいます。1日の東京株式市場で、回転
ずし店「スシロー」を運営するFOOD&LIFE COMPANIES(F&LC)株が一時、145円
(7%)安の2066円と年初来安値をつけました。おとり広告など相次ぐ不祥事に売りが
広がっています。10月には値上げを控えますが、不祥事が度重なったことから客離れが
広がり採算改善効果よりも客数減が大きくなり先行き不安が増しています。

F&LC株はコロナ禍で勝ち組外食企業の筆頭でした。国内でコロナによる行動制限が行
われた4月に1250円の安値を付けてから1年で5480円まで上昇する場面がありました。
その後も7カ月にわたり高値圏で株価は推移しました。感染対策での持ち帰り需要を上
手くつかんだことが業績を伸ばしました。まさか高値から6割も下落するとはその時点
でだれが想像したでしょう。

コロナ禍で人気を集めた銘柄ほどその後の反動も大きくなっています。ユニコーン銘柄
の大将格であるメルカリはコロナ禍で需要が大きく伸び2021年6月期に始めて黒字転換
を果たしました。株価は好業績を期待して2021年11月には7390円まで上昇しました。
しかし再び赤字に転落し結果的に株価はコロナ前の水準に戻ってしまいました。コロナ
という特殊な環境で人気を集めた銘柄には値ごろ感からの押し目買いという投資戦略が
通用しなかったことになります。それ程個別銘柄の投資判断は難しいということです。
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