kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

根強い先高期待の行方は

2013-12-18 07:18:39 | 日記
17日の東京市場は前日の日経平均が大幅安した反動やNY高もあり125円高
で引けました。前日の下落分(250円)の半分を取り戻した格好です。もっとも
売買高は1兆7990億円と少なく先物御三家主導の展開でした。何しろ相場の
先導役になることの多い証券株はプラスどころか日経平均の上昇に反比例し
て業種別値下がりの1位という皮肉な状況でした。本当にFOMC通過後の年
末までに東京市場が1万6000円乗せなどという証券会社のアナリストの予想
が現実のものとなるとは今の時点では黄色信号が点りつつあります。

強い気筋の筋書きは個人投資家の証券税制変更による駆け込み売却が今年
受け渡し最終日25日までに一巡すること、来年のNISA導入による個人資金が
株式市場に流入すること、また米国のQE3の縮小は円安要因であること円安
で輸出産業の増額修正が見込めること日米欧をリード役にして世界経済が来年
拡大するなどなどです。

根強い先高期待の裏返しでしょうか。17日東証が発表した13日現在の信用取引
買い残高は1034億円増加の3兆1072億円になりました。この水準は5月31日の
3兆1719億円に次ぐ水準です。市場関係者の期待通り日経平均がこのまま上昇
して年内1万6000円台乗せするくらい強い相場になれば高水準な信用買い残も
うまく回転するでしょう。しかしもし今回の上昇相場は既にピークを過ぎ短期的に
は調整局面となるなら厳しい局面が訪れないとも限りません。

11月8日の1万4086円を底値にスタートした今回の上昇相場は先物主導での上昇
でした。それは先物御三家のチャートを観れば一目瞭然です。先物主導の相場の
弊害は現物株の裁定買い残高が積みあがり相場の下落局面では裁定解消売り
が増加しボラティリティを高くすることです。先高期待の高さから下落局面で信用
取引で押し目買いを入れることは逆張りを得意とする個人投資家の投資行動です。
私も基本的には同じ行動をとることがあります。

もし強い先高感が失望に変わった時にはどんな結果になるのか。主力株の多くは
先高期待とは裏腹の下値模索のチャートとなっています。余程ウルトラCの好材料
が出なければ市場関係者の期待が実現できそうもありません。中長期は強気でも
短期的には警戒すべき局面の可能性もおおいに考えておくべきだと思います。
コメント
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