JA8MEMのつれづれ日誌

趣味のアマチュア無線での出会いやカメラ片手の散策の出来事を写真とともに綴るブログです。

豊漁豊作祈願..、厳寒の海へ

2009-01-15 23:17:56 | 木古内町・知内町
 木古内町の佐女川神社に江戸時代から伝わる豊漁豊作祈願の神事「寒中みそぎ」、行修者と呼ばれる4人の若者が厳寒の海に飛び込み、ご神体を清めるという伝統行事。
 伝説によると、「1831年(天保2年)1月15日早朝、同神社の神社守の夢枕に“ご神体を清めよ。”とのお告げがあり、神社守は近くを流れる佐女川の氷を打ち砕き、身を切るような冷水で自身を清め、ご神体を抱いて厳寒の海に飛び込んだ。
 すると、白い着物姿の美しい女性が現れ、それ以後豊漁豊作が続いたとされ、以来、みそぎまつりとして毎年行われ今年は179回を数える。」(配布されたチラシから)


 まつりは13日の参籠報告祭から始まったが、昨晩(14日)の行修者の水ごりから見学した。午後7時の気温こそ0℃だったが、ミゾレ混じりの大粒の雪が降る生憎の天気、境内にはアイスキャンドルやかがり火を灯し、荘厳な雰囲気の中でみそぎ囃子やみそぎ太鼓など奉納される。


 4人の行修者は拝殿からさらしをかみしめ、下帯にずきん姿で境内に登場。行修者一人一人の背中に冷水を掛ける水ごりを繰り返す。初めての見学だったこともあり、その姿に圧倒されカメラのシャッターを押すのを一瞬ためらうこともある。

                     
 水ごりを終え拝殿に戻ったが、再び階段を下りてくる。地元の若い人に尋ねると「拝殿の扉が開くと中に戻れるのだが、閉じたままだと“水ごりが足りない”と再度水ごりをする。」とのこと、そして、その若い人は「行修者は忍耐強くないと無理、俺には出来ない。」といっていたが、そのとおりで誰にでも出来る業ではない。
 この後も、夜を徹して水ごりは行われるそうだ....。

    
 今日(15日)は、ご神体を清めるため、厳寒の海での海中みそぎに臨む。海中みそぎが行われるみそぎの浜では、小学生から大人までの20人が奏でるみそぎ太鼓、このみそぎ太鼓は波や風を沈める役割を果たすそうだが、確かに太鼓が叩かれるとそれまでの吹雪も収まった感じ....。



   


 正午前、気温-5℃、水温+8℃の津軽海峡に行修者4人は飛び込み、ご神体を清める「寒中みそぎ」でまつりは最高潮。若者の勇ましい姿に感動すら覚える...。多分集まった大勢の見物客も同じ思いの筈だ。今年も豊漁豊作であることを一緒に祈りたい...。


 みそぎ広場では、木古内町の特産物が並ぶ「みそぎ物産フェア」が開催されている。特に地元で採れた野菜や魚介類が入った「みそぎ鍋」や「こうこう汁」、「だんご汁」が1杯100円で食べられるとあって大人気、行列が出来ている....。


 そんな中から「だんご汁」を注文。素朴な味にみそぎ見物で冷えた身体を温めてくれ、寒さを吹っ飛ばしてくれた.....。
 海中みそぎは何度か見学をしたことはあったが、境内での水ごりは初めて見させて貰い4人の行修者の勇ましい姿に感動し、生まれ故郷の木古内町を誇らしくさえ思えた。これからも勇気ある若者達がこの伝統あるまつりを永遠に引き継いでいってほしい。そして、来年も、再来年も、見物させてもらうぞう~...。
コメント
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