志ん朝BSで

2017-06-17 10:14:32 | 塾あれこれ
妙な番組でした。NHKBS

「志ん朝が天才である」
そうかもしれません。

が、それを「証明する」のに、あれだけの内容では不足
作成者の誠意を疑いました。


私が子どもの頃、落語界は志ん生と文楽が二つの山でした。
志ん朝は実父志ん生の遺伝子をたっぷりと得ていたからでしょうか
文楽(八代目)へ勉強に行っていた筈です。
それを一言も触れていません。

これだけでもヘンな脚本?ですね。

立川談志が必要以上に取りあげられているので
その弟子筋がねじれたストーリーを描いたのかも
しれない気がします。

五代目小さん、に触れていないのも頷けますね。
立川談志は小さんに認められなかった=下手だった。
後継者争いを小三治に負けて飛び出しちゃった。
政治的な動きが好きだった談志らしいでしょ。

多分落語もどんどん下手になっていったのでしょう。
誤魔化しのための新?スタイル談志落語でした。


落語以外のTV出演を止めてから伸びました。
三百人劇場の独演会、凄かったですね。

新しい古典落語、という世界でした。

でもそれだけでは駄目で行き詰まり
志ん朝のことだからきっと、と皆が思っていたら
訃報です。

早すぎました。
まだまだだったのに。


彦六の八代目正蔵は志ん朝をあまり評価していなかった、
落語って一人芝居じゃないんだ、とね。