菜の花やしほさゐに聴く海難史 米澤貞子
強風や地震による津波は、いつ襲ってくるか分からない自然の脅威。今ではすっかりコンクリートの防潮堤が海岸をぐるりと取り囲んでしまった。さて、青々とした穏やかな海が眼前に広がっていれば、思いは一つの海難史へと及ぶ。「しほさゐに聴く海難史」と、詩情高く詠まれ、今を語る「菜の花」の明るさが、一句に深い抒情をもたらしている。「阿蘇」5月号より抄出。(Midori)
強風や地震による津波は、いつ襲ってくるか分からない自然の脅威。今ではすっかりコンクリートの防潮堤が海岸をぐるりと取り囲んでしまった。さて、青々とした穏やかな海が眼前に広がっていれば、思いは一つの海難史へと及ぶ。「しほさゐに聴く海難史」と、詩情高く詠まれ、今を語る「菜の花」の明るさが、一句に深い抒情をもたらしている。「阿蘇」5月号より抄出。(Midori)