十七音のアンソロジー★。・.:・゜'☆,。.:・゜'★

虚と実のあはひに遊ぶ  Since 2008 by Midori♡ H

菜の花

2015-05-07 | Weblog
菜の花やしほさゐに聴く海難史    米澤貞子

強風や地震による津波は、いつ襲ってくるか分からない自然の脅威。今ではすっかりコンクリートの防潮堤が海岸をぐるりと取り囲んでしまった。さて、青々とした穏やかな海が眼前に広がっていれば、思いは一つの海難史へと及ぶ。「しほさゐに聴く海難史」と、詩情高く詠まれ、今を語る「菜の花」の明るさが、一句に深い抒情をもたらしている。「阿蘇」5月号より抄出。(Midori)

4 コメント

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海難史 (今村征一)
2015-05-07 20:06:11
3.11の日を振返っている作者であろうか、はたまた・・・・・・・・・沢山の史実を想像させる句。
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潮騒 (みどり)
2015-05-07 21:28:51
内海である穏やかな有明海も、かつては地震による津波で、
多くの犠牲者が出たと海難碑にあります。
毎年、探勝会の吟行地となるところです。
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しほさい (久子)
2015-05-08 06:30:33
様々な気象に敏感な漁師達にも地震の予知は難しく、まして海上では分り難い、と玄海島地震を経験したヨットマンはいいます。
かって昔々、島原大変、肥後迷惑での被害の地。皮肉な事に地震の後ほど良い漁場に成る、と伝えられます。
海難碑を彩る海辺の草、花も魚の群れを知らせ、しほさいが呼んでいる気になります。
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しほさゐ (みどり)
2015-05-08 17:46:17
長洲の沿岸に立つと、水平線に並ぶ海苔篊が見渡せますが、
穏やかな有明海ならではの風景でしょうね。
かつてそんな大きな海難があったとは想像もできないことです。
有明海ならではの「しほさゐ」だと思いました。
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