潮騒をぬらしてゆきぬ春時雨 井芹眞一郎
「潮騒」は、三島由紀夫の小説のタイトルにもなっているように、どこかロマンと郷愁を覚える言葉である。それは、波音とも違う、遥か彼方から届く便りとでも言えるだろうか。さて、春時雨が、潮騒を濡らして、通り過ぎて行ったという。潮騒は本来濡れるはずもないものではあるが、一瞬きらきらと潮騒が耀いて見える詩情高い作品である。「阿蘇」5月号より抄出。(Midori)
「潮騒」は、三島由紀夫の小説のタイトルにもなっているように、どこかロマンと郷愁を覚える言葉である。それは、波音とも違う、遥か彼方から届く便りとでも言えるだろうか。さて、春時雨が、潮騒を濡らして、通り過ぎて行ったという。潮騒は本来濡れるはずもないものではあるが、一瞬きらきらと潮騒が耀いて見える詩情高い作品である。「阿蘇」5月号より抄出。(Midori)