お天気は下り坂、気温もなんだか定まらないし、いよいよ国内でも新型インフルエンザ発症かというおり、お互い体調にはじゅうぶん気をつけましょうね。
私も、今週、来週とMさんのお店のヘルプが週に5回も入っておりまして、かなり寝不足気味です。おかげでその手伝いが無かった昨夜は、足が飲み屋さんへと向きそうになるのを必死に押さえ、真っ直ぐ帰宅、ひとっ風呂のあと、ビール一杯、バーボンをストレートで二杯、今朝7時までお腹が空いていたのも忘れて爆睡してしまいました。
「あと一週間、頑張ろうっと」
さりにし夢 あのテネシー・ワルツ
なつかしの愛の唄
面影しのんで 今宵もうたう
うるわし テネシー・ワルツ
今日の朝日新聞土曜版『Be』「うたの旅人」は、江利チエミの「テネシー・ワルツ」がテーマでありました。
主役の高倉健さんはうろたえた。
「えっ、そんな個人的なこと、まずいんじゃないですか・・・・」
それだけ言って黙りこくった。
映画『鉄道員(ぽっぽや)』のテーマ曲を「テネシー・ワルツ」に決定したいきさつが書かれておりまして、
前年の12月、このホテルでの衣装合わせのあと、10人ほどのスタッフと俳優が雑談した。主人公夫婦の年代にふさわしい歌の話になった。
<中略>
スタッフや俳優もそれぞれの歌をあげた。珈琲を飲みながら聞いていた高倉さんの番になった。ぼそっと言った。「僕なら、テネシー・ワルツですね」
別れた妻、江利チエミの持ち歌をあげた高倉健、なんだかとってもカッコイイと思いません?男は未練たらしいなんて言うけど、そこが優しさであり、カッコヨサなんでもありますよ。
えっ?それは高倉健だからだって?ク~~~、男心を分かっちゃないねぇ(笑)
江利チエミの「テネシー・ワルツ」は、いつ何処でだったかまったく忘れてしまったのですが、生前に一度だけライブで聴いた覚えがあります。あの独特の節回しというか、あれがパティ・ペイジとはまた違った魅力だったんでありましょうねぇ、江利チエミと「テネシー・ワルツ」との出会いは、戦後間もない横須賀基地、そして歌い出したのが15才の時だってんですから、「自分の彼氏を取られちゃった」みたいな歌詞をどう理解して歌ったんでしょうか。
70年1月、江利と高倉さんの住む世田谷区の家が漏電で全焼した。駆けつけた江利は無意識で「ああ、宝石箱が燃える・・・」とつぶやいた。
火事のあと、離婚、異父姉の詐欺・横領による負債の返済、大変な晩年であったわけですが、離婚した後も高倉健さんの心の中の宝石箱には、江利チエミという何にものにも変えられない宝石がしまってあったのでありましょうねぇ
もちろん、私の宝石箱には・・・・・・・・「エ~~~ン・・・・」
「泣くな、みっともない」
まっ、興味のある方は「Be」をお読みになってみて下さい。
さて、今日の一枚は、ならばパティ・ペイジか江利チエミと行きたいところですが、そこはそれ、趣味というものがありますから、「テネシー・ワルツ」つながりで、ハーブ・エリスです。(笑)
「江利チエミが活躍した進駐軍のEM(下士官)クラブ」てな話には、戦後の日本ジャズの源流があることはご存じのとおり、ここを起点に多くのジャズ・ミュージシャンが旅立っていったわけですね。
そんな中、真っ先に本場アメリカへと旅だったのが、秋吉敏子だったわけで、敏子が旅立つきっかけとなったのは、JATPの一員として来日したオスカー・ピーターソン、そんでもってこの時のピーターソン・トリオには、ハーブ・エリスがいたと・・・・・ここにもほら、何か関係があるような気がしません?(う~~~ん、ムチャクチャだ)
ということで、エリスといえばピーターソン・トリオというイメージは外せません。でも、ピーターソンとお付き合いした5年間が、彼にとってプラスだったかマイナスだったかに関してはなんとも言えないところがあります。
つまり、あのハイテクニックで弾きまくるピーターソンの脇で、けして邪魔にならないギターを弾き続けた=目立たないみたいなところがあるでしょ。
でも、それがエリスの魅力だったりましますしねぇ。わかんねぇや(笑)
ただ、一つ言えるのは、エリスっていうギタリストは頑固者だったんだと思いますよ。だってスタイルが一貫していますもんね。
ある意味、白人らしからぬブルージーでちょっと癖のあるギター? だからでしょうか、このアルバムでオルガンが入ってもなんの違和感もないんですよねぇ。
まっ、今日のところは江利チエミではなく、エリスの「TENNESSEE WALTZ」を楽しみましょう。(「BESAME MUCHO」もいいよ。笑)
MAN WITH THE GUITAR / HERB ELLIS
1965録音
HERB ELLIS(g) TEDDY EDWARDS(ts) RON FEUER(org) MONTY BUDWIG(b) STAN LEVEY(ds)
1.EMPTY ROOMS
2.SWINGIN' ON A SHOESTRING
3.A M BLUES
4.TENNESSEE WALTZ
5.HERBIN'
6.BESAME MUCHO