建国記念日の今日は、午前中に趣味部屋の掃除を済ませ、新聞を読みながらリスニング&珈琲タイム・・・
「そうだ、今日は料理当番もないことだし、小さな春でも探しに出掛けようか」
てんで、晴天とはいかぬ空模様でしたが寒くもないし、午後からは久しぶりに『独りお出掛け』をしてきました。
まず春といえば ♪梅は咲いたか、桜はまだかいな・・・♪(もちろん桜はまだですけど。笑)
このあたりではそこそこ梅の名所といわれるお寺さんへ
「あれ?車が停まってないってことは、まだ咲いてないのか?」
違いました。なんと、山門を締め切って工事を行っているようで
「なんだよぉ、俺様がせっかく来てやったっちゅうに」
さすがの『俺様』も不法侵入するわけにもいかず、近くの地蔵脇に咲いた梅を寂しく眺めてまいりました。
これで帰るというのもなんですから、今度はそのまたすぐ近くの小さな神社にまわってみると、
氏子さん達が二十人ほど集まって何かやっていたようなのですが、神事はすでに終わった後、
「なんで俺様が来るまでやっててくんないんだよう!!!」
社の隅にいらした布袋さんが『俺様』の運の無さを笑っていらっしゃるようです。
「え~~~ん、いいも~~ん、こうなったら俺様は海に行っちゃう!海に向かってバカヤローって叫んじゃうんだから・・・」
ということで、S君の自宅近くの海岸まで足を伸ばすと人はまばら、数人のサーファー達が波と格闘していました。
波間をとぼとぼ歩いていると、さすがの『俺様』も独りだということが何だかとっても侘びしくなってきて、海に向かってじっと何かを見つめるカモメさん達に相手にでもしてもらおうかと近づいて行くと
「え~~ん、カモメすら、俺様をさけてるよぉ~~~~ ♪カモメ カモメ わかっておくれ~~~♪ 俺様の気持ちをわかっておくれよ。」
やっぱり休日は、『俺様独りお出掛け』より『仲良しみんなお出掛け』のほうが楽しいですね。(笑)
とか言って、つまらなそうに書いてしまいましたが、じつはそれなりにリフレッシュできたんですよ。いやいや負け惜しみじゃなくて(笑)
最近、散歩もままならなかったので、神社の階段を登ったり、砂浜を歩いたり、けっこう良い運動になりましたし、ゆっくり味わう山の空気や海の風は気持ちが良いものですから。
さて、今日の一枚は、ソニー・ロリンズです。
ロリンズですが、ロリンズ・ファンにとってはかなりやっかいな一枚かもしれません。
昔、私は「ドン・チェリーが好き!」と高らかに宣言していたときがありました。(笑)ところが、そのわりに所有アルバムが少なかったというじつにわけの分からん「好き」だったのでありますが、
その私が欲しい欲しいと言ってずっと手にしなかった(ここも矛盾してますよね)アルバムが今日の一枚です。
オーネット・コールマンと袂を分けたチェリー、復帰後どんな方向へ向かおうとしていたのか私には今ひとつ分からないロリンズ、二人の出会いは、偶然だったのか?必然だったのか?
RCAと2年間で6アルバムという契約を結び、「THE BRIDGE」で復帰をはたしたロリンズは、アルバムそれぞれに違ったテーマというか、表現というか、ともかくいろいろな切り口を試すごとく、感じの異なったアルバムを作り上げています。
その最左翼(?)が今日の一枚だと言ってもよいかもしれません。
ただ、面白いのは、いかにフリーとはいえ、ロリンズはロリンズ、コールマンでもないし、もちろんコルトレーンでもない、ロリンズとして正面からフリーに立ち向かう勇ましさすら感じます。そのくせ「過去の栄光にはしがみつかないぞ!」といった意気込みも伝わってきて、私は嫌いじゃありません。
よくよく考えてみれば、「今や時代はアバンギャルドだ」てな思いつきで、「ならばチェリーとやろう」なんて、いいかげんにやった演奏であるなら、ロリンズはここで終わっていたのではないでしょうか?
いや、なみのサックスマンなら、そう思わなくとも終わっているかもしれませんけど(笑)
いずれにしても、私にはこのアルバムにもまた「ロリンズたらん」を見出したりします。
二人の共演は翌年のヨーロッパ・ツアーが終わるまで続きました。
録音も「3 IN JAZZ」「EUROPEAN CONCERTS」「ROLLINS MEETS CHERRY Vol.1, Vol.2」なんかに残っていますし、パリ録が1枚のCDにもなっているようです。
ともかく、毛嫌いせず、真正面からぶつかったロリンズを、真正面から聴く、それも必要じゃないかなぁ、なんてね。
OUR MAN IN JAZZ / SONNY ROLLINS
1962年7月27~30日録音
SONNY ROLLINS(ts) DON CHERRY(cor) BOB CRANSHAW(b) BILLY HIGGINS(ds)
1.OLEO
2.DEARLY BELOVED
3.DOXY