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JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

これぞ最高の恐怖体験

2008年08月27日 | g-i

毎日毎日、天気予報士泣かせが続きますねぇ、今日も「曇りのち雨」との予報は、当たったとは言い難いお天気でありました。
ふと青空を仰ぎ見れば、夏のそれとはあきらかに違う高い澄んだ空、秋は確実に一歩一歩近づいているようです。

ずいぶん前に「古いカセットテープをまた発掘してしまった」という話をしたかと思います。どうにも整理がつかなくて、まだほったらかしのものが何本も残っているんです。
そこで思い出したように昨晩何本か聴いてみました。
そんな中、ずっと聴くのをためらっていた「高校卒業時に後輩が贈ってくれたテープ」を、「どうしたものか」と思いつつもとりあえずは一度聴いてみて処分をすることに

なにしろ30年以上前のテープ、しかもおそらくもらった直後に一度聞いたきりだと思いますから、そもそも音が出るかも分かりません。
「ジーーーーー  この度ご卒業なさった・・・・・」
モノラルの音が鮮明に聞こえます。
後輩達が一人一人我々に言葉を贈ってくれるといった内容なのですが、まぁメチャクチャ、ただ、声を聞くと一人一人の顔が浮かんでくる懐かしさはあります。
「次は、先輩方にお話ししていただきます。」
(「あれ?俺たちも録音したんだっけ?」)
ショーック!です。私の声が入っているじゃありませんか。

ほら、今の若者はどうか分かりませんけど、我々世代は自分の声などあまり聞く機会が無くて、録音した声を始めて聞いた時「とてつもない嫌悪感に襲われた。」なんてことありませんでした?
あの嫌悪感が再び襲ってきたのです。もう聞くに堪えません。すぐに止めて、早送り。

すると今度は我々が作って「NHK放送コンテスト」に出品した録音番組が
「録音構成 生きる生きてる生きていく・・・・・・・・」
課題テーマは「生きがい」だったんですねぇ・・・・って、そうじゃなくて、こちらもちょっと聞いただけで背中がゾクゾクってしてくるんです。
「ダメだ、こんなの聞けないよ」とすぐに停止
ところが『怖いもの見たさ』いや違った『怖いもの聞きたさ』で、また回したりして、
でもやっぱり
「ダメだ、こんなの聞けないよ」とすぐに停止
この繰り返しって・・・・・・・・

暑くもないのに、これ以上ないってくらい怖い心霊現象を体験したような恐ろしさとゾクゾク感を味わった夜でした。
あはははは、このテープどうしましょ?

さて、今日の一枚は、レッド・ガーランドです。
「WHEN THERE ARE GREY SKIES」(1962年)以来、隠居生活を決め込んだガーランド、変革の60年代は水が合わなかったんでしょうね。
70年代に入り、変革の嵐も落ち着きをある程度取り戻し、ジャズ全体にリバイバル気運も見え隠れしてくると、9年ぶりに突然カンバックをはたします。
そうしてニューヨーク録音のドイツMPS盤として発売されたのが「AUF WIEDERSEHEN」と今日のアルバムの2枚でした。

なにしろ、選曲が良いですよね。
「老体に鞭打って」というよりは「やっぱりガーランドだぁ」という安心感が先に立って、じつに心地いい感じがします。
「なんだかんだ言いながら、やっぱりここなんだなぁ、好きなジャズは」
みたいなね。「FOR CARL」なんて安心しきっちゃって聴いちゃいますもの(笑)

このガーランドを聴いて、「何年経ってもガーランドはガーランドだ」と喜ぶか、「まったく進歩ねぇージャン」と思うかは、あなたしだいです。

THE QUOTA / RED GARLAND
1971年5月3日録音
RED GARLAND(p) JIMMY HEATH(ts,ss) PECK MORRISON(b) LENNY McBROWNE(ds)

1.THE QUOTA
2.DAYS OF WINE AND ROSES
3.FOR CARL The Quota
4.THE SQUIRREL
5.ON A CLEA DAY
6.LOVE FOR SALE