A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

でんぱ組.inc@TOWER RECORDOMMUNE SHIBUYA 2013.4.16 (tue)

2013年04月18日 00時37分15秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


【TOWER RECORDOMMUNE SHIBUYA】
DO LIVE!! Powered by FlashAir - でんぱ組.inc

開催日時:2013年04月16日(火) 21:30
場所:タワーレコード渋谷店 B1F 「TOWER RECORDOMMUNE SHIBUYA STUDIO」
出演:でんぱ組.inc
司会:ブライアン・バートンルイス

アイドル童貞筆おろしの恩人でんぱ組.incは昨年6月の喪失以来何度も現場へ通ってきた。自ら求めてイク場合もあるが別のお相手を求めて踏み込んだ現場で遭遇するケースも多い。お目当てのバンドさんよりもでんぱ組の刺激テクにイカされたことも度々ある。片や魅せる側、片や視姦する愛好家と立場は違うがあまりに何度も会うので赤い糸で結ばれた運命の女(ひと)に違いないと思うのは出歯亀の勘違い。何度泣かされてもめげずにジャンプを繰り返す柳の下の蛙の如く恋は下心・愛は内心である。少なくとも趣味嗜好が似ていることは間違いない。逸る気持ちを抑えてまずは友達からというわけでリビドーを除夜の鐘の音に葬り2013年は心機一転真摯な姿勢ででんぱ組に対峙することとなった。



新年早々放たれた刺客が「W.W.D.」=ワールドワイドでんぱ組。トラウマ体験を自ら世に晒した6つ星のマイナスからのスタート宣言は倍速スラッシュメタリックビートに乗せた恐怖の頭脳改革だった。サウンドの切れ味はスターリンを凌駕しアニメ声の萌え度数は臨界点を遥かに超えていた。この曲で非ヲタ系男女の心を魅了しワンマンライブツアー「ワールドワイド☆でんぱツアー2013 夢見たっていいじゃん?! in ZEPP TOKYO」をSold Out、ジャカルタと台北で初の海外ライヴを敢行、プロデューサーの福嶋麻衣子(もふくちゃん)の企画した「カオスフェス2013」に出演。夏に東西野音ライブが決まり5月29日にニューシングル「でんでんぱっしょん」リリース決定。



雑誌「MARQUEE」が大々的にプッシュし今月号Vol.96では表紙を飾った。ご存知の通りMARQUEEは元々「Fool's Mate」と並ぶコアなプログレ・前衛音楽雑誌だった。1997年に突然ピチカート・ファイブ表紙の渋谷系サブカル誌に変身。編集長の松本昌幸はプログレと渋谷系の類似性に気づくと共にピチカートの野宮真貴と出会い価値観の崩壊を経験したという。2011年秋に秋葉原ディアステージででんぱ組と出会い再び天地動転の衝撃を受け以来アイドルに傾倒。MARQUEEは松本の個人誌の如く彼の精神遍歴に沿った変化を遂げてきたが分析&深読み好きな変質性はプログレ時代から一貫している。最新号では各界からでんぱ組へのコメントを集めているがアイドルやヲタ系著名人に交じってJOJO広重やBO NINGENのTaigen Kawabe、きゃりーぱみゅぱみゅ、後藤まりこが入っているのがツボ。嶺脇育夫タワレコ社長のもがたんぺ萌え告白にライバル出現!と燃(萌)える。



「でんでんぱっしょん」発売記念ツアーがスタート。4月14日(日)川崎Club Cittaでの予約会ライブに参戦。広いホールに響くヲタコールに胸弾ませた。そして4月16日(火)渋谷タワーレコードミューンの無料ライブに。朝10時から配布した入場券は午後イチには配布終了になった模様。300人キャパなので私の青い初体験のライヴハウスに近い雰囲気。整理番号が若かったので前列を確保出来たがステージ前はヤヴァいと思い上手隅に陣取る。ヲタに囲まれドキドキ。番組構成はライヴ→トーク。司会がコーネリアスと関わりのあるブライアン・バートンルイスというのが感慨深い。ライブが始まった途端に爆発するヲタパワー。1曲目「でんぱれーどJAPAN」こそ私のアイドル観を粉々に破壊したブレインダメージチューン。サビで一斉にステージ前に押し寄せるヲタの波を間近にするとへらへら笑いが込み上げる。昔は彼らを真似ようとしたが悟りを開いた今はヲタ芸もパフォーマンスの一部として楽しめる。新体操のリボンの振りが面白い超高速パイパーチューン「でんでんぱっしょん」をはじめ代表曲ばかりのステージはとにかくエネルギッシュ。アニメのアフレコをしながら100m全力疾走するような無茶苦茶な運動量。飛び跳ねモッシュするヲタの汗臭い匂いが襲いかかる。勢い余ってステージ前の柵を破壊してしまった。21世紀のハードコアはアイドルの夢を見るか?.....。でんぱ組がお茶の間の人気者になるかアキバ系サブカルアイドルで終わるか判らないが松本がアジ演説状態でブチ上げる通りでんぱ組.incは「国内外ジャンル問わず今最も注目すべき」存在であるとを断言したい。



<でんぱ組 写真館>
●3月1日(金)えいたそバースデイ@秋葉原ディアステージ


●3月3日(日)DJねむきゅん/CROSSOVER”ひなまつりスペシャル” @難波Hatch


●3月14日(木)フジテレビ系ドラマ「最高の結婚」出演


●4月1日(月)横浜市長を表敬訪問


●4月6日(土)新潟「アオーレ長岡1周年誕生祭」


●4月7日(日)カオスフェス2013@日比谷野音




●4月14日(日)「でんでんぱっしょん」発売記念ツアー~感じてパッション!みんながいるし、仲間だもん~@川崎クラブチッタ






★5月29日(水)発売 New Single「でんでんぱっしょん」
●初回限定 CD+DVD盤


●初回限定 GAME盤


●初回限定 相沢梨紗盤


●初回限定 成瀬瑛美盤


●初回限定 藤咲彩音盤


●初回限定 古川未鈴盤


●初回限定 最上もが盤


●初回限定 夢眠ねむ盤


●通常盤


でんでんぱっしょん
にんじゃりばんばん
好き好き大好き

もういくつ寝~れ~ば~KAWAii!! MATSURi~~~♪
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THE GOLDEN WET FINGERS@恵比寿リキッドルーム 2013.4.15(mon)

2013年04月17日 01時26分54秒 | ロッケンロール万歳!


THE GOLDEN WET FINGERS
『KILL AFTER KISS TOUR』

昨年公開された映画『赤い季節』に登場。その劇中で異彩を放った架空のバンド“THE GOLDEN WET FINGERS”。メンバーはチバユウスケ、イマイアキノブ、中村達也というロック・マイスターにして禁断の組み合せによる3ピースバンド。昨年夏に映画公開イベントの一環としてRSRFES2012に出演。その後もたったの2回という期間限定の活動で走り去った3人の轟音が、この春に奇跡の再始動を果たす!

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「赤い季節」はThe Birthdayのチバユウスケ初のソロプロジェクト"SNAKE ON THE BEACH"にインスパイアされた映画で劇中に登場する架空のバンドが「THE GOLDEN WET FINGERS」。映画を観ていないので詳細はわからないがチバの所属事務所代表の能野哲彦の初監督作品、音楽:SNAKE ON THE BEACH(チバユウスケ)、中村が俳優として出演、チバとイマイもどこかに出演しているという。身内で固めたな~という印象。SNAKE ON THE BEACH(チバユウスケ)のアルバム「DEAR ROCKERS」は昨年10月にリリースされたがその直前にチバ+イマイ+中村=THE GOLDEN WET FINGERSが映画の宣伝で何度かライヴを行った。このトリオとチバのソロの関係は?映画音楽はソロ?トリオ?そもそもこのトリオは映画絡みの企画モノなの?---後に考察するようにブランキー・ジェット・シティとミッシェル・ガン・エレファントの攪乱工作に頭を悩ませたファンも多いに違いない。一方でThe Birthdayは2012年7月にニューアルバムをリリースし9月から年末の武道館まで全国ツアー。その上に鞭打つようにブランキーのドキュメンタリー映画「VANISHING POINT」の公開が発表になり浅井健一は2012年8月にシャーベッツの新作、2013年1月に新作ソロと立て続けにリリース。映画とソロとバンドと両バンドのメンバーが複雑に入り組んだくんずほぐれつのロケンローカオスが渦巻いた。



再始動THE GOLDEN WET FINGERS(以下GWF)の全国13公演ツアーは「KILL AFTER KISS」というタイトルで内容違いの会場限定CD「KISS盤」+全国流通CD「KILL盤」の2作リリースという凡人の理解を超えた混沌に彩られた。ツアーファイナルのリキッドルーム公演は早々にSold Out。性別年齢入り乱れた乱○パーティーの様相を呈した。メンバーを見れば最高のロケンローショーを魅せることは想像できるが音源はYouTubeで視聴出来るだけなのでどんなレパートリーをどんな演奏で聴かせるのか??? まずギター2人のベースレス編成というのが気になった。公開された1曲半を聴く限りでは骨太のベースが鳴っているようだがライヴで再現できるのか?…。楽曲は全曲オリジナルか?セルフカバーやR&Rカバーがあるのか?さまざまな疑問と期待が渦巻く。

映画「007 ゴールド・フィンガー」の主題歌で3人が登場。チバと中村はハットをかぶりイマイはヒョウ柄ハーフコート。トラのベーシストもおらず完全な3ピース編成だ。中村のカウントでへヴィな演奏がスタート。独特のハイチューニングのタムを叩きまくるドラミングを貫くようにブンブンいう低音が聴こえる。イマイがベースパートを演奏しているのだ。低音弦のチューニングを下げているのかオクターバーを使っているのか分からないが歪んだ低音がボトムを支えている。吠えまくるチバのヴォーカルはいつもと同じだが言葉の響きだけで作ったような歌詞と中村の威勢のいいカウントや合いの手がアッパーな雰囲気を醸す。ぶっつけ本番の気合いと勢いに任せたワイルドな演奏に前列はモッシュの波。ミッシェルともブランキーともバースデイとも似て非なるGWF流ロケンローが炸裂した2時間だった。GWFと略するとTMGE時代の名曲「G.W.D=がなる・われる・だれる」を思わせるがむしろ「きゃりーぱみゅぱみゅ=KPP」や「ワールドワイドでんぱ組.inc=W.W.D.」に近い感触。アラフィフ世代の彼らもテン世代のトレンドに敏感なのである。





さてBJCとTMGEを巡るカオスを整理しようとカンタベリーロック風ファミリーツリー作成に着手したが両バンドに加えスカパラ&フリクションなどロケンロー人脈入り乱れた近親相姦図に眩暈がして途中放棄。基礎資料を添付するので自力で整理していただきたい。発狂すること必至である。

●BLANKEY JET CITY(1990-2000)

浅井健一(あさい けんいち〈愛称:ベンジー〉、愛知県出身、1964年12月29日 - )ボーカル、ギター
照井利幸(てるい としゆき、愛知県出身、1964年2月28日 - )ベース
中村達也(なかむら たつや、富山県出身、1965年1月4日 - )ドラム

●THEE MICHELLE GUN ELEPHANT(1991-2003)

チバユウスケ:ボーカル担当。楽曲によってはギターやタンブリン、マラカス、ハーモニカなどの楽器も使用する。
クハラカズユキ:ドラムス担当。結成直後に加入。THEE MICHELLE GUN ELEPHANTのリーダー。
ウエノコウジ:ベース担当。結成直後に加入。
アベフトシ:ギター担当。1994年より加入。2009年7月22日未明、急性硬膜外血腫により急逝。

●SHIRBETS(1996/1998-)

浅井健一 (ボーカル・ギター)
福士久美子 (キーボード・コーラス)
仲田憲市 (ベース)
外村公敏(ドラム)

●AJICO(2000-2001)

UA(ボーカル・作詞)
浅井健一(ギター・ボーカル・作曲)
TOKIE(べース)
椎野恭一(ドラムス)

●JUDE(2002-2009)

浅井健一(ボーカル・ギター)
渡辺圭一(ベース)HEATWAVE
城戸紘志(ドラム)
城戸加入前は元ルースターズの池畑潤二やAJICOの椎野恭一がドラムを担当

●PONTIACS(2010-)

浅井健一…ボーカル、ギター。
有松益男…ドラムス。元BACK DROP BOMB
照井利幸…ベース。
 
[4/17追記]
●浅井健一& Bad Teacher Kill Club(2013-)

浅井健一(Vo,G)
加藤隆志(G,Cho)東京スカパラダイスオーケストラ、LOSALIOS
渡辺圭一(B,Cho) JUDE,HEATWAVE
茂木欣一(Ds,Cho) 東京スカパラダイスオーケストラ、フィッシュマンズ

●JOE BROWN(1996)
照井利幸のソロユニット

●JIM SPIDER(1999)
照井利幸のソロユニット

●ROSSO(2001-2001/2004-2006)

チバユウスケ(ボーカル、ギター担当)
照井利幸(ベース)
イマイアキノブ(ギター)元フリクション
佐藤稔(ドラムス)元フリクション

●RAVEN(2004-)

照井利幸:B,Eg,Ag
チバユウスケ:V,ブルースハープなど
中村達也(LOSALIOS):Ds
辻剛(元JUSTY-NASTY):G、Agなど
尾崎一雄(MILK CROWN):Dsなど
YUKO:Vo
山口とも:Per
山岡広司:リズム・プログラミング

●Twin Tail (2008‐)

勝井祐二(vn)
中村達也(dr)
照井利幸(b)
豊田利晃(映像)

●LOSALIOS(1996-)

中村達也(ドラムス)
加藤隆志(ギター)
TOKIE(ベース)
浅井健一(ヴォーカル、ギター)
照井利幸(ベース)
東京スカパラダイスオーケストラのメンバー

●Signals(2008-)

照井利幸
椎野恭一(ex.AJICO、Magnolia)
勝井祐二(ROVO)

●THE MIDWEST VIKINGS(2005)

チバユウスケ
クハラカズユキ

●Midnight Bankrobbers(2006-)

チバユウスケ:ボーカル、ギター、ピアノ、ブルースハープ、パーカッションを担当。
イマイアキノブ:ギター、ベース、コーラス、シンセサイザーを担当。

●The Birthday(2006-)

チバユウスケ:ボーカル、ギター担当。
ヒライハルキ:ベース担当。元てるる...のメンバー。
クハラカズユキ:ドラムス担当。
フジイケンジ:ギター担当。2011年1月加入。元THE BARRETT、MY LITTLE LOVERのメンバー。
<旧メンバー>
イマイアキノブ:ギター担当。2010年9月脱退。

●I'M FLASH! BAND (2012)

チバユウスケ(Vo,G)
中村達也(Ds)
ヤマジカズヒデ(G) dip
kenken(B)RIZE

●SNAKE ON THE BEACH(2012-)

チバユウスケのソロユニット。

●THE GOLDEN WET FINGERS(2012-)

チバユウスケ:Vo & G
イマイアキノブ:G
中村達也:Ds

●Radio Caroline(2003-2009)

PATCH (ボーカル・ギター)GYOGANRENDS
ウエノコウジ (ベース)
楠部真也 (ドラムス)NEATBEATS

●Rally(2005-)
HISASHI / ギター (GLAY)
ウエノコウジ / ベース (Radio Caroline / 元・thee michelle gun elephant)
MOTOKATSU MIYAGAMI / ドラムス (THE MAD CAPSULE MARKETS)
TERU / ヴォーカル (GLAY)

●DAD MOM GOD(2009-)

冷牟田竜之(Agitate-man / Guitar / Alut Sax-ex.東京スカパラダイスオーケストラ)
ウエノコウジ (Bass - the HIATUS)
池畑潤二 (Drums - ROCK'N'ROLL GYPSIES)
タブゾンビ (Trumpet - SOIL&"PIMP"SESSIONS)
田中邦和 (Tener Sax - Sembello)
青木ケイタ(Baritone Sax, Flute - TRIBECKER)
中村達也(Drums - LOSALIOS)
森雅樹 (Guitar - EGO-WRAPPIN')
武田カオリ (Vocal)
會田茂一 (Guitar - 髭(HiGE))

●the HIATUS(2009-)

細美武士(ELLEGARDEN)/ ボーカル・ギター・プロデュース
masasucks(FULLSCRATCH/元・Jサポートメンバー)/ ギター
ウエノコウジ(元・thee michelle gun elephant / Radio Caroline / DAD MOM GOD)/ ベース
柏倉隆史(toe/木村カエラサポートメンバー)/ ドラムス
堀江博久(NEIL&IRAIZA/pupa/SINGER SONGER/Cocco、YUKI、LOVE PSYCHEDELICO、Caravanなど多くのミュージシャンのサポートメンバー) / キーボード・プロデュース
伊澤一葉(元・東京事変/あっぱ)/ キーボード
一瀬正和(ASPARAGUS)/ ドラムス

ベンジー&チバ
タンバリン&いちご好き
R&R兄弟仁義

バンドの写真を見ると余計に区別がつかなくなる不思議。
ロケンロー番長の座を争うこの二人は人心攪乱を企てる不穏分子なのだろうか。

<参考>ベンジー&チバの類似性分析
1. タンバリン好き→コチラ
2. イチゴ好き→コチラ

[4/17追記]
●さらなるカオスをお求めならレーベル・サイト比較分析に挑戦いただきたい。
・浅井健一 Sexy Stone Records→コチラ
・チバユウスケ rockin' blues.com→コチラ
コメント (4)
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NOISE FOREST 2013(DFH-M3/MASONNA/T.MIKAWA/SOLMANIA/ASTRO)@秋葉原CLUB GOODMAN 2013.4.13(sat)

2013年04月15日 00時21分26秒 | 素晴らしき変態音楽


<NOISE FOREST 2013>
【出演】DFH-M3(Divas From Hell - Monju3)/MASONNA(マゾンナ)/T・MIKAWA(美川俊治/from:非常階段/INCAPACITANTS)/SOLMANIA(ソルマニア)/ASTRO(アストロ)

日野繭子による企画イベント。NOISE FORESTとは大阪のノイズユニットMonde Bruits=岩崎昇平が1991年に始めたノイズ・イベントのシリーズ・タイトルとのこと。2005年4月14日に事故で急逝した岩崎の8年目の命日の前日にこのイベントを復活させることで彼の魂を弔う意味があったという。それを知らなくても出演ラインナップを見ただけで長年のノイズ・ファンは心のときめきを禁じ得ない。近年ピュアノイズのイベントが余り開催されないこともあり熱心なファンで満員御礼。震災以降ライヴやイベントに少なくなった外人客の姿も目立つ。



出演者は全員活動歴25年を超えるベテランである。まさにジャパノイズの代表格ばかり。現在伊藤まく主宰のjapanoise.netに名前が残るこの呼称は1980年代に日本の地下音楽が海外に紹介され大きな反響を呼び生まれた。ポストパンクのひとつインダストリアル・ミュージックから派生してより非音楽的な表現を追求する「ノイズ」アーティストが各地に生まれたが、その種子はファーイーストの辺境の地日本において独自かつ特異な進化を遂げた。メルツバウに代表されるピュアノイズである。リズム/メロディ/ハーモニーという音楽の三大要素をすべて無視した純粋な音響。それを追求するアーティストの層の厚さと数多い音源の完成度の高さに欧米人は仰天したのである。90年代には日本地下音楽界のアーティストが次々海外で作品をリリースしツアーを敢行した。少年ナイフやボアダムズや灰野敬二といったロック・アーティストも人気を博したが海外での日本のイメージの象徴はJAPANOISEだった。コンピレーションも数多くリリースされその常連が今回の出演アーティスト達だった。国内でもノイズ・シーンは活況を呈しアーティストの個人レーベルを含み数多く自主レーベルが作品をリリース、ノイズ・イベントもたくさんあった。中でも大きな影響力を持ったのはMSBRこと田野幸治が主宰する電子雑音だった。世界初のノイズ専門誌を発行すると共にイベント企画や店舗運営、ホワイトハウスやジェノサイド・オーガンなど海外アーティストの招聘も手がけノイズの国内外への普及に尽力した。

しかし田野が2005年7月に病で急逝して以来ノイズ界において組織立った活動は途絶えピュアノイズは単体では成り立たず他のスタイルとの同化・融合が進むことになった。同時に機材の進化とパソコン機器/インターネットの普及により音楽制作のスタイルが大きく変化した。無数のエフェクターをテーブルに並べスイッチやつまみの操作でサウンドをコントロールする8~90年代の所謂テーブル・ノイズの手法は前時代的なものになり、パソコンですべての音をクリエイトするラップトップ・ノイズが主流になった。ノイズに限らずパソコン一台で音楽が作れるなら重い楽器や機材を購入し運ぶ必要は無いし演奏法や機材操作のテクニックを習得する手間も無い。楽して同等かより高品質なサウンドを創造出来るのだからアナログからデジタルへの移行と同じくこの流れは止めようがない。美川が言及する「ノイズ高齢化問題」はオールドスクールなテーブル・ノイズに限れば正しいが、ラップトップ・ノイズの台頭に目を向ければノイズ・シーン全体は若返っていることは事実だと思う。

恐らく美川と旧世代組の本当の嘆きは年齢的な問題ではない。演奏手法がデジタル化することによるノイズ表現の変容に戸惑っているのでは無かろうか。この日の出演者の演奏を観て実感した。ノイズというのはあくまで「音」そのものであり他の音楽に必然的に付随する「意味性」から完全にフリーである。絶叫はあるが歌ではないのでストーリーもメッセージも存在しない。テクニック不要なのでエモーショナルな演奏も出来ない。その表現はスピーカーから発生する何デシベルかの音響でしかあり得ない。逆に言えばノイズ演奏によって何らかの主義主張を伝えることは不可能な筈である。しかしこの日のASTROが構築したノイズの分厚い壁の重圧、美川の居合い抜きカミソリ音響の切れ味、SOLMANIAのギタークラッシュの高揚感、DFH-M3の情念渦巻く貧血空間、MASONNAの3コマ漫画的凶暴性、3セットのセッションのめくるめく祝祭性には無機質な音響ではなく深い人間性が溢れていた。リズムが無いのにヘドバンし興奮して拳を突き出して歓声を上げるオーディエンスと共に作り上げたエキサイトメントにはデジタルでは表現し得ない曰く言い難い生々しい肉感性が満ちていた。

●ASTRO=長谷川洋は女性エレクトロニクス奏者Rohcoとともにウォール・オブ・ノイズを築く。


●T.MIKAWAは後半全身を痙攣させてプロレス技を披露。


●ASTRO+T.MIKAWAのセッションは絶叫デュオに突入。


●唯一楽器による演奏のSOLMANIA=大野雅彦&菅原克己が最もノイジーだった。


●ノイズ三姉妹DFH-M3=日野繭子(ex.C.C.C.C./Mne-mic)+ JUNKO(非常階段)+大西蘭子(ex.Mne-mic)では次女と三女が大暴れ。


●MASONNA=山崎マゾは客席乱入つむじ風の5分間。



●隠し玉FUSAO(ex.エンジェリン・ヘヴィ・シロップ/ACID EATER)+SOLMANIA+DFH-M3のセッションはギタートリオvs絶叫シスターズ。


●飛び道具BARA(ex.MERZBOW)を加えた全員のセッションは最高のカオス!観客もカオス!この世はすべてカオス!男の履歴書は顔す!



(以上スマホによる写真撮影は主催者から許可されました。)

ジャパノイズ
渋谷系と
似ています

記事を書くため調べていたら「ジャパノイズ」という本の出版情報を発見。2013年6月発刊/デヴィッド・ノヴァク(カリフォルニア大学音楽科助教授)著。表紙が「ノイズ」と呼ばれることを拒絶する灰野敬二というのが興味深い。日本語翻訳強く希望!!




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Novel meets Rock~小説とロックの密接な関係

2013年04月14日 00時39分13秒 | 音楽ちょっといい話


Comic meets Rock」として漫画家のロック活動を紹介してからみうらじゅんのバンド大島渚のCDが聴きたくなり探していた。10数年前は中古CD店や新古書店にゴロゴロしていた記憶があるが今やレア物らしく意外に見つからない。先日やっとヤフオクで発見。予想していた格安価格ではなかったがそれなりの値段で落札した。業界バンドだからといってバカに出来ない演奏クオリティとロック魂に惚れ直した。みうらが心酔するボブ・ディランをはじめT-レックス、ストーンズ、ブリティッシュ・ビート、パンクロックなどへのオマージュ溢れる作風は「マイブーム」「グレート余生」を標榜するみうらのラヴロック宣言である。今回は漫画家と同様に音楽へのラヴコール盛んな作家によるロック表現を紹介する。

みうらじゅんと付き合いのある小説家/イラストレーター、リリー・フランキーはかなりのロック通として知られる。有名になる前にロック雑誌「クロスビート」でロックアーティストの似顔絵を描いていたこともあるし、リリー・フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドやリリー・フランキー・ジェット・シティと名乗っていたこともある。オフィシャルサイトの名前はロックンロールニュース



芥川賞作家川上未映子はもともと川上三枝子~未映子として歌手活動を行っていた。関西弁のリズムのある文体が特徴で町田康の女性版というイメージだが執筆活動に音楽の影響はないと語る。しっかりとした歌と芯の通った明快な歌詞が印象的なシンガーである。



小説家/エッセイストだけではなくタレントとしても活躍するいとうせいこうは1980年代にヒップホップを日本に紹介したオリジネーターのひとりだった。ラッパーとしての雑食性が文芸活動に反映され極めて90年代的な執筆活動をしている。最近ではももクロの作詞も手掛ける。彼もみうらじゅんと縁がある。現在はヒップホップユニット□□□(クチロロ)のメンバーとして活動。



2004年に不慮の死を遂げた小説家/コピーライターの中島らもはウィリアム・バロウズに傾倒し学生時代にフーテン生活を送り80年代にパンクバンドを結成。コピーライター/小説家として名を知られるようになってもアルコール依存症や躁鬱病に苦しみマリファナ所持で逮捕されたこともある。三上寛と酒を飲んだあと階段から転落し脳挫傷、意識を回復することなく亡くなるというロックンロールな生き様だった。



パンク発生以降他人の作品を分析することが仕事の音楽評論家が自ら歌い自己表現することも多くなった。高円寺のロックバーの店長だった鳥井賀句は東京ロッカーズの時代にパンクバンドPAINを結成しオムニバスLP「東京ニューウェイヴ'79」に参加しプロデューサーとしてINU(町田町蔵)やEasy Walkers、ジョニー・サンダースなどの作品を制作した。現在はPEACOCK BABIESとHALLUCIONZなどを率い歌う音楽ライターとして活動中。



「幻の名盤解放同盟」をはじめジャンルを越境したレアでディープな音楽の発掘・紹介で知られる音楽評論家、湯浅学は雑誌編集者らと結成したバンド湯浅湾で裸のラリーズからコリアン歌謡まで内包するユニークなサウンドを展開する。ギターの牧野琢磨は現代サイケデリックロック界を代表するアーティストとして評価が高い。



中川五郎、辻仁成(エコーズ)、町田康(町蔵/INU)、中原昌也(暴力温泉芸者~ヘア・スタイリスティックス)など音楽と文筆を横断した活動をするアーティストも多い。表現欲求を満足させるためにはジャンルの越境は欠かせないのである。

音楽賞も
文学賞も
狙いまSHOW

バンドブーム時代に文芸ロックと呼ばれ人気を博したのはこのバンド。



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リンゴ・デススター@渋谷O-nest 2013.4.11 (thu)

2013年04月13日 00時23分19秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


RINGO DEATHSTARR –EXTRA SHOW -

RINGO DEATHSTARR
アメリカ・オースティンにて結成されたエリオット・フレーザー(ボーカル、ギター)、紅一点のアレックス・ゲーリング(ボーカル、ベース)、ダニエル・コーボーン(ドラム)からなる3ピースバンド。

アソビ・セクスと並ぶフェイヴァリット・ニューゲイザー・バンド、リンゴ・デススターは何度も来日しているがタイミングが合わず観れなかった。5度目になる今回の日本ツアーはシアトル出身のドリーム・ポップ・バンド、シーポニーとのカップリングツアーだったが福アニーイベントと被ったので単独公演に参戦。ニューゲ界1・2を争うキュート美人アレックスを生で観られるのでドキドキしながらO-nestへ行くとエレベーター前にギターを背負った若い女性4人組が待っていた。ははぁシューゲはけいおん女子にも人気なんだなと思いながら上階へ向かう。O-nestは2~30代の若者で賑わっていた。前日のClub Asiaとはまた違った一癖ある洋楽好きバンドマン風が多い。女性ファンの姿も目立つ。1階で会ったけいおん女子が関係者席に現れる。Jゲイザーバンド(造語)なのかな?サマフェスやマイブラクラスの大ホールではなく外国のロッククラブ風のこじんまりしたヴェニューで観られるのが素敵だ。来場者にレア音源CDRプレゼントというインディーならではのサービス精神も嬉しい。



DJが入るわけではなく普通にCDを流して開演時間10分過ぎにスタッフが機材チェックを始めるというユルい素っ気なさが90年代の若手洋楽ロックバンドの来日公演を思わせ懐かしい気分になる。あの頃はデビューアルバムを出すか出さないかの新人バンドがこぞって来日し前座なしのワンマンライヴを敢行したがいかんせん持ち曲が少ないので1時間に満たないステージがざらだった。夜8時半にはライヴが終わり友人と飲みに行き深夜にクラブへしけこむとライヴを終えたバンドが遊びに来て飛び入りDJするということもよくあった。


ノスタルジーに浸っていると客電が暗転しメンバー登場。大きな歓声が上がる。アレックスはミスフィッツTシャツにおみ足露わなショートパンツ。スリムなボディとしきりに髪を弄る仕草が超キュート。「カワイイ~!!」という溜息まじりの声が上がる。CDではアレックスのヴォーカル曲が多い気がしたがライヴでは完全にギターのエリオットがリードヴォーカル。短髪パンクルックでマイブラ直伝のトレモロアーム奏法ディストーション・ギターを掻き鳴らす。重低音ファズベースと叩きまくりドラムがドライヴする疾走感もマイブラを彷彿させる。アメリカ出身らしく野性味溢れる激しいアクションから放出される骨太ガレージロックは60年代のRaw&Wildなガレージパンクスを思わせる。テキサス出身だから13thフロア・エレベイターズやムーヴィング・サイドウォークス(ZZトップの前身)の血を受け継いでいるのだろうか。



ロリータ好きとしてはやはり男女ツインヴォーカルナンバーに惚れる。マイブラの朧げな歌とは異なりエリオットはルー・リードばりの翳りのある低い声で存在感がある。曲間にツェッペリン・ネタを挟むオヤジギャグ的展開は若いファンにもウケがいい。アンコールではストーン・ローゼズ・ネタも披露。オマージュであるとともに彼らのルーツ開陳ともいえる。2度のアンコールで「やってない曲はあったっけ?」「ディスコグラフィー調べなきゃね」と夫婦漫才っぽい会話に笑みが零れる。1時間半に亘るロングセットを堪能。終演後サイン会もあったが早めに終わったので一杯行こうとエレベーターへ向かうと例のけいおん女子達がフライヤーを配っている。ねごとのライヴチラシ?ってご本人ですか???「はい」との返事に思わず握手を求めるミーハーぶりを発揮してしまった。ねごとがシューゲ好きとは意外だったがまったく不思議ではない。まさにニューゲイザー世代だしね。他にもJゲイザーバンド・メンバーが数人来ていた模様。国境を越えたロッカーの交流という90年代以来の伝統もしっかり受け継がれていることに心が温かくなった。


ニューゲイザー
Jゲイザー
クリスタルガイザー

蜷川実花がシューゲガールズ写真集を出したら売れるんじゃないだろうか。ってかすげぇ欲しい!!どなたか企画して下さい!



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ZAZEN BOYS/下山(GEZAN)/KILLER-BONG/5lack@渋谷Club Asia 2013.4.10 (wed)

2013年04月12日 00時14分16秒 | 素晴らしき変態音楽


ANNIE FUKU presents HERE AND THERE
出演:ZAZEN BOYS、下山(GEZAN)、KILLER-BONG、5lack

ロックとヒップホップの異種格闘イベントにZAZEN BOYS、下山(GEZAN)、KILLER-BONG、5lackと濃厚メンツが集結!
2013年春、漢(おとこ)たちのうたと音がほとばしる!4月10日の死闘の日、渋谷clubasiaで、ロックとヒップホップの異種格闘イベントが開催される。
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ライター福アニー企画イベント。『ひと』と『イベント』を照射するドキュメントウェブマガジン=HEATHAZEを主宰する彼女は「今まさにここで起こっていること」を音楽/映画/アート/文学など幅広く紹介しておりその経験に基づきジャンルを越境するイベント「HERE AND THERE」を立ち上げた。第1回のテーマはロックとヒップホップの異種格闘技。

ロックサイドの住人には下山(GEZAN)とZAZEN BOYSの組み合わせだけで美味しいが老舗クラブClub Asiaでコアなヒップホッパーとの対バンというのは未知の不可思議な魅力がある。BO NINGENは最新インタビューでClub Asiaについて「思い切り低音が出せる」と語り音作りにおいてクラブミュージック(低音音楽)の影響を強く受けていることを明言している。ロックとクラブの親和性はTaigenの別ユニットDevilmanがまさにベースミュージックと呼ぶしかない骨太のクラブサウンドをクリエイトしていることが如実に物語っている。



ダンスシーンは1980年代にそれまでのディスコとは異なるクラブミュージック=ハウス/テクノの登場でロックに接近した。ディスコがナンパ目的の水商売的社交場だったのに対しクラブは下心よりも純粋に音楽とファッションを楽しむ文化の香りの湯治場だった。1990年代にはロックコンサートの後にクラブで余韻に浸りチルアウトするというライフスタイルが誕生した。渋谷のCAVEやオルガンバー、恵比須MILK、西麻布Yellowなどの拠点では個性的なハウスDJによる様々なイベントが夜な夜な開かれていた。フリーソウルやレアグルーヴなど渋谷系につながるムーヴメントもクラブから生まれた。マッドチェスターやブリットポップといったUKロック、グランジやオルタナなどUSロックにクラブミュージックの要素は不可欠だった。当時は画期的だったロックとクラブの融合は21世紀には普通の風景になった。

ZAZEN BOYS



ヒップホップに関しては詳しくないが日本では1980年代映画「ブレイクダンス」やRUN DMCのヒットで知られるようになったと記憶する。日本のヒップホップの黎明期に活躍したのはDJ KrushやMUROなどのDJと近田春夫やいとうせいこうやタイニー・パンクス=高木完&藤原ヒロシなどのミュージシャンだった。これらの先駆者が現在でもシーンの第一線で活動していることは興味深い。

KILLER-BONG



ヒップホップを広く一般に知らしめたのは渋谷系と歩調を合わせて1990年代に大ヒットしたスチャラダパーだろう。フリッパーズ・ギターを解散しソロになった小沢健二とのコラボ「今夜はブギー・バック」の影響力は絶大だった。2000年以降RIP SLYME、KICK THE CAN CREW、KREAVA、SOUL’d OUT、HOME MADE家族などが大ヒットしお茶の間でもお馴染みになった。ヒップホップ以外でもJ-POPやアイドルやアニソンにラップが使われるのは当たり前の時代。考えてみれば現在30代以下の世代は生まれた時からラップ/ヒップホップが存在していた訳だ。オヤジ世代にとって水と油のロックとヒップホップは彼らにとっては自然に共存するのである。子供時代メロコアとラップを聴いて過ごした世代が現在のユースカルチャーの中心になっているのは間違いない。

下山(GEZAN)



それにも関わらず今までロックとヒップホップが別世界に隔てられてきたことは送り手=メディア/イベンター/レコード会社などの偏見と怠慢故だと言える。情報の受け手であるリスナーのほうが送り手よりも遥かに先を行っていることは事実であり一度でも現場を体験すればジャンルの壁などとっくに崩壊していることが判る筈。カオスフェスもHERE AND THEREも少し遅すぎた感もある。しかし誰かが勇気と決断を持って実行しなければ為し得ないことは確か。福アニーの現場感覚が正しかったことは満員の観客がどの出演者に対しても等しく大きな熱意と共感を持って迎えたことに明らかであった。

5lack



猪木対アリ
異種格闘技
当たり前

SEでフレッド・フリスの「Step Across The Border」が流れたのは密かな決意表明だろうか。





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5万年におよぶ音楽の歴史を7分で見渡せる動画が登場

2013年04月11日 00時18分23秒 | 動画の歓び


人類が築き上げてきた5万年におよぶ音楽史を、わずか7分に凝縮して説明した動画が話題を呼んでいる。

実際の音源を流しながら、次々とホワイトボードに描かれる図と共に説明してくれるこの動画。太古の音楽から中世の教会音楽、バッハ、ベートーヴェン、ロマン派を経て、気づけばジャズへ。その後は、ビートルズの登場、パンクの誕生、そしてエレクトロニカまで、怒涛の展開を見せていく。あっと驚くオチまで用意された秀逸な動画だ。




▼ジャン=リュック・ゴダール「映画史」は4時間半に亘る大作だった。



音楽史
学びましょうか
7Minutes





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カオスフェス2013~不失者/でんぱ組.inc/BiS etc.@日比谷野音 2013.4.7 (sun)

2013年04月09日 00時14分44秒 | 灰野敬二さんのこと


カオスフェス2013
出演者:BiS / cinema staff / group_inou / でんぱ組.inc / 不失者 / 旺福(Wonfu) from 台湾
OPENING ACT : mckj | OPENING & ENDING DJ : D-YAMA(MOGRA)

「カオス(chaos)」の訳は混沌・無秩序だが同じ意味合いの「コンフュージョン(confusion)」が70年代の墓碑銘の中に葬られたのに対しネットやゲームや動画サイトなどに使われ「やばい」「なにがなんだか分からない」「理解不能」「シュール」という意味の現代語として生き残っている。3月半ばに突然ネットで発表になった「カオスフェス2013」は即座に「カオス過ぎる!」とSNSを賑わせたがこんな無謀な試みが開催まで1ヶ月を切ったギリギリの時点で発表されたこと自体カオスであった。

cinema staff



でんぱ組.incのプロデューサーのもふくちゃんこと福嶋麻衣子が旗を振り企画したとのこと。ファンの間では有名だが彼女は学生の頃ノイズファンだったという。ノイズ/アングラ好きの芸大生が何故アイドル界の仕掛人になったかはこのインタビューを参照されたい。アキバカルチャーの重要人物のルーツが地下音楽にあるとはドーナツからBiS階段に辿り着いたJOJO広重もビックリだろう。もしかしたら現代日本の主流文化はことごとく何処かで地下世界と繋がっているのかも知れない。

BiS



もふくちゃんのトンでも企画に真っ先に反応したのはアイドルヲタだった。聖地アキバの象徴でんぱ組に加えNo.1サブカルアイドルBiSが出演するヲタ度&カルト度が異常に高いイベントである。さらにオルタナ、ヒップホップ、アジアンロック、お笑い芸人という組み合わせは夏フェスのエッセンスを凝縮したようなもので今の若い音楽ファンにとって決して理解不能なイベントではない。

旺福(Wonfu)



このイベントをカオス化したのはひとえに不失者=灰野敬二の存在と言える。昨年のメディア露出で灰野の知名度はこれまでになく高まった。しかし実際に映画を観たり単行本を読んだのは少数の熱心なファンだけだと言っていい。ルックスやキャッチコピーのイメージから「普通じゃない」「謎」「暗黒」「孤高」といった印象が広まったことは事実だろう。その灰野が自分たちのアイドルと同じステージに立つ。それは文字通り想像のつかないシュールな状況である。普通なら恐れを成す「カオス」を楽しもう!というのがこのイベントの肝である。アイドル自身のブログやツイッターでの呼びかけにヲタファン中心に局地的な盛り上がりを見せた。

group_inou



告知がネットのみ、チケット発売がイベントの2週間前という緊急スケジュールだったので余り売れず野音の後方は空いていたがそれを逆に楽しんじゃおうという観客のノリに感心する。黒地にIDOLのBiS Tシャツが異様に多いが輪をかけてヤヴァいのはマジックペンでIDOLと手書きした海賊版(?)Tシャツが目立つことである。研究員を名乗るBiSファンはぶち切れアイドル=BiSのイメージを先鋭化している訳だ。DJのアニソンやアイドルソングにジ歓声を上げて踊るのは当たり前、席に立ってヲタ芸を繰り広げたり通路を駆け回ったりなんでもありの無法地帯は出演者以上にカオスだがこれこそライヴの正しい楽しみ方と言える。単に盛り上がればいいという訳ではないがアイドルもロックもノイズも人前で演奏される限りはあくまでエンターテインメントである。楽しんだモノ勝ちといっていい。

でんぱ組.inc



この日野音に集まったファンが単なるお祭り好きのお調子者ではなかったことはトリに登場した不失者をそれまでの狂乱が嘘のように真剣に(思考停止状態で?)受け止めた態度に明らかだった。不失者はいつもと全く変わりはない。アイドルファンの前でも一切の手抜きなし。お祭りムードに水を挿す無意味な気負いもゼロ。「最近の祭りには祈りが足りない」とMCして演奏した2011年フェスティバルFUKUSHIMA!での静寂のステージと同様に不偏不党の灰野ワールドを展開した。灰野が「嵐が....」と歌った途端強風が吹き譜面を吹き飛ばし灰野の髪がなびく印象的な自然の演出があったが、不失者のステージにカオス=混沌とは真逆のコスモス=秩序・調和を感じたのは私だけではあるまい。

不失者



出演者は勿論観客・天候も含めて素晴らしくバランスと調和の取れた理想的なイベントだったと思う。続編があるかどうかは微妙だがカオスを受け入れ楽しむスタイルがもっと広まれば面白くなるのではなかろうか。




★まともなライヴレポートはコチラ

★出演者・スタッフのブログ→夢眠ねむ藤咲彩音古川未鈴最上もが(以上でんぱ組.inc)、プー・ルイテラシマユフヒラノノゾミミチバヤシリオ(以上BiS)、米原康正 123(フォトグラファー)

もふくちゃん
萌えキュンソングで
世界にカオスを発信♪

<カオスを楽しむライヴ情報>
2013.4.20 sat/21 sun 東京体育館 KAWAii!! MATSURi

4.20:T.M.Revolution / 中川翔子 / May'n / 藍井エイル / アップアップガールズ(仮) / A応P / 7!! / でんぱ組.inc / Negicco / 春奈るな / BiS / PPP! PiXiON / Yun*chi / Love La Doll / LinQ / and more
4.21:きゃりーぱみゅぱみゅ / SCANDAL / SEKAI NO OWARI / Silent Siren / AMIAYA / 近藤夏子 / J☆Dee'Z / Daichi / TEMPURA KIDZ / 南波志帆 / パスピエ / ハナエ / RAM RIDER / and more


2013.5.3 fri 高円寺ShowBoat 灰野敬二 生誕記念公演



2013.9.14 sat 青森 夜越山スキー場 AOMORI ROCK FESTIVAL'13 夏の魔物

出演:非常階段、初音階段、ZAZEN BOYS、TOTALFAT、group_inou、でんぱ組.inc、BiS、アップアップガールズ(仮)、人間椅子、ROLLYwith人間椅子、曽我部恵一、ひとりTOMOVSKY、ザ50回転ズ、Wienners、三上寛、GOMA&The Jungle Rhythm Section、桃井はるこ、milktub、DJ.ダイノジ、大仁田厚、DDTプロレスリング、MC.アントーニオ本多、and more...
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JAZZ非常階段 featuring 山本精一@新宿ピットイン 2013.4.6 (sat)

2013年04月08日 00時19分52秒 | 素晴らしき変態音楽


ピットインでは三回目のJAZZ非常階段。坂田明の雄叫びと豊住芳三郎の地雷に加え、今回はなんと山本精一が加わります。どのような事態になるのか、出演者、企画者ですら想像出来ません。現場でのお楽しみ!乞うご期待!
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ピットインで最初のJAZZ非常階段のライヴが開催されたのが昨年4月9日だから丁度丸1年。恐らくJOJO広重やメンバーと一部スタッフ以外にこんなに続くと予想した人はいなかったに違いない。元々は2011年末の大友良英企画に広重が出演したのがきっかけで実現したプロジェクト。30年前のジャズコンプレックスに決着をつけるため坂田明をダシにしてジャズの聖地ピットインに殴り込んだ復讐劇的意味合いがあったとJAZZ非常階段ライヴCD「Made In Japan」のライナーに野間易通が書いている。広重にそんな気持ちがあったのは確かだろうがライヴ前にdoubtmusicにJAZZ非常階段のアルバム制作の打診をしていたという事実には単なるリベンジではなく新たな挑戦でありそれを見事にモノにする自信があったことを物語っている。

幼少時の夢・憧れであれ今朝ドーナツを頬張りながらの夢想であれ非常階段の活動の多くは広重の思いつきであることはインタビュー/トークで繰り返し語られている。大抵は馬鹿げた夢物語で忘れ去られるのが普通だが広重の場合は「よしやってみよう!」となる。本気になれば周りがついてくるもので広重の思いつきの殆どは実現されてきて現在に至る。非常階段本に描かれたストーリーはカッコ良く言えば夢実現の物語だが現実はカッコいいものではない。その裏に失った夢や希望の屍が累々と続いているに違いない。広重が潔いのは決して弱音を吐かないことである。最近の悟りきって欲のない世代とは異なりオレ等の世代には夢も欲望もある。「いつまでも夢を忘れず虹を追いかけよう!」とビートパンクのように高々と歌い上げる必要はないが道徳の授業で小中学生に非常階段物語を教える教師がいてもおかしくないと思うがどうだろう。ロクな大人にならなくていい。思いつきを実現しようと空回りするバカな奴が増えた方が世の中面白くなるんじゃなかろうか。文部科学省関係の方がいたら是非ともご検討いただきたい。


第一部
1)コサカイフミオ+豊住芳三郎
2)JOJO広重+大友良英+豊住芳三郎
3)T.美川+坂田明+山本精一+大友良英
4)JUNKO+坂田明+山本精一

1)コサカイが山崎春美ばりの痙攣ヴォイスパフォーマンス。ステージに倒れ込み巨体で坂田の楽器スタンドを壊し自らも流血する自爆テロ。マル非で最もパンクでデンジャラスな存在であることを証明した。
2)大友が普段見せない激しいアクションでギターを弾きまくる姿が印象的。
3)爆音ノイズ合戦になるかと思ったら山本と大友がロバート・フリップ風の粘っこいファズギターを奏で荘厳なロック狂騒曲になった。
4)第一部のハイライト。JUNKO+坂田の高周波ノイズに表情豊かなギタープレイで絡む山本のパンク魂が炸裂。次回はコサカイとのパンク対決を望む。トライアングル状の並びも良。


第二部
1)全員JAZZ非常階段
アンコール)JOJO広重+T.美川

1)50分ノンストップハイテンションノイズ集団投射。途中で山本が叫び出し追随して大友もシャウト。自爆済で再発火しないコサカイに代わり客席乱入する広重はやはり掟通り右列危険地帯を恐怖(歓喜)に陥れる。JUNKOはステージ隅からアフレコ出演。坂田&SABUの年配デュオの威勢の良さに呆れる。
2)年配者を労って下っ端ふたりでアンコール。広重はコサカイの機材を破壊。


全体的にメンバーよりもゲスト陣のぶち切れぶりが印象に残った。JAZZ非は無意識の領域に隠れた真の自我を解放する修行道場と言える。個人的にはマル非の裏番長・岡野太の欠席が残念だったがジャズかノイズかはもはや関係なく「ジャズ非」と呼ぶしかないスタイルはほぼ完成型に近づきつつある。広重が「今回で終わりじゃない」と語っていたが今後続けるならばさらにバカげた挑戦が必要であろう。オーケストラ版JAZZ非とかJAZZ非featuring八代亜紀とか人数やゲストの意外性で行くか会場をブルーノート東京やビルボードライブ東京に移すとか考えては如何だろうか?



初音階段も継続するし他にも計画やアイデアがあるらしい。広重のバカげた思いつきと実行力に大いに期待したい。

ジャズノイズ
その神髄は
パンクロック

JAZZ非が嵐を吹き飛ばしてくれたお陰で翌日のカオスフェス2013@日比谷野音は快晴。やっぱりご利益あるねこのふたり
コメント (2)
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KAWAii!! MATSURi 2013 前夜祭 キャワイイおニャニョコたち集合!~ハナエ&AMIAYA&Silent Siren

2013年04月06日 04時55分52秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


日本発ポップカルチャーに精通したアーティスト、キャスト、クリエイター陣が、2013年春 千駄ヶ谷の東京体育館に集結!最新のKAWAiiをテーマにした音楽やファッションが 融合した日本発KAWAii!! の祭典『KAWAii!! MATSURi.2013』。

T.M.Revolution/中川翔子/May'n/きゃりーぱみゅぱみゅ/SCANDAL/SEKAI NO OWARIなどの人気アーティストに加えアップアップガールズ(仮)/でんぱ組.inc/Negicco/BiSといったアイドルが大挙出演する2DAYSイベントが2週間後に迫った。5月に予定されていた都市型ロックフェスTOKYO ROCKS 2013が残念というかやはりというか中止になったので俄然KAWAii!! MATSURiへの期待が高まったのは私だけではないだろう。この祭にはアイドル以外にも個性的なアーティストが多数出演する。その中から心に刺さる注目のニューフェイス3組を紹介しよう。

ハナエ

19歳のミステリアスなガールシンガー。めんたいロックの地福岡生まれ、12歳から宅録を始め13歳の時レコード会社にデモテープを送り認められ17歳でデビュー。可愛いものはもちろんデカダンスやレトロにも心惹かれるアニメ好きというちょっとマニアックな嗜好を反映した自作曲は文学チックな歌詞のキュートテクノ。サウンドプロデューサーを元相対性理論の真部脩一が担当しているので感触はやくしまるえつこにとても近いがハナエの謎のティーンエイジャーぶりは同年代の女子の共感を呼ぶ。ニューシングル「Boyz & Girlz」4/24リリース。




AMIAYA

双子モデルの姉・亜耶(AYA)と妹・亜美(AMI)によるデュオユニット。浜松出身、高校入学直前にスカウトされたのをきっかけに読者モデルとして活躍。ファッションブランド「jouetie」(ジュエティ)を立ち上げ音楽活動を開始。今年1月ミニアルバム「TOKYO POP」でメジャーデビュー。タイトル通りのキラキラした未来派エレクトロサウンドを聴かせる。ツインズならではのユニークなユニゾンヴォーカルは一度聴くと忘れられない。ニューシングル「マジックカラー」4/10リリース。




Silent Siren

昨年から騒いでいる新世代ガールズバンド「サイサイ」の1stフルアルバム「Start→」4/10リリース。すぅ(vo,g)ひなんちゅ(ds)あいにゃん(b)ゆかるん(key)の4人のエレクトロギターポップが炸裂する。初の全国ホールツアーSilent Siren Live Tour 2013を控えて東京体育館にはぴるんワールドが出現する。



3組とも決して特別の存在ではなく手を伸ばせば届きそうな普通の女の子なのが嬉しい。ここから羽ばたいてどこまで行けるのか楽しみである。

カワイイぞ
祭りだワッショイ
飛び出そう

日曜日のカオスフェス2013は大荒れの天気予報でホントにカオスになること必至!!
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