A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

灰野敬二+石橋英子/PHEW+ジム・オルーク@六本木SuperDeluxe 2014.11.24(mon)

2014年11月27日 02時12分07秒 | 灰野敬二さんのこと


灰野+石橋 / PHEW+O'ROURKE

日本が世界に誇る音楽家達によるデュオシリーズ第二弾が実現! 自らの伝説を更新し続ける灰野敬二が前回はMerzbowと堂々のデュオ演奏を披露した才女、石橋英子と共演、さらには骨太でありながら同時にしなやかさを携えた唯一無二の才能と個性で長年に渡りシーンを牽引し続けるPHEWが音楽の申し子ジム・オルークを迎え撃つ。アーティスト自らが共演を熱望し自然発火的に生まれた2組のデュオがこの日実現する! お見逃し無く!

出演:
灰野敬二 + 石橋英子 デュオ
PHEW + ジム・オルーク デュオ



主催者が狙ったのかどうか、男女デュオ2組の競い合いの様相。灰野とオルークは色んなプロジェクトで何度も共演しており、石橋もオルーク、灰野それぞれと共演体験が多い。この三者はスーパーデラックスの常連でもあり、勝手知ったるなんとやらでもある。PHEWも相変わらずマイペースな活動を続けており、現在進行形の音楽シーンを象徴する。だから此の4人が二手に分かれて競演するには、骰子で組み合わせを決めても問題あるまい。ただし灰野とPHEWの共演は知る限りでは無い。

●PHEW+ジム・オルーク

(写真の撮影・掲載については主催者の許可を得ています。以下同)

PHEWと言えばクールで凛としたヴォーカリストのイメージが強い。PASSレコードからの1981年のソロ・アルバム第1作『Phew』がコニー・プランクのプロデュースで、CANのメンバーと共にドイツでレコーディングされたことで判るように、エレクトロニクスや電子音楽への嗜好を持つ。これまでも電子楽器を演奏することはあったが、あくまでヴォーカルの背景という印象なので、今回のように楽器演奏主体のパフォーマンスを観るのは初めて。アナログ機材で産み出すサウンドが、想像以上に80年代風で、初めてなのに懐かしさを感じる不思議な気分に浸る。クラウス・シュルツェやタンジェリン・ドリームの通じる浮遊する電子音と、チープでレトロなリズムボックスに強烈にヴァニティレコードの香りを感じた。 オルークもシンセ中心の演奏だが、得てしてアンビエント/ドローンになりがちなところを回避して、テリー・ライリーが80年代生まれだったらさも在らん、と想像力を逞しくさせる眩惑の60分だった。ヘドバンするように激しく上半身を揺すって演奏するPHEWの姿はパンク以外の何者でもなかった。



●灰野敬二+石橋英子


前述した通り灰野と石橋の共演は2007年以来何度かあるが、ナスノミツルを含むトリオなどが多く、デュオ共演は2010年5月の下北沢Lady Jane以来。その時の演奏は、灰野のギターと石橋のピアノの激しいインプロ中心だった。4年半ぶりのガチ対決は灰野が最近よく演奏する円盤状のパーカッションでスタート。今回初めて目の前でじっくり演奏風景を見た。10個近く並べたパーカッションをハンマーで叩き手で覆いミュートして、音波の形を変化させる。音の出る仕組みはまったく異なるが、演奏スタイルはエアシンセと似たものがある。終演後確認したところ、これは「OTO」と呼ばれる創作楽器で、生物学的理論に基づいて製作されたという。最初クラシックの打楽器奏者に依頼したが制作者の意図通りの演奏が出来なかったらしいが、縁があって灰野が試奏したところ、理想的なプレイが出来たので、制作者の意向で灰野が専用に使う、世界に唯ひとつのユニークな楽器である。
灰野敬二×石橋英子@下北沢 Lady Jane 2010.5.30 (sun)

石橋は電子音で包み込むような演奏。ピアノも電気変調され環境音を奏でる。灰野がギターに転じ、シャープなフレーズを奏でる。ギターアンプの目の前だったので、高音域の強い音色が直接耳に突き刺さり、石橋の演奏が掻き消される。灰野が独壇場のようにギターとヴォーカルの大音量の演奏を続ける。気迫たっぷりのプレイは爽快極まりない。エンディングはエレクトリック・サズの弾語り。聴こえなかった石橋のプレイが再び立ち現れ、嵐のあとの静寂の余韻に浸った。70分のデュオ演奏は、PHEWとオルークとは異なるデュオの形を明らかにした。



新しい
楽器が生まれ
音が生まれる

<灰野敬二 ライヴ・スケジュール>
灰野敬二 公式サイト

2014年
11月30日(日)代官山SALOON
-The Greatest Hits of The MUSIC- release party

lineup
灰野敬二 (experimental mixture)
Kyoka (raster-noton)
Ryo Murakami (Depth of Decay)
Akey
maki (Helix)
mu h (moph records)
OPEN : 17:00 CLOSE 23:00
3,000yen / W/F 2,500yen


12月1日(月)渋谷Tsutaya O-nest
RICHARD PINHAS / 灰野敬二 / MERZBOW / 吉田達也

open 19:00 start 19:30
adv \3500 door \4000 (+drink order)


12月6日(土)下北沢LADYJANE
おッ、午年最後の満月だ

灰野敬二 (g, etc)
太田惠資 (vln, voice)
charge:\3,200
(予約\2,700)
+ Drink Fee


12月21日(日)新宿PIT INN
故副島輝人さんを偲ぶ会(仮称)
開場19:00
開演19:30
¥3,500+税
【MEMBERS】
梅津和時、佐藤允彦、不破大輔、大友良英:発起人 雨宮拓、山崎比呂志、近藤直司、松本健一、大沼志朗、今井和雄、さがゆき、森 順二、のなか悟空、黒田京子、太田恵資、芳垣安洋、鬼怒無月、翠川敬基、山下洋輔、ほか


12月24日(水)秋葉原CLUB GOODMAN
「ブラック・クリスマス・イブ」
【出演】
ドラびでお
灰野敬二
若林美保
東野祥子
REMO
開場 19:00/開演 19:30
前売¥2400/当日¥2800(+1drink)


12月30日(火)高円寺ShowBoat
灰野敬二ワンマン公演


2015年
1月10日 (土)六本木SuperDeluxe
アンラ・コーティス × 灰野敬二
SuperDeluxe & TEST TONE presents!!
ライブ !!!
★ アンラ・コーティス × 灰野敬二
★ John Hegre × Nils Are Drønen × Jon Irabagon
★ PHEW × Rokapenis
★ L?K?O × Cal Lyall × 山本達久
DJ:
★ Evil Penguin
宣伝美術:
★ D.K.Z. (河村康輔+HAMADARAKA)

コメント
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