A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

きゃりーぱみゅぱみゅ@国立代々木第一体育館 2014.11.9(sun)

2014年11月11日 01時13分49秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


ピカピカふぁんたじんツアー
「きゃりーぱみゅぱみゅのからふるぱにっくTOY BOX」



ピカピカふぁんたじんツアーファイナル。来年2月の『でんぱ組.inc~でんぱーりーないとdeパーリー~代々木第一体育館2DAYS』の下見も兼ねてなんて不届きな下心もあったが、きゃりーの強(したた)かさは遥か上を行っていた。アリーナ前方を花道で堤防で隔離する戦略。閉込められた諫早湾のムツゴロウのように、干潟でパクパクすることはなかったが、堤防の外周からでは、Aブロックの模様は想像するしかない。

   

   

関東近郊で参戦したホールツアー程ではないが、子供連れの数は通常のJ-POPコンサートとは比較にならない。男女比は若干男子の勝ちのようだが、アイドル現場の噎せ返るヲタ臭の芳香は皆無に近く、寧ろ洋楽ライヴに近い憧れオーラが同時多発中。それはステージも同じで、開演前の着ぐるみの寸劇に始まり、ショーの細部に亘って、一瞬でも目を離すと、決定的チャンスを見逃してしまうに違いない、大量の情報バイパスに、五感が常に刺激され続ける。





初心に還ると以前から明言していたが、きゃりー本人の口から「ポップでサイケデリックでグロテスク」がテーマだと宣言された瞬間、自らのサイケデリック体験(名も知らぬ叔母との栗並木での落ち葉拾い、海水浴場で道も判らぬままの疾走、雨の日のひとつ傘の寄り添う影、品川のホテルでのブロッサム・トウズ・トリップなど)が走馬灯のように駆け巡り、最終的にYouTubeで観た「PONPONPON」に眩惑されて一目惚れした3年前の自分自身を深く追体験することとなった。





二番目のカラフルなぽんぽんがたくさん付いた衣装にピーター・ゲイブリエルの在りし日の姿を重ねてしまう癖がぶり返し、今回のきゃりーのおっしゃLet's Go Back To The Rootsは観客全員(幼い子供は除く)の心の奥の隠された生暖かい部分へのインナートリップ(内観旅程)を促すだろうとの予測を見事に的中の罠に絡めとった。







その直後に何の予告もなく衆人環視の中で、恥じらいもなく堂々と露呈された生着替えは、最初のシミーズ風下着ファッションにドッキリした途端、クレオパトラ金粉ショーに突入し、白煙と共にボンデージ系小悪魔チュチュに変化する、流石はにんじゃりばんばん、大したもんだと感心する一方で、今までになく露出された生足に惚れ惚れしてしまった。雲の上のHEAVEN'S GATEのガーターベルトはゴムが伸びて履けなくなった模様。下取りキボンヌ。





座席が堤防外一等地で、目の前の花道を何度か通るきゃりー&きゃりーキッヅに圧倒されていたが、「みみみ」と呪文を唱える間にきゃりーは蒸発。残されたキッヅと着ぐるみの煽りも虚しく、戦意喪失気味の空気感を、ゴゴゴ....という地響きが襲い、目の前の円形舞台がグリグリハングリーとのし上がる。キッヅたちが手にした蝋燭と苺を振り回して飛び上がり、中央にひと回り小さなお立ち台が競り上がると、丈夫中央が陥没したらしく(堤防より低い土地に住む貧民には見せるに忍びないとの心遣いであろう)、亀裂から飛び出したるは、頭蓋を覆うヘルメット状の赤いつぶつぶの上から、無残にも白濁したリキッドが零れ落ちるという、地獄の沙汰も金次第ではどうにも成らない辛い浮き世を忘れさせる、素敵なファンタジーが繰り広げられた。







先刻からステージにただならぬ妖気を感じつつも誰もが口に出すことさえ憚られたが、ケーキの上で展開するWKTK劇に我慢出来なくなったのか、諸悪の根源たる邪悪な熊が腕を広げ威嚇しはじめたところを狙って、手渡された蝋燭状銃砲をきゃりーが担ぎ、グリーンのレーザー光線で焼き払った光景は、本日の出し物のハイライトのひとつではあったのは確かだが、ひとつ年長者として苦言を呈することを赦して欲しい。きゃりーが撃つべき砲撃レーザーは、ドラびでお制作のレーザーギターでなければならない。そうすれば、凶悪な熊を退治すると同時に、観る者すべての目の奥にある、悪意と偏見を焼き払うことも可能であるから。来年度は是非とも予算化を陳述したい。





アンコール時に不覚にも涙が一筋頬を伝うことと成る小さなインシデントが起ったが、これについては様々なメディアで伝えられたので、賢明な読者に敢て筆者の口から語るような愚かなことはしないが、ご察しの通り、事件の裏に隠された真実を伝えることなしに、何がメディアだ、何がジャーナリズムだ、と憤りに近い気持ちを胸にしまったまま、筆を置くことにしよう。まことに結構な色キチ(カラフル)暴発行動(パニック)であった。



セットリスト
M1 もったいないとらんど
M2 きゃりーANAN
M3 チェリーボンボン
M4 スキすぎてキレそう
M5 jelly
M6 Super Scooter Happy
M7 キミに100パーセント
M8 PONPONPON
M9 Ring a Bell
M10 つけまつける
M11 おやすみ
M12 シリアスひとみ
M13 ファッションモンスター-
M14 にんじゃりばんばん
M15 インベーダーインベーダー
M16 み
M17 きらきらキラー
M18 みんなのうた
M19 トーキョーハイウェイ
M20 ファミリーパーティー
M21 エクスプローラー
M22 CANDY CANDY
M23 ちゃんちゃかちゃんちゃん

きゃりーさん
あなたの悩みは
わたしが解決
してあげる







Save Kyary Pamyu Pmayu Campaign
*詳細後日
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