ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

キベリヒラタノミハムシ

2013年05月17日 | 動物:昆虫-甲虫目

 農夫の無視虫

 4週前から甲虫目の昆虫を紹介しているが、まだ続く。
 パソコンの画像フォルダの中には判明写真、不明写真のフォルダがあり、それぞれのフォルダの中に動物、植物の種類別フォルダがある。動物の種類別は「哺乳類」、「爬虫・両生類」、「鳥・魚」、「蝶・蛾」、「蠅蚊虻蜂」、「甲虫」、「バッタ蜻蛉」、「他の昆虫」、「他の動物」となっていて、それぞれに未紹介の写真が保存されている。
 動物種別の中で不明写真が最も多いのは「蝶・蛾」、約60種70枚余の写真がある。そのほとんどが蛾の類、蛾は似たものが多く何者か調べるのが面倒で不明のままとなっている。判明写真の中で最も多いのが「甲虫」で、19種34枚あった。
 判明写真の多いものから処理していこうと思って4週前から甲虫の図鑑を図書館から借り、甲虫を集中的に調べ、その説明文を書いているというわけ。

 4週前から紹介している中でミズスマシとアオドウガネ以外、オキナワコアオハナムグリ、ジュウニマダラテントウ、キベリヒラタノミハムシ、来週以降予定しているカミナリハムシ、ヨツモンカメノコハムシなどは今まで全く知らなかった昆虫。たとえ見たことがあったとしても興味が無いので、私の脳が完全無視しており記憶に残らない。
 ではあったが、ガジ丸HPを始めるようになって、沖縄の昆虫を紹介するようになってからは「ほう、こんな虫もいるんだ」といちいち写真を撮り、何者か調べ、どういう虫であるか説明文を書き、少しずつではあるが私の知識として記憶されている。

 農夫となってからは、その虫が害虫であるか益虫であるかということにも興味を持つようになった。作物の出来に影響を持つ昆虫は、私のこれからの生活にも大きな影響を与えるので、それはもう、できるだけ覚えておかなければならないのだ。
 先週紹介したジュウニマダラテントウは害虫であることを知ったが、ついでに、テントウムシの仲間で毛の生えていないものはアブラムシなどを食う益虫、毛の生えているものは植物の葉を食う害虫であることも覚えた。

  ハムシの仲間はその名の通り葉を食うので全て害虫、農夫の敵に違いないと思っていたが、ハムシが食害する葉は野菜の葉だけでは無かった。それはもう、この世には野菜で無い葉もたくさんあるので当然そうであると想像できてよいのだが、見習い農夫である私は経験不足でそこまで考えが及ばなかったのだ。
 キベリヒラタノミハムシはムラサキシキブ、オオバコの葉を食べる。ムラサキシキブの葉は人の食用にならず、オオバコは食用になるが、野菜として栽培されるものでは無い。よって、キベリヒラタノミハムシが大量に発生しても農夫にはほとんど影響を与えない。よって、キベリヒラタノミハムシは農夫が無視できる虫となる。

 
 キベリヒラタノミハムシ(黄縁扁蚤葉虫):甲虫目の昆虫
 テントウムシ科 種子島、屋久島、奄美大島、沖縄島などに分布 方言名:不詳
 名前の由来、キベリヒラタについては資料が無く私の推量に拠るが、キベリ(黄縁)はおそらく「縁が黄色いから」で、ヒラタ(扁)はたぶん「扁平だから」と思われる。実物は、縁は赤褐色で、また、さほど扁平とは見えないが、他に想像がつかない。ノミ(蚤)は「小型でよく跳びはねる昆虫につけられる名称」(沖縄昆虫野外活用図鑑)とあり、ハムシは広辞苑に「コウチュウ目ハムシ科の昆虫の総称・・・成虫・幼虫ともに植物の葉を食害」とあり、葉に着いているのでハムシ(葉虫)なのであろう。
 日本で見られるものは奄美大島原名亜種と沖縄島亜種に分かれ、沖縄島亜種は「その特徴的な斑紋からクロスジヒラタノミハムシという独立種として扱われていたこともある」(沖縄昆虫野外活用図鑑)とのこと。奄美大島産が図鑑に無いので、その違いは不明。
 体長は3ミリ内外。成虫の出現は4月~10月。寄主はムラサキシキブ、オオバコ。

 記:2013.5.13 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行


不注意から災い、懺悔

2013年05月10日 | 通信-その他・雑感

 なっぴ畑に水道は引いていないので、水は雨水に頼っている。水タンクに雨水を溜めて必要な時に使っている。水タンクは2つあり、一つは容量2トン、もう一つは1トン。雨樋からの水は2tタンクに流れるようにしていたが、先日、タンクが満杯になったので2tタンクからパイプを繋いでそこから溢れた水は1tに流れるようにした。
  最初から2つのタンクを繋ぐ予定だったので、もう少し注意深く考えてタンクの高さを決めれば良かったのだが、注意深く考えない私なので2つのタンクを繋ぐパイプは私の身長より15センチほど低い位置となってしまった。パイプの向こう側は洗い場になっていてしょっちゅうその下を通っている。行きは立って歩くのでパイプが目に入るが、帰りは概ね座った体制から立ち上がってそこを通るのでパイプがほとんど目に入らない。帽子を被っている時は全く目に入らない。よって、不注意者の私は毎回のようにパイプに頭をぶつけている。パイプを繋いだのは4月23日で、それから昨日まで17日が経過しているが、まだ慣れていない。17日間でだいたい174回くらいはぶつけている。
          

 去年(2012年)、東京在の友人I氏が沖縄に来た時、彼をなっぴ畑に案内した。その帰り、なっぴ畑の近くに住み着いている痩せた老猫を見て、「可哀そうだね」と彼は言い、「お金は私が出すから餌を買ってあの猫にあげてよ」と続ける。野良猫に餌を与えるのを私は好まない。野良は野生として生きればいいのだと思う。食うために闘う、闘って負けたら食えない、食えなくなったら死ぬという野生の法則で生きて行く。そこに人間の気まぐれな「可哀そう」が加わると、野良は甘え、野生の力を失くす。死ぬまで面倒をみてくれるのであればいいが、気まぐれは却って野良には不幸であろう。
 「野良には不幸」などと、いかにも「私は思慮深い人間です、なまじな薄情けはかけません」みたいな言い様をしているが、じつは私は、ちっとも思慮深い人間では無い、野良に対し薄情けよりずっと酷いことをした、懺悔しなければならないことがある。

 先日、畑に出ると、畑小屋の屋根裏から猫が飛び出して逃げた。「あっ、しまった、こんな空間は猫が好きであることを忘れていた、住み着いて子供でも産んだりされたら面倒だ、出入口を塞ごう」と思ったのだが、塞ぐのを忘れたままその日は帰った。
  翌日、それを思い出して対策を考えた。屋根裏は2mほどの高さがあるので目で確認はできないが、猫がいる可能性は高い。で、先ず、ゴキブリ用の殺虫剤を屋根裏に少し撒いて猫を追い出した後、同じ殺虫剤を壁や床に浸み込むほどたっぷり撒いてやれば、その匂いを嫌って猫はここに住み着くことはなかろうと考え、その通り実行した。
 猫はその時外出中だったようで、殺虫剤を少し撒いても猫は飛び出して来なかった。なので、次の作業、殺虫剤をたっぷり撒いた。その後、農作業をして2時間ほど経って小屋に戻って一服していると、屋根裏からミャ、ミャという仔猫の声がした。
 「子供でも産んだり」という面倒なことは既に起こっていたのだ。その可能性もあるということを不注意者の私は考えなかったのだ。ゴキブリ用とはいえ、あれだけたっぷりの殺虫剤、仔猫にとってダメージは大きかろう、死ぬかもしれない。翌日、ミャ、ミャは聞こえなかった。「あー、悪いことしたなぁ」と脚立に乗って屋根裏を覗いた。仔猫はいなかった。猫は子育ての時引っ越すということを思いだした。ホッと安堵する。
          

 記:2013.5.10 島乃ガジ丸


ジュウニマダラテントウ

2013年05月10日 | 動物:昆虫-甲虫目

 農夫を騙す虫

 広辞苑でテントウムシを引くと「テントウムシ科の甲虫の総称・・・アブラムシ・カイガラムシなどを捕食するものが多いが、植物の葉を食うものもある」とある。テントウムシについては既に6種類を紹介しているが、その内、ナミテントウ、ナナホシテントウ、ダンダラテントウ、キイロテントウ、ハイイロテントウなどは「アブラムシ・カイガラムシなどを捕食する」ので農夫にとっては益虫、ニジュウヤホシテントウは「植物の葉を食うもの」なので害虫となる。害虫は1種だけだったが、もう1種見つけた。

  広辞苑のテントウムシの次の項目に『てんとうむしだまし』というのがある。「テントウムシダマシ科の甲虫の総称」のことだが、また「ニジュウヤホシテントウ・オオニジュウヤホシテントウなど、作物を加害するテントウムシ類の、農業上の別称」ともあった。農業上の別称とは「農夫の目から見た名前」と言い換えても良かろう。
 農夫の目から見ると、テントウムシの類は農夫の味方である。しかし、その中に「アブラムシ・カイガラムシなどを捕食することはせず、植物の葉を食うもの」がいる。
 「何だ、おめぇ、アブラムシ食っているのか と思っていたら、おらの大事な野菜を食っているじゃねぇか、騙しやがったな!」ということで、テントウムシ騙しとなる。
 今回紹介するジュウニマダラテントウは農夫を騙す奴のもう1種。

 私の畑なっぴばるにもテントウムシはやってくる。今のところナナホシテントウ、ダンダラテントウの2種しか見ていないが、それらもそう多くは無い。農夫を騙さないテントウムシならばもっとたくさんやってきて欲しいと願うのだが。
 なっぴばるには、テントウムシは少ないが、それの、たぶん100倍位の数のハムシ類がいる。特にウリハムシがごっそりいる。おかげでヘチマ3株、キュウリ2株、シブイ(冬瓜)2株が実を着けぬ内に枯れた。奴らは農夫を騙さない農夫の敵。

 
 ジュウニマダラテントウ(十二斑天道):甲虫目の昆虫
 テントウムシ科 琉球列島、台湾、フィリピンなどに分布 方言名:グスーマヤグヮ
 名前の由来については「上翅には6対(12個)の円状黒班があり」と『沖縄昆虫野外活用図鑑』にあり、12の斑でジュウニマダラなのであろう。
 テントウについては広辞苑に「店頭虫とする説がある」とあった。八百屋の店先にやってくるといった意味であろうか。漢字では天道虫と表記されている。天道は「天地を主宰する神」の意があるので「神の使いの虫」ということだろうか。
 漢字表記では他に瓢虫、紅娘とも広辞苑にあるが、紅娘とはいかにも可愛いらしい。写真を撮ってアップで見るとテントウムシの顔は概ね可愛い。私の主観だが。
 『沖縄昆虫野外活用図鑑』に「微毛で覆われず、体に光沢をもつテントウムシ(ナナホシテントウ、ダンダラテントウなど)は、アブラムシやカイガラムシなどの農業害虫を捕食するので益虫と呼ばれる」とあり、逆に「体表が微毛に覆われているテントウムシ(ニジュウヤホシテントウや本種など)は主に草食性で、・・・などの農作物を食べる種が多く、害虫と呼ばれている」とある。本種もウリ科植物を食害するとのこと。
 体長は8ミリ内外、成虫の出現は3月から11月。寄主はカラスウリなど。
 
 腹側

 記:2013.4.15 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行


お犬様

2013年05月03日 | 通信-社会・生活

 友人のFが犬を飼い始めた。今年4月のこと。犬小屋は市販のものを買ったが、その犬小屋も含め、犬のテリトリーとなる囲いが必要というので、それは私が作った。囲いは幅90センチ、長さ180センチ、高さ90センチで、市販の木製ラティスを組み合わせたもの、前面に同じラティス材で扉、上面半分はこれも同じ材料で開閉式とし、木材を犬が齧らないように全面に金網を貼り、四ヶ所にコンクリートブロックを置いて囲いを挟みこみ、犬がぶつかっても動かないようにした。これでも十分過ぎると私は思った。
  「十分過ぎる」と思ったのは、私の中に「たかが犬如きに何でこんなに時間と手間と金をかけるんだ」という思いがあったからだが、後日、Fから電話があり、「犬が蚊に刺されるといけないので防虫ネットを貼ってくれ」との依頼。「ぬわんだとー、今時の犬は蚊の心配もしないといけないのか!」と私は思い、もっと柔らかい表現でFに言った。
 「犬は家畜では無く、家族の一員として扱ってくれと保健所(Fはそこから犬を購入している)の人に言われた」とのこと。蚊に刺されると病気になる心配があるらしい。
          

 私が小学校低学年の頃、我が家も犬を飼っていた。犬は雑種で、全身が白いのでシロという名。あまり吠えない賢い犬で、私は彼が好きであったが、彼が死んだ後はもう犬を飼うことはなかった。私も弟も飼いたいとは言わなかったと思う。その後、母が猫を何度か飼ったが、私は、それらの猫については特に好きという感情を持たなかった。
 子供の頃から、私は私の意志で犬猫を飼いたいなどと思うことは無く、大人になって一人住まいするようになっても、現在までずっと犬猫を飼ったことは無い。他所の家に行って、犬猫に触れることはある。犬猫に私はあまり嫌われないし、私も「触れたくない」ほど嫌いでは無いので、寄ってくれば撫でてあげるくらいはする。
 『忠犬ハチ公』、『南極物語』、『フランダースの犬』などから、そして、小学校低学年の頃のシロとの関わりよる実体験からも、人間と犬との間に「信頼し合う」という感情が発生することも私は知っている。でも私は犬を飼わない。この先やりたいことが山のようにあるので、飼い犬にかける時間と手間はそちらに費やしたいのである。

 小学校高学年の頃、新聞配達のバイトをしていた。配達先には犬を飼っている家も多くあり、その内の2軒の家の犬は私が近付くと激しく吠えた。1軒はロープで繋がれていたが、もう1軒は庭に放しており、郵便受けのある門扉までやってきて、門扉の格子の間に顔を突っ込み、私に噛みつこうという勢いで吠えた。私は震えるほど怖かった。
  その家に新聞を配りに行くことが毎日の憂鬱となり、新聞配達を辞めようかとまで思うようになる。虐められて登校拒否になる、パワーハラスメントに遭って会社を辞める、なんていう心情も、その時の私を思えばよーく理解できる。
 私の憂鬱の元の犬、その飼い主のオバサンはたいてい家にいたが、吠える犬と震える私を見ても何もしなかった。たいてい笑って見ているだけだった。が、ある日「この子はこんなに激しく吠える犬じゃないのよ、あんたがこの子に何かしたんでしょ!」と私に近付いて、吠える犬と同じような顔をして言った。近所の少年より我が家のお犬様がずっと大事みたいであった。近所の少年より我が家のお犬様と思っている愛犬家は、犬の美容室まである現在であれば、当時よりずっと増えているだろうなと予想されるが、どうだろう?
          

 記:2013.5.3 島乃ガジ丸


オキナワコアオハナムグリ

2013年05月03日 | 動物:昆虫-甲虫目

 物言わぬ命

 友人のFが犬を飼い、市販の犬小屋を買い、犬のテリトリー確保のための囲いを私が作った。囲い作りは時間と手間と金がかかった。そこまでして犬を飼う人の気持ちが私には理解不能。それだけの面倒を費やすのであれば、相手は人間にしたい。振られてもいいから可愛い女性の方に時間と手間と金は捧げたい。今は貧乏で、また、畑仕事やその他雑用が忙しくて、捧げるべき時間と手間と金は無いのであるが・・・。
 親しく(友人以上では無い)している才色兼備の人妻Mは虫嫌いで、「私の畑に遊びにおいで」と誘っても「無理です」との返事。「足が4本以上あるものは見るのも嫌です」とのこと。親しく(友人以上では無い)している若い美女Aも「足が4本以上あるものは見るのも嫌です」と同じことを言っていた。早く言えば、犬猫は好きだけど虫は嫌いということだ。足が2本多いだけで女に嫌われるなんて虫が可哀そうになる。

 私は犬猫が特に嫌いというわけでは無いが、可愛がることも無い。寄ってくれば撫でたりはするが、それ以上のことはしない。親しくなりたいとはちっとも思わない。むしろ、美女たちに可愛がられる犬猫を見ると「こん畜生め!」と思うことがある。
  美女に可愛がられる犬猫、美女に嫌われる虫、ってことを考えると、私は虫の味方になりたいとさえ思う。物言わぬ虫、だけど、彼らも生きている。
 四足には感情があるかもしれないが、例えば犬は、怒った時は吠えるし、嬉しい時はワンワン騒ぐし、悲しい時はクーンと鳴く。虫には鳴くものも多くいるが、感情を表現するものはいない・・・少なくとも人間が理解できるような表現はしない。
 だけど、彼らは生きている。虫に興味を持つようになって、彼らの写真を撮るようになってたかだか数年しか経っていない私であるが、この頃は、畑の害虫でさえ殺すに忍びないと思うようになり、見つけても、捕まえて畑の外へ出すだけにしている。害虫でない虫については可愛いと思うような者もいる。オキナワコアオハナムグリはその一つ。

 
 オキナワコアオハナムグリ(沖縄小青花潜り):甲虫目の昆虫
 コガネムシ科 トカラ列島~琉球列島、台湾に分布 方言名:不詳
 名前の由来は資料が無く不明。ハナムグリは広辞苑にあって「コウチュウ目コガネムシ科ハナムグリ亜科の昆虫の総称」のことで、「成虫が花粉や蜜を食べるのでこ名がある」とその由来もある。オキナワコアオの沖縄小青は私の推理による。コアオハナムグリという種が日本本土にあって、他のハナムグリより小さく、体が緑色をしているらしい、で、コアオは小青であろう。本種は琉球列島に多く分布するのでオキナワと付く。
 オキナワコアオハナムグリはコアオハナムグリに似ているが、大型でスマートと文献にある。コアオハナムグリを私は見たことが無いので本当に大型でスマートなのか確認のしようは無いが、本種の体長13~15ミリ、これは実物を見ているので確認済み。
 成虫の出現は3月から11月。幼虫は土中の腐蝕物を食し、成虫は花の蜜を吸う。アカメガシワ、ミカン類などに訪花すると『沖縄昆虫野外観察図鑑』にあった。私が見たのはアカメガシワの葉の上、アカメガシワの花がちょうど咲いている頃。

 記:2013.4.18ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行