ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

オキナワコアオハナムグリ

2013年05月03日 | 動物:昆虫-甲虫目

 物言わぬ命

 友人のFが犬を飼い、市販の犬小屋を買い、犬のテリトリー確保のための囲いを私が作った。囲い作りは時間と手間と金がかかった。そこまでして犬を飼う人の気持ちが私には理解不能。それだけの面倒を費やすのであれば、相手は人間にしたい。振られてもいいから可愛い女性の方に時間と手間と金は捧げたい。今は貧乏で、また、畑仕事やその他雑用が忙しくて、捧げるべき時間と手間と金は無いのであるが・・・。
 親しく(友人以上では無い)している才色兼備の人妻Mは虫嫌いで、「私の畑に遊びにおいで」と誘っても「無理です」との返事。「足が4本以上あるものは見るのも嫌です」とのこと。親しく(友人以上では無い)している若い美女Aも「足が4本以上あるものは見るのも嫌です」と同じことを言っていた。早く言えば、犬猫は好きだけど虫は嫌いということだ。足が2本多いだけで女に嫌われるなんて虫が可哀そうになる。

 私は犬猫が特に嫌いというわけでは無いが、可愛がることも無い。寄ってくれば撫でたりはするが、それ以上のことはしない。親しくなりたいとはちっとも思わない。むしろ、美女たちに可愛がられる犬猫を見ると「こん畜生め!」と思うことがある。
  美女に可愛がられる犬猫、美女に嫌われる虫、ってことを考えると、私は虫の味方になりたいとさえ思う。物言わぬ虫、だけど、彼らも生きている。
 四足には感情があるかもしれないが、例えば犬は、怒った時は吠えるし、嬉しい時はワンワン騒ぐし、悲しい時はクーンと鳴く。虫には鳴くものも多くいるが、感情を表現するものはいない・・・少なくとも人間が理解できるような表現はしない。
 だけど、彼らは生きている。虫に興味を持つようになって、彼らの写真を撮るようになってたかだか数年しか経っていない私であるが、この頃は、畑の害虫でさえ殺すに忍びないと思うようになり、見つけても、捕まえて畑の外へ出すだけにしている。害虫でない虫については可愛いと思うような者もいる。オキナワコアオハナムグリはその一つ。

 
 オキナワコアオハナムグリ(沖縄小青花潜り):甲虫目の昆虫
 コガネムシ科 トカラ列島~琉球列島、台湾に分布 方言名:不詳
 名前の由来は資料が無く不明。ハナムグリは広辞苑にあって「コウチュウ目コガネムシ科ハナムグリ亜科の昆虫の総称」のことで、「成虫が花粉や蜜を食べるのでこ名がある」とその由来もある。オキナワコアオの沖縄小青は私の推理による。コアオハナムグリという種が日本本土にあって、他のハナムグリより小さく、体が緑色をしているらしい、で、コアオは小青であろう。本種は琉球列島に多く分布するのでオキナワと付く。
 オキナワコアオハナムグリはコアオハナムグリに似ているが、大型でスマートと文献にある。コアオハナムグリを私は見たことが無いので本当に大型でスマートなのか確認のしようは無いが、本種の体長13~15ミリ、これは実物を見ているので確認済み。
 成虫の出現は3月から11月。幼虫は土中の腐蝕物を食し、成虫は花の蜜を吸う。アカメガシワ、ミカン類などに訪花すると『沖縄昆虫野外観察図鑑』にあった。私が見たのはアカメガシワの葉の上、アカメガシワの花がちょうど咲いている頃。

 記:2013.4.18ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行