ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

エネルギーを消費するエネルギー

2014年11月14日 | 通信-環境・自然

 もう長いこと自分で揚げ物料理をしたことがない。前のアパートに住んでいる頃は大活躍していた天ぷら鍋も今では何処に仕舞ったのかも忘れた。フライパンでゴーヤーチャンプルーやタマナー(キャベツ)チャンプルーなどの炒めものを作ってもコンロ周りは汚れるが、揚げ物はその汚れ方が著しい、という理由で揚げ物をやらない。
  揚げ物が嫌いというわけでは無い。若い頃、トンカツは大好きだった。フライドチキンも大好きだった。コロッケも食べた。天ぷらは子供の頃から今でも好きである。今でも好きな天ぷらだが、上記の通り、自分で作ることはもう数年やっていない。スーパーの総菜の天ぷらをたまに買っている。たまに・・・は2ヶ月に1回くらいかな。
 大好きだったトンカツもスーパーで買うが、それも年に2~3回あるかどうか、フライドチキンにいたっては、某有名フライドチキンも自分で買ってというのはもう20年以上無く、友人の家でたまたま遭遇して食べたのも数年前のことになる。揚げ物、嫌いでは無いが、年取ったせいか、胃に重たく感じるようになった。
          

 友人の息子KSが揚げ物屋を始めた。オープンは9月13日のお昼12時の予定。そう聞いて、私はその日の12時1分前に店に着いた。オープンの瞬間の写真を撮るのと、ミーグチぬチャクになるためだった。ミーグチは漢字だと新口と書き、商売の口開けという意味で、チャクは客。店のオープンの最初の客としては私こそ相応しいだろうと思ってのこと。であったが、私が着いた時は幟も立っておらず、メニューも貼られておらず、それより何より、肝心の商品が、サーターアンダギーの他は出来上がっていなかった。
 商品が並ぶまでに1時間以上はかかりそうだったので、ミーグチぬチャクになることは諦めてその日はさっさと帰った。翌日の午後に改めて顔を出した。
 店の主なメニューはイカ、魚、芋、野菜の天ぷら、トンカツ、鶏手羽元のフライ、サーターアンダギーの7種。その中のイカ、魚、野菜の天ぷらを2個ずつ買い、その日の晩酌の肴とした。ただし、全部を一遍には食えず、半分は翌日の朝食、昼食となった。たった6個の天ぷらでさえ一遍には食えない、そんな胃袋になってしまっている。

 過日、友人のE子(揚げ物屋店主KSの母親)から豚肉のとんかつ用ロース、肩ロースをそれぞれ2枚ずつ、たぶん、計400グラム以上を頂いた。その日の夜、その半分を料理して酒の肴とし、美味しく頂いた。そして、いつものように10時に就寝。
 翌朝、通常は早ければ5時前には目覚めるのだが、大いに寝坊して、起きたのは6時半を回っていた。前日は金曜日、ガジ丸HPのアップ日だったので畑仕事は朝の2時間だけだ、よって、さほど疲れてはいないはずなのに寝坊した。何故か?と考えた。
  前夜に食べた大量(200グラム以上)の豚肉が原因ではないかと思った。ソテーして食ったのだが、それが胃に重く、消化するのにエネルギーを要したのだと思った。
 豚肉は蛋白質と脂肪の塊、人が生きるためのエネルギーとなるもの。それを消化するのにエネルギーを使う。エネルギーを摂り入れるにはエネルギーが必要ということ。当たり前のことだが、改めてそう感じた。で、ふと気付いた。太陽光発電の施設が畑の近くにある。その施設を造り、維持管理するのにもエネルギーが必要であろう。そう考えると、自然エネルギーが環境に良い、というのも怪しいかもしれない。今度調べてみよう。
          

 記:2014.10.3 島乃ガジ丸


猪鹿猿と鼠猫人

2014年11月14日 | 沖縄01自然風景季節

 中学生の時、私は決して不良少年ではなかったが、賭け事をして(不良か?)遊ぶことがたまにあった。ソロとかカブとかいう名前のトランプゲームがあった。何人かで遊び、それぞれにカードを2枚ずつ配り、その組み合わせで勝ち負けを決める。スペード、ハートなどの柄別にA、K、Q、J、10、9・・・と2枚揃ったらソロと言い、その順に強い。A、K、Q、Jはそれぞれ10点とし、2枚の数字を足して下1桁が9になるとカブと言い、それがその次強く、8、7、6・・・の順になる。0点はブタと言った。
 トランプの他に花札もやった。重ねて言うが、私は決して不良少年ではない。親しい友人にそういうのが好きな者が何人かいて、付き合わせられただけだ。付き合いでやって楽しく遊んだだけだ。楽しく遊ぶ、健全である。大人になってからだが、正月になると家に伯母が来て両親と一緒に、僅かな金額を賭けて花札を楽しんでいた。私はそれに参加しなかったが、家の中に明るい笑い声が満ちた。正月早々明るい家、健全である。

 花札の遊び方、中学生の時なのでもうほとんど忘れてしまったが、2通りあり、1つはトランプのカブと同じように2枚ずつ配って、2枚の数字を足して下1桁が9になるとカブと言い、それが一番強く、8、7、6・・・の順になる。もう一つの遊びは点数の多さを競った。花札には役(やく)というものがあり、それが大量点となった。私が覚えているのは五光、月見、花見、松竹梅、いのしかちょうなどといったもの。
 いのしかちょう、漢字で書くと猪鹿蝶、札にそれらの絵が描かれている。語呂が良いので、私はその役を早く覚え、それらの札を集めるのが好きであった。
  表題の猪鹿猿。何のことかと言うと、9月末、岐阜の伯母を訪ねた際、伯母の口から出た言葉で、「この辺りには猪と鹿と猿がいっぱいいて、畑の作物を荒らすのよ。」とのこと。「いのしかさる」から花札を思い出し、こんな前書きとなった。

 「沖縄にはいないの?」
 「猪はヤンバル、沖縄島の北部のことだけど、そこには多くいて、やはり畑の作物を荒らすと大宜味(おおぎみ)、ヤンバルの村の一つだけど、そこで有機農業をやっている知人から聞いている。鹿は慶良間にしかいな い、それも本土から持ち込んだもので、沖縄には元々いない。猿は動物園にしかいない。野生は元々いないようだ。」
 「ということは、あんたの畑には作物を荒らす動物はいないってことね。」
 「いや、自分は直接被害を受けたかどうか確認できていないけど、野ネズミはいる。近所の先輩農夫の話では、あれこれ悪さをすると言っていた。」
 「ネズミくらいなら大した被害はないんじゃない?」
 「それと、野良猫がいる。作物を荒らしているかどうか不明だけど、一度、畑小屋に置いてあった私の食べ物を盗まれたことがある。あっ、そうだ、大きな被害を与える動物がもう一匹いた。隣のキャベツ畑はそいつに600個ものキャベツを盗まれた。」
 「盗まれたって、あーそうか、野菜泥棒がいるってことだね。」
 岐阜で畑の敵となる(哺乳)動物は猪鹿猿のようだが、私の近所では人がいる。
     
     

 記:2014.11.11 ガジ丸 →沖縄の生活目次

 参考文献
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行