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ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

イチジク

2011年04月04日 | 飲食:果物・菓子

 一時苦

 ガジ丸HPは植物や動物を紹介しているが、紹介する際には概ね名前の由来も記述するようにしている。植物としてのイチジクは既に紹介済みで、その時、名前の由来は「中世ペルシア語 anjr の中国での音訳語「映日果(インジークォ)」がさらに転音したもの」と広辞苑の記述をそのまま引用した。であるが、じつはその前に、私なりに考えたものがあった。一時苦という漢字を充て、その意味は、「一時は苦しい、または、苦(にが)いが、後で楽になる」、つまり、「良薬口に苦し」みたいなものとした。
 『からだによく効く食べもの事典』には広辞苑とは別に、「1日1個熟すから、または果実がなってから一ヶ月で熟すから「一熟」と名がついたといわれています」と名前の由来があった。ではあるが、『からだによく効く食べもの事典』や広辞苑の言い分よりも私の「一時苦」の方が気が利いているのではないかと思ったのである。
 ところが、去年始めて生のイチジクを食べて、私の考えは間違いであることが解った。十分に熟したイチジクはとても甘いのであった。「口に苦し」では無かった。

  イチジクは昔からあり、私も子供の頃から耳にしていた有名な果物であるのに、長年生きてきて、昨年になって始めて食べたのには訳がある。沖縄には生のイチジクが売られているのを滅多に見ないからだ。少なくとも私は一度も無い。昨年食べたのは、近くの民家になっていたのを、その家の人から頂いたもの。
 生のイチジクは無いが、かつて乾したイチジクを食べたことがある。どんな状況で、とか、どんな味だったかはほとんど記憶に無いが、随分小さかったことは覚えている。生のイチジクは径5センチほどあったが、乾燥イチジクはたぶん2センチ位だった。
 「体に良い、特に女の人に良い」ということも何となく覚えている。あーそうか、おそらく、「イチジクだけど食べてみる?体にいいよ」と、どこか体に不具合のある友人知人の誰かに勧められたという状況だったに違いない。
 その誰かはきっと女性だったに違いない。彼女にどんな不具合があったのか、今となっては知る由もないが、『からだによく効く食べもの事典』に「何と言っても便秘薬」と大きく書かれてあった。なるほど、便秘であったかと得心する。女の人に便秘で悩む人は多い。だから、「特に女の人に良い」と言われているのだろう。

 便秘薬と言えば真っ先に思い浮かぶのはイチジク浣腸器、実物を見たことは無いが、テレビのCMか何かで、その形がイチジクの果実の形に似ていることは知っている。で、だから名前がイチジクなんだとずっと思っていた。しかしだ、イチジクが便秘に効くということはだ、形が先では無く名前が先だったのだ。イチジクという名前にしたので、形もイチジク状にしたというわけだ。作った人に訊かないと真偽は定かでないが。
      
 イチジク(無花果・映日果):果樹
 クワ科の落葉高木 西アジア原産 方言名:なし
 葉、果実、葉や茎から出る乳汁が薬用となる。果実には食物繊維のペクチンが多く含まれ便秘に効き、酵素も多く含まれ消化を助け、二日酔いにも効き、炎症を抑える働きもあって、喉の痛みや、黄疸にも効く。乳汁は塗り薬として痔や水虫に効き。飲めば回虫駆除に効くとのこと。よく熟した果実でないと効果がないとのこと。
 →植物としてのイチジク

 記:ガジ丸 2011.1.15 →沖縄の飲食目次


シャカトウ

2011年04月04日 | 飲食:果物・菓子

 お釈迦様の頭

 金曜日の職場がある建物の2階には喫茶店があり、金曜日には概ね顔を出している。そこのお姉さん・・・というと誤解を生むかもしれないので正確に言うと、その喫茶店のママさんはオバーに近いオバサンで、従業員の一人Uさんも同じ歳、もう一人の従業員Tさんは若い、お姉さんと言っても何の問題も無い。しかし、今回言うお姉さんはオバーに近いオバサンであるUさんのこと、「お姉さん」と呼ばないと不機嫌になる。
 そんな話はともかく、そのお姉さんから去年の秋、シャカトウを頂いた。お姉さんからは夏にも果物を頂いている。夏の果物はパッションフルーツ、どちらも自分の庭でできたものとのこと。そんな世話になっているので、不機嫌にさせるわけにはいかない。
      
 さて、シャカトウ、初めて食べたのは十何年も前のこと。知人の庭に生っているのを頂き、その場で食べた。「割って食べる」と聞いて、そのようにする。果実は柔らかく、手で簡単に割れた。半分に割ると、果肉の中には黒い種がいっぱいある。・・・じつは、その辺の事は沖縄の草木『バンレイシ』にあるので、そこから引用する。

  「種は食えますか?」と訊くと、「食えない」と言うので、スイカを食べる時みたいに種ごと口に入れて、ペッ、ペッと吐き出すことにした。がぶっと齧りついて口の中に入れる。甘い。すごく甘い。香りも甘い。果肉はクリーミーで、まるでアイスクリームのような食感。こんな美味しい果物、他にはあるまいと一瞬は思った。であったが、種が多過ぎて、口の中でそれを選り分けるのは面倒な作業であった。しかも、果肉周りの袋が硬く、気になる。袋と種を選り分けて吐き出し、果肉だけを飲み込むのは至難の業であり、そうできるまでに5、6分はかかりそうに思われた。「えーいっ!鬱陶しい」と、果 肉を一口も飲み込まないまま、私は口に入れたものをそのまま吐き出してしまった。

 ということで、私のシャカトウ初体験は、舌で味わうことはできたが、飲み込むまでには至らなかった。さらに、果実の説明文が同記事にあるので引用。

 果実はデコボコした球形。小さな果実がいくつも集まった集合果といわれるもの。小さな果実にある果肉はクリーミーで非常に甘く、香りも高い。しかしながら、小さな果実にはそれぞれ種があるの で、結果、種が多く、また、小さな果実同士の間には膜があって、その膜はクリーミーとははるか遠く、口の中で気になる。
      
 ということで、食べるのが面倒なのは種だけのせいでは無く、膜のせいでもある。で、今回、喫茶店のお姉さんから頂いたシャカトウは、ちょっと食べ方を工夫した。などと改めて言うほどたいした工夫では無い。がぶっと齧りついて大量を口の中に入れるのではなく、少量ずつ食べただけ。少量だと、種をより分けるのにそう面倒は無い。舌で十分味わって、少量ずつだが果肉を飲み込み、そうやって、1個を完食した。
 まあ、甘さは予想通りの甘さ、クリーミーも予想通り、ただ、1個丸ごとの中に食える部分は少なく、それなのに食べるのに時間がかかった。面倒臭がり屋の私としては、果物食うならミカンやバナナの方がずっとマシ、という感想。
  しかし、その甘さは捨て難い。機械か何かで、果肉だけを絞り出して、それを器に入れて、スプーンで掬って食えるようになれば、大人気の果物になれるだろうと思う。

 ちなみに、シャカトーは釈迦頭(しゃかとう)の意。果実が釈迦(仏像)の頭に似ているところからきている。正式な和名はバンレイシと言う。
 また、シャカトウが食べ辛いというのは、私以外にも多くの人が思ったようで、食べやすく品種改良されたアテモヤという果物もある。
      
 バンレイシ(蕃茘枝):果樹
 バンレイシ科の常緑中木 中央アメリカ原産 方言名:シャカトー
 →植物としてのバンレイシ

 記:ガジ丸 2011.1.10 →沖縄の飲食目次


ソーミン汁

2011年04月04日 | 飲食:食べ物(料理)

 ルーイぞうめん

 ウドンやソバのかけウドンやかけソバのように、茹でたソーメンに熱い出汁をかけたものを沖縄では(一般的かどうか?少なくとも私の周辺では)ソーミンジル(汁)と言う。正式には何と言うのかを調べると、『沖縄大百科事典』に「ルーイぞうめん」とあった。「ルーイぞうめん」と表記されているが、ウチナーグチ(沖縄口)では「そうめん」はソーミンなので、おそらく発音は「ルーイソーミン」だと思われる。
 『沖縄大百科事典』の「ルーイぞうめん」の説明は、「茹でたソーメンの上に豚肉、昆布、椎茸、薄焼き卵などを乗せ、熱い汁を注ぐ・・・(中略)・・・結婚式や誕生祝いなどめでたい時によく出される」であった。倭国のニュウメン(煮麺)に近いものかもしれない。私の母は、豚肉と鰹節で出汁をとって、塩と醤油で味付けした汁を使い、豚肉、椎茸、細切りした薄焼き卵、青ネギを乗せた。確か、何かの行事の時に出た。

  「ルーイソーミン」の「ルーイ」、私は初めて聞くウチナーグチ、何のこっちゃ?と思って調べる。ruuhwiが沖縄語事典にあって、「竜樋」と字があてられ、「首里場内、瑞泉門の下にある竜の形をした樋」とのこと。そこの水が大変美味しいとのこと。「そこの水のように大変美味しいから」なのか、その場所で宴会があり、そこで初めて披露された料理だからなのか、名前の由来は、資料が無く不明。
 ちなみに、「樋」とは、「水を導き送る長い管」(広辞苑)、または「とい」(〃)のことを言うが、沖縄語の「樋」は「樋川」の川を略したものと思われる。「樋川」はヒージャーと読み、「水の湧き出るところ」(沖縄語辞典)という意味を持つ。ルーイは知らなかったが、ヒージャーは山羊という意味で子供の頃から何度も耳にしていて、今でも普通に口から出る言葉だが、「水の湧き出るところ」という意味でもよく知っている。
 
 正式にはルーイぞうめんという名前だが、私も、私の親も、親戚も、友人知人の誰もルーイぞうめんと言ったことは無いし、聞いたことも無い。庶民の呼び名はソーミン汁、私の母もよく作っていた。母の作るソーミン汁は美味しかった。
  実家を出て一人暮らしを始めてからは、母のソーミン汁を食べる機会も減って、その存在も忘れかけていたのだが、今から3年前(2007年)、料理屋さんで、お口直しみたいにしてソーミン汁が出され、久々に食べた。見た目は母の作るソーミン汁と一緒、それなりに美味しかったのだが、母のものとは少し違う。何か一味足りない。
 今年9月の模合(正当な理由のある飲み会)は、メンバーのMTの家で行われた。MTの女房のMMは料理上手(若い頃から沖縄料理は上手かった、私の母には及ばないが)である。その日、彼女のソーミン汁が最後に出された。料理屋で出されたソーミン汁に負けない美味しさ、だけどやはり、母のものとは少し違う。何か一味足りない。

 母が三年前に、父が今年亡くなって誰も住む人のいなくなった実家に、お中元やお歳暮で頂いたソーメンがたくさんあった。ソーメンにも賞味期限がある。で、持って帰って、食べている。お陰で、芋食って生きて行こうという芋生活ができずにいる。
 9月以降、芋の代わりにソーメンを食っている。ソーメンをいろいろ工夫して食っているが、ソーミン汁も数回作った。豚肉から出汁を取り、カツオ出汁も加えて、塩と醤油で味を調えて・・・という母の作り方を真似て作っているが、何度やっても母のものとは少し違う。何か一味足りない。きっと何かコツがあるのだろう。今となっては遅いが、生きてる間に、主婦歴50余年の母の技を習っておくべきだった。
 
 

 記:ガジ丸 2010.10.24 →沖縄の飲食目次


てんぷら

2011年04月04日 | 飲食:食べ物(料理)

 沖縄天ぷら

 「沖縄天ぷら」という呼び名があるわけではない。「魚介類や野菜などに小麦粉を水でといたころもを着けて油で揚げた料理」(広辞苑)のことは、沖縄でもテンプラと呼んでいる。けれども、倭国の天ぷらと沖縄の天ぷらには少々違いがある。沖縄の天ぷらは衣が厚く、よって炭水化物(小麦)の占める割合が断然多い。ごはんのおかずというより、それだけで独立した食事物となる。お好み焼きのようなものである。
  衣が厚いので食感も違う。倭国の天ぷらはサクサクしているが、沖縄の天ぷらはもっちりとしたウドンのような食感である。学生の頃、東京の居酒屋かどこかで、フリッターなる料理を食べた。fritterは「揚げ物料理。魚介・野菜・果物などに、泡立てた卵白を加えた軽い衣をつけて揚げたもの」(広辞苑)らしいが、それまでの東京生活では、蕎麦屋の天ぷら蕎麦とか天丼とかの倭国風天ぷらしか食っていなかったので、フリッターは、「沖縄の天ぷらと同じだ」と思えるものであった。厳密には違うかもしれないが。

  食べ方も少々異なる。沖縄の天ぷらは衣の中に塩も入っているので、そのまま食べても美味しい。しかしたいていは、醤油やウスターソースを付けて食べることが多い。倭国の天ぷらのように「天つゆ」なるお洒落なものは無い。
 「天ぷら屋」という看板のある店に行くと、イカ、魚、野菜などの天ぷらが1個50円から70円くらいで売られているが、それらは概ね、衣の厚い沖縄天ぷらである。中学の頃、学校帰りに天ぷら屋に寄ることがたまにあった。中学生が買い食いするような店なので安い。天ぷらは1個1セント(1ドルの100分の1)だったか、2個で1セントだったか、 確かそんなもんであった。中学生たちはコーラ、またはベストソーダをを飲み、天ぷらを食った。そして、天ぷらを食う中学生のほぼ100%が、天ぷらにウスターソースをつけて食った。天ぷら屋に、醤油は無くてもウスターソースは常備品であった。今思えば、お好み焼きにソースをかけて食うのと同じ感覚である。
 大人になってから、肉体労働のアルバイトなどをやっていると、暑い日、寒い日の辛い仕事が終わった後、「今日は飲むか」なんてことになり、正社員の誰かが、「バイト生の誰か、天ぷら買ってきてくれ」となって、天ぷらを肴にすることもよくあった。

 中学生の頃に食った1セントの天ぷらは、衣がとても厚かった。中に入っているイカや魚は爪楊枝3本分ほどの大きさしかなかった。なので、安かったのであろう。アルバイトの頃の天ぷらは、さすがにそういうことは無く、具も大きくなっていた。
 盆正月には仏前へウサンミ(御三味)というご馳走を供えるが、その中に天ぷらは欠かせないものである、私の母はウサンミのほとんどを手作りしていたが、天ぷらも作った。彼女の作る天ぷらは、沖縄天ぷらには違いなかったが、天ぷら屋やスーパーの総菜で売られている天ぷらよりは衣が薄く、表面はサクサク、中はもっちりの天ぷらであった。
 母は料理上手だったので、その天ぷらも美味しく、私も好きであったが、しかしながら私が作る天ぷらは概ね倭国風の、衣の薄い、サクサク食感の天ぷら。衣の厚い天ぷらだと少量でお腹が膨れるので、酒の肴には不向きなのだ。そう、私の天ぷらはごはんのおかずでは無く、酒の肴。ナスの天ぷらなどは特に、日本酒に合う。

 スーパーの総菜コーナーへ行くと、最近(何年前位からは記憶が定かでない)は倭国風の衣の薄いサクサクとした食感の天ぷらも置いてある。もちろん、どこのスーパーへ行っても、沖縄伝統の衣の厚い天ぷらはある。全国展開をしている某スーパーへ行くと、衣の厚い天ぷらには、「沖縄風天ぷら」と名札が付いている。
 なお、天ぷらはポルトガル語のtemporasが語源とのこと。
 
 
 

 記:ガジ丸 2010.10.23 →沖縄の飲食目次


アスパラガス

2011年04月04日 | 飲食:食べ物(材料)

 白も緑も美味い

 実家の台所の、流しの下に缶詰をストックする引き出しがあった。ストックされている缶詰はだいたい決まっていた。トゥーナー(ツナ缶)、ストゥー(シチューの缶詰)、ポーク(ランチョンミート)、ポーク&ビーンズ、キャンベルスープなど概ね父好みの洋物が常備されていて、たまにはクジラの大和煮など和物の缶詰もあった。

 アスパラガスの缶詰が、洋物なのか和物なのか、今となっては調べようもないが、それもたまに引き出しの中にあり、たまに食卓に並んだ。そのままマヨネーズをかけて食うことが多かった。ということで、私がアスパラガスを初めて食べたのは子供の頃である。どのくらい子供だったかは覚えていないが、缶詰の白いアスパラガスが初体験。
 以来、長い間缶詰に入った白いアスパラガスしか見なかったので、アスパラガスは元々白いものだと思っていた。それが、たぶん大人になって(どのくらい大人だったかは覚えていない)からだと思うが、緑色のアスパラガスを見て驚いたことを記憶している。
 太陽の下で自然に生育させればアスパラガスは緑色である、ということは、緑色のアスパラガスを見て驚いた時にたぶん、誰か(誰かは覚えていない)に教えられている。太陽の下で日に焼ければ緑色になり、太陽に当てず地下、または日除けして育てれば白くなるということもその時に教わっている。日焼けしない人の肌が白いようなもの。

  白いアスパラガスをホワイトアスパラ、緑色のものをグリーンアスパラと通常呼んでいる。ホワイトアスパラは傷みやすいせいか概ね缶詰である。が、生のホワイトアスパラも私は見たことがある。いつどこでだかは覚えていない。おそらく旅先であろう。アスパラガスは沖縄でも生育するが、沖縄産ホワイトアスパラは見たことが無い。
 沖縄産グリーンアスパラはスーパーでつい最近見たことがある。もっとも、それよりずっと前に、従姉の亭主が自分の庭に植えていて、何年かは数本ずつ収穫できたと聞いていた。それを聞いて、新鮮なアスパラガスを食ってみたいと私は思い、従妹の家に出かけたのだが、私の父が雑草だと思って引っこ抜いた後だった。その後、株を別の場所に移したのだが、やはり沖縄では気候が合わないのか、いつのまにか枯れてしまった。
 
 アスパラガス(asparagus):茎野菜
 ユリ科の多年草 南ヨーロッパ原産 方言名:なし
 茎が食用になる。広辞苑に「軟白して缶詰にする」とあったが、軟白は「ウド・アスパラガスなどの野菜類の茎葉の白く軟らかな部分。また、日除けや地下栽培などで、それをつくること」(同じく広辞苑)とのこと。後者のように作られたのが缶詰のホワイトアスパラ。軟白しない若い茎もグリーンアスパラという名でよく親しまれている。
 →植物としてのアスパラガス

 記:ガジ丸 2010.8.29 →沖縄の飲食目次