藤原コーチのテニスランド

チャンスに気付くヒントかも・・・

少年のような、ジェントルマンになろう。

2005年05月31日 | テニス
「ルパン三世になろう。 パート23」

銭形と不二子が、カリオストロの城にある偽札工場の現場を、世界中に宇宙中継したので、インターポールの警察が飛行機でやってきます。

「インターポールが重い腰上げたな。」
「行ってしまうの?」

「うっ・・・うん」
「こわ~いおじさんが、いっぱい来たからね。」

「私も連れてって!泥棒はまだできないけど、きっと覚えます!」
「私・・わたし・・・おねがい。」
クラリスはルパンに抱きつきます。

「クラリス・・」

ルパンは抱きしめたい気持ちをグッっと堪えて、そっとクラリスの肩に手を当てます。

「バカなこと言うんじゃないよ。」
「また闇の中に戻りたいのか?」
「やっとお日様の下に出られたんじゃないか。なっ!」
「おまえさんの人生は、これからはじまるんだぜ。」
「俺のように薄汚れちゃいけないんだよ。」

「あっ、そうだ!困ったことがあったらね、いつでも言いな!おじさんは地球の裏側からだって、すーぐ飛んで来てやるから。」

クラリスは目をつぶり、キスしようとします。
ルパンは、唇ではなく、そっとクラリスのおでこにキスします。

これが、ルパンのかっこいいところです。
涙が出るほど切ないですけど、ルパンのやさしさ、強さを感じます。
見た目はオッサンですが、少年のような純粋さを感じます。
それでいて、やさしい大人的な判断をしています。
見た目はショボくても、カッコよく見えます。

テニスが強くなるには、ルパンになりましょう。

「私も連れてって!泥棒はまだできないけど、きっと覚えます!」
「私・・わたし・・・おねがい。」
クラリスはルパンに抱きつきます。

このとき、ルパンは死ぬほどうれしかったと思います。
そして、ものすごく抱きしめてあげたかったでしょう。
これが、ルパンの人間的器の大きさです。

テニスのレベルを上げるには、少年のような純粋な心と、自分の感情をコントロールできる大人の部分を持ちましょう。
少年のような大人になることです。
大人のような子供ではダメです。
「大人のくせに、クソガキみたい」
とは、大きく違いますので気を付けて下さい。

「もっと上手くなりたい!」
「試合で勝てるようになりたい!」
というような、純粋な気持ちを失っては、上達しません。
「もう、私には無理だな」
と思ったら、本当にムリになります。
「よし!きっとできるぞ!」
と、トキメキながら夢中にプレイしている人は、いくつになっても成長します。

と同時に、注意してほしいポイントがあります。
大人のように、感情をコントロールして下さい。
感情のままに動いてしまうのは、年齢に関係なく子供です。

例えば試合に出たとします。
試合では、必ずミスをします。
どんなプロでも、ミスがゼロはありません。
「勝ちたい」
という気持ちは大事ですが、ミスしても
「くやしい!」
という気持ちはコントロールして下さい。
反省するのは、試合が終わってからにしましょう。
試合中に
「くやしい」
という感情に流されると、冷静でなくなって、自滅していきます。
ジュニアの試合を見ていると、たいてい途中でキレてしまい、格下の相手にも負けます。
非常にもったいないです。
これは、ジュニアに限ったことではありません。
キレやすい、最近の大人もたくさんいます。
感情は自分でコントロールしましょう。

子供のような、素直で純粋な心と、大人のセルフコントロール能力の2つを持ちましょう。

ルパンのような、少年の心を持ったジェントルマンになりましょう。


お宝を作っていこう。

2005年05月30日 | テニス
「ルパン三世になろう。 パート22」

時計塔にある文字盤に指輪をはめ込むと、時計塔が崩れ落ちます。
すると、湖の水が抜けていって、湖の底から、古代ローマの町が出てきます。
時計が崩れて、過去のものが出てくるなんて、オシャレな演出ですね。
ルパンはクラリス救出に成功します。

「隠された財宝か。」
「湖の下にローマの町が眠っていたなんて・・」
「ローマ人がこの地を追われたとき、水門を築いて沈めたのを、あんたのご先祖さんが密かに受け継いだんだ。」
「まさに人類の宝ってわけさ」
「オレのポケットには大きすぎらぁ!」


宝ものは、お金でも宝石でもなく、文化でした。
文化とは、生きてきた証のようなものです。
生活の中に、文化があるのです。
ローマ人は、それまで生活していたところ、いろんな思い出が詰まった場所が、宝物だったのです。

テニスでも、今までうれしかったこと、うまくいかなかったこと、がんばったことなどのすべてが宝物です。
もしかしたら、今は気付かないかもしれません。
しかし、あるとき気付きます。

「あの時、試合でボロ負けして、ものすごく悔しかったなぁ」
「ぜんぜん入らなかったサーブが、1発だけスゴイのが入った」
「私、才能ないのかなぁと落ち込んでいたけど、コーチに大丈夫だよ!と励まされた」
など、些細なことかもしれませんが、あるとき
「ああいうことも、あったなぁ」
「だから、今の私があるんだ。」
となります。

あなた自身のテニス文化は、これからが高度成長期です。
これからも、たくさんお宝を作っていきましょう。
ルパンにも盗めない、あなた自身のデッカイお宝にしましょう。


テンションをコントロールしよう。

2005年05月29日 | テニス
「ルパン三世になろう。 パート21」

結婚式で、クラリスと指輪を奪ったルパンは、脱出します。
「ひとまず、城外に脱出だ。たのむぜ!次元!五ヱ門!」
「まかしとけ!ここで食い止めらぁ!」

ルパンは先を急ごうとしますが、クラリスは次元と五ヱ門の近くに行きます。
「皆さん、どうかお気をつけて。」
「次元様も」
「必ず無事に戻ってくださいね。」
「ご恩は一生忘れません。」
次元と五ヱ門はうれしそうな顔をします。
「さ、行かれよ」

「クラリス~、急げぇ!」
「はい」
ルパンとクラリスは脱出していきます。

「次元様だと」
次元はニヤッとします。
「可憐だぁ」
五ヱ門は顔が赤くなります。

「おっぱじめようぜ!」
次元は対戦車砲をぶっぱなします。
五ヱ門は暗殺部隊の中に飛び込んでいき、敵の仮面などを切り落としていきます。
「今宵の斬鉄剣は一味違うぞ!」
と言います。


テニスでも、これが大切です。
モチベーションを上げましょう。
やる気を出すためには、気持ちが重要です。
どういう気持ちでプレーするかで、結果が変わるのです。

シングルスならば、自分1人で相手と戦わなければなりません。
試合では、いろいろなことが起こります。
もちろん、うまくいかない場面もたくさんあります。
その中で、いかに気持ちのテンションレベルをキープしていくかです。
「うわ!失敗した。もうヤダ!」
となったら、テンションが下がります。
しかし
「うわ!失敗した。だけど振り切れてるから、スイングは悪くない。次はいけるぞ!」
といった発想で、モチベーションをキープしましょう。
「よし!やったるぜ!」
という気持ちのまま、しかも、余裕を残してプレーしましょう。

ちょっとバランスが難しいとは思いますが、簡単なのは、「うれしい」という気持ちでプレーすることです。
「思う存分テニスに集中できるぞ!うれしいな!」
という気持ちでプレーしましょう。

「ブタもおだてりゃ木に登る。ブー」
の感じで、調子に乗りすぎない程度に、自分で自分のテンションをコントロールしていくと、それが良いプレーにつながっていくのです。


演出力のある人になろう。

2005年05月28日 | テニス
「ルパン三世になろう。 パート20」

ルパンに学ぶ、テニスで勝つためのポイント。
5、演出すること。

ルパンは、クラリスと指輪を奪うためのシナリオを綿密に練っています。
計画的であり、ダンドリが良いです。
自分のイメージしたシナリオを、上手く演出していくことが大切です。

テニスでも、演出力で勝敗が決まります。
コートの上は、舞台です。
自分の表現の場、それがコートです。
自分自身を、思い切り表現しましょう。
すごく楽しいですよ。

あなたは、自分自身の演出を考えてプレーしてますか?

テニスをプレーするあなたは、主役を演じる役者なのです。
しかも、ただ台本通りに演じれば良いのではなく、台本自体も自分で作成します。
さらに、主役の指導をしたり、演出を加えていく監督もします。
つまり、あなた一人で、主演女優(男優)、シナリオライター、監督の役割を果たしていくのです。

僕の場合、試合のときは、気分はジョニー・デップやブラット・ピットです。
見た目的には、ビミョー?に異なるかもしれませんが、気分はそうなのです。
そして、シナリオはだいたいサクセスストーリーです。
ハッピーエンドで終わるように設定しています。
ゲームを1つの物語として、演出を楽しみます。
物語を構成する基本要素は、起承転結です。
こういう流れでスタートし、ここでゲーム展開が変化し、ピンチの場面があり、そこから逆転し、ラストはにっこり笑ってガッツポーズをして、握手する。
そんな物語をプランニングします。

観客の人も、思わず感動し、拍手を送るような作品を作りましょう。
演出は派手に、演技は実力派俳優のように表現しましょう。

コートの上は舞台です。
ある意味、日常生活の自分とは違う自分を、演出できる場なのです。
普段演じている自分以外も、どんどん出しましょう。
いつもは、お母さんを演じている人は、子供のようにはしゃいでみましょう。
企画書を書くときに、リスクマネジメントに悩んでいるお父さんは、リスクの高いショットにもチャレンジしてみましょう。

ルパンのように、演出に力を入れている人が、よりテニスを楽しめるのです。



動揺させよう。

2005年05月27日 | テニス
「ルパン三世になろう。 パート19」

ルパンに学ぶ、テニスで勝つためのポイント。
4、動揺させること。

伯爵の護衛達が、包帯でぐるぐる巻きになっているルパン(ダミー人形)を、剣で突き刺します。

すると、ルパンは爆発し、中に入っていた偽札が飛び散ります。

「おまえの作った偽札だ。指輪の代金に受け取ってけぇ。」

大司教に変装しているルパンは、動揺している伯爵の背後から、パッと指輪を盗みます。


テニスで勝つには、この作戦は有効です。

相手を動揺させるのです。

この場合、カリオストロの城の最大の秘密は、かつて本物以上と言われた偽札を、製造しているということです。
これを、ルパンによって、公衆の面前で指摘されたので、動揺します。

僕が、たまにやる作戦は、相手の秘密兵器を、無力化させることです。
つまり、最終兵器を崩すのです。

相手の、ウルトラマンのスペシウム光線のようなものを、効かなくします。

ウルトラマンは、怪獣にパンチしたり、キックしたり、投げ飛ばしたりします。
そして、カラータイマーが鳴って、時間切れになると、最終兵器としてスペシウム光線で、怪獣をやっつけ、帰っていきます。

しかし、スペシウム光線を打っても、怪獣は元気満々でいたらどうでしょう?
「マジかよ!?ヤバッ!!」
と思います。
そして
「まじムリーッ!」
と言って、帰っていくことでしょう。

相手の選手の必殺ショットが、ストレートのダウンザラインだったとします。
しばらくクロスでつないでいて、トドメで必殺ショットを打ってきます。

それを読んで、意地でもストレートのダウンザラインを返します。
当然、相手の必殺ショットですから、厳しいボールです。
しかし、ポイントを、あえて相手に必殺ショットを打たせて、それを返球することだけに集中させます。

もし、それがうまくいったら、相手は動揺します。
「やばい!リーサルウエポンが効かない!!」
すごくショックを受けます。
いつも決まるはずの、決め手のショットが敗れると、自信を喪失します。

自信を喪失することで、精神的に乱れてくれるのです。

すると、試合の主導権は、こちらが握れます。

かなりハイリスクではありますが、成功したらすごく有利です。

ルパンのように、相手を動揺させましょう。

マイペースに、もっていこう。

2005年05月26日 | テニス
「ルパン三世になろう。 パート18」

ルパンに学ぶ、テニスで勝つためのポイント。
3、こちらのペースに引きずり込むこと。

祭壇の裏から、次元と五ヱ門が、包帯でぐるぐる巻きになったルパンを担いで現れます
このルパンは、ダミーの人形です。
静かに、不気味な感じで現れ、伯爵を含め、皆が注目します。

その後、本物のルパンが変装を取って、姿を現します。
「へへーッ、確かにもらったぜ!」
クラリスと指輪を取り返します。

ルパンは伯爵の護衛達に取り囲まれます。
「妬かない妬かない、ロリコン伯爵、火傷すっぞ!」

ルパンの服の中には、大量の打ち上げ花火が仕込まれていて、それがバンバン打ち上がり、会場は大混乱になります。

この、ペースチェンジで、見事にこちらのペースに引き込んでいます。
ペースを乱された相手は、必ず隙ができるのです。

テニスでも、これが大切です。

例えば、試合の開始後しばらくは、丁寧にシコッて(※シコる:ひたすらミスしないようにつなげること)いるとします。
すると、相手は
「なんだ、シコラー(※シコってばかりの人のこと)かよ。」
と、思います。
そうなると
「多少、甘いボールを打っても、ハードヒットはないから安心だな」
と考え、シコラーからポイントを取るゲームメイクを考えます。

しかし、あるとき突然、バコリだす(※バコル:ハードヒットで叩いてくること)とします。
すると相手はビックリします。
「なんだ!この人は打ってこれるんだ!!」

すると、シコラー対策のプランが崩れ、1からデータの組み直しをしなくてはならないので、ペースが乱れます。
1度乱れたペースを戻すには、時間がかかります。
シコッたボールのイメージが、脳裏に焼きついているからです。

一方、こちらは最初から設定していた、チェンジオブペースのシナリオ通りなので、マイペースでプレイできます。

これが、決定的な差となるのです。

こちらは、あくまでもマイペースで、相手はこちらのペースに合わせていかなくてはならない。
こちらのペースに、いかに引きずり込んでいくか。
これが、有利に試合を展開させていくのです。

ルパンのように、ペースの主導権を握る、ゲームメイクをしましょう。

ダミーで、注意を逸らそう。

2005年05月25日 | テニス
「ルパン三世になろう。 パート17」

ルパンに学ぶ、テニスで勝つためのポイント。
2、相手の注意を逸らすこと。

ルパンは大司教に変装し、伯爵の注意を逸らすために、ルパンのダミー人形を登場させます。

テニスでも、このようなダミー作戦が有効です。

例えば、セカンドサーブをタイミング良く打ち込まれないために、ファーストサーブを思い切り速く打ちます。
これが「見せ球」です。
ファーストサーブは、この場合ダミーです。
たまたま入ったなら、ラッキーくらいに考えます。
本当の狙いは、セカンドサーブです。
ファーストで、早い球が飛んできたら、相手は当然その球を見るわけです。
すると、その球のイメージが、相手に残ります。
ファーストがフォルトだった直後に、遅いセカンドが飛んできたら、うまく合わせづらくなります。
まだ、ファーストのスピードのイメージが残っているので、タイミングが合わないのです。
これが、ダブルフォルトが怖いからと、ファーストからゆっくり打ったらどうでしょう?
ゆっくりのファーストがフォルトして、セカンドの同じような球だったら、相手の頭にはイメージができています。
打ち込むタイミングが合ってしまいます。
ファーストとセカンドは、スピードや回転の落差をつけましょう。

このように、わざとダミーを入れて、本命の攻撃をより確実にしていくことが大切です。
こういったケースは、たくさんあります。

わざと、ダミーとして、深く滑っていくようなスライスを打って、相手がネットを越すようにボールに集中している隙に、スススッとネットに詰めていて、本命のボレーでアングルに決めるなど、さまざまなパターンで使えます。

ルパンのように、ダミーで相手の注意を逸らしましょう。

意表をつこう。

2005年05月24日 | テニス
「ルパン三世になろう。 パート16」

ルパンに学ぶ、テニスで勝つためのポイント。
1、相手の裏をつくこと。

ルパンは大司教様に、変装しています。
伯爵は、わざわざ大切なお客様として、お招きしているわけです。
まさか、偽者だとは思いません。
その上で、ダミーとして、ルパンの人形を使っています。
人形からは、ルパンの声が出ています。
なかなか、手が込んでいます。

テニスでは、このように相手の裏をつくことです。
すると、相手は動揺します。
動揺すると、こちらのペースに引きずり込めます。
流れが変わるチャンスになるのです。

昔、フレンチオープンでのことです。
マイケル・チャンVSイワン・レンドルの対戦で、チャンは負けそうなピンチになっていました。
レンドルは長く世界ナンバーワンだったプレイヤーで、ものすごくプロ意識の高い選手です。
感情をあまり表に出さず、正確なコントロールで配球する、マシーンのような感じです。
チャンはピンチの状況で、突然ポトンと落ちるアンダーサーブを打って、ポイントを取りました。
フレンチオープンは、グランドスラムと呼ばれる世界四大大会の1つです。
この大舞台の、緊迫した状況でアンダーサーブです。
あの、冷静でマシーンのようなレンドルが、裏をつかれました。
きっと、レンドルの頭には、センターかサイドか?フラットかスライスか?など、いずれも早いサーブをどう返球するか、ということしかなかったと思います。

これによって、流れがガラッと変わり、ピンチだったチャンが大逆転します。

このように、相手の予測を裏切るためには、相手が何を考えるか、どう行動するかを予測することです。
これがかけひきです。
実は、このかけひきが、テニスの面白いところです。
よく考えてみると、テニスに限らず、いろんなスポーツで一番面白いところかもしれません。

野球ならば、ピッチャーはバッターがどんなボールを狙っているか?
どんな配球にしようかと、かけひきします。
K-1の場合、どう攻めてくるのか?
パンチなのかキックなのか?
パンチのストレートなのかフックなのか?
ローキックなのか、回し蹴りなのか?
サッカーなら、パスなのか、シュートなのか、ドリブルで抜くのか?
フェイントも、右と見せかけて左なのか、浮かせて抜くのか?

このような感じで、どう相手の考えを読みあうか、という部分がスポーツの楽しさです。
相手の意表をつくことが、ポイントにつながるのです。

ルパンのように、相手の予期しない作戦で攻めましょう。

コートの上で、自分を表現しよう。

2005年05月23日 | テニス
「ルパン三世になろう。 パート15」

大司教に変装したルパンは、クラリスと伯爵の結婚式に立会います。

「この婚姻に同意するか。 異議なきときは沈黙をもって答えよ。」
クラリスは、黙っています。
薬で口がきけないようにされています。

「神の祝福があらんことを」

「異議あり」
ルパンの声がします。
「この婚礼は、欲望の汚れに満ちているぞ。」

会場がざわめきます。
「呪いじゃ。」

「騒ぐな!ネズミめ、現れおったな!」

祭壇の裏から、次元と五ヱ門が、包帯でぐるぐる巻きになったルパンを担いで現れます。

「地下牢の亡者を代表して参上した。」
「花嫁を頂きたい。」

「クラリス迎えに来たよ。」

伯爵の護衛達が、包帯でぐるぐる巻きになっているルパンを、剣で突き刺します。

すると、ルパンは爆発し、中に入っていた偽札が飛び散ります。

「おまえの作った偽札だ。指輪の代金に受け取ってけぇ。」

大司教に変装しているルパンは、動揺している伯爵の背後から、パッと指輪を盗みます。
「へへーッ、確かにもらったぜ!」
クラリスと指輪を取り返します。

ルパンは伯爵の護衛達に取り囲まれます。
「妬かない妬かない、ロリコン伯爵、火傷すっぞ!」

ルパンの服の中には、大量の打ち上げ花火が仕込まれていて、それがバンバン打ち上がり、会場は大混乱になります。

その隙に脱出します。


これが、テニスで勝つためのポイントです。
1、相手の裏をつくこと。
2、相手の注意を逸らすこと。
3、こちらのペースに引きずり込むこと。
4、動揺させること。
5、演出すること。

が、大事です。
おうルパンのように、計画的にプランを練りましょう。
勝つための、シナリオを作りましょう。
コートの上は、自己演出の場です。
コートは舞台だと思ってください。
舞台の主人公は、自分自身です。
思いっきり派手に、表現しましょう。
コート上で、アカデミー賞の主演女優(男優)賞を目指せる人が、一歩進んだテニスの楽しみ方をエンジョイできるのです。

「えっ?まさか!?」を、いろいろやろう。

2005年05月22日 | テニス
「ルパン三世になろう。 パート14」

ルパン達は、クラリスと伯爵の結婚式のためにやってくる大司教に変装し、正面玄関から堂々と、カリオストロの城に潜入します。

ルパンは予期しないようないろんな方法で、クラリス救出のための潜入をしています。
水門を通る。屋根から壁をよじ登る。伯爵の飛行機のようなもので、空から行く。大司教に変装して、正面入り口から行く。

テニスでも、相手の予期していないことを、いろいろやりましょう。

テニスで勝つには、ワンパターンにならないことが大切です。
ワンパターンな相手は恐くないです。
なぜなら、何をしてくるかが予測できるからです。
わかっていれば、対処できます。
対処の仕方が明確であれば、安心するので、良いプレーができるのです。

例えば、ダブルスの試合をするとします。
相手が、雁行陣で、後衛の人はクロスに中ロブ気味のボールを送るだけだったらどうでしょう?
こちらは、やりやすいですよね。
ストレートをケアしなくてよいので、ポーチボレーにも出やすいです。

しかし、これがルパンのように、予測できないようなことを、あれこれやってくる人だったらどうでしょう?

いきなり、ストレートアタックをしてくる。
ドロップを落としてくる。
ライジングで打ってくる。
スピンでショートクロスに打ってくる。
トップスピンロブで抜いてくる。
オーストラリアンフォーメーションをしてくる。

などなど、いろんなことをやってきたら、安心できないですよね。

相手を安心させてしまっては、勝てません。
常に、相手の予期せぬ方法で攻めましょう。

確かに、いろいろやってみるのは恐いことかもしれません。
自分の自信のあるショットを打っている方が、恐くないです。
しかし、そればかりでは、ワンパターンになってしまいます。
すると相手が有利になります。

リスクがあっても、いろいろやってみましょう。
ルパンはリスクの高いことばかりして、失敗もしています。
しかし、確実に目的に向かい前進してます。

リスクを恐れて、チャレンジしないのが、実は一番リスクが高いのです。
トライ アンド エラーを繰り返していく中で、少しずつ自分のできる攻撃のバリエーションも増えていくのです。

自分が成長しないことが、最もハイリスクなのです。
ルパンのように、あの手この手と挑戦しましょう。


情報を、チャンスにしよう。

2005年05月21日 | テニス
「ルパン三世になろう。 パート13」

ルパンが負傷して、寝ている部屋の窓から、1枚の紙が落ちてきます。
「不二子の単車だ!」
「今日の新聞の切り抜きだ。」
「明朝、結婚式のため、バチカンから大司教が来るかぁ。」
ルパンはニヤッっと笑います。

情報はヒントです。
情報を利用し、活かすことによってチャンスに変わります。

テニスが上達するためには、情報を自分なりにアレンジし、活用していくことです。
テニスのレッスンでは、情報という上達のヒントがたくさんあります。
その情報を、まずはキャッチし、自分なりにアレンジしてみましょう。

ヒントは、ただ聞いているだけでは、ヒントになりません。
自分なりに考え、行動していくことで、はじめてヒントになっていきます。

藤原コーチが、「フォアハンドストロークは、右足の軸足の位置が重要なんですよ。」
と何気なく言っていたとします。
「ふ~ん、そうなんだぁ・・・」
と、思っているだけでは、情報はヒントになりません。
ヒントにするためには
「右手は意識してたけど、右足はどの位置で打ってるかな?」
「ボールの入射角に合った位置にあるかな?」
「右足の軸足に、体重乗ってたかな?」
「軸のバランスは取れてたかな?」
「重心の移動は出来てたかな?」
など、自分でチェックしてみましょう。

そうやって、情報をもとに、実際に行動できる人が成長します。
「あれ?右足の軸が崩れているな。左足ばかり意識してたなー。」
など、自分で考え
「軸がまっすぐになるように、気をつけてみよう。」
のように、修正していくことで、はじめてヒントが活かされていきます。
すると、自分の打つボールが変化していくのです。
また、
「コーチはフォアハンドストロークでアドバイスしてたけど、これって、ローボレーのときも使えないかな?」
などと、自分なりにアレンジを加え、試してみましょう。

コーチの発信した情報を、応用することで、ヒントの可能性が拡大します。
ヒントで思考し、行動して試していくことで、チャンスはどんどん拡大していくのです。

ルパンのように、ヒントを見つけたらニヤッっと笑って、作戦を考えましょう。

休むことに、ベストを尽くそう。

2005年05月20日 | テニス
「ルパン三世になろう。 パート12」

ルパンは
「なんだと!!じゃ、式は明日じゃねえか! こうしちゃ・・・」
と動き出そうとしますが、まだ傷が完治してません。
「イテテテ・・・」
「ほうら、無理すんじゃねえよ!傷口が開いちまうぞ!」
「食いもんだ、食いもん持ってこい。」
「食いもんって、お粥か?」
「なんでもいい、じゃんじゃん持って こい!」

ルパンは大量の食料をバク食いします。
「バカヤロー、そんなに慌てて食うなよ!胃が受け付けねーぞ!」
「うるへぇー!12時間もありゃ、ジェット機だって直らぁ!」
ルパンの顔が青くなります。
「ほら、言わんこっちゃねえ、洗面器か?」
「んんんん~」
「食ったから、寝るって・・・」

テニスが上手くなるためには、ルパンのように、回復することに全力を尽くすことです。

休むことは、重要なトレーニングです。
筋肉や、テニス技術は、練習してその後しっかりと休んでいるときに強化されます。
練習してインプットされたデータは、しっかり休むことで、保存されていきます。
ずっと疲れたままでは、せっかく練習して学んだデータが消えていってしまうので、上達しません。
ただ、やみくもに練習すればいい、というわけではありません。

しっかりと練習し、しっかりと休むことが大切です。
プロは休むことに集中します。
練習後のクールダウンをしっかりやり、ストレッチをして、食事や栄養のバランス、睡眠などの健康管理に注意します。
オーバーワークになりすぎて、体を壊さないようにしています。
体を壊して、ブランクを作ってしまうのが、一番レベルダウンします。
今日は1日中練習したと思ったら、次の日は1日しっかりと休む。
あるいは、1日の中で、しっかり練習する時間と、しっかり休む時間のメリハリをつけましょう。
体調管理を丁寧にして、コンスタントに続けることが、上達の秘訣です。

僕の場合は、「今日はテニスやりすぎたなぁ!」とオーバーワークぎみだった次の日は、たいてい集中力が下がっていて、体が重く感じます。
まだ、疲れが抜けきっていないのです。

一方、十分に休んだ次の日は、動きも良く、集中できています。
長嶋さんのように「ボールが止まって見える」まではいきませんが、ボールがスローに感じます。
ボールがガットに当たるときの、タッチ感覚も良いです。

試合で勝つには、まず、元気な体を作ることが大事なのです。
技術を磨くことと、休むことがワンセットで練習です。

ルパンのように、元気な体になることに、ベストを尽くしましょう。

ボロボロに負けても、挑戦しよう。

2005年05月19日 | テニス
「ルパン三世になろう。 パート11」

落とし穴の中から抜け出すことに成功した、ルパンと銭形は、地下にある偽札と製造している秘密工房に火をつけることで、城内に混乱を起こし、再びクラリス救出に向かいます。

伯爵の愛用しているオートジャイロ(ヘリコプターのようなもの)を奪い、クラリスのもとに行きます。

もう一歩で、無事クラリスを救出できるというところで、ルパンはマシンガンで打たれ、瀕死の重傷を負い、救出はまたしても失敗します。

不二子と銭形の助けがあって、なんとか逃げることができるのですが、3日間目が覚めない重傷です。
ようやく目を覚ましたルパンは
「次元!今日は何日だ?あれから何日経った!?」
「みっ・・・三日だ!」
「なんだと!!じゃ、式は明日じゃねえか! こうしちゃ・・・」
と動き出そうとします。

ここが、ルパンの凄いところです。

1回目は、今まで誰も抜け出せなかった落とし穴に落っことされ、2回目はマシンガンで打たれて、瀕死の状態になっているのに、それでも諦めていないのです。

普通だったら、「もうムリ!」と思います。

テニスの試合に出て、強くなっていく人と、そうでない人がいます。

強くなっていく人はルパンのようなタイプです。

一方、ダメになっていく人は、「やっぱりムリ!」「負けるのは、恥ずかしいからヤダ!」「まだ試合に出るレベルじゃないからダメ!」
と、言います。

これは、思考回路の違いです。

ルパンは、ボロボロに惨敗しています。
猿みたいな顔をしたオッサンが、コテンパンにされて、マスコミではバカにされてます。
しかし、カッコイイです。
挑戦して、一生懸命な姿が、カッコイイのです。

ルパンは、負けたとは思ってません。
「次の手はどうしよう?」と思っています。
本人が、負けを認めて、はじめて負けとなります。
勝つ方法を考えているうちは、負けてないのです。
最後に勝てれば、いいのです。

「次の手はどうしよう?」と、チャレンジしている人が強くなっていきます。

試合に出て、ボロボロに惨敗しても、コテンパンにされても、バカにされても、そんなことはどうでもいいのです。
1度もボロボロにやられないで、強くなった人はいないのです。
負けることなんか嫌がっていたら、成長しないのです。

ルパンのように、何度もボコボコにされても、諦めないようにしましょう。

切り札を残しておこう。

2005年05月18日 | テニス
「ルパン三世になろう。 パート10」

ルパンと銭形は、ルパンの持っている指輪を取り戻すためにやってきた暗殺部隊を、逆に襲うことで、暗殺部隊の入ってきた脱出ルートを発見します。

ルパンは、伯爵が手に入れたがっている指輪という、切り札を最後まで温存していました。

切り札を隠しておくことで、逆転できるのです。

テニスでも、切り札は、ここ一番の場面まで温存しておきましょう。
しかし、現実には、自分の切り札であるショットを連発してしまう人が多いです。

例えば、ある野球選手のビッチャーがいるとします。
その人の切り札が、シュートだとして、そればかり投げていたら、当然打たれてしまいます。
シュートの軌道に慣れてしまうので、コースを捉えやすくなるからです。
ストレート、カーブを投げて、ここ一番の場面で切り札のシュートを投げるから、相手は打てないのです。

テニスでも同じです。
切り札がドロップショットだとします。
しかし、そればかり打ったら、当然相手はドロップをケアし、取られてしまいます。
短く落ちるボールを読まれたら、相手にとってのチャンスボールになります。
切り札によってピンチになってしまっては意味がないです。
ベースラインギリギリに、深く打って、相手を後ろの方に下げておいて、相手が予期せぬタイミングで、パッっと打つから効果があるのです。
これが決まれば、効果絶大です。
「こんなショットも隠していたのか!」
と、思わせることができたら、相手はプレッシャーを感じます。
「次は深いボールかな?もしかしたらドロップかな?」
と迷います。
すると、相手は自分のリズムを崩していきます。
切り札を温存していたことで、流れを変えるチャンスになるのです。

切り札を温存しておく、もう一つの意味は、自分に余裕を作るということです。
もし何かあっても、まだ切り札がある。
と思うことで、心に余裕が生まれます。
余裕を持つことで、緊張が緩和されるので、トータルで良いプレーができるのです。

ルパンのように、切り札を温存し、ピンチから抜け出しましょう。

守って攻めよう。

2005年05月17日 | テニス
「ルパン三世になろう。 パート9」

ルパンは落し穴に落とされてしまいます。
誰一人として、抜け出ることのできなかった穴です。穴の中は迷宮のように広く、白骨化した死体が、山のように転がっています。
まさに、絶望的な状況です。
穴の中で、先に落とされた銭形に会います。
ルパンは
「まぁ、ゆっくりしようぜぇ!どうせ、出口はねーんだから、ジタバタしたってはじまらねーや!おやすみ、とっつぁ~ん!」
と言って寝てしまいます。
これが、強い人です。
テニスで勝つには、攻めるときは攻める。守るときは守る。休むべきときは休む。
こういった、攻守のバランス感覚が大切です。

ピンチになった時、苦し紛れにジタバタする人は、自滅していきます。

例えば、サイドに大きく振られて、やっと追い付くことができたボールが来たとします。バランスを崩しているにも関わらずに、一発逆転を狙ってハードヒットする人は、大抵アウトします。
もちろん、しっかりと入るイメージを持った上で、狙っているのならいいのです。
しかし、ほとんどのケースでは、苦し紛れでの一発狙いです。
「入ったらラッキー」では、難しいです。
こういったボールは、一度中ロブなどで時間を稼ぎ、自分の体勢を立て直すことです。
すると、チャンスがやってきます。
相手にとって「よし!決まった!」と思ったショットが返ってくるのは、ものすごくプレッシャーです。
凌ぐ事も攻めなのです。
今は攻めるときなのか?守るべきときなのか?この状況判断が大切です。

休むべきときに、休むことも攻めです。
攻めるべきときに、実力が発揮できなければしょうがないです。
集中力にも限界があります。
オンとオフの切り替えも大事です。
すべては、バランスなのです。
ルパンのようなバランス感覚を身につけましょう。