藤原コーチのテニスランド

チャンスに気付くヒントかも・・・

目的を果たす、計画をしよう。

2005年05月04日 | テニス
「ガンダムに学ぼう。 パート4」

シャアはとてもしたたかです。
計画的で、目的遂行のためには、手段も選びません。
シャアの目的はザビ家への復讐です。
ザビ家はジオン軍を独裁しています。
もともとジオンとは、シャアの父親の名です。
ジオン軍の総帥、デギン・ザビは、もともとジオンの側近でした。
ジオンはデギンに暗殺され、デギンはジオンの掲げていた論法の意味をすりかえ、それを利用して独立戦争を起こします。
シャアは、それに怒りを覚え、復讐を企てます。

ザビ家の末っ子、ガルマはシャアと親友です。
しかし、シャアはガルマを裏切り、ガルマは戦死します。
この目的のためには、非情になれるところが怖いです。
しかも、敵対するのではなく、あえて自分の素性を隠し、内部で成果を上げ、信用を得ていくことで、幹部であるザビ家に近づき、内部からクーデターを起こそうと計画しています。
目的を果たすために、味方も騙します。

シャアの怖さは、何を考えているのか読めないことです。
本心なのか、そうでないのかわからないことです。
テニスで、何をやってくるのかわからない人は、怖いです。
読めない人は強いです。
だから、シャアはカッコイイです。
テニスで、勝つためにはドロップショットだろうが、ロブだろうが、何でもしてくる人は怖いです。
「うわぁ、きたねえ!」
と思う人がいるかもしれませんが、反則ではありません。
立派な戦術です。

シャアのような、勝つためには手段を選ばず(もちろんルール内で)、そのためのプランがしっかり出来ていたら、きっと強くなりますね。

ライバルを見つけよう。

2005年05月04日 | テニス
「ガンダムから学ぼう。 パート3」

ガンダムの面白さは、アムロとシャアのライバル関係にあります。
見ためはかっこ悪く、感情的であり、子供っぽいアムロに対し、シャアはカッコイイです。
シャアは「戦いとは、常に二手三手先を考えて行うものだ」と言っています。
これは、テニスでも非常に大切です。
シャアは、非常に怖いです。
それは、戦術に優れていて、常に冷静であるからです。
状況を客観的に把握していて、引くべき時はすぐに引くという、的確な判断力を持っています。
アムロとは対極の、大人な感じです。

僕自身、こういう相手とテニスの試合をするときが、一番プレッシャーを感じます。
隙がないからです。
逆に僕は、こういうプレイスタイルにずっと憧れてきました。
小学生の頃、かっこいいと思うのは誰?
と質問されると、「シャア」と答えていました。

シャアは、ホワイトベースが大気圏突入するタイミングで攻撃を仕掛けてきます。
「今までにこのタイミングで攻撃するのは、前例がない。しかし、大気圏突入に神経を集中している今こそ、攻撃のチャンスである。」
と言います。
こういった、常識外れで、リスクをチャンスに変える発想をしてくる人は、怖いです。
やっぱり、かっこいいですね。

アムロはガンダムで出撃の前に「やれるとは言えない、けど、やるしかないんだ。」「死にたくないからやってるだけさ。」と言います。
しかし、シャアと戦った後、戦うことが怖くなります。
「戦いたくない。戦わなきゃ死んでいた。でも、もう怖いの嫌なんだよ。」
「自分でも、どうすることもできないんだよ。」
と言います。
これは、テニスの試合で負けた人の多くも、こういった心境になります。
僕自身、何度もありました。

このセリフを聞いたブライト(ホワイトベースの艦長)は、アムロを殴ります。
アムロ「殴ったね、2度も殴った。オヤジにも殴られたことないのに。」
ブライト「殴って何が悪いか。それが甘ったれなんだ。殴られもせずに一人前になったものが、どこにいるか。」

今は、学校の先生が子供を殴ることはないみたいです。
殴ったりすると、大変なことになるみたいです。
コーチも生徒のことを殴ることはありません。
しかし、僕が子供の頃は、必ず殴る先生がいました。
コーチも悪いことをした子供は殴ってました。
僕が教わっていた、予備校の先生は、以前生徒を殴ってニュースで報道されていました。
僕が受けていた時も、殴っていましたが、先生が悪かったことはありませんでした。
先生もコーチも、たしかに怖かったですが、今では、そうやって真剣に叱ってくれる人に出会ったことを、感謝しています。
人を叱ることは、すごくパワーがいるので、適当な人はそんな面倒なことはしないからです。
もちろん、暴力に賛成ではありません。
しかし、ケースバイケースで、必ずしも悪いことではないと思います。

アムロ「オレはやらないからな」
フラウ「アムロ、いいかげんにしなさいよ。しっかりしてよ、情けないこと言わないでよ。」
ブライト「今のままでは、お前は虫けら以下だ。お前ほど才能があったら、オレはシャアを超えられる男だと思っていたが、残念だよ!」
シャアという言葉にアムロは反応します。
勝ちたいライバルと、意識しはじめていたからです。
フラウが、アムロに変わり、ガンダムで戦おうとします。
アムロ「ガンダムの操縦は、君には無理だよ。」「悔しいけど、俺は男なんだな。」
と言います。

シャアのように、強いライバルを意識することで、人は成長します。
だから、ライバルがいる人は幸せです。
人は、一人では強くなれません。
なぜなら、比較対象がないと、自分の評価ができないからです。
しかし、比較するのは怖いことです。
それは同時に、自分の弱さも認めることになるからです。
だけど、いったん弱い部分を受け入れる度量をつけないと、成長することはできないのです。