飯島一孝ブログ「ゆうらしあ!」

ロシアを中心に旧ソ連・東欧に関するニュースや時事ネタを分かりやすく解説します。国際ニュースは意外と面白い!

ロシアの反体制派、ナワリヌイ氏が極北の刑務所で急死!

2024年02月17日 14時09分19秒 | Weblog

ロシアの反体制派指導者、アレクセイ・ナワリヌイ氏が2月16日、北極圏のヤマロ・ネネツ自治管区の刑務所で死亡した。47歳だった。プーチン大統領を厳しく批判し続け、反体制派の中でも最もプーチン大統領を追い詰めた人物だった。3月の大統領選前の急死だけに、プーチン政権への批判が強まるのは必至だ。

弁護士のナワリヌイ氏は、若い頃からプーチン大統領の独裁政治を批判し、国民の支持を得た。このため2020年、毒を盛られて重体になるなど、政権側の迫害を受け続けた。翌年、いったん回復したが、2023年には過激派団体を創設したなどとして新たに懲役19年の判決を受け、北極圏の刑務所に移送されていた。

ロシアのインタファクス通信によると、矯正施設で散歩した後、気分が悪くなり意識を失った。医療機関関係者が現場に到着し蘇生措置を施したが、快方に向かわず死亡した。ナワリヌイ氏の母親が2月12日に刑務所で面会した時には元気だったという。ロシア国営メディアは、死因は血栓症と伝えている。

ナワリヌイ氏の突然の死去に西側諸国から非難の声が相次いでいる。バイデン米大統領は「間違いなくプーチン大統領の責任だ」と非難。カナダのトルドー首相は「プーチン大統領が怪物であることを全世界に再認識させた」と批判している。(この項終わり)