飯島一孝ブログ「ゆうらしあ!」

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プーチン大統領の訪日で北方領土解決の突破口が開けるか?

2014年01月01日 00時39分33秒 | Weblog
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   新年あけましておめでとうございます。今年も「飯島一孝ブログ ゆうらしあ!」をよろしくお願いします。

 
   今年はプーチン大統領が訪日する年。長年の懸案である北方領土問題の解決に向け、日露首脳会談で何らかの突破口が開けるのでは、との期待が高まりつつある。安倍晋三首相は父・安倍晋太郎氏が果たせなかった領土問題解決をどのように実現しようとしているのか。一方、プーチン大統領はどうやって「引き分け」に持っていこうとするつもりなのか。両首脳の動きに目が離せない1年になりそうだ。

   安倍首相は昨年4月、首相として10年ぶりにモスクワを公式訪問し、北方領土交渉を加速するとともに、首脳が定期訪問することで合意した。今回はそれを受けてプーチン大統領が訪日する。現在、今秋に訪日を実現する方向で両国政府が日程を調整している。

   国政の重要課題である領土問題を平和的に解決するには、首脳同士の会談で合意するしか方法はない。しかも、双方の首脳の政権基盤が安定しており、国民の大半が支持しているという状況でないと解決は難しい。安倍政権の復帰で日本の首相もようやく「年替り首相」状態を脱却でき、交渉の条件がそろったと言える。

   一方のプーチン大統領は12年5月、3期目の大統領に復帰して以来、着々と政権の基盤固めをしてきた。とくに昨年はスノーデン元CIA職員の一時亡命受け入れやシリア化学兵器廃棄で国際的にポイントをあげ、18年以降の次期政権(任期6年)を視野に入れた政権運営に自信を見せている。

   問題は、双方で受け入れられる現実的な解決案を提示出来るかどうかだ。つまり、日本側が主張している歯舞、色丹、国後、択捉の4島返還と、日ソ共同宣言に基づく歯舞、色丹の2島返還の間で、どうやって妥協点を見い出すかだ。これまでに日本側からは3島返還案、面積等分案(最大の島・択捉島の南部に国境線を引く)、2島返還プラス2島共同統治案などが浮かんでいる。

   だが、ロシア側からは「百年後の4島返還案」などが民間から出ている程度で、どこまで譲歩できるか不透明な部分が多い。プーチン大統領も「引き分け」解決が望ましいと述べているが、具体的な解決案には言及していない。

   ロシア側からすれば、「(交渉の)ボールは日本側にある」として、日本側から具体案を提示するよう求めているとみられる。だが、日本側の方針はまだ確定しておらず、政党間の対話も行われていないのが現状だ。まず、与党の自民・公明党が十分協議して具体案を出し、野党と協議すべきだろう。

   もちろん、交渉の手の内は見せられないだろうが、国内での討議を十分行わなければ、自信を持ってロシア側と交渉できない。自民党だけをとっても様々な意見があり、一本化するのは大変である。安倍首相はまず党内の議論をまとめるために指導力を発揮する必要がある。(この項終わり)